個人事業主のオンライン決済導入におすすめサービス20選比較！選び方や種類を解説

オンライン決済代行サービスは個人事業主でも導入できる？

オンライン決済代行サービスは、審査が通れば法人と同じように個人事業主でも利用できます。しかし、ベンダーによってはフリーランスや個人事業主の審査が特に厳しい場合もあることを念頭に置いておきましょう。

今回は個人事業主におすすめのオンライン決済代行サービス・送金アプリの種類や特徴、それぞれの違いを比較しながら、導入メリットや選び方を解説していきます。

記事後半では個人事業主やフリーランスにおすすめの決済代行サービス、海外送金も可能なアプリを紹介します。

個人事業主向けオンライン決済サービスの4タイプと選び方

オンライン決済代行サービスには、導入の仕組みや運用スタイルによっていくつかのタイプがあります。
個人事業主が効率よく支払いを受け取りたいなら、自分のビジネスモデルに合った方法を選ぶことが大切です。

1. システム連携型（自社サイト・アプリ組み込みタイプ）

自社のWebサイトやアプリ、予約システムにクレジットカード、口座振替などの決済機能を直接組み込むタイプです。
APIを利用して開発するため、デザインや機能を自由にカスタマイズでき、ブランド体験を統一したい場合に最適です。
特に、自社開発のオンラインスクールや予約システム、会員制プラットフォームなどで導入されるケースが多く、顧客データの自動連携や請求の完全自動化を実現できる点が強みです。

開発コストや技術的知識は必要ですが、ビジネスを長期的に拡張したい個人事業主には最も柔軟な選択肢です。

• ROBOT PAYMENT
• Stripe

2. サブスクリプション型（定期課金・継続課金タイプ）

毎月の月謝や会費など、定期的に自動で集金したい場合に適したタイプです。
一度登録すれば自動でクレジットカード決済や口座振替などが処理されるため、請求漏れや入金確認の手間を削減できます。
英会話教室・ヨガスクール・オンライン講座・会員制サービスなど、継続的に収益を得るビジネスで広く利用されています。

安定したキャッシュフローを確保できる点が大きなメリットで、手動での請求処理や未入金対応をなくしたいスクール運営者や講師業の方におすすめです。

• 月謝ペイ（サブスクペイ）
• 月額パンダ
• 会費ペイ
• Smart Hello

3. リンク・請求書型（最も手軽に導入できるタイプ）

Webサイトを持たなくても、メールやSNSでクレジットカード決済ができる決済ページをリンクで送るだけで支払いを受け取れるタイプです。
請求書に決済ボタンを設置して送るだけで完結するため、初期費用や開発作業は不要。
特に、単発のレッスン料・デザイン費・コンサルティング料などをその都度請求するフリーランスや講師業の人に向いています。

クレジットカードや電子マネーにも対応しており、現金の受け渡しや振込確認の手間を減らして、スムーズな集金を実現できます。

• サブスクペイ メール決済
• Squareリンク決済

4. 個人間送金アプリ型（スピーディーな小口決済タイプ）

PayPayや楽天ペイなどの個人間送金アプリを利用して、スマホ上で即時に送金・受取ができるタイプです。
副業や少額の講座運営、知人ベースのビジネスなど、スピードを重視した取引で便利に使えます。

ただし注意が必要なのは、これらの個人間送金機能は商用利用（取引・報酬の受取）が原則禁止である点です。
事業で利用する場合は、各サービスの加盟店向けアカウント（例：PayPay for Business・楽天ペイ加盟店）を通じて正式に導入する必要があります。

個人事業主におすすめのオンライン決済代行サービス比較5選｜システム連携型

Webサービス、ECサイト、アプリなどにオンライン決済を導入したいと考えている個人事業主の方におすすめのオンライン決済システムです。クレジットカード決済をはじめとして、口座振替など様々な決済手段を1度に導入できます。

サービス名	イメージ	初期費用	月額費用	決済手数料	対応決済	決済方式	セキュリティ	入金サイクル
VeriTrans4G （ベリトランス4G）		お問合わせ 見積をチェック	お問合わせ	業界最安水準 1～3％台 ※クレジットカード決済の場合	クレジット/コンビニ/銀行 Bank Pay/電子マネー/キャリア/ ID/銀聯ネット/Alipay（アリペイ）/ PayPal（ペイパル）/多通貨クレジット/ Apple Pay/Google Pay ベリトランス後払い	オンライン決済（都度課金・継続課金） メールリンク決済/IVR決済 オフライン決済 （端末決済・端末レス決済・マルチQRコード決済） など	PCI-DSS Ver.4.0 完全準拠 ISO/IEC27001※認証取得 ※情報セキュリティマネジメントシステム※ プライバシーマーク の継続更新 Visa Registry of Service Providers Program 国内第１号登録	お問合せ
ROBOT PAYMENT		資料で確認	お問合せ	決済：2.65%~ 口座振替：85円~	クレジット/コンビニ/銀行振込/電子マネー テイクアウト決済/キャリア/後払い/口座振込 スマホ/QRコード/寄付金/書面/電話決済	サブスク決済/事前決済 メールリンク/IVR決済	セキュリティコード/3Dセキュア Pマーク/PCI DSS トークン/SSL認証	お問合せ
Square		0円 ※無料 無料アカウント登録	0円 ※無料 ※有料プランあり	決済手数料：3.6％ 決済手数料（継続課金）：3.75％ 販売手数料：0円	クレジットカード/デビットカード PayPal	リンク型/お会計リンク ECサイト連携	PCI準拠/エンドツーエンド暗号化 不正検知システム（機械学習）	三井住友銀行・みずほ銀行：翌営業日 その他の銀行：週1回（水曜締め金曜振込） ※振込手数料無料
GMOイプシロン		0円 ※無料	ビギナー：2,980円 スタンダード：5,980円 プレミアム：9,980円	ビギナー：3.6% スタンダード：2.99%~ プレミアム：2.79%~	クレジットカード/デビットカード コンビニ決済など	リンク型/メールリンク型 継続課金/事前決済	PCI DSS完全準拠/カード情報非保持化 EMV 3Dセキュア（全プラン0円） セキュリティコード認証	月末締め・翌月20日入金（通常） ※早期入金サービス:翌月15日入金 ※随時入金サービス:最短3営業日(オプション)
ZEUS（ゼウス）		お問合せ	お問合せ	お問合せ	クレジットカード/コンビニ決済 銀行振込/ペイジー/口座振替 など	リンク型/トークン型 データ伝送（API）型/メールリンク型 など	PCI DSS準拠/EMV 3-Dセキュア セキュリティコード（CVV2/CVC2） 不正検知サービス/チャージバック保証サービス	月1回 （月末締め翌月末払い、または月末締め翌月20日払い） ※早期入金サービス有（月2回・月3回入金・オプション）
Stripe		0円 ※無料	0円 ※無料	3.6% ※事業規模に応じた割引あり	クレジットカード/デビットカード など	REST API/モバイルSDK など	Radar（機械学習による不正検知） 3Dセキュア/Radar for Fraud Teams など	週次自動・月次自動・手動から選択可能 通常3営業日
SP.LINKS		お問合せ	お問合せ	お問合せ	クレジットカード /コンビニ決済 など	リンク型/API型（トークン型）など	PCI DSS準拠/EMV 3Dセキュアなど	お問合せ
SBペイメントサービス		お問合せ	お問合せ	お問合せ	クレカ/キャリア決済/コンビニなど	リンク型/API型/メールリンク	EMV 3-Dセキュア（有償） AI不正検知（無償） など	お問合せ
ペイジェント		お問合せ	お問合せ	お問合せ	クレジットカード/コンビニ決済 銀行ネット決済/ATM決済/銀行仮想口座	リンク型/メール決済/システム連携	お問合せ	月1回締め（翌月9～10営業日後） ※早期入金オプション有

個人事業主におすすめのオンライン決済代行サービス比較11選｜月謝・会費・サブスク型

生徒や会員向けに定期的にクレジットカードや口座振替などオンライン決済を受け付けられるシステムです。会員管理などもできるためレッスンスクールを運営している個人事業主の方におすすめのオンライン決済システムです。

サービス名	イメージ	初期費用	月額費用	決済手数料	決済機能	利用業界
STORES		無料アカウント登録 0円 ※無料	フリー：0円 ※無料 ライト：7,980円~ スタンダード：2.4万円 プラチナ：6万円	4.9％ ＋ 99円（税込）	クレジット決済 月額課金 回数券 事前決済	エステ/ヨガ スクール/学習塾 レッスン/習い事 フィットネス
VeriTrans4G （ベリトランス4G）		お問合わせ 見積をチェック	お問合せ	業界最安水準 1～3％台 ※クレジットカード決済の場合	オンライン決済（都度課金・継続課金） メールリンク決済/IVR決済 オフライン決済 （端末決済・端末レス決済・ マルチQRコード決済）など	エステ/ヨガ スクール/学習塾 レッスン/習い事 フィットネス
月謝ペイ （サブスクペイ）		個別見積 無料相談はこちら	個別見積	決済：2.65%~ 口座振替：85円~	クレジット決済 継続課金/口座振替 メール決済/コンビニ払い	レッスンスクール 美容室/整体院 エステ/サロン フィットネス
月額パンダ		0円 ※無料	0円 ※無料	売上の3.5％ ＋決済成功手数料100円/1件	クレジット決済 口座振替 コンビニ決済 PayPay決済	スクール/習い事 学習塾/ジム フィットネス/エステ 個人事業/年会費 PTA/結婚相談所
会費ペイ		0円 ※無料	0円 ※無料	資料で確認	クレジット決済 継続課金/単発課金 口座振替/コンビニ決済	フィットネスジム 学習塾・教室 PTA/ファンクラブ 協会/保育園/幼稚園 スポーツチーム スポーツスクールなど
Smart Hello		150,000円 資料でさらに詳しく	スモール：10,000円 ライトフィットネス：25,000円 ライトスクール：25,000円 スタンダード：30,000円 ※全てのプランにおいて定額制	VISA・Mastercard：3.00% その他：3.30% （JCB・American Express・Diners Club）	クレジット決済 月額課金 回数券 事前決済	フィットネス/ ゴルフスクール ヨガ/エステ コワーキングなど
Square		0円 無料アカウント登録	Square予約連携時 フリー：0円※無料 プラス：3,000円 プレミアム：8,000円	決済手数料：3.6％ （継続課金）：3.75％ 販売手数料：0円	クレジット決済 継続課金 リンク決済	エステ/ヨガ/サロン スクール/学習塾 レッスン/習い事 フィットネスなど
WTE （ワールドトークエンジン）		資料で確認	30,000円	問合せ	カード決済 月額定期課金 スポット課金 銀行振込申請	オンライン英会話 オンライン家庭教師・塾 オンライン日本語教室 オンライン音楽スクール オンラインフィットネス オンラインカウンセリング
KAKERU LINE予約		お問合せ	33,000円～（税込） ※基本＋予約機能	問合せ	クレジット決済 事前決済 継続課金	小売/飲食/不動産 メーカー/アパレル イベント運営事業 BtoB企業
formrun		0円 ※無料	FREE：0円 BEGINNER：3,880円 STARTER：12,980円 PROFESSIONAL：25,800円	カード決済：2.99% コンビニ決済：3.4%  ※最低手数料：150円/件 口座振替：3.5%  ※最低手数料：130円/件	・カード決済 ・オンライン決済 （PayPay/Apple Pay/PayPal） ・口座振替	エステ/ヨガ・サロン レッスンスクール 美容室 フィットネス

個人事業主におすすめのオンライン決済代行サービス比較5選｜リンク・請求書決済

簡単に作成できる決済ページのリンクを送るだけで、クレジットカード決済などのオンライン決済を受け付けられるサービスです。

サービス名	イメージ	初期費用	月額費用	決済手数料	対応決済	QRコード 送信	SMS送信	SNS送信	継続課金 （サブスク）
VeriTrans4G メールリンク決済		問合せ 見積をチェック	問合せ	業界最安水準 1～3％台 ※クレジットカード決済の場合	クレジットカード・コンビニ 電子マネー/ID決済（楽天ペイ・PayPayなど） 後払い/他通貨/ポイント決済	◯	◯	◯	◯
Squareリンク決済		0円 無料アカウント登録	0円 ※無料	3.6％ ※振込手数料、申込手数料 注文キャンセル手数料：0円	クレジットカード デビットカード	◯	◯	◯	◯
サブスクペイ メール決済		問合せ	問合せ	2.5%~ ※口座振替：85円	クレジットカード、口座振替 銀行振込・バーチャル口座 コンビニ決済、メール決済 アプリ決済、タブレット端末決済	◯	◯	◯	◯
formrun メールリンク決済		0円 ※無料	0円~	2.99%~	クレジットカード オンライン決済 （PayPay・Apple Pay・PayPal） コンビニ決済、口座振替	◯	◯	◯	◯
STORES 請求書決済		0円 ※無料 スタンダード：3,300円	0円 ※無料	2.38％~3.24%	クレジットカード	◯	◯	◯	問合せ
makeshopメールリンク		11,000円~	法人：2,000円 個人：1,000円	3.14%~	問合せ	◯	◯	◯	問合せ
PayPal		0円 ※無料	0円 ※無料	3.6％~	クレジットカード デビットカード 銀行口座	◯	✕	問合せ	◯
Stripe Payment Links		0円 ※無料	0円 ※無料	3.6％~	クレジットカード、デビットカード Apple Pay、Google Pay など	◯	✕	問合せ	◯

【ランキング付】個人事業主向けオンライン決済代行サービスの5つの比較ポイント

個人事業主はオンライン決済サービスをどう選べばいいのか、個人間送金アプリを導入するとき何に気をつければいいのかを5つ紹介します。

1．どんな決済手法に対応しているか

近年はキャッシュレス決済が普及し、電子マネーやQRコードなどさまざまな支払い方法が登場しました。クレジットカード・電子マネー・QRコード決済（国内外）などをあわせると30種類以上の決済手法があります。消費者一人ひとりで好む支払い方法は異なるため、さまざまな方法に対応していることが重要です。

その決済代行サービスが取り扱っている支払い方法の種類、自社に必要な支払い方法に対応しているか確認しましょう。

順位	イメージ	サービス名	対応決済種類
🥇 1位		Veritrans4G	クレジットカード、コンビニ決済、電子マネー QRコード決済、キャリア決済、Apple Pay Google Pay、PayPal、Alipayなど30種類以上
🥈 2位		サブスクペイ	クレジットカード、口座振替、銀行振込 コンビニ決済、掛け払い決済、Alipay+など
🥉 3位		月額パンダ	クレジットカード、口座振替 銀行振込、コンビニ決済、PayPay

2．課金方式の種類・業界に適した支払い方法への対応

自社の目的・用途に適した課金方式を取り扱っているかどうかです。エステサロンやレッスンスクールでは月謝管理、会員型ビジネスでは継続課金への対応はマストです。飲食店ならテイクアウトの事前決済に対応できるといいでしょう。

このように自社のビジネスにあわせた課金方式があることを確認しましょう。

3．決済手数料

EC向けのオンライン決済サービスは決済手数料の相場が3～5%前後（決済手法により異なる）、店舗向けの決済端末では3～3.8%が相場といわれています。支払いサイクルの変更など、決済以外で手数料がかかることもあります。

手数料が1%変わるだけでも、年間で見れば利益に大きな差が出てくるでしょう。決済手数料が安いか、どんなときに手数料がかかるか（取消手数料、振込手数料など）は、細かくチェックすべきです。

順位	イメージ	サービス名	決済手数料
🥇 1位		サブスクペイ	2.65%
🥇 1位		Veritrans4G	1～3% （個別見積り）
🥈 2位		月額パンダ	3.5%
🥈 2位		会費ペイ	3.5% （資料で詳しく）

4．入金サイクル

個人事業主の場合、特にキャッシュフローを安定させることも重要です。入金・振込のサイクルが短いか、月間の入金回数が多いかも確認しておきましょう。

順位	イメージ	サービス名	入金サイクル
🥇 1位		月額パンダ	クレカ：週次 口座振替：翌月10日
🥈 2位		サブスクペイ	月末締め翌月15日
🥈 2位		会費ペイ	月末締め翌月15日

5．個人間送金は本格的なビジネスで活用しづらい

PayPayや楽天Pay、銀行のアプリなどの個人間送金アプリやは送金側と受け取り側が同一アプリを使っている場合でしか利用できません。

複数のアプリを利用することで解決する場合もありますが、管理が煩雑になるためビジネス利用には向いていないでしょう。

ビジネスに利用する場合、メールやSMSによるリンク決済、入金管理などに対応した「Web請求書発行システム」がおすすめです。

このようなサービスは基本的に初期費用・月額費用ともに無料で利用できます。かかるのは決済手数料のみです。

個人事業主におすすめのオンライン個人間送金サービス・アプリ比較7選

個人事業主のオンライン決済導入の流れ

オンライン決済を導入するには、単に登録するだけでなく、申し込み・審査・設定・運用といういくつかの手順を踏む必要があります。
ここでは、個人事業主がスムーズに決済を始めるための一般的な導入ステップを紹介します。

1. 申し込みと必要情報の準備

まずは導入したい決済サービスの公式サイトから申し込みを行います。
多くのサービスでは、アカウントを作る前に「事業者としての利用申請」を行う形式です。

申し込み時には、以下の情報・書類を準備しておくとスムーズです。

• 屋号または事業者名
• 代表者の氏名・住所・生年月日
• 本人確認書類（運転免許証、マイナンバーカードなど）
• 販売内容・取扱商材の説明
• 入金先となる銀行口座情報

登録内容に誤りがあると審査が長引くため、正確に記載することが大切です。

2. 審査とアカウント開設

申し込み後、決済代行会社による審査が行われます。
審査では、販売内容が適法か・返金対応が明確か・サイトやSNSに不備がないかなどが確認されます。
審査期間は通常2〜5営業日程度で、通過すると決済用の管理アカウントが発行されます。

アカウントが有効化されたら、売上入金先となる銀行口座を登録します。
個人事業主でも事業専用口座を用意しておくと、会計処理が格段に楽になります。

3. 決済設定・動作確認

審査完了後は、実際に決済を受け付ける設定を行います。
導入タイプによって設定内容は異なりますが、代表的な例は以下の通りです。

• リンク・請求書型：管理画面から決済URLを発行し、メールやSNSで共有
• サブスクリプション型：月額課金プランを作成し、顧客に登録フォームを案内
• システム連携型：APIキーを取得し、自社サイトや予約システムに組み込み

設定が完了したら、テスト決済を行って金額反映や通知メールを確認します。
顧客側の操作性もこの時点でチェックしておくと安心です。

4. 公開・運用開始

準備が整ったら、実際に顧客への案内を始めます。
Webサイト、SNS、メール署名などに決済リンクを設置しておくと、支払い導線が明確になります。
運用後は、入金確認・返金対応・売上レポートの確認を定期的に行いましょう。

決済代行サービスによっては、売上金が「即日入金」「週1回」「月1回」など異なるため、
資金繰りを考慮してサービスを選ぶことも重要です。

オンライン決済の種類｜個人事業主向けに解説

オンライン決済にはさまざまな種類があります。ここではオンライン決済の導入を検討している個人事業主に向けて、決済方法の選択肢をいくつか紹介します。

1．クレジットカード決済

クレジットカード決済は、お客様が商品やサービスの購入時にクレジットカードを利用して支払う方法です。オンライン決済において、クレジットカード決済は最も利用されている決済方法です。

経済産業省によると、クレジット決済はオンライン決済の約8割を占めています。

クレジット決済を導入すると現金を持たないお客様にも対応できるため、商品を購入される機会の損失を防ぎ、売上アップに貢献します。また、お客様に安心感と利便性を抱いてもらうことができ、集客力の向上にもつながるでしょう。

2．銀行決済

銀行決済は、お客様が自分の銀行口座から直接店舗に代金を送金する決済方法です。お客様にとってはおなじみの方法で安心感があり、店舗にとっては手数料が低く抑えられるのが魅力です。

銀行決済はオンライン決済の導入において、手軽に始めやすい選択肢の一つといえるでしょう。特に、高額商品やサービスを提供する場合、クレジットカードの手数料負担を避けたい場合などに有効です。ただ、お客様が入金手続きを行う手間があるため、他の決済手段と併用することも検討するとよいでしょう。 

3．キャリア決済

キャリア決済とは、お客様が商品やサービスを購入した代金を、携帯電話料金と一緒に支払える決済方法です。クレジットカードを持たない若年層や、カード情報の入力を避けたいお客様にも利用してもらえるのが大きなメリットです。

また、女性の顧客をターゲットにする場合もキャリア決済がおすすめです。ナイル株式会社によれば、キャリア決済は男性より女性に多く利用されているとわかっています。

キャリア決済は少額決済やデジタルコンテンツの販売などに適しています。一方で、手数料が比較的高めに設定されている場合があるため、導入前に各社の料金体系をよく確認しておきましょう。

4．ID決済

ID決済とは、Amazon Pay、楽天ペイ、PayPayなどのように、お客様が普段使っているサービスのアカウントを使って支払いができる方法です。

アカウントに登録されているIDとパスワードを使うため、新しくクレジットカード情報を入力する必要がありません。

その結果、購入までの手間が減り、スムーズに決済してもらえるため、ECサイトでの「かご落ち（カート離脱）」を防ぐ効果が期待できます。

5．コンビニ決済

コンビニ決済とは、お客様が商品やサービスをオンラインで注文したあと、近くのコンビニエンスストアで現金支払いする方法です。クレジットカードを持たない方や、セキュリティ面で不安を感じる方にも気軽に利用してもらえるのが魅力です。

コンビニ決済は「20代の利用率が高い」というデータもあります。20代のお客様が多い個人事業主にとっては、有益な選択肢の一つといえるでしょう。

ただ、入金確認までにタイムラグが生じる点には注意が必要です

6．後払い決済

後払い決済とは、商品やサービスを受け取ったあとに、コンビニ払いや銀行振込などで支払いができる決済方法です。代表的なサービスには、Paidy（ペイディ）、NP後払い、あと払い（PayPay） などがあります。

手元に現金がない方や、商品を確認してから支払いたいという方でも、安心して利用できるのが特徴です。

7．電子マネー決済

電子マネー決済とは、SuicaやPASMO、nanaco、WAONなど、事前にチャージした金額を利用して支払う方法です。お客様はスピーディーに支払いを済ませることができ、店舗にとっては現金管理の手間を軽減できるメリットがあります。

電子マネー決済は、特に実店舗での導入メリットが大きいです。決済がスムーズになり、レジ周りの混雑緩和にもつながります。ただし、

個人事業主がオンライン決済代行サービスを導入する6つのメリット

個人事業主がオンライン決済代行サービスを導入する6つのメリットを紹介します

1．インバウンド需要へ対応できる

訪日外国人・インバウンド需要に対応するために、キャッシュレス決済の導入は店舗・ECサイトの売上げアップに非常に重要です。

コロナ後、海外からの観光客が急増しています。2024年のデータによると、訪日外国人の旅行消費額は約8.1兆円と、過去最高の見込みです。
また、1人あたりの旅行支出も約22.7万円と、高額な買い物やサービスへのニーズが高まっています。

こうした外国人観光客の多くは、クレジットカードやスマホ決済（Alipay・WeChat Payなど）を使います。オンライン予約や事前決済ができるお店は、選ばれやすく、安心して利用してもらえる傾向があります。

そのため、個人事業主でもオンライン決済代行サービスを導入することで、

• 外国人観光客の購入機会を逃さない
• 複数の言語や通貨に対応できる
• クレジットカード・スマホ決済など、世界で使われている決済方法がまとめて使える

2．販売機会の増加につながる

次のデータSBペイメントが2024年に行ったECサイトで物品を購入する際の決済方法に関するアンケート結果です。ECサイトでのネット決済の利用方法は約6.5割がクレジットカードによる決済という結果になりました。

決済手法の利用実態を細かく見ると、クレジットカード決済、ID決済（PayPay、楽天ペイのアカウントを利用した決済）、次いでコンビニ払い、ポイント決済、キャリア決済、Amazon Pay、後払い決済、代金引換、銀行振込とつづきます。

一般的なオンライン決済代行はクレジット決済に対応しています。これを導入しキャッシュレス決済に対応することは、消費者のニーズに応えることでもあり、販売機会の拡大にもつながります。

3．顧客単価アップが期待できる

クレジット決済に対応することで、顧客単価の上昇につながるというデータがあります。

キャッシュレス決済端末を提供するSquare社が行った調査によると、クレジットカードを1ヵ月に1回以上利用している人の18％が「事前にクレジットカードが利用できるかどうかを確認し、使えない場合は別の店を選んだ経験がある」と答えています。

また、「クレジットカード非対応で困った事がある」と答えた人も17％に上ります。クレジットカード決済に対応することは、機会損失を防ぐためにも重要です。

4．継続・定期課金で月謝集金や会費徴収を効率化

単発での商品購入だけでなく、会員制サイト・ネットショップなどの継続課金に対応した決済代行サービスは少なくありません。

たとえばSquareは決済端末だけでなく、POSレジや請求書管理も提供しています。クレジットカードの登録情報をもとに請求書を自動送付でき、請求業務の効率化が図れるでしょう。

月次での会費徴徴収が必要になるレッスンスクール・エステ予約管理、月謝管理や家賃など毎月の定期的な請求がある場合などにも、オンライン決済代行サービスは便利です。

5．実店舗とECサイトの両方で、さまざまな支払い方法を一括導入

これまで店舗向けの決済システムはCAT端末と呼ばれるクレジットカードリーダーを使うのが普通でした。しかし最近では、さまざまな支払い方法に対応したマルチ決済端末が普及しています。持ち運びできる端末も増え、テーブル決済・屋外決済もできるポータブル型が一般的になってきました。

近年のトレンドはレシートプリンター内蔵で、周辺機器がいらないオールインワン決済端末です。これまでは別途、プリンターやカードリーダーを購入しなければなりませんでしたが、オールインワン決済端末なら、これら周辺機器は必要ありません。

SMBC×GMOが提供するstera packは30種類以上の支払い方法に対応、楽天ペイはクレジットだけでなく、QRコード・キャリア決済・電子マネーにも対応。POSレジや会計ソフトとも連携できるため、売上の集計も効率化できます。

ECサイトやネットショップでも、GMOイプシロン・Veritrans4Gといった総合決済代行サービスを利用することで、クレジット・電子マネー・口座振替・スマホ決済・後払いなどさまざまな支払い方法を一度に導入できます。複数の決済手法での入金・請求を一括管理でき、業務効率化や人件費削減に役立つでしょう。

個人事業主がオンライン決済代行サービスを導入する際の3つの注意点

個人事業主がオンライン決済代行サービスを導入する際には、いくつか注意点があります。ただ、注意点はあらかじめ対策を講じておくことでカバーできます。

ここでは個人事業主がオンライン決済代行サービスを導入する際の注意点と対策を3つ紹介します。

1．万全のセキュリティ対策が必要

オンライン決済には、さまざまな個人情報が紐づいていることが多いです。例えば、クレジットカードには、名義人や番号、セキュリティコードなどの個人情報やクレジットカード情報が必要となります。そのため、情報漏洩のリスクがある点に注意が必要です。

実際に、クレジットカードの不正利用額は増加傾向にあります。

個人事業主の場合、1つの情報漏洩やトラブルが経営に大きなダメージを与えかねません。情報漏洩を防ぎ、信頼性の高いオンライン決済を提供するには、万全のセキュリティ対策が必要です。利便性やコストだけでなく、オンライン決済サービスのセキュリティ対策にも注目することが大切です。

2．導入費用や決済手数料などのコストが発生する

オンライン決済代行サービス導入には、初期費用や月額費用、決済手数料などのコストが発生します。個人事業主は法人より売上が少ない傾向にあるため、コストが多ければ、経営を圧迫しかねません。

ただ、決済方法の選択肢が増えれば、顧客満足度が高くなったり新たな顧客の獲得につながったりします。費用や手数料による支出より、売上がアップする可能性があることも考慮に入れるべきでしょう。 

3．入金までにタイムラグが発生する

オンライン決済サービスでは、売上金の入金までにタイムラグが生じます。現金支払いではその場で現金が手に入りますが、オンライン決済ではサービスによっては1ヶ月ほど待つ必要がある場合もあります。

個人事業主の場合、資金繰りが厳しくなる可能性があるため、事前にタイムラグを確認し、余裕を持った資金計画を立てることが重要です。入金までのタイムラグが収支に影響する場合は、入金回数の多い決済サービスを利用するとよいでしょう。 

個人事業主向けのオンライン決済代行サービスでよくある質問

「オンライン決済代行サービス」と「個人間送金アプリ」の違いは何ですか？

まず個人事業主や小規模ビジネスで「お金を受け取る方法」としてよく使われるのが、「オンライン決済代行サービス」と「個人間送金アプリ」です。

業務用として安心・確実な入金手段が必要な場合は、「オンライン決済代行サービス」がおすすめです。信頼性が高く、複数の決済手段に一括対応できるため、ビジネスに向いています。

比較項目	オンライン決済代行	個人間送金アプリ
導入審査	必要 （クレジット決済のため）	基本的に不要 （本人確認のみ）
導入までの時間	審査・設定に数日〜数週間かかる	登録すれば即日利用できる
対応できる 支払い方法	クレカ、電子マネー 口座引き落とし、後払いなど多彩	アプリ間の送金 残高の共有、ポイント送信など
手数料	やや高め （3〜5%程度が一般的）	無料または低コスト
信頼性	高い （領収書・売上管理機能あり）	やや低い （商用利用が規約で制限されることも）
主な利用シーン	ネット販売、会費徴収、定期決済など	イベント集金、飲み会の割り勘など
注意点	専用システムとの連携が必要な場合も	相手が同じアプリを使っていないと送金不可

オンライン決済代行サービス

オンライン決済代行サービスは、ネットショップや店舗などで商品やサービスの代金を現金以外で受け取るための仕組みで、以下のような支払い方法に一括対応できます。

• クレジットカード払い
• 電子マネー（交通系ICやQRコード決済など）
• 銀行口座からの自動引き落とし（口座振替）
• コンビニ払い、代金引換、後払い決済、携帯料金とまとめて支払う「キャリア決済」など

たとえば、オンラインショップや英会話教室などで、幅広いお客様に対応する決済手段を提供したい場合に便利です。導入には事前審査が必要ですが、信頼性が高く、継続課金や後払いにも対応できるため、業務用途に適しています。

個人間送金アプリ

個人間送金アプリは、PayPayや楽天ペイなど、スマートフォンから手軽にお金のやり取りができるアプリです。金融機関を通さずに、アプリ内でお金を送ったり受け取ったりできます。

• たとえば「PayPayの送金リンクを友人に送って、イベント代を回収する」
• 「飲み会で立て替えた分を楽天ペイで受け取る」

基本的には同じアプリを使っている人同士でしかやり取りできませんが、手数料もなく、アプリの操作だけで完結するため、簡単かつスピーディーに利用できます。本人確認だけで利用できるものが多く、導入も手間がかかりません。

小規模イベントでの一時的な集金にはコストを抑えて活用できます。

忙しい個人事業主こそ、決済代行サービスを利用しよう

法人（従業員のいる企業）と異なり、個人事業主は営業から事務作業まで、あらゆる業務を自分でしなければなりません。従業員がいるとしてもその人数は少なく、無駄な業務をいかにカットするか、いかに業務効率を高めるかがビジネスの成否を分けるといっても過言ではありません。

忙しい個人事業主だからこそ、決済代行サービスを利用し、請求や入金管理にかかる手間を減らしましょう。

決済代行サービスを導入することで、電子マネーやQRコード決済など、さまざまな支払い方法に一度に対応することもできます。キャッシュレス決済が今後ますます普及していくことを考えると、これらの支払い方法への対応は急務です。