キャッシュレス決済は、クレジットカードやQRコード決済、電子マネーなどを使って、現金を出さずに支払える決済手段です。財布から現金を取り出す手間がなく、日常の買い物や飲食店、オンライン決済など幅広い場面で利用されています。
一方で、カードやスマートフォンだけで支払いが完了するため、現金払いと比べて支払いの実感が薄れると感じる人もいます。少額決済を繰り返したり、複数の決済手段を使い分けたりすることで、後から明細や残高を確認した際に、想定より支出が多かったと感じるケースもあります。
そこで今回は、キャッシュレス決済の支払い時の感じ方について、全国の20代から60代の男女500人にアンケート調査を実施しました。
調査結果サマリー
- キャッシュレス決済でお金を使った感覚が薄れると感じる人は58.4%(とても感じる21.4%、やや感じる37.0%)
- 明細や残高を確認して想定より支出が多かった経験がある人は43.2%(よくある10.2%、ときどきある33.0%)
- 想定より支出が多くなったと感じる決済方法はクレジットカードが39.2%で最多(複数回答)
キャッシュレス決済で「お金を使った感覚が薄れる」人は58.4%

キャッシュレス決済を利用していると、現金払いよりもお金を使った感覚が薄れると感じるか聞いたところ、「とても感じる」が21.4%、「やや感じる」が37.0%でした。合計すると、58.4%がキャッシュレス決済でお金を使った感覚が薄れると回答しています。
一方で、「あまり感じない」は20.2%、「まったく感じない」は9.6%、「どちらともいえない」は11.8%でした。お金を使った感覚が薄れると感じない人も一定数いますが、全体では過半数が現金払いとの違いを感じている結果です。
キャッシュレス決済では、現金を手渡す動作や財布からお金が減る感覚がありません。カードをかざす、スマートフォンで読み取る、アプリ上で決済するなど、支払い動作が簡略化されているため、支払い時の実感が薄れる人が多いと考えられます。

年代別に見ると、50代では67.0%が「とても感じる」「やや感じる」と回答しており、他の年代よりも高い結果でした。20代は57.0%、30代は54.0%、40代は54.0%、60代は60.0%となっており、幅広い年代で支出感覚の薄れが見られます。
明細や残高を見て想定より支出が多かった経験は43.2%

キャッシュレス決済を利用した後、明細や残高を確認して想定より支出が多かったと感じることがあるか聞いたところ、「よくある」が10.2%、「ときどきある」が33.0%でした。合計すると、43.2%が明細や残高を見て想定より支出が多かった経験があると回答しています。
一方で、「あまりない」は30.2%、「まったくない」は14.0%、「どちらともいえない」は12.6%でした。想定より支出が多かった経験がない人も44.2%いるため、キャッシュレス決済の利用が必ず支出増の実感につながるわけではありません。
ただし、4割以上が明細確認後に支出の多さを感じている点は注目できます。キャッシュレス決済は支払いが短時間で完了するため、その場では支出額を強く意識しないまま買い物を重ねることがあります。その結果、後から明細や残高を確認した際に、想定より多く使っていたと感じる人がいると考えられます。
支出が増えたと感じる決済方法はクレジットカードが最多

キャッシュレス決済で、想定より支出が多くなったと感じることがある決済方法を複数回答で聞いたところ、クレジットカードが39.2%で最多でした。次いで「特にない」が38.2%、QRコード決済、スマホ決済が34.4%となっています。
クレジットカードは後払いで利用でき、日常の買い物から高額決済まで幅広く使われます。利用額が口座からすぐに減るわけではないため、支払い時点では支出を実感しにくく、後から利用明細を確認して支出の多さに気づくケースがあると考えられます。
QRコード決済、スマホ決済も34.4%と高い結果でした。スマートフォンだけで支払いが完了し、少額決済でも利用される場面が多いため、日々の積み重ねによって想定より支出が多くなったと感じる人がいると見られます。
電子マネー、タッチ決済は13.0%、交通系ICは9.2%でした。いずれも少額決済で使われる場面が多い決済手段ですが、クレジットカードやQRコード決済、スマホ決済と比べると、支出が増えたと感じる割合は低い結果です。
キャッシュレス決済で支出を管理するポイント
キャッシュレス決済を利用する際は、支払いの便利さだけでなく、利用額を把握する習慣が重要です。特にクレジットカードやQRコード決済、スマホ決済を日常的に使う場合は、月ごとの支出額を定期的に確認してください。
まず、利用明細やアプリの履歴を定期的に確認することが重要です。キャッシュレス決済は支払い時の実感が薄れることがあるため、週に1回、月に数回など、確認するタイミングを決めておくと支出額を把握できます。
次に、月ごとの決済上限を決めることも有効です。クレジットカードやスマホ決済は利用できる金額が大きくなることがあるため、生活費、外食費、日用品などの予算を決めておくと、使いすぎを防げます。
少額決済も見落とさないことが大切です。1回あたり数百円の支払いでも、回数が増えれば月間支出は大きくなります。コンビニやカフェ、交通費など、日常的に使う決済ほど履歴を確認する必要があります。
また、複数の決済手段を使い分けすぎないことも支出管理につながります。クレジットカード、QRコード決済、電子マネー、交通系ICなどを同時に使うと、支出全体を把握しにくくなります。主に使う決済手段を絞ることで、利用額を確認できます。
事業者はキャッシュレス対応と安心して支払える環境づくりを
キャッシュレス決済が日常の支払い手段として定着している現在、事業者にとってキャッシュレス対応は必須です。
キャッシュレス決済は、現金を用意する手間を減らし、会計をスムーズにする決済手段です。消費者がその場で手軽に支払える環境を整えることで、購入機会を逃しにくくなり、少額決済だけでなく高額決済につながる可能性もあります。クレジットカードやQRコード決済、スマホ決済に対応することは、顧客利便性の向上だけでなく、店舗の売上機会を広げるうえでも重要です。
一方で、キャッシュレス決済は支払いの実感が薄れると感じる人もいます。そのため、事業者は「支払える決済手段を増やす」だけでなく、顧客が安心して支払える会計環境を整える必要があります。会計時の金額表示、レシートや利用控えの発行、決済完了画面の確認、POSレジとの連携など、支払い内容を明確に伝える仕組みが重要です。
調査概要
調査名:キャッシュレス決済の支払い時の感じ方についてのアンケート
調査地域:全国の20代から60代
有効回答数:500人
調査方法:インターネット調査
調査:QiQUMO
調査期間:2026年6月
調査結果の利用条件
(1) 情報の出典元として「https://orend.jp」のリンクをつけて「OREND(オレンド)」の名前を明記をお願いします。
(2) ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置をお願いします。
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