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楽天のペナルティ(違反点数制度)のルールと禁止行為・商品を徹底解説

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楽天のペナルティ制度(違反点数制度)とは?

楽天のペナルティ制度とは、店舗がルール違反をすると違反点数が加算され、その累積によってペナルティが発生する仕組みです。いわゆる運転免許の違反点数制度の楽天版と考えると理解しやすく、違反内容に応じて点数が付与され、年間累積点数によってペナルティレベルが決まります。

楽天のペナルティ(違反点数制度)の仕組み

楽天市場の違反は、内容に応じて5点〜100点が加点されます。

点数は毎年1月1日にリセットされますが、それまでの間に累積点数が増えれば増えるほど措置は重くなります。

1年間の累計違反点数で違反レベルが決まり、ペナルティが発生します。

年間累積違反点数違反レベル
35点レベルⅠ
55点レベルⅡ
75点レベルⅢ
80点レベルⅣ
100点レベルV

運転免許のような累積方式で、一定点数を超えると上位レベルへ移行し、機能制限や契約解除につながる仕組みです。

楽天市場での違反点数確認方法

違反点数は、楽天の店舗運営システムであるRMSのトップ画面でスクロールし、「禁止商材・禁止行為」で確認できます

この画面には以下の情報が表示されます。

  • 現在の累積違反点数
  • 違反内容の履歴
  • 必要な対応の有無
  • 講習・制限状況の確認

週に1回確認しておくことで、気づかないうちにペナルティが進行していた…という最悪のケースを防ぐことができます。

楽天のペナルティを回避する方法

ペナルティ回避の最重要ポイントは、不用意な違反を避けることです。
そのために以下が必須になります。

  • 禁止商材・禁止行為を理解すること
  • 事実に基づく商品説明をすること
  • レビュー・価格・効果の誇張をしないこと
  • 外部ECやLINEなどへの誘導をしないこと
  • RMS通知を必ず確認すること
  • ルール改定があることを前提に運営すること

「売上を伸ばしたい」気持ちが、不正やグレーな手法につながるケースが最も危険です。

ペナルティ発生までの流れ

このプロセスは非常にシンプルで、以下の順番で進行します

  • 楽天運営で違反行為を確認
  • 店舗に修正依頼の通知メールが届く
  • 期日までに修正対応し、店舗が楽天に報告連絡
  • 店舗の対応内容を踏まえて楽天が最終判断
  • 楽天から最終結果の通知メールが届く
  • 加点対象の場合は違反点数レベルが確定
  • 確定されたレベルに応じたペナルティ内容が通知
  • ペナルティの実施
  • 違約金発生の場合は翌月中旬にWEB請求通知が届く

ここで重要なのは、通知メールを見逃さないことと、期日内に対応することです。
見逃すと即違反確定扱いとなり、一気に状況が悪化します。

違反してからの猶予期間はどれくらい?

基本的には5~10営業日程度の修正期間が与えられ、期間内に修正すれば違反確定にはなりません。
これは店舗に改善の機会を与えるための猶予措置となっています。

ただし、以下のような重大な違反や緊急対応が必要となる場合は例外です。

  • 偽ブランドや模倣品
  • 麻薬や危険ドラッグ
  • 児童ポルノ・青少年有害商品
  • 個人情報漏洩
  • 詐欺的販売

これらの場合は猶予なしで即ペナルティ・即点数加算・即停止措置となるケースがあります。

楽天のガイドラインの違反点数とペナルティ内容

楽天のペナルティが発生すると、検索順位の低下・露出制限・機能制限などにより売上に直接ダメージが出ます。点数が増えれば増えるほど対応が強制的になり、最悪の場合は退店へと進行します。

ペナルティでどうなる?ガイドラインと違反レベル

違反点数は累積方式で、年間スコアに応じて違反レベルが決まります。

違反レベルは以下の通りです。

レベル詳細
Ⅰ(35点)検索順位ダウン:7日
ランキング掲載制限:7日
一部媒体掲載制限:7日
一時改装中処理:なし
講習義務:レベルⅠ(WEB)
違約金:なし
Ⅱ(55点)検索順位ダウン:14日
ランキング掲載制限:14日
一部媒体掲載制限:14日
一時改装中処理:なし
講習義務:レベルⅡ(対面)
違約金:なし
Ⅲ(75点)検索順位ダウン:21日
ランキング掲載制限:21日
一部媒体掲載制限:21日
一時改装中処理:なし
講習義務:未受講者はⅠ/Ⅱ
受講違約金:70万円
Ⅳ(80点)ランキング掲載制限:28日
検索順位ダウン:なし
(改装中となるためページ閲覧・購入不可)
一部媒体掲載制限:28日
一時改装中処理:14日
(改装中と表示、商品ページで閲覧・購入不可)
講習義務:未受講者はⅠ/Ⅱ
受講違約金:140万円
Ⅴ-A
(100点/継続判定)
ランキング制限:56日
検索順位ダウン:なし
一部媒体掲載制限:56日
一時改装中処理:28日
講習義務:未受講者はⅠ/Ⅱ受講
違約金:300万円
支払い後、違反点数リセット・継続可能
Ⅴ-B
(100点/契約解除)
検索順位表示:不可(退店のため)
店舗ページ:閉鎖
講習義務:なし(退店のため)
違約金:300万円以上(損害額に応じ増額)
原則契約解除=強制退店

楽天のペナルティが発生する行為と禁止商材

楽天でペナルティが発生する行為は、大きく3種類のカテゴリに分類されます。特に注意すべきポイントは、知らなかったでは済まないという点です。複雑な規約はあるものの、店舗として理解しておくべき重要要素を整理して説明します。

禁止商材(販売そのものが禁止される商品)

販売した時点で違反扱い。一度出品しただけで高得点の違反が発生するケース多数
店舗が本当に気をつけるべき具体例も含めて解説します。

カテゴリ内容・詳細
法律で所持や販売が禁止されているもの
(35〜100点)
銃刀法違反品麻薬全般宝くじ・富くじ医療用医薬品(承認・資格なし)→該当するものはほぼ100点=即退店
モラル・公序良俗に反するもの
(35〜100点)
危険ドラッグ(100点)使用済み下着・衣類生体(哺乳類・鳥類・爬虫類)※審査で許可例ありグロ商品→楽天はアダルト系・性関連商品に非常に厳しい
譲渡・転売が禁止されているもの
(20点)
銀行口座・通帳クレジットカード・キャッシュカードメーカーが転売禁止した商品→「メーカーが禁止と言ってるもの」はすぐバレる
悪用される可能性があるもの
(35点)
名簿卒業アルバム免許証・パスポート盗撮・盗聴関連の用品→意図なく扱ってもアウト「悪用され得る商品」と判断されたら違反扱い
青少年保護の観点から好ましくないもの
(35〜100点)
児童ポルノ(100点)性・アダルト関連商品「マッサージ器として紹介されているが実質アダルト商品」も含む
危険物
(35点)
火薬・爆発物灯油・ガソリンバタフライナイフ催涙スプレースリングショット等※家庭用花火は販売可※アウトドアナイフはケースによりOK
他者の権利・利益を侵害する可能性がある商品
(100点)
偽ブランド真正と証明できない商品ロゴ類似・パロディ商品加工して再構築したリメイク商品→どんな説明をしても100点対象(例:「事情がわかる方のみ」等の記載は無意味)
その他楽天が不適切と判断するもの
(35点)
健康被害の可能性がある商品期限切れ食品象牙・イルカ等製品ゴールドバー(金地金商品)コロナ検査キット(研究目的表記含む)

審査が必要な商材(審査せず販売=35点)

店舗がうっかりやってしまう違反で現実に非常に多いのがこれです。

審査必要商品内容・詳細
楽天の審査を受けずに出品された商材
(35点)
医薬品・医薬部外品化粧品健康食品酒類ブランド品中古品(ゲーム・ブランド・車など)生体金券おせち料理(重要)自社ブランドノベルティ(審査必要)サブスク型電子機器SaaSハードウェア同梱商品→審査していなければ即35点

よくある違反例:

  • ブランド品を「正規品」の証明なく出した
  • 健康食品を審査通さず販売
  • おせち料理を許可・審査なく販売
  • ノベルティ品を販売した
  • PCソフト・電子機器を審査なし

禁止行為(行為そのもので違反点数を得るケース)

商品は問題なくても、店舗運営・記載・販売方法で違反となる項目です。

禁止行為詳細
法令・公序良俗違反
(20〜80点)
商品を届けない詐欺行為強迫・脅迫的行為個人情報漏洩(明細書間違い送付)→80点スーパーDEAL対象商品への不正表記→20点
価格表示違反
(20点)
二重価格の虚偽根拠のない割引表示「通常価格」表示の不適切表記→うっかりやりがちな違反
表示全般に関する違反
(15〜35点)
隠し文字確実性のある効果表現(例:絶対痩せる)科学的根拠のない表記「日本一」「世界一」「No.1」など最上級表現(証明なければNG)他店との比較記載も禁止
権利侵害表記
(35点)
著作権・肖像権・商標権侵害不適切な楽天ロゴ使用
レビューに関する禁止行為
(20〜80点)
自作自演レビュー従業員の投稿レビューを条件に特典付与レビュー誘導商品変更レビューの不正利用→楽天はレビュー操作に極めて厳しい
課金回避行為
(35点)
外部サイト誘導Amazonへ誘導自社ECリンク掲載LINEやSNSで外部URL送信→QRコードもNG
決済制限違反
(80点)
「現金のみ」「カード不可」「現金特価」→即80点
不正システム利用
(35〜80点)
架空注文売上水増し他店舗装ったメール送信検索対策で同商品を複数登録
その他判断
(5〜80点)
出店前にページ公開→20点楽天が販売主と誤解させる表記ユーザーへの返信放置楽天への返信遅延(3営業日以上)→5点

まとめ

楽天市場のペナルティは「禁止商材」と「禁止行為」で発生します。

特に、偽ブランド品・麻薬・危険ドラッグ・児童ポルノ・詐欺行為・レビュー操作・個人情報漏洩などは重い違反となり、即退店につながるケースがあります。

一方、低評価レビューそのものはペナルティ対象ではありません。
問題になるのは誇大広告・虚偽説明・評価誘導などの不正な運営です。

ペナルティ回避の基本の以下を抑えましょう

  • 禁止商材を扱わない
  • 事実に基づく商品説明
  • 外部サイトへ誘導しないこと、
  • 問い合わせやトラブルへの迅速な対応

透明で誠実な店舗運営こそが信頼を生み、結果的に売上を伸ばす最短ルートとなります。

楽天市場に関する様々な悩みを相談できるECコンサルや運営会社はこちらの記事で紹介しています。

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この記事の著者

OREND運営事務局|店舗DXの専門家集団

OREND運営事務局|店舗DXの専門家集団

「OREND」は飲食店や小売業界・ネットショップに関する業界トレンドを図解・解説しながらツール紹介を行う専門メディアです。 キャッシュレス決済や予約管理システム・ネットショップ作成ソフトなど、店舗の効率化やECサイトの立ち上げに必要なツールの仕組みや機能・トレンド背景を解説します。

この記事の監修者

中島 崚|店舗DX・IT化の専門家

中島 崚|店舗DX・IT化の専門家

慶応義塾大学商学部卒業後、フロンティア・マネジメント株式会社で経営計画の策定に従事。その後、スマートキャンプ株式会社で事業企画、2022年にステップ・アラウンド株式会社にて店舗ビジネス向けメディア「OREND」を監修。

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