Smart Codeは、JCBが提供する複数のQRコード・バーコード決済をまとめて取り扱うための仕組みです。
本記事では、Smart Codeの仕組みや対応決済一覧、店舗に導入するメリット、費用・決済手数料、加盟店になる方法までわかりやすく解説します。
Smart Code(スマートコード)とは?仕組みとできること
Smart Code(スマートコード)は、JCBが提供するQRコード・バーコード決済を一元化する決済スキームです。消費者がSmart Codeという決済アプリを利用するのではなく、複数のコード決済事業者と加盟店をつなぐ仕組みです。
店舗はSmart Codeに加盟することで、参加している複数のコード決済をまとめて取り扱えます。キャッシュレス決済の導入を検討する際は、「Smart Code=決済ブランド」ではなく、複数のコード決済をまとめて取り扱うための仕組みと理解しておくと、ほかのサービスとの違いを整理できます。
Smart Codeは複数のコード決済をまとめて扱う仕組み
Smart Codeでは、JCBがコード決済事業者と店舗をつなぐ決済情報処理センターを提供し、加盟契約も一本化しています。加盟店はSmart Codeへ申し込むことで、参加している国内外のコード決済をまとめて取り扱えます。
さらに、新しいコード決済事業者がSmart Codeへ参加した場合、JCBとの契約では原則として追加の申し込みをせずに取り扱い対象を増やせます。対応するコード決済が増えても、ブランドごとに追加手続きを行う必要を抑えられる点が特徴です。
Smart Codeを導入すると店舗で何ができる?
Smart Codeを導入すると、au PAYやメルペイ、FamiPayなど、対応する複数のQRコード・バーコード決済を店舗で受け付けられます。
また、JCBとの契約では、取り扱いから決済、精算、振り込みまでを一本化できます。複数のコード決済を導入しても、それぞれを個別に管理する必要がない点がSmart Codeの大きな特徴です。
Smart Codeに対応しているQR・バーコード決済一覧
Smart Codeで取り扱えるコード決済は以下のとおりです。2026年8月時点のSmart Code公式サイトには、au PAYやメルペイをはじめ、国内外の複数サービスが掲載されています。
| Smart Code対応決済 | 補足 |
| atone(アトネ) | 後払い決済サービス。クレジットカード不要で利用でき、購入後にまとめて支払いが可能 |
| Wesmo! | JR西日本グループの決済サービス。交通・生活サービスと連携したキャッシュレス決済 |
| ANA Pay | ANAのコード決済。ANAマイルと連携し、日常の支払いでマイルを貯められる |
| au PAY | KDDIのコード決済。auユーザー以外でも利用でき、ポイント還元にも対応 |
| EPOS PAY | エポスカードのコード決済。エポスポイントと連携したキャッシュレス決済 |
| ギフティプレモPlus | デジタルギフト型決済。ギフトとしての利用やオンライン・実店舗での支払いに対応 |
| 銀行Pay | ゆうちょPay、はまPay、YOKA!Pay、OKI Pay、こいPayなど。各地域金融機関が提供するスマホ決済サービス群 |
| GLN Payment | 海外系コード決済ネットワーク。インバウンド需要にも対応する決済基盤。WeChat Pay(微信支付)やAlipay(支付宝)など海外主要QR決済との連携基盤としても活用される |
| JAL Pay | JALの決済サービス。JALマイルと連携し、航空利用者向けの特典があるコード決済 |
| BNPJ Pay | コード決済サービス。加盟店向けに提供される汎用的なキャッシュレス決済 |
| FamiPay | ファミリーマートの決済サービス。店舗利用に加え、ポイント還元やキャンペーンも実施 |
| pring(プリン) | コード決済サービス。個人間送金やチャージ機能を備えたスマホ決済 |
| Payどん | 鹿児島銀行の決済サービス。地域密着型のスマホ決済として展開 |
| MyJCB Pay | JCBのコード決済サービス。JCBブランドと連携したキャッシュレス決済 |
| みきゃんアプリ | 愛媛県のデジタルサービス。地域振興を目的としたスマホ決済・行政連携アプリ |
| メルペイ | メルカリのコード決済。メルカリ売上金やポイントをそのまま支払いに利用可能 |
| Lu Vit Pay | バローホールディングス系の決済サービス。グループ店舗を中心に利用できるキャッシュレス決済 |
なお、PayPay・d払い・楽天ペイ・AEON PayはSmart Codeの対応ブランド一覧には含まれていません。JCBでは、これらをSmart Codeとは別のコード決済サービスとして取り扱っています。幅広いコード決済を導入する場合は、Smart Codeだけで必要なブランドを網羅できるか確認が必要です。
Smart Codeを店舗に導入するメリット
Smart Codeのメリットは、QRコード決済を導入できることだけではありません。店舗側にとって大きな利点となるのが、複数ブランドの契約や決済関連業務をまとめられることです。
複数のコード決済にまとめて対応できる
Smart Codeへ申し込むと、参加している複数のコード決済をまとめて取り扱えます。決済ブランドごとに個別で導入する場合と比べ、Smart Codeの仕組みを利用して複数ブランドに対応できます。
さらに、今後Smart Codeへ参加するコード決済事業者が増えた場合も、追加申込は原則不要です。コード決済サービスの増加に合わせて対応範囲を広げられる仕組みになっています。
加盟契約や売上管理をまとめられる
Smart Codeでは、JCBが加盟契約を一本化しています。導入後も、決済や精算、振り込み、問い合わせなどをJCBがまとめて対応する仕組みです。
コード決済ごとに契約先や問い合わせ先が分かれると、店舗側で管理する項目も増えます。Smart Codeなら契約から経理処理までをまとめられるため、複数のコード決済を扱う店舗では管理業務を集約できます。
Smart Code導入前に確認しておきたい注意点
Smart Codeでは複数のコード決済をまとめて導入できますが、すべてのQRコード決済を網羅しているわけではありません。また、公式サイトには一律の料金が掲載されていないため、費用や契約条件も導入前に確認が必要です。
すべてのコード決済に対応しているわけではない
Smart Codeで利用できるのは、Smart Codeに参加しているコード決済サービスに限られます。au PAYやメルペイなどには対応していますが、PayPay、d払い、楽天ペイ、AEON Payなどは、JCBではSmart Codeとは別契約の決済サービスとして取り扱われています。
そのため、Smart Codeへの対応状況だけでなく、来店客が利用する決済ブランドまで確認する必要があります。主要なコード決済を幅広く受け付ける場合は、Smart Code以外の決済サービスも含めて導入を検討することになります。
導入条件や手数料は契約先によって異なる
Smart Code公式サイトでは、加盟を希望する事業者にJCBへの問い合わせを案内しており、加盟申込後に審査を行う流れとなっています。
一方、Smart Code加盟店向けの初期費用や月額費用、決済手数料について、一律の料金は公式サイトで公開されていません。実際の契約条件を確認し、ほかのキャッシュレス決済サービスと総コストを見比べる必要があります。
Smart Codeの導入費用・決済手数料
Smart Codeの導入費用や決済手数料は、JCBと直接契約するか、Smart Code対応の決済代行サービスを利用するかで異なります。JCBへ直接申し込む場合の初期費用や月額費用、決済手数料の料金は公開されていません。
一方、決済代行サービスを利用する場合は、各社が料金を公開しています。Smart Codeに対応する主なサービスの料金は以下のとおりです。
| 導入方法・サービス | 初期費用 | 月額費用 | Smart Codeを含む QRコード決済手数料 |
| JCBへ直接申し込み | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| Airペイ | 0円 | 0円 | 2.95%(税込3.24%) |
| STORES決済 | プランによる | 0円から | 3.24% |
| JMSおまかせサービス | 0円 | 0円 | 3.24% |
Airペイは初期費用・月額固定費が0円で、Smart Codeを含むCOIN+以外のQRコード決済は税抜2.95%、税込3.24%です。振込手数料も0円ですが、利用にはiPadまたはiPhoneが必要です。
STORES決済もSmart Codeに対応しており、au PAY、メルペイ、FamiPay、銀行Payなど約20種類のSmart Code対象決済を利用できます。QRコード決済の手数料は3.24%で、月額料金は0円からです。フリープランでは決済端末が27,720円(税込)、スタンダードプランでは月額3,300円(税込)で決済端末1台が無料になります。
JMSおまかせサービスでもSmart Codeを契約でき、複数の対応コード決済をまとめて取り扱えます。初期費用・月額料金は0円、コード決済の手数料は3.24%です。Wi-Fi接続の決済端末は端末費用・月額費用ともに0円ですが、LTE回線を利用する場合はSIMカード利用料として月額693円(税込)がかかります。
このように、Smart Codeを決済代行サービス経由で導入する場合、QRコード決済の手数料は税込3.24%が基本です。ただし、端末費用や月額費用、通信費、振込手数料などはサービスによって異なります。Smart Code以外のクレジットカードや電子マネーも導入する場合は、総コストと対応ブランドの両方を確認してサービスを選ぶことが重要です。
QRコード決済に対応できる決済端末はこちらの記事で紹介しています。
Smart Codeの加盟店になる方法・導入までの流れ
Smart Codeを店舗で利用する方法は、JCBへ直接加盟を申し込む方法だけではありません。Smart Codeに対応した決済代行サービスを導入し、そのサービス経由で利用する方法もあります。
たとえば、AirペイではSmart Codeに対応する20種類以上のコード決済を取り扱っています。USEN PAY QRもSmart Codeに対応しており、対象ブランドを同サービス経由で利用できます。クレジットカードや電子マネーなども同時に導入する場合は、こうした決済代行サービスを利用する方法も選択肢になります。
Smart Code対応の決済代行サービスを導入する
キャッシュレス決済をまとめて導入する場合は、Smart Codeに対応した決済代行サービスへ申し込む方法があります。
AirペイではSmart CodeをQRコード決済の一つとして提供しており、Smart Codeに対応する20種類以上のサービスをまとめて取り扱えます。USEN PAY QRでもSmart Code対象ブランドを利用できます。
導入する際は、利用する決済代行サービスへ申し込み、加盟店審査を受けます。審査完了後、提供されるアプリや決済端末などを使ってSmart Code対応決済の受付を開始します。Airペイでは、Smart Codeの利用にも審査があると案内されています。
Smart Codeに加えて、クレジットカード・電子マネー・その他のQRコード決済も導入する店舗では、決済代行サービス経由でまとめて契約する方法も有力な候補です。
JCBへSmart Code加盟店として直接申し込む
Smart Codeは、JCBへ直接問い合わせて加盟契約を申し込むこともできます。JCBと契約すると、Smart Codeに参加する国内外のコード決済をまとめて取り扱えます。振込案内や事務処理、問い合わせも一本化されます。
直接申し込む場合の基本的な流れは次のとおりです。
- JCBへSmart Codeの加盟について問い合わせる
- 申込書を提出する
- JCBによる加盟店審査を受ける
- 加盟手続き完了後、Smart Codeの取り扱いを開始する
Smart Codeは、JCBとの直接契約だけでなく、Smart Code対応の決済代行サービス経由でも導入できます。キャッシュレス決済全体を検討している店舗では、Smart Codeへの対応だけで判断せず、クレジットカードや電子マネー、PayPay、d払いなど、自店舗で必要な決済ブランドを確認することが重要です。そのうえで導入サービスを絞り込むと、必要な決済手段を過不足なくそろえられます。




