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クレジットカード決済導入の加盟店審査に落ちる理由は?審査内容や準備や落ちたときの対処法を解説

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目次
クレジットカード決済の加盟店審査とは
クレジットカード決済の加盟店審査で確認される内容
ECサイトの加盟店審査の主な内容
実店舗の加盟店審査の主な内容
クレジットカード決済の加盟店審査に落ちる原因
特定継続的役務提供の対象業種である
トラブルの生じやすい商材・サービスを取り扱っている
クーリングオフによる損失リスクを抱える業種
公序良俗に反する・反するおそれがある
信用情報に問題がある
個人事業主・小規模事業者で実績が不足している
クレジットカードの加盟店審査の前に準備すべきこと
必要書類の準備
必要な許認可の取得
Webサイトの整備
(ECの場合)特定商取引法に基づく表記の掲載
(ECの場合)ECサイトとカート機能
加盟店審査に落ちた場合の対策方法
ECサイト・書類・許認可を改善する
決済代行会社を活用する
クレジットカード決済導入の契約方式
カード会社との直接契約
決済代行会社を利用した契約
クレジットカード決済の加盟店審査に必要な期間
クレジットカードの加盟店審査に関するよくある質問
クレジットカード決済の加盟店審査に落ちたら、再申請はできる?
加盟店審査に落ちた原因は教えてもらえる?調べる方法はある?
審査に通りやすい決済代行会社はある?
別の会社で再申請するときの注意点は?
個人事業主でもクレジットカード決済を導入できる?
まとめ|クレジットカード決済の加盟店審査は事前準備で通過率を上げられる
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クレジットカード決済の加盟店審査とは

クレジットカード決済を導入するには、加盟店審査の通過が必須です。これは、店舗や事業者が信用に足るかを判断するための審査で、クレジットカード会社や決済代行会社によって実施されます。

審査の目的は、顧客とのトラブルや不正取引のリスクを未然に防ぐことです。カード決済は「後払い」の仕組みのため、商品未着やサービス未提供といった問題が発生すると、カード会社が損失を被ることになります。そのため、信頼性のある店舗かどうかを事前に確認する必要があります。

クレジットカード決済の加盟店審査で確認される内容

加盟店審査では、事業形態や販売方法に応じて審査ポイントが変わります。特に「ECサイト」と「実店舗」ではチェックされる項目が異なります。

ECサイトの加盟店審査の主な内容

ECサイトでは、信頼できる運営体制が整っているかどうかが重視されます。

チェック項目確認される内容
販売ページの有無商品やサービスが実際に掲載されているか
会社概要・運営者情報の記載事業者名、所在地、連絡先が記載されているか
特定商取引法の表記法律に基づく必要事項が記載されているか
問い合わせ先・返品対応サポート体制や返品に関する案内があるか
決済機能・カートの設置カートや支払いページが正常に機能しているか

実店舗の加盟店審査の主な内容

実店舗では、店舗がきちんと営業しているかどうかが重要視されます。

チェック項目確認される内容
店舗情報の記載住所、電話番号、営業時間などが明記されているか
開業届・登記簿などの書類正式に事業が登録・届出されているか
許可証(必要業種のみ)飲食業などに必要な許認可を取得しているか
商品・サービスの内容と価格高額商材や不明瞭な料金設定がないか
店舗写真・営業風景実際に営業していることが写真などで確認できるか

特に個人事業主や小さなお店の場合は、写真や書類で「きちんと営業していること」を丁寧に示すことが重要です。

クレジットカード決済の加盟店審査に落ちる原因

審査に落ちる理由にはいくつかのパターンがあります。業種・商材のリスク書類不備・信用面の問題など、よく見られる原因を以下にまとめました。

特定継続的役務提供の対象業種である

「特定継続的役務提供」とは、1ヶ月を超える期間にわたって継続的にサービスを提供し、かつ5万円を超える料金が発生する取引を指します。これは特定商取引法で規定されており、クレジットカード決済によるトラブルが多発してきた背景から、カード会社の審査でも特に厳しく見られるポイントです。

以下の7業種が、法律上の「特定継続的役務提供」に該当します。

  • エステティック(痩身・脱毛・美顔など)
  • 語学教室
  • 学習塾・家庭教師
  • パソコン教室
  • 結婚相手紹介サービス(結婚相談所)
  • 整体・カイロプラクティック
  • パーソナルトレーニング(スポーツ施設の個別指導)

トラブルの生じやすい商材・サービスを取り扱っている

クレジットカード決済では、過去にクレームや返金トラブルが多かった商材やサービスを取り扱っていると、審査に落ちる可能性があります。これらは「チャージバック(支払い取消)」が発生しやすく、カード会社にとってリスクが高いと判断されます。

具体的には以下のようなものが該当します。

  • 浄水器、温水器、医療器具などの高額家庭用機器
  • 教材(副業・投資・情報商材・スピリチュアル系など)
  • エステ関連商品や高額な美容アイテム
  • 宝石、毛皮などの高額な装飾品
  • 会員権、スキルアップ講座の販売
  • 出会い系・マッチングサービス

こうした商材は、内容が分かりにくい、効果が不明確、高額であるなどの理由から、利用者とトラブルになるケースが多く、審査時にマイナス評価を受けやすくなります。また、クラウドファンディングや寄付の受付も審査で注意されやすい分野です。対価が不明確だったり、返金トラブルが起きやすいと判断されることがあります。

クーリングオフによる損失リスクを抱える業種

訪問販売や電話勧誘販売など、特定商取引法でクーリングオフ制度の対象とされている販売方法を行っている業種は、カード会社からリスクが高いと見なされます。契約が取り消されると、売上がチャージバックされるおそれがあるためです。

具体的な例は以下の通りです。

  • 訪問販売での呉服、絵画、羽毛布団、消火器などの販売
  • 電話勧誘による健康食品・教材の販売
  • 店舗外での展示即売会(短期間の催事など)
  • エステ契約(継続的な施術コースなど)
  • 会員権の販売(スポーツクラブ、レジャー施設など)

これらの業種では、契約後にキャンセルされる可能性が高く、返金対応が複雑になるため、加盟店審査では慎重な判断がされます

公序良俗に反する・反するおそれがある

アダルト系、風俗関連、ギャンブル、占いなど、公序良俗に反する恐れがある業種や内容を含む事業も、加盟店審査では否認される可能性が高いです。カード会社は社会的信用を重視するため、ブランドイメージを損なう可能性のある加盟店は避けられがちです。

具体的には次のような業種が該当します。

  • アダルトサイトやアダルトグッズ販売
  • 出会い系・風俗関連サービス
  • ギャンブル関連(オンラインカジノ、パチンコ攻略法など)
  • 占いやスピリチュアル系の商材(霊感商法など)
  • 暴力的・反社会的表現を含むコンテンツ

信用情報に問題がある

法人や代表者のいずれかに、過去にクレジットカードやローンの支払いを長期間滞納したり、返済ができなくなった履歴がある場合は、信用情報に問題があると判断され、審査に落ちることがあります。
特に、カード会社との過去の取引でトラブルがあった場合は、導入が難しくなる可能性が高くなります。

個人事業主・小規模事業者で実績が不足している

開業して間もない、または売上実績が少ない個人事業主・小規模事業者の場合、「事業の継続性が不透明」と判断されてしまうことがあります。信用力や安定性に不安があると、カード会社がリスクとみなし、審査落ちにつながる可能性があります。

クレジットカードの加盟店審査の前に準備すべきこと

加盟店審査をスムーズに通過するためには、事前準備をしっかり行うことが大切です。特にオンラインでの申請が主流となる今、提出書類やWebサイトの整備は見落とされがちな審査ポイントでもあります。以下に、事前に準備しておくべき代表的な項目を紹介します。

必要書類の準備

審査には、事業の実態や代表者の身元を証明する書類の提出が必要です。法人か個人事業主かによって必要な書類が異なります。

【法人の場合】

  • 登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
  • 代表者の本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)
  • 会社のパンフレットやWebサイトURL
  • 決算書や売上実績(求められる場合)
  • 振込先口座の情報(通帳の表紙と1ページ目の写しなど)

【個人事業主の場合】

  • 開業届の写し
  • 本人確認書類
  • 事業内容が分かる資料(チラシ・Webサイトなど)
  • 振込先口座の情報(名義確認ができる通帳の写しなど)
    ※「屋号付き口座」や「事業用口座」の指定が必要な場合もあるため、要確認

必要な許認可の取得

業種によっては、営業に必要な許認可が法律で定められており、審査の際にも提出が求められます。以下に、主な業種と必要な許認可の一例を示します。

業種必要な許認可
飲食店食品営業許可
食品衛生責任者の届出
美容室・理容室美容師免許・理容師免許
保健所への開設届
古物商(中古品販売)古物商許可証(公安委員会発行)
医療・薬品関係医薬品販売業許可
管理薬剤師の配置など
酒類の販売酒類販売業免許(税務署)
中古車販売古物商許可証
車両取扱に関する届出など

許認可が必要な業種で取得していない場合、カード決済を含む取引自体が違法と判断される可能性もあるため、必ず確認・取得してから申請を行いましょう

Webサイトの整備

特にECサイトの場合、サイトの完成度は加盟店審査に大きく影響します。情報が不足していたり、誤字脱字・デザインの崩れなどがあると、事業者としての信頼性が疑われてしまいます。

商品情報、運営者情報、問い合わせフォーム、利用規約など、顧客が安心して購入できる状態に整っているかを審査前にチェックしておきましょう。

(ECの場合)特定商取引法に基づく表記の掲載

ECサイトでカード決済を導入する際には、特定商取引法に基づき、消費者が安心して取引できるように、以下の項目を必ず分かりやすく表示しておく必要があります。

  • EC事業者の名称・所在地
  • 連絡先(電話番号やメールアドレス)
  • 商品の販売価格と送料などの追加費用
  • 支払い方法と支払のタイミング(例:前払い・後払いなど)
  • 商品の引渡し時期(発送までの目安)
  • 返品可否とその条件

上記以外にも、複雑な契約や継続購入が必要な場合には、詳細な条件の記載が求められますが、まずは上記6点をしっかり押さえておけば、審査における基本的な要件はカバーできます。

より詳しい表示内容については、消費者庁の公式ガイドラインをご参照ください:
「インターネットで通信販売を行う場合のルール」

(ECの場合)ECサイトとカート機能

ECサイトでクレジットカード決済を導入する場合、商品がきちんと販売されていることが確認できる状態であるかどうかが、審査における重要なチェックポイントになります。

サイト上で以下のような基本的な動作ができることが求められます。

  • 商品をカートに追加できる
  • 注文内容の確認画面まで進めることができる
  • サイト全体が一般公開されており、閲覧・操作が可能

一方で、「準備中」や「作成中」といった表示が多いサイトは、実態が確認できないと判断され、審査に落ちる可能性があります。販売ページ、会社情報、特定商取引法表記など、必要な情報が揃っていることもあわせて確認されます。

加盟店審査に落ちた場合の対策方法

審査に落ちても、原因を見直して対策をとることで再申請が可能になるケースもあります。以下のような方法で改善を図りましょう。

ECサイト・書類・許認可を改善する

Webサイトの不備や書類の不足、必要な許可の未取得などが原因の場合、基本的な準備を見直すことが有効です

  • ECサイトに必要な情報(特商法表記・会社情報・問い合わせ先など)をすべて記載する
  • 商品説明や価格表示を明確にし、怪しい印象を与えないようにする
  • 開業届や登記簿、営業許可証など、提出すべき書類を再確認し、不備がないように整える

不安な場合は、第三者にサイトや書類をチェックしてもらうのも効果的です。

決済代行会社を活用する

カード会社と直接契約が難しい場合は、審査の柔軟な決済代行会社を利用するのが有効な選択肢です

決済代行会社は複数のカードブランドと提携しており、カード会社と直接やり取りするよりも審査に通りやすいケースがあります。また、サポート体制が整っているため、導入までの不明点も相談しやすくなります。

すでに審査に落ちた場合でも、別の決済代行サービスに申し込むことで審査が通る可能性も十分あります

クレジットカード決済導入の契約方式

クレジットカード決済を導入するには、カード会社と直接契約する方法と、決済代行会社を通じて契約する方法の2通りがあります。

クレジットカード決済を導入する2つの方法(直接契約と決済代行経由)の図解とそれぞれの方法のメリットとデメリット

カード会社との直接契約

カード会社と直接加盟店契約を結ぶ方法では、審査基準が厳しく、導入までに時間がかかる傾向があります。
その反面、手数料が比較的低く抑えられるケースがあるというメリットもあります。

ただし、

  • 複数のカードブランドと個別に契約が必要になる
  • 契約や管理の手続きが煩雑
  • 審査で落ちやすい業種もある

といったデメリットもあるため、実績や信用が十分にある企業向けの方式と言えるでしょう。

決済代行会社を利用した契約

多くの事業者が採用しているのが、決済代行会社を経由してカード決済を導入する方法です。
1社との契約でVisa、Mastercard、JCBなど複数ブランドのカード決済をまとめて導入できるため、手間が少なく、審査も比較的通りやすい傾向があります

さらに、

  • 申込から導入までが早い(数日〜1週間程度)
  • サポートが充実している
  • オンライン決済・実店舗決済どちらにも対応可能

といった利点があり、特に個人事業主や中小規模の事業者にとって導入しやすい方式です。

クレジットカード決済の加盟店審査に必要な期間

加盟店審査にかかる期間は、一般的に3営業日〜2週間程度が目安です。
ただし、申込内容や審査対象(法人・個人・業種など)によって前後します。

スムーズに進めば1週間以内に審査完了することもありますが、以下のようなケースでは時間がかかる傾向があります。

  • 提出書類に不備や不足がある
  • サイトや店舗情報に確認が必要な点がある
  • 高リスク業種や個人事業主で追加確認が求められる場合

また、カード会社との直接契約よりも、決済代行会社経由での申し込みの方が審査対応が早いこともあります

クレジットカードの加盟店審査に関するよくある質問

クレジットカード決済の加盟店審査に落ちたら、再申請はできる?

はい、再申請は可能です。ただし、同じ内容のまま申請しても再度落ちる可能性が高いため、落ちた原因を見直し、サイトの整備や書類の見直し、必要な許認可の取得などを行った上で再申請するのがポイントです。別の決済代行会社に申し込む方法も選択肢の一つです。

加盟店審査に落ちた原因は教えてもらえる?調べる方法はある?

多くの場合、審査に落ちた理由は明確には開示されません。しかし、サイトの不備や許認可の未取得、取り扱い商材のリスクなど、よくある落ちる原因と照らし合わせて改善点を探ることは可能です。どうしても理由が分からない場合は、申請先に問い合わせてヒントを得られることもあります。

審査に通りやすい決済代行会社はある?

決済代行会社によって審査の基準や柔軟性に違いがあります。たとえば、導入実績が多く、サポートが手厚い会社では、書類やサイトの整備に関してもアドバイスが受けられることがあります。ただし、「審査に確実に通る」会社は存在しないため、事前準備が重要です。

別の会社で再申請するときの注意点は?

同じ情報で複数社に申し込むと、過去の申請履歴や内容の不一致が確認される場合があるため注意が必要です。以前落ちた原因を分析し、ECサイトや書類の修正を行ったうえで、条件が合いそうな別の決済代行会社を選ぶのが望ましいです。

個人事業主でもクレジットカード決済を導入できる?

はい、個人事業主でも導入できます。ただし、法人よりも審査のハードルがやや高くなる傾向があるため、運営実績や本人確認書類、Webサイトの整備などがより重視されます。必要な要件を満たしていれば、問題なく審査に通るケースも多くあります。

まとめ|クレジットカード決済の加盟店審査は事前準備で通過率を上げられる

クレジットカード決済を導入するには、加盟店審査を通過する必要があります。審査では、事業の実態や健全性、Webサイトの整備状況、取扱商品のリスクなどが総合的にチェックされます。
審査に落ちてしまうケースもありますが、多くは事前の準備や内容の見直しで改善が可能です。

もし審査に通らなかった場合でも、原因を把握し、ECサイトの整備や書類の修正、必要な許認可の取得などを行えば、別の決済代行会社での再申請が成功する可能性も十分あります

大切なのは、審査基準を正しく理解し、しっかりと対策を講じておくことです。クレジットカード決済の導入をスムーズに進めたい方は、サポートの手厚い決済代行会社を選ぶのも一つの手段です。

この記事の著者

木下 環|キャッシュレス決済端末オタク

木下 環|キャッシュレス決済端末オタク

「OREND」運営に携わるキャッシュレス決済端末と予約システムの専門家。実店舗(飲食店・スパなど)での店舗責任者としての運営経験と決済端末・予約システムなどの店舗ツールの利用経験を活かし、比較・活用法を発信。現場での試行錯誤をもとに、システム未導入の課題や本当に役立つ機能をリアルな視点で解説。

この記事の監修者

藤田 豪人(株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員)

藤田 豪人(株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員)

2019年当社に入社、執行役員に就任。当社に入社以前は株式会社カオナビにてコーポレート本部長、複数の情報IT企業にてCMOなどを歴任。現在は、当社のフィナンシャルクラウド事業及びマーケティング全般を統括。

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