整理券(発券)システムとは
整理券(発券)システムとは、店舗での順番待ちに必要なオンライン整理券を発券したり、順番が来た顧客を呼び出したりするシステムです。最近はオンラインでの予約受付にも対応したシステム、Web上でリアルタイムに混雑状況を確認できるシステムも増えました。
今回は整理券(発券)システムの仕組みや主な機能を解説。予約のオンライン受付や管理ができるおすすめシステムも紹介します。
整理券(発券)システムの仕組み
整理券(発券)システムではWebから予約を受け付け、順番待ちに必要なオンライン整理券を発行します。店舗の発券機で紙の整理券を発行できるシステムもあります。
顧客側は、待ち時間や残り人数などをリアルタイムでスマホやPCから確認できるようになります。順番が近くなると呼び出し通知を出すこともできるため、順番待ちのストレスから解放されるでしょう。
整理券(発券)システムの主な機能
整理券(発券)システムの主な機能は次の通りです。
1.予約の受付・管理
オンライン予約の受付や、予約情報の登録・管理ができる機能です。電話や予約サイトなどで入った予約情報も登録できます。あらゆるチャネルからの予約を一元管理することで、ダブルブッキングやオーバーブッキングを防ぎやすくなるでしょう。
オンラインで24時間365日の予約受付に対応することで、営業時間内に電話をかけられない顧客も予約がしやすくなります。
2.整理券発行
来店した顧客に、順番待ちに必要な整理券を発行する機能です。スマホから確認できるオンライン整理券の発行、スマホで待ち時間の確認ができるシステムもあります。待ち時間のストレスや店内の混雑の解消に役立つでしょう。
発券機と連携し、紙の整理券を発行できるシステムもあります。発券機を利用している店舗、高齢の顧客が多く紙の整理券にも対応したい店舗におすすめです。
3.呼び出し
順番が近づいた顧客に対し、メールやLINEで呼び出し通知を出せる機能です。顧客側は待っている間、店外で過ごすこともできるようになります。店内の混雑緩和や顧客満足度アップなどの効果が期待できます。
4.クーポン発行
来店した顧客やメルマガ会員などに対し、クーポンを発行できる機能です。次回来店時に使えるクーポンを発行し再来店を促進したり、メルマガ会員に対してそれぞれの興味・関心に合うクーポンを配信することで、リピート率強化や客単価アップに役立ちます。
5.分析・レポート
予約数や時間帯ごとの混雑状況などについて、データの集計・分析ができる機能です。これらのデータを自動で集計しグラフ化し、混雑緩和や回転率アップのためのレポートが作れるシステムもあります。予約の薄い時間帯や曜日を分析して予約数アップのための施策を打ったり、人材配置を適正化したりすることができ、売上アップにも人件費削減にも役立つ機能です。
6.多言語対応
英語や中国語、韓国語など、日本語以外の言語に対応したシステムも多いです。観光地のインバウンド需要獲得、外国人スタッフの採用強化などに役立ちます。
【顧客側】整理券(発券)システムのメリット
整理券(発券)システムを導入することは、顧客側に次のようなメリットがあります。
- スマホやPCから簡単に予約を入れられる
- 受付が簡単にできる
- 待ち時間がわかり空き時間を有効活用できる など
顧客側はスマホやPCから簡単に予約を入れられるようになります。「営業時間内に電話できない」「いつも話中でなかなか電話がつながらない」などの理由で予約を入れられなかった顧客も、スマホから24時間365日予約を入れられるようになるでしょう。
来店時もスマホから待ち時間を確認できるようになります。メールやLINEに順番が近づいたことを通知できるシステムもあります。顧客側は待ち時間を店外で過ごせるようになり、順番待ちのストレスから解放されるでしょう。
【店舗側】整理券(発券)システムのメリット
整理券(発券)システムを導入することは、店舗にとって次のようなメリットがあります。
- 予約受付の自動化
- 予約管理の効率化
- 顧客満足度アップ
- 顧客情報の蓄積
- リピート率アップ など
顧客にとっての「スマホやPCから簡単に予約を入れられる」「待ち時間がわかり空き時間を有効活用できる」などのメリットは、そのまま顧客満足度アップにつながります。他店との差別化にもなり、集客強化やリピーター獲得に役立つでしょう。
システム導入により予約のオンライン受付に対応することで、予約受付をある程度自動化できます。従来のように電話で予約を受け付ける必要がなくなれば、スタッフは接客や施術などに集中しやすくなるでしょう。聞き間違いや入力ミスなどによる予約間違いが減り、クレームやダブルブッキングを防ぎやすくなります。
システムに顧客情報を蓄積しメルマガやクーポンのセグメント配信に役立てたり、混雑状況や空席情報を可視化して回転率アップにつなげたり、売上アップ・リピート率強化につながる機能も多いです。
主な整理券(発券)システムの費用・機能の比較表
アプリ/システム名 | イメージ | 初期費用 | 月額費用 | 発券方法 | 呼出方法 | 多言語対応 |
Air Wait | 0円 ※無料 | フリー:0円 ※無料 ベーシック:11,000円 スタンダード:22,000円 | ・店頭発券 ・スタッフ代理発券 ・WED | ・LINE ・メール ・SMS ・モニター | 英語・中国語(簡体、繁体)・韓国語 | |
EPARK | 問合せ | 問合せ | ・店頭発券 ・WED | ・メール | 問い合わせ | |
My junban | 0円 ※無料 | トライアル:0円 ※30日無料 有料プラン:5,980円 | ・iPad | ・LINE ・電話 ・メール | 問い合わせ | |
ネコの目システム | 問合せ | 問合せ | ・タッチパネル | ・LINE ・SMS ・メール | 問い合わせ |
整理券(発券)システムの5つのタイプとおすすめの業種
ここでは、整理券(発券)システムの5つのタイプと、タイプ別におすすめの業種を紹介します。
1.QRコード受付・発券機に対応
1つ目は、QRコード読み取りによる受付や発券機による整理券発行に対応したタイプです。QRコードが印刷された整理券を発行できるシステムであれば、顧客がスマホでQRコードを読み取るだけで簡単に待ち状況をリアルタイムで確認できます。
このタイプは飲食店や医療施設、携帯電話ショップ、旅行代理店、官公庁など幅広い業種に向いています。
2.時間帯別受付に対応
2つ目は、来店・入場の時間を時間帯から選択できるタイプです。人数と時間帯を制限して入場整理券を発行できるシステムであれば、「午前中は〇時までの入場整理券のみ発行可能」といったように、午前と午後で整理券の発行を分けることができます。
このタイプは時間帯ごとに定員を設けられるため、イベントなどの来場者管理に向いています。
3.LINE受付に対応
3つ目は、LINEで来店・入場予約を受け付けられるタイプです。
SNSなどを通じて共有する受付用のURLから、自社の公式LINEアカウントに誘導するシステムの場合、友だち追加をすると会員登録不要でイベントなどに申し込みができます。そのため利用者側のハードルが小さく、インプレッションの増大を見込めるでしょう。
店舗専用のQRコードを読み込むことで、LINEミニアプリから整理券の発券が可能になるシステムの場合、発券の際に待ち状況などをリアルタイムで確認できます。
このタイプは、会員登録不要で予約受付できるとともに、LINE友だち増加によるマーケティング効率の向上につながるでしょう。そのため、マーケティング効率を上げたい飲食店や小売店、官公庁、各種イベントに向いています。また、非対面で受付が完了するので、感染症対策をしたい医療施設にも効果的です。
4.発券機一体型
4つ目は、発券機と一体となったタイプです。安価なコンパクトサイズのものや、2枚つづりで異なる内容を印字可能なものなど、機種によって用途や強みが異なります。
このタイプは、飲食店や医療施設、金融機関、官公庁、公共施設、小売、アミューズメント施設、宿泊施設、各種イベントなど、受付と整理券発行の機能があれば十分な幅広い業界におすすめです。
5.無料で利用可能
5つ目は無料で利用が開始できるタイプです。インターネットに接続済みのPCやタブレット、スマホなどがあれば導入可能なものの場合、初期費用が無料で発券や順番管理などの基本機能を利用できます。
このタイプは、システムにコストをかけられない場合や、効果を一度試してから本格的に導入を検討したい場合であれば、飲食店や医療施設、小売、教育機関、各種イベント、動画配信など幅広い業界におすすめです。
無料の整理券(発券)システム2選
無料で導入できる整理券(発券)システムを紹介します。
Airウェイト
- 初期/月額0円から利用可能/有料プランの契約期間縛りなし/iPadで順番受付管理
- LINE/電話/SMS/メールで呼出/外部ディスプレイに待ち時間表示も可能
- 小規模な飲食店/病院&クリニック・自治体/大手企業/チェーン店豊富な導入実績
- シンプル操作でアプリ・システムに詳しくなくても簡単利用
- 整理券/クーポン/自動呼出/多言語対応/QRコードで呼出状況をリアルタイム表示
プラン名 | 初期費用 | 月額費用 | 内容 |
---|---|---|---|
フリー | 0円 ※無料 | 0円 ※無料 | プリンター・iPadは別売り |
ベーシック | 0円 ※無料 | 11,000円 | プリンター・iPadは別売り |
スタンダード | 0円 ※無料 | 22,000円 | プリンター・iPadは別売り |
My junban
- 周辺機器の購入は必要無し
- 自由にカスタマイズができる
- 30日間無料で試用可能
My junbanの特徴は周辺機器の購入は必要ないため、月額5,980円で利用することが可能です。また店舗によって必要な機能を自由にカスタマイズすることができるため、不必要な機能を消すこともできます。さらに30日間無料で試用することが可能です。
初期費用 | 月額費用 | 無料トライアルの有無 |
無料 | 5,980円 | あり |
詳細はこちら:https://myjunban.com
実店舗やクリニックにおすすめの整理券(発券)システム12選
飲食店や小売店などの実店舗、病院やクリニックにおすすめの整理券(発券)システムを紹介します。
Airウェイト
- 初期/月額0円から利用可能/有料プランの契約期間縛りなし/iPadで順番受付管理
- LINE/電話/SMS/メールで呼出/外部ディスプレイに待ち時間表示も可能
- 小規模な飲食店/病院&クリニック・自治体/大手企業/チェーン店豊富な導入実績
- シンプル操作でアプリ・システムに詳しくなくても簡単利用
- 整理券/クーポン/自動呼出/多言語対応/QRコードで呼出状況をリアルタイム表示
プラン名 | 初期費用 | 月額費用 | 内容 |
---|---|---|---|
フリー | 0円 ※無料 | 0円 ※無料 | プリンター・iPadは別売り |
ベーシック | 0円 ※無料 | 11,000円 | プリンター・iPadは別売り |
スタンダード | 0円 ※無料 | 22,000円 | プリンター・iPadは別売り |
EPARK(イーパーク)
- 大手飲食チェーン・自治体など大規模施設での実績が豊富
- スマホから事前予約・呼び出し通知機能で待ち時間を大幅短縮
- 行列回避で受付業務の効率化・メルマガ配信で再来店促進
- 飲食店・美容室・病院・携帯ショップなどさまざまな店舗ビジネスで利用
EPARKは順番待ち・予約受付システムとして人気の高いツールで、くら寿司・大戸屋・餃子の王将などの大手飲食チェーン店に加えて、東京都港区・大阪府堺市・三井ショッピングパークといった自治体や大型商業施設でも導入されています。
初期費用 | 月額費用 | 無料トライアルの有無 |
要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
詳細はこちら:https://epark.mbtn.jp/
LineManager@NS3
- 月額固定費0円・業界最安クラス・初期費用8万5千円~
- 無料でオリジナルデザイン作成、店名ロゴや店舗QRコードも整理券に印字可能
- 低価格で小規模店舗・公共施設にもおすすめ
LineManager@NS3は月額0円で導入可能な病院や飲食・小売業界におすすめのシンプルな順番待ち・整理券発行システムです。
整理券に印字するデザインは無料で作成・運用シーンに応じて柔軟にオリジナルデザインも作成でき、価格も業界では低コスト・コンパクトで省スペースなため導入しやすく、小規模な店舗や施設様にも最適です。
初期費用 | 月額費用 | 機能・特長 | トライアル |
8万5,000円~ | 0円(無料) | 整理券発行/システム連携で呼出・待ち状況確認可能 安心 ボタン用抗菌シール付き/複数ボタン/豊富な印字レイアウト | あり 14日間 |
順番待ちシステム「SMAQ」
- 受付業務の負担を軽減
- 運用機器の選択も自由自在
- 複数行列に対応、呼び出しデスクは5デスクまで対応
SMAQの特徴は受付業務の負担を軽減することが可能で、運用機器の選択も自由自在に行うことが可能です。また複数行列に対応をしており、呼び出しのデスクは5つまで対応しているので大規模店舗にもおすすめです。
初期費用 | 月額費用 | 無料トライアルの有無 |
お問い合わせ | 3,800円~ | なし |
詳細はこちら:https://www.technoveins.co.jp/t/products/system/junbanmachi/index.html
医療機関向け受付システム「順番くん」
- 簡単操作
- 導入しやすい価格
- インターネット環境だけで導入できる
順番くんの特徴は簡単操作で高齢者の方でも簡単に操作することが可能です。また導入しやすい価格で提供をしており、今だけキャンペーンで無料で導入することが可能です。インターネット環境だけ整っていれば導入する事が可能なため、検討してみてください。
初期費用 | 月額費用 | 無料トライアルの有無 |
50,000円(今だけ0円) | 9,800円~ | なし |
詳細はこちら:http://www.jyunbanmachi.com
MyTurn
- 順番待ちをストレスフリーにできる
- スマホで快適に予約可能
- 順番の見える化が可能
MyTurnの特徴は順番待ちをストレスフリーにすることが可能なため、顧客を確実に増加させることが可能です。またスマホで快適に予約することができます。さらに順番を見えるようになっているため、顧客は順番が来るまでの時間を活用することが可能です。
初期費用 | 月額費用 | 無料トライアルの有無 |
0円 | 1,300円~ | なし |
詳細はこちら:https://myturn.jp
行列解消ソリューション「O:der in Time」
- 順番待ちの時間を短縮可能
- 顧客満足度の向上を実現
- 予約を一括管理できる
O:der in Timeの特徴は行列を解消することが可能な点です。順番待ちの予約をアプリやWebサイトから行うことが可能で順番が近くなると通知が届くため、顧客は自由に時間を使うことが可能です。また店舗は予約状況を一括して管理することが可能なため、負担を軽減することができます。
初期費用 | 月額費用 | 無料トライアルの有無 |
お問い合わせ | お問い合わせ | なし |
ネコの目システム
- 集客力を向上
- 混雑状況を軽減し、クレーム防止につながる
- 業務改善や効率化が可能
ネコの目システムの特徴は、リアルタイムで予約状況を確認することができるため、空いている時間を減らす事が可能です。それによって集客力を向上させることが可能で、混雑状況を軽減し、クレームの防止につながります。さらにシステム化することで業務改善や効率をすることが可能です。
初期費用 | 月額費用 | 無料トライアルの有無 |
お問い合わせ | お問い合わせ | なし |
詳細はこちら:https://neco.riprice.co.jp
アイリスト
- 多言語に対応
- さまざまな場所で利用可能
- 受付から業務完了までのデータ分析が可能
アイリストの特徴は、日本人だけではなく外国人にも対応をしたシステムです。またさまざまな場所で利用することが可能で、受付から業務完了までのデータを基に分析を行い、業務の改善点や課題を見つけることが可能です。
初期費用 | 月額費用 | 無料トライアルの有無 |
お問い合わせ | お問い合わせ | なし |
詳細はこちら:https://www.ilist.jp/hp/
イニット・ディー 順番待ちシステム
- 多言語に対応
- 待ち状況をリアルタイムで確認可能
- 豊富な機能性
イニット・ディー 順番待ちシステムの特徴は多言語に対応をしています。待ち状況をリアルタイムで確認することが可能で、15種類の機能を利用することが可能です。そのため、店舗によって必要な機能を選んで利用することが可能です。
初期費用 | 月額費用 | 無料トライアルの有無 |
1,000,000円~ | お問い合わせ | なし |
待ち時間がゼロ NUMBER TICKET
- さまざまな便利機能を搭載
- なりすましなどの不正対策に対応
- 場所を選ばずどこでも利用可能なサービス
NUMBER TICKETの特徴は、順番に発行をする機能やランダムに発行をする機能などさまざまな便利機能が搭載されています。またなりすましなどの不正対策にも対応をしているため、セキュリティ性も高く安心して利用をすることが可能です。
初期費用 | 月額費用 | 無料トライアルの有無 |
お問い合わせ | お問い合わせ | なし |
- 人件費を削減可能
- ミスを減らし、作業効率を向上
- 待ち時間を有効活用
S-WaitingNaviの特徴は人件費を削減することが可能です。ミスを減らして、作業効率を向上させることができるため、クレームやトラブルを減らすことが可能です。また待ち時間を有効活用することが可能で、集客力をアップすることもできます。
初期費用 | 月額費用 | 無料トライアルの有無 |
お問い合わせ | お問い合わせ | なし |
整理券(発券)システムでより良い顧客体験を
整理券(発券)システムを導入することで、顧客は「電話で予約を入れるのが面倒」「順番待ちが長くて時間がもったいない」などのストレスから解放されるでしょう。これはそのまま顧客満足度の向上につながります。
予約受付の自動化や予約管理の効率化に役立つ機能も多く、スタッフの業務負荷を軽くしたり、人件費を削減したり、さまざまな効果が期待できるでしょう。
本記事で紹介したシステムのなかで気になるものがあったら、まずは公式サイトをチェックしてみましょう。公式サイトを見てもわからないことがあれば、問い合わせや資料請求をしてみてください。無料トライアルで使用感を確かめてみるのも良いでしょう。
費用や機能、画面の見やすさ、操作性などを確認し、自社に合うシステムを探してみてください。顧客用の予約画面のデザイン・操作性も確認し、スタッフにとっても顧客にとっても使いやすいシステムを選びましょう。