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非接触型決済とは?タッチ決済などの種類と店舗導入で失敗しないポイントを解説

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非接触型決済とは?

非接触型決済とは、カードやスマートフォンを読み取り端末にかざすだけで支払いができる決済方法です。

レジの読み取り機に数センチ近づけると、端末とカード(またはスマートフォン)の間で無線通信が行われ、決済が完了します。
また、差し込みやスライド操作は不要で、物理的に端末へ触れる必要もありません。

現在広く利用されている非接触型決済には、下記のようなものがあります。

  1. クレジットカードのタッチ決済
  2. 交通系ICカード
  3. 電子マネー
  4. Apple PayやGoogleウォレットなどスマホ決済

非接触型決済の基本的な仕組み

非接触型決済は、ICチップと読み取り端末が近距離で無線通信を行うことで成立します。

カードやスマートフォンの内部にはICチップが組み込まれおり、端末に近づけると、端末から発せられる電波でICチップが起動し、暗号化された決済情報を送信します。

実際の端末の仕組みは次の通りです。

  1. カードやスマホを端末に近づける
  2. ICチップが起動する
  3. 暗号化された情報を送信する
  4. 承認が完了すれば支払い成立

通信距離は数センチ程度に制限されています。この短距離通信と暗号化技術によって、安全性が確保されています。

非接触型決済で使われる通信方式の種類

非接触型決済には、主に2つの通信規格があります。

1. NFC(Near Field Communication)

国際標準の近距離無線通信規格です。クレジットカードのタッチ決済で使われており、海外でも広く利用されています。

2. FeliCa

ソニーが開発した通信規格で、日本で広く普及しています。Suicaなどの交通系ICカードや、楽天Edyなどの電子マネーで使われています。
処理速度が非常に速いのが特徴です。

非接触型決済とタッチ決済の違い

タッチ決済は、非接触型決済の中でもクレジットカード方式を指す言葉です。

レジで「タッチで」と言う場合、多くはクレジットカードの非接触機能を意味します。
一方で、交通系ICカードや電子マネーも非接触型決済ですが、通常は「タッチ決済」とは呼びません。

用語内容
非接触型決済かざして支払う決済方法全体
タッチ決済クレジットカードの非接触方式

非接触型決済の種類

非接触型決済は、どれも「かざして支払う」という点は共通しています。
しかし、通信規格と支払い方法(後払いかチャージ型か)が異なります。

代表的な種類は次の4つです。

クレジットカードのタッチ決済

Visa・Mastercard・JCB・American Expressなどのクレジットカードには、端末にかざすだけで支払いができる「タッチ決済」機能があります。
カードに付いている電波マークが目印です。

通常のクレジットカード決済は、カードを差し込み、暗証番号を入力する場合があります。
タッチ決済ではその工程を省略できるため、コンビニや飲食店では数秒で支払いが完了します。

通信規格はNFC(Type A/B)で、国際標準です。
そのため、海外でも同じカードで利用できます。

支払いは後払い方式で、利用額はクレジットカード会社からまとめて請求されます。

交通系ICカード

Suica・PASMO・ICOCAなどの交通系ICカードも非接触型決済です。

通信規格はFeliCaで、処理速度が非常に速いのが特徴です。
改札を止まらず通過できるのは、この高速通信が前提になっているためです。

支払いは事前にチャージした残高から即時に引き落とされます。
主に日本国内で利用されています。

電子マネー

楽天Edy・nanaco・WAONなども非接触型決済です。
多くは交通系ICカードと同じFeliCa方式を採用しています。

基本はチャージ型で、あらかじめ入金した残高から支払います。
コンビニやスーパーなど、日常の少額決済に向いています。

一方、QUICPayやiDも同じように端末にかざして使いますが、仕組みは異なります。
これらは登録したクレジットカードから後日請求される後払い型です。

つまり、見た目は同じでも、
チャージ型か後払い型かという違いがあります。

スマホ決済(Apple Pay・Google Pay)

Apple PayやGoogle Payを使えば、スマートフォンでも非接触型決済ができます。

ただし、スマホ決済は独立した決済方式ではありません。
内部では、登録したクレジットカードや交通系IC、電子マネーの仕組みがそのまま使われます。

たとえば、

  • Visaを登録すればタッチ決済
  • Suicaを登録すれば交通系IC
  • QUICPayを登録すれば後払い電子マネー

として処理されます。

スマートフォンは、新しい決済方式というより、既存の非接触型決済をまとめて使える手段といえます。

非接触型決済のやり方【初心者向け】

非接触型決済は、基本的には「支払い方法を伝えて、端末にかざすだけ」で完了します。
ただし、カードかスマートフォンかによって手順が少し異なります。

基本の使い方(レジでの流れ)

レジでは、まず利用する決済方法を店員に伝えます。
たとえば「クレジットのタッチで」「Suicaで」「iDで」など、具体的に言うとスムーズです。

支払いの流れは次の通りです。

  1. 利用する決済方法を伝える
  2. 店員が端末を操作する
  3. カードまたはスマートフォンを読み取り部分にかざす
  4. 音や画面表示で決済完了を確認する

読み取り部分は、レジ横の黒い端末や、支払い機の上部にあることが多いです。
「ピッ」という音や「承認」表示が出れば支払い完了です。

スマホで使うための設定方法

スマートフォンで非接触型決済を使うには、事前にカードや電子マネーを登録します。

iPhoneの場合は、「ウォレット」アプリからApple Payにカードを追加します。
ウォレットを開き、「+」ボタンからクレジットカードなどを登録し、本人確認を行えば利用可能になります。

Androidの場合は、「Googleウォレット」アプリを使ってカードを登録します。
Googleウォレット(旧Google Pay)にクレジットカードなどを追加し、画面の案内に従って設定を完了させます。

レジではスマホの画面を起動し、生体認証(Face IDや指紋認証)を行ってからかざします。

非接触型決済のメリット

非接触型決済の最大のメリットは、支払いが速く、手間が少ないことです。
現金の受け渡しやカードの差し込みが不要なため、レジでのやり取りが短時間で完了します。

支払いがスピーディー

非接触型決済は、端末にかざすだけで処理が始まります。
コンビニや飲食店などの少額決済では、数秒で支払いが完了します。

特に交通系ICカード(Suicaなど)は処理速度が非常に速く、改札でも立ち止まらずに通過できます。
クレジットカードのタッチ決済も、暗証番号入力を省略できる場合が多く、従来よりスムーズです。

サイン・暗証番号が不要(一定金額まで)

タッチ決済では、1万円〜15,000円程度までであれば暗証番号やサインが不要な場合があります。
そのため、レジでの操作が少なくなります。

ただし、高額決済や店舗の設定によっては暗証番号の入力が求められることもあります。

衛生面で安心

カードを店員に手渡す必要がなく、端末に軽くかざすだけで済みます。
現金の受け渡しもないため、接触機会を減らせます。

特にコロナ禍以降、非接触型決済の利用が広がった背景には、この衛生面の安心感があります。

セキュリティ性が高い

非接触型決済は、ICチップによる暗号化通信を行います。
磁気ストライプよりも情報の保護性能が高く、不正利用のリスクを抑えられます。

また、Apple PayやGoogleウォレットを利用する場合は、生体認証を通して決済が行われるため、さらに安全性が高まります。

非接触型決済のデメリット

非接触型決済は便利な一方で、利用条件や環境によっては不便に感じる場面もあります。
仕組みを理解しておくことで、トラブルを防ぐことができます。

高額決済は暗証番号が必要

クレジットカードのタッチ決済では、一定金額を超えると暗証番号の入力が必要になります。

日本国内では、一般的に1万円〜15,000円程度までであれば暗証番号不要とされるケースが多いですが、上限はカード会社や加盟店の設定によって異なります。

また、海外では国ごとに上限金額が定められており、日本と同じ基準とは限りません。

そのため、タッチ決済は基本的にスムーズに利用できますが、金額や店舗によっては暗証番号入力や差し込み決済に切り替わる場合があります。

対応店舗がまだ一部

都市部では対応店舗が増えていますが、すべての店舗が非接触型決済に対応しているわけではありません。
特に小規模店舗や地方では、現金や差し込み型カード決済のみという場合もあります。

利用前に、レジに電波マークや各種決済ブランドの表示があるか確認すると安心です。

カード紛失時のリスク

非接触型決済はかざすだけで支払いができるため、カードを紛失した場合、一定金額までは不正利用される可能性があります。

ただし、クレジットカード会社には補償制度があり、早期に利用停止の手続きを行えば被害を抑えられます。
スマートフォン決済の場合は、生体認証が必要なため、カード単体より安全性が高い傾向があります。

店舗が非接触型決済を導入するメリット

非接触型決済の強みは、「かざすだけ」で支払いが完了することが店舗運営を効率化する点にあります。
業務効率・コスト管理・顧客体験の3つに影響します。

レジ業務の効率化

カードの受け渡しや差し込み操作が不要になるため、会計の流れが簡潔になります。
利用者が自分で端末にかざして完了するため、スタッフの手順が減ります。

ピークタイムでは、この数秒の差がレジ待ち時間に直結します。
回転率が上がれば、取りこぼしの防止にもつながります。

現金管理負担の軽減

現金決済が多い店舗では、釣り銭の準備や金額の確認、レジ締め作業などが日常的に発生します。
これらは時間がかかるだけでなく、数え間違いや差異対応といったミスの原因にもなります。

非接触型決済の利用が増えると、現金の取り扱い自体が減ります。
その結果、会計ミスのリスクが下がり、締め作業もスムーズになります。

業務の負担を減らしながら、正確性も高められる点がメリットです。

顧客満足度の向上

支払いが速く、カードの受け渡しも不要なため、利用者にとってストレスが少ない決済体験になります。
待ち時間が短くなれば、「この店はスムーズに買い物できる」という印象につながります。

また、タッチ決済や電子マネーに対応していることは、利便性の高い店舗であるという評価にもつながります。

店舗が非接触型決済を導入する際の注意点

非接触型決済は便利ですが、導入にはコストと資金管理面での確認が必要です。
特に「初期費用」「手数料」「入金タイミング」は事前に把握しておくべきポイントです。

対応決済端末の導入費用がかかる

非接触型決済を受け付けるには、NFCやFeliCaに対応した決済端末が必要です。
既存の端末が非対応の場合は、新たに導入する必要があります。

端末代が発生するほか、サービスによっては月額利用料がかかることもあります。
複数台設置する場合は、その分の初期投資も増えます。

決済手数料が発生する

クレジットカードのタッチ決済、QUICPay・iD、交通系ICや電子マネーには、それぞれ決済手数料がかかります。
売上に対して数%が差し引かれるため、現金決済と比べると利益率に影響します。

単価が低い業種では、手数料負担が経営に与える影響を事前に試算しておくことが重要です。

売上金はすぐには入金されない

非接触型決済では、売上金がその場で店舗の手元に入るわけではありません。
決済事業者を通じて、翌日・週次・月次など、契約内容に応じたタイミングでまとめて入金されます。

現金決済のように即日で資金を確保できるわけではないため、
仕入れや固定費の支払いとのタイミングを考慮する必要があります。

導入前に、入金日と振込手数料の有無を確認しておくことが重要です。

非接触型決済の導入方法

非接触型決済の導入は、決済端末を設置するだけでは完了しません。
対応したい決済手段を整理し、契約・端末準備・運用開始という流れで進めます。

導入までの流れ

店舗が非接触型決済を導入する一般的な流れは次の通りです。

  1. 対応したい決済手段を決める(例:タッチ決済、交通系IC、iDなど)
  2. 決済代行会社または各ブランドへ申し込む
  3. 審査・契約手続きを行う
  4. 対応端末を設置する
  5. スタッフへ操作方法を共有し、利用開始

個別にブランドと契約する方法もありますが、複数の決済手段をまとめて導入する場合は、決済代行会社を利用するのが一般的です。

必要な端末・費用目安

非接触型決済を導入するには、対応決済端末とそれに伴う費用が必要です。
下の表は一般的な相場感の目安です(端末の機能やメーカー、サービスによって前後します)。

項目費用の目安
決済端末(非接触対応)導入費用0〜50,000円程度
端末月額利用料0〜5,000円程度/台
クレジットカード決済手数料2.0〜3.5%程度/売上額
交通系IC・電子マネー手数料1.5〜3.0%程度/売上額
振込手数料無料〜500円程度/回

端末代はキャンペーンやレンタルで無料〜実質無料になることもありますが、一般的には「数万円程度」のケースが多いです。また、決済手数料は、加盟店契約先や売上規模によって交渉の余地がある場合もあります。

決済代行会社の選び方

非接触型決済をまとめて導入する場合、多くの店舗は決済代行会社を利用します。
1社と契約することで、複数ブランドの決済を一括で扱えるためです。

選ぶ際は、次の点を確認するとよいでしょう。

  • 対応している決済ブランドの種類
  • 決済手数料の水準
  • 入金サイクル
  • 端末費用や月額費用

自店舗の客層や売上規模に合ったサービスを選ぶことが、導入後の負担軽減につながります。

非接触型決済に関するよくある質問(FAQ)

非接触型決済は本当に安全?

はい、基本的に安全性は高い仕組みです。
非接触型決済はICチップによる暗号化通信で処理されるため、磁気ストライプより不正コピーが難しくなっています。

また、クレジットカードには不正利用時の補償制度があります。
Apple PayやGoogleウォレットを利用する場合は、生体認証を通さないと決済できないため、さらに安全性が高まります。

いくらまで暗証番号不要?

日本国内では、一般的に1万円〜15,000円程度までであれば暗証番号不要とされることが多いです。
ただし、上限はカード会社や店舗の設定によって異なります。

高額決済やセキュリティ判定によっては、暗証番号入力が求められることがあります。

海外でも使える?

クレジットカードのタッチ決済は、海外でも利用できます。
VisaやMastercardなどのタッチ対応カードであれば、多くの国でそのまま使えます。

一方、SuicaやPASMOなどの交通系ICカード、楽天Edyやnanacoといった電子マネーは、海外ではほとんど使えません。

まとめ

非接触型決済は、単に支払い方法が増えるという話ではありません。
レジ業務の効率、現金管理の負担、顧客の決済体験にまで影響する仕組みです。

重要なのは、「非接触型決済を導入するかどうか」ではなく、自店舗に合った形でどう導入するかを考えることです。
客層や客単価、回転率、利益率によって、最適な決済構成は変わります。

その際に欠かせないのが、どの決済端末を選ぶかという視点です。
端末によって対応できる決済ブランドや手数料、入金サイクル、月額費用は異なります。

非接触型決済を効果的に活用するためには、まず自店舗の業態に合った決済端末を選定することが出発点になります。
決済端末の種類や選び方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

この記事の著者

木下 環|決済端末と予約システムの専門家

木下 環|決済端末と予約システムの専門家

「OREND」の運営に携わる、キャッシュレス決済端末と予約システムの専門家です。飲食店やスパなどの実店舗で店舗責任者を務めた経験があり、決済端末や予約システムをはじめとする店舗ツールの現場活用にも精通しています。その実体験をもとに、各サービスの比較や効果的な活用法を発信しています。

この記事の監修者

中島 崚|店舗DX・IT化の専門家

中島 崚|店舗DX・IT化の専門家

慶応義塾大学商学部卒業後、フロンティア・マネジメント株式会社で地方百貨店やメーカーなどの経営計画策定に従事。その後、スマートキャンプ株式会社でSaaS比較サイト「Boxil」の事業企画としてTツールや業務支援ツール&デバイスを紹介する「ええじゃない課Biz」にコメンテーターとしてレギュラー出演していた。2022年にステップ・アラウンド株式会社にて店舗ビジネス向けメディア「OREND」を監修しながら小売店・飲食店・サービス業全体の業務効率化を目指している。

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