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全東信の破産で見えた決済停止リスク!消費者73.4%に影響も代替対応店舗は20.5%【OREND独自調査】

キャッシュレス決済は、店舗の売上と日々の会計を支える重要なインフラです。しかし、契約している決済サービスが突然停止し、決済端末まで使えなくなった場合、店舗は通常どおり営業を続けられるのでしょうか。

2026年7月、クレジットカード決済代行サービスを提供していた株式会社全東信が破産し、同社のサービスとクレジット端末が即日利用できなくなりました。さらに、加盟店へ支払われていなかったクレジット売上金は破産債権として扱われ、従来の予定どおりには入金されない事態となっています。

今回ORENDでは、キャッシュレス決済の停止が店舗経営と消費者の行動にどのような影響を与えるのかを調べるため、事業者側200人と消費者500人を対象に独自調査を実施しました。

調査では、事業者側の51.5%が、キャッシュレス決済を1日使えないだけでも売上に影響すると回答しています。一方で、決済停止後に別の決済端末やサービスでキャッシュレス対応を継続できる回答者は20.5%にとどまりました。

消費者側でも、希望するキャッシュレス決済が使えないことが店舗利用に影響すると答えた割合は73.4%に達しています。キャッシュレス決済の停止は、会計時の不便だけでなく、来店機会と売上の損失にもつながる問題です。

本調査では、全東信の破産によって明らかになった決済サービス停止のリスクと、店舗側の備え、消費者の店舗選択への影響を調査結果から詳しく解説します。

全東信の破産で決済サービスとクレジット端末が停止

株式会社全東信は2026年7月6日に破産手続開始決定を受け、決済代行サービスを停止しました。加盟店に設置されたクレジット端末も利用できなくなり、店舗は別の決済事業者との契約が必要になっています。

また、加盟店へ入金されていないクレジット売上金は破産債権として扱われ、予定どおり受け取れない状況です。

今回の事例は、決済事業者の破産によって、キャッシュレス決済の停止と売上金の未回収が同時に発生するリスクを示しています。

消費者の70.8%がキャッシュレス決済を最もよく利用

消費者500人に最もよく使う支払い方法を尋ねたところ、キャッシュレス決済を選んだ方は70.8%でした。現金を選んだ方は29.2%となり、キャッシュレス決済が主な支払い方法となっています。

決済方法別では、QRコード決済が34.6%で最も多く、クレジットカードが32.8%で続きました。電子マネーと交通系ICは3.4%でした。

キャッシュレス決済が使えなくなると、多くの消費者が普段利用している支払い方法を選べません。決済サービスの停止は、一部の利用者だけに影響する問題ではなく、店舗の幅広い顧客に関係する経営リスクです。

消費者のキャッシュレス決済利用状況

消費者の63.0%がキャッシュレス決済を高頻度で利用

キャッシュレス決済の利用頻度を尋ねたところ、「ほぼ毎回使う」が36.0%、「よく使う」が27.0%となり、63.0%がキャッシュレス決済を高頻度で利用していました。

「半分程度使う」の11.0%を含めると、74.0%が会計の半分以上でキャッシュレス決済を利用しています。

キャッシュレス決済は補助的な支払い方法ではなく、多くの消費者にとって日常的な決済手段です。店舗で決済サービスが停止すれば、普段の支払い方法を使えない顧客が広い範囲で発生します。

消費者のキャッシュレス利用頻度

事業者側回答者の55.0%でキャッシュレス決済が支払いの4割以上

顧客の支払いに占めるキャッシュレス決済の割合を尋ねたところ、4割以上と回答した割合は55.0%でした。

内訳は、4割から6割が21.5%、7割から8割が16.0%、9割以上が17.5%です。半数を超える回答者が、売上の多くをキャッシュレス決済で受け取っています。

キャッシュレス決済が停止すれば、会計手段の不足だけでなく、店舗売上へ直接影響する可能性があります

店舗でキャッシュレス決済4割以上の割合

店舗ではキャッシュレス決済が1日止まると51.5%が売上への影響を予想

キャッシュレス決済が1日利用できない場合の売上への影響を尋ねたところ、「大きく影響する」が27.5%、「少し影響する」が24.0%となり、合計51.5%が売上に影響すると回答しました。

一方、「あまり影響しない」は24.0%、「分からない」は24.5%でした。キャッシュレス決済の停止は、半数を超える事業者側回答者が売上リスクとして認識しています。

キャッシュレス決済停止の店舗への影響

キャッシュレス利用率が4割以上の場合は66.4%が売上影響を予想

キャッシュレス決済の利用率が4割以上の回答者では、66.4%が決済停止によって売上に影響すると回答しました。

一方、利用率が4割未満の回答者では33.3%でした。キャッシュレス決済の利用割合が高い事業者ほど、サービス停止による売上への影響を強く認識しています。

店舗の決済停止の売上への影響

決済停止後もキャッシュレス対応を続けられる事業者側回答者は20.5%

キャッシュレス決済が利用できなくなった場合の対応を尋ねたところ、別の決済端末やサービスで対応すると答えた割合は20.5%でした。

現金で対応する回答者は57.5%、代替手段がない回答者は21.5%です。合計79.0%はキャッシュレス決済を継続できず、顧客の支払い方法を制限することになります。

決済停止後もキャッシュレス決済対応できる店舗の割合

56.5%が複数の決済端末やサービスを利用していない

複数の決済端末やサービスの利用状況を尋ねたところ、利用していない回答者が56.5%と過半数を占めました。利用している回答者は43.5%です。

1つの決済サービスだけに依存している場合、サービス停止時にキャッシュレス決済を継続できません。複数の決済ブランドに対応していても、契約先や決済経路が1社であれば停止リスクは分散されない点にも注意が必要です。

複数の決済端末やサービスを利用していない店舗

複数サービス利用者でも別サービスで対応できるのは32.2%

複数の決済端末やサービスを利用している回答者に限っても、決済停止時に別のサービスで対応できる割合は32.2%でした。

現金で対応すると答えた割合は56.3%、代替手段がない割合は11.5%です。複数サービスの契約だけでなく、停止時に利用できる予備端末と対応手順まで準備する必要があります。

決済停止後の代替手段が使える店舗

希望するキャッシュレス決済が使えないと73.4%が店舗利用に影響

飲食店の利用前に、希望するキャッシュレス決済が使えないと分かった場合、73.4%が店舗利用に影響すると回答しました。

内訳は、「少し影響する」が43.4%、「大きく影響する」が15.6%、「利用をやめる」が14.4%です。希望する決済方法に対応していないことは、来店機会の損失につながります。

希望する決済手段のない店舗を消費者は利用するか

65.6%がキャッシュレス決済を使えない店舗を不便と評価

キャッシュレス決済を利用できない店舗について、65.6%が不便に感じると回答しました。

内訳は、「やや不便に感じる」が44.4%、「とても不便に感じる」が21.2%です。キャッシュレス決済の停止は、会計時の利便性を損ない、店舗への評価にも影響します。

キャッシュレス決済がない店舗への消費者の評価

キャッシュレス利用頻度が高い消費者ほど不便さを強く感じる

キャッシュレス決済を「ほぼ毎回使う」「よく使う」と回答した高頻度層では、88.6%がキャッシュレス決済を使えない店舗を不便と評価しました。

「半分程度使う」と回答した層では54.5%、「あまり使わない」「ほとんど使わない」と回答した低頻度層では14.6%です。キャッシュレス決済の利用頻度が高い消費者ほど、決済停止による不便を強く感じる傾向が確認されました。

キャッシュレス利用頻度が高いほど不便と感じる

74.6%が支払い方法の多い店舗に利便性を感じる

複数の支払い方法がある店舗について、74.6%が利便性を感じると回答しました。

内訳は、「とても感じる」が37.4%、「やや感じる」が37.2%です。複数の決済手段を用意することは、決済停止への備えだけでなく、顧客の利便性向上にもつながります。

支払い方法の多い店舗に対する消費者の評価

運営会社の信頼性を確認したことがある回答者は16.0%

決済サービスを選ぶ際に、運営会社の信頼性を確認したことがある回答者は16.0%にとどまりました。

「確認したことがない」は51.0%、「確認方法が分からない」は33.0%です。合計84.0%が信頼性を確認できておらず、決済手数料や端末機能だけでなく、運営実績や売上金の管理体制まで確認する必要があります

運営会社の信頼度を確認している事業者の割合

調査から見えた決済停止時の3つの経営リスク

今回の調査から、キャッシュレス決済の停止は会計時の不便にとどまらず、店舗経営全体に影響することが分かりました。

主なリスクは次の3つです。

  • 売上機会の損失
    事業者側回答者の51.5%が、キャッシュレス決済が1日停止すると売上に影響すると回答しました。
  • 顧客満足度の低下
    消費者の73.4%が希望する決済方法の有無によって店舗利用をやめたり躊躇すると回答しており、65.6%がキャッシュレス決済を使えない店舗を不便と評価しています。
  • 営業継続への影響
    決済停止後に別の決済端末やサービスで対応できる事業者は20.5%でした。代替手段がなければ、現金対応への切り替えやキャッシュレス利用者の取りこぼしが発生します。

キャッシュレス決済は、単なる支払い手段ではありません。売上、顧客体験、営業継続を支える店舗インフラとして管理する必要があります。

店舗が見直すべき決済停止への備え

調査では、決済停止後に別の端末やサービスで対応できる事業者側回答者は20.5%にとどまりました。店舗は、1社の決済サービスに依存しない体制を整える必要があります。

確認する項目は次のとおりです。

  • 異なる運営会社の決済サービスを契約する
  • 停止時に使用する予備端末を準備する
  • スタッフが代替端末を操作できる状態にする
  • 現金対応や顧客案内の手順を決める
  • 売上明細と入金状況を定期的に確認する
  • 運営会社の実績と売上金の管理体制を確認する
  • 障害時の連絡先とサポート内容を確認する

複数の決済ブランドに対応していても、運営会社や決済経路が同じであれば、停止リスクは分散できません。手数料だけでなく、運営会社、入金サイクル、売上金管理、代替手段まで含めて判断してください。

キャッシュレス決済は売上と顧客体験を支える経営インフラ

今回の調査では、消費者の70.8%がキャッシュレス決済を主な支払い方法として利用し、73.4%が希望する決済方法の有無によってその店舗を利用に影響すると回答しました。

一方、決済停止後に別の端末やサービスで対応できる事業者側回答者は20.5%にとどまっています。キャッシュレス決済の利用が広がる一方で、店舗側の停止対策は十分ではありません。

決済サービスを選ぶ際は、手数料や端末機能だけでなく、運営会社の信頼性、売上金の管理体制、入金サイクル、障害時のサポート、代替経路まで確認してください。

キャッシュレス決済は、単なる会計手段ではなく、売上と顧客体験を支える経営インフラです。1社への依存を避け、停止時にも営業を継続できる体制を整える必要があります。

調査概要

本調査は、キャッシュレス決済の利用実態と、決済サービス停止時の影響を把握するため、事業者側と消費者側に分けて実施しました。

事業者側調査

調査名 決済端末のトラブル時の備えに関する調査
調査対象 全国のキャッシュレス導入店舗のオーナー・責任者
有効回答数 200人
調査方法 インターネット調査
調査期間 2026年7月
主な調査内容 キャッシュレス決済の利用割合、決済停止時の売上への影響、代替手段、複数サービスの利用状況、運営会社の信頼性確認

消費者側調査

調査名 キャッシュレス決済が使えない場合の店舗利用に関する調査
調査対象 首都圏、京阪神圏の20代〜60代の男女
有効回答数 500人
調査方法 インターネット調査
調査期間 2026年7月
主な調査内容 普段利用する支払い方法、キャッシュレス決済の利用頻度、店舗利用への影響、不便さ、複数の支払い方法に対する評価

調査結果の利用条件

①情報の出典元として「https://orend.jp」のリンクをつけて「OREND(オレンド)」の名前を明記をお願いします。

②ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置をお願いします。

URL:全東信の破産で見えた決済停止リスク!消費者73.4%に影響も代替対応店舗は20.5%【OREND独自調査】(URL:https://orend.jp/mag/a0889

OREND(オレンド)について

OREND(オレンド)は、「新しいお店のつくり方」をテーマに、店舗経営に役立つ情報を発信しているメディアです。

キャッシュレス決済端末やPOSシステム、予約システム、ネットショップ、ECコンサルサービスなど、お店の運営に欠かせないツールやサービスの選び方を、わかりやすく解説しています。

これまでに、飲食店や美容室・サロン、整体・接骨・鍼灸院、アパレル、小売店などの店舗ビジネスを運営している方や、EC業界・個人事業主の方々にご利用いただいてきました。

「どのシステムを選べばいいかわからない」「導入したらどんなメリットがあるの?」といった疑問に答えながら、実際の導入事例や最新のトレンドも交えて、お店づくりをサポートしています。

最新の情報をチェックしたい方は、ぜひORENDの公式サイトをご覧ください。

URL:https://orend.jp/

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運営会社

会社名:ステップ・アラウンド株式会社
代表取締役社長:中島 崚
設立:2018年12月10日
所在地:東京都渋谷区代官山町8-7 DAIWA代官山ビル301
URL:https://step-around.com/

この記事の著者

OREND運営事務局|店舗DXの専門家集団

OREND運営事務局|店舗DXの専門家集団

「OREND」は飲食店や小売業界・ネットショップに関する業界トレンドを図解・解説しながらツール紹介を行う専門メディアです。 キャッシュレス決済や予約管理システム・ネットショップ作成ソフトなど、店舗の効率化やECサイトの立ち上げに必要なツールの仕組みや機能・トレンド背景を解説します。

この記事の監修者

中島 崚|店舗DX・IT化の専門家

中島 崚|店舗DX・IT化の専門家

慶応義塾大学商学部卒業後、フロンティア・マネジメント株式会社で地方百貨店やメーカーなどの経営計画策定に従事。その後、スマートキャンプ株式会社でSaaS比較サイト「Boxil」の事業企画としてTツールや業務支援ツール&デバイスを紹介する「ええじゃない課Biz」にコメンテーターとしてレギュラー出演していた。2022年にステップ・アラウンド株式会社にて店舗ビジネス向けメディア「OREND」を監修しながら小売店・飲食店・サービス業全体の業務効率化を目指している。

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