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楽天広告の種類と運用方法を解説!成果を出すための選び方まで解説

更新日:
目次
楽天市場で広告運用を行うメリットとデメリット
楽天広告を活用するメリット
楽天広告を利用するデメリット・注意点
楽天市場で利用できる広告の種類
楽天広告の配信タイプ別の考え方
楽天市場で利用できる主な広告一覧
楽天市場広告の選び方
広告出稿の目的から選ぶ
予算・配信期間から選ぶ
楽天広告運用で成果を出すためのポイント
広告ごとの役割を理解して併用する
セール・イベント時に広告配分を最適化する
効果測定を行い改善を繰り返す
RPP広告(検索連動型広告)の特徴・使いどころ・注意点
RPP広告とは
RPP広告はどんなときに使うべきか
RPP広告の特徴・強み
RPP広告の注意点
RPP-EXP(エクスパンション)広告の特徴・使いどころ・注意点
RPP-EXP広告とは
RPP-EXP広告はどんなときに使うべきか
RPP-EXP広告の特徴・強み
RPP-EXP広告の注意点
クーポンアドバンス広告(CA広告)の特徴・使いどころ・注意点
クーポンアドバンス広告とは
クーポンアドバンス広告はどんなときに使うべきか
クーポンアドバンス広告の特徴・強み
クーポンアドバンス広告の注意点
楽天CPA広告(効果保証型広告)の特徴・使いどころ・注意点
楽天CPA広告とは
楽天CPA広告はどんなときに使うべきか
楽天CPA広告の特徴・強み
楽天CPA広告の注意点
TDA広告(ターゲティングディスプレイ広告)の特徴・使いどころ・注意点
TDA広告とは
TDA広告はどんなときに使うべきか
TDA広告の特徴・強み
TDA広告の注意点
TDA-EXP(エクスパンション)広告の特徴・使いどころ・注意点
TDA-EXP広告とは
TDA-EXP広告はどんなときに使うべきか
TDA-EXP広告の特徴・強み
TDA-EXP広告の注意点
ディスプレイ広告(楽天市場広告)の特徴・使いどころ・注意点
ディスプレイ広告とは
ディスプレイ広告はどんなときに使うべきか
ディスプレイ広告の特徴・強み
ディスプレイ広告の注意点
R-mail(メール広告)の特徴・使いどころ・注意点
R-mailとは
R-mailはどんなときに使うべきか
R-mailの特徴・強み
R-mailの注意点
ニュース広告の特徴・使いどころ・注意点
ニュース広告とは
ニュース広告はどんなときに使うべきか
ニュース広告の特徴・強み
ニュース広告の注意点
広告運用以外で楽天市場の売上を伸ばす施策
まとめ
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この記事で分かること
  • 楽天広告の種類一覧
  • 成果を出すための楽天広告の選び方
  • 失敗しやすい注意点

楽天市場で広告運用を行うメリットとデメリット

楽天市場で広告運用を行う最大の価値は、売上に直結しやすいユーザーに対して、短期間で露出と販売実績を積み上げられる点にあります。一方で、広告の種類が多く、運用を誤ると費用対効果が悪化しやすいという注意点もあります。

楽天広告を活用するメリット

楽天広告のメリットは、「売上を作りながら検索順位(楽天SEO)にも好影響を与えられること」です。楽天市場では販売実績が検索順位に影響するため、広告経由で売上を伸ばすことで自然検索での露出も広がりやすくなります。

また、楽天広告は検索行動・購買履歴・ユーザー属性など、楽天が保有する膨大なデータを活用した配信ができる点も強みです。検討中・購入直前・リピーターなど、目的に応じた層へ効率よくアプローチできます。

さらに、RPP広告のように少額予算から始められる広告も多く、テスト運用しやすい点もメリットです。広告を出しながらデータを見て改善できるため、初心者でも段階的に広告運用を学べます。

楽天広告を利用するデメリット・注意点

一方で注意すべきなのは、広告メニューが多く、目的に合わない広告を選ぶと成果が出にくいことです。とりあえずRPP広告だけを配信したり、イベント時に闇雲に広告費を増やしたりすると、費用だけが先行するケースも少なくありません。

また、クリック課金型広告では、クリック=売上ではない点にも注意が必要です。商品ページの内容や価格競争力が弱い場合、広告費をかけても転換率が伸びず、ROASが悪化します。

広告運用は「出稿して終わり」ではなく、実績を見ながら調整を続ける前提の施策です。運用工数や分析の手間がかかる点も、事前に理解しておく必要があります。

楽天市場で利用できる広告の種類

楽天市場の広告は数が多く複雑に見えますが、配信の仕組みと役割で整理すると全体像はシンプルです。
まずは広告を「どの接点でユーザーに届くか」という観点で把握することが、正しい広告選びにつながります。

楽天広告の配信タイプ別の考え方

楽天広告は、ユーザーとの接点によって大きく3つの配信タイプに分けて考えられます。

配信タイプ意味・役割
検索連動型ユーザーが検索したキーワードを起点に表示される広告。RPP広告、RPP-EXP広告、クーポンアドバンス広告が該当し、購入意欲の高いユーザーに直接アプローチできる
ディスプレイ型検索行動とは関係なく、楽天市場内外のページ上に表示される広告。TDA広告、TDA-EXP広告、楽天市場広告が該当し、認知拡大や想起促進に向いている
メール・ニュース型楽天が保有する会員データを活用し、メールでユーザーに接触する広告。R-mail、ニュース広告が該当し、再購入や掘り起こし施策として活用される

この整理を押さえておくことで、
「今は売上を取りたいのか」「認知を広げたいのか」「リピートを増やしたいのか」
という目的から、使うべき広告を判断しやすくなります。

楽天市場で利用できる主な広告一覧

上記の配信タイプを踏まえたうえで、楽天市場で利用できる主な広告は次のとおりです。

広告の種類概要
RPP広告(検索連動型広告)検索キーワードに連動して検索結果上部に商品を表示する広告。顕在層・検討層の獲得に強く、売上を作りやすい
RPP-EXP広告(エクスパンション)RPP広告を拡張し、楽天市場外の媒体にも配信できる検索連動型広告。新規顧客へのリーチ拡大に向いている
クーポンアドバンス広告(CA広告)クーポン付きで検索結果に表示される運用型広告。CVR向上やリピーター獲得に強みがある
楽天CPA広告(効果保証型広告)広告経由売上の一定割合を広告費として支払う成果報酬型広告。広告費の無駄を抑えたい場合に適している
TDA広告(ターゲティングディスプレイ広告)楽天のユーザーデータをもとにバナー配信を行う広告。認知拡大や再訪問促進に利用される
TDA-EXP広告(エクスパンション)TDA広告を拡張し、楽天市場外にも配信できるディスプレイ広告。新規顧客獲得やブランド認知向上向け
ディスプレイ広告(楽天市場広告)楽天トップページや特集・ジャンルページなどに掲載される掲載保証型広告。イベント時の短期施策に向いている
R-mail(メール広告)条件に合致した楽天会員に対してメール配信を行う広告。リピート促進・再購入対策として活用される
ニュース広告楽天市場の公式メールマガジン内に掲載される広告。短期間で大量のアクセスを集めたい場合に有効

このように、楽天広告は役割が異なる広告を組み合わせて使うことが前提の仕組みです。

楽天市場広告の選び方

楽天広告は種類が多いため、広告名から選ぶのではなく「目的 → 予算 → 期間」の順で整理すると、選ぶべき広告が自然に絞り込めます。

広告出稿の目的から選ぶ

まず最優先すべきなのは、広告を使って何を達成したいのかです。目的が曖昧なまま広告を出すと、費用対効果が合わなくなりやすくなります。

目的向いている広告理由
売上を直接伸ばしたいRPP広告
クーポンアドバンス広告
検索行動を起点に表示されるため、購入意欲が高いユーザーに直接アプローチできる
新規顧客を増やしたい
認知を広げたい
TDA広告楽天市場広告
(ディスプレイ広告)
検索前のユーザーにも表示され、商品や店舗の存在を広く認知させられる
リピーターを増やしたい
再購入を促したい
R-mail
クーポンアドバンス広告
購買履歴や会員データを活用でき、一度購入したユーザーを再訪問させやすい

予算・配信期間から選ぶ

楽天広告は、予算規模や配信期間によって選ぶべき広告が明確に異なります。まずは条件ごとに向いている広告を整理しましょう。

条件向いている広告理由
少額予算から始めたいRPP広告
クーポンアドバンス広告
クリック課金型のため、予算を抑えながらテスト運用が可能
月ごとに予算を管理したいRPP広告
RPP-EXP広告
クーポンアドバンス広告
月予算を設定でき、想定外の広告費増加を防ぎやすい
短期間で露出を一気に増やしたい楽天市場広告(ディスプレイ広告)
TDA広告
掲載枠や配信量を集中でき、イベント期間中の露出強化に向いている
長期間じっくり運用したいRPP広告
クーポンアドバンス広告
継続配信しやすく、データを見ながら改善を重ねられる
広告費の無駄を極力避けたい楽天CPA広告成果報酬型のため、売上が発生した分だけ広告費が発生する

楽天広告運用で成果を出すためのポイント

楽天広告で成果を出すには、広告を単体で考えず、役割を理解したうえで使い分け・併用することが重要です。出稿するだけでは売上は伸びにくく、運用の考え方が結果を大きく左右します。

広告ごとの役割を理解して併用する

楽天広告は、1つの広告ですべてを完結させるものではありません
売上獲得・認知拡大・再購入促進といった役割を分けて組み合わせることで、効率が大きく向上します。

役割主に使う広告
売上を作るRPP広告
クーポンアドバンス広告
認知・露出を広げるTDA広告
楽天市場広告(ディスプレイ広告)
再購入・掘り起こしR-mail
クーポンアドバンス広告

たとえば、RPP広告で売れ筋商品を作り、TDA広告で認知を広げ、R-mailで再購入につなげるといった役割分担型の運用が基本になります。

セール・イベント時に広告配分を最適化する

楽天市場では、楽天スーパーSALEやお買い物マラソンなど、イベント期間中に売上が集中します。このタイミングで広告配分を調整できるかどうかが成果を左右します。

状況強化したい広告
セール直前・期間中RPP広告
ディスプレイ広告
イベント後の追い込みR-mail
クーポンアドバンス広告

イベント期間中は露出を優先し、終了後は再購入や買い逃しユーザーへのアプローチに切り替えることで、広告費を無駄なく使いやすくなります

効果測定を行い改善を繰り返す

楽天広告は、出して終わりではなく改善を前提とした施策です。最低限、以下の指標は定期的に確認しましょう。

確認したい指標見るポイント
CTR広告が適切なユーザーに表示されているか
CVR商品ページや価格設定に問題がないか
ROAS広告費に対して利益が出ているか

数字が悪い場合、すぐに広告費を増やすのではなく、商品ページの改善や広告の役割見直しを行うことが重要です。

RPP広告(検索連動型広告)の特徴・使いどころ・注意点

RPP広告は、楽天広告の中でも最も基本かつ成果に直結しやすい広告です。楽天市場で広告運用を始める場合、まず検討すべき広告と言えます。

RPP広告とは

RPP広告は、ユーザーが楽天市場内で検索したキーワードに連動して表示される検索連動型広告です。検索結果の上部や目立つ位置に商品が表示されるため、自然検索よりも優先的に露出できます。

検索行動を起点に表示されるため、すでに商品を探しているユーザーに直接アプローチできるのが最大の特徴です。広告の中でも、特に売上につながりやすい仕組みになっています。

RPP広告はどんなときに使うべきか

RPP広告は、売上を伸ばしたいタイミングで使うべき広告です。特に以下のような状況で効果を発揮します。

・主力商品や売れ筋商品をさらに伸ばしたい
・楽天SEOで上位表示を狙いたい
・セールやイベント期間中に露出を強化したい

検索結果での露出が増えることで、広告経由の売上だけでなく、販売実績の積み上げによる検索順位向上も期待できます。短期施策と中長期施策を同時に行える点が、RPP広告の強みです。

RPP広告の特徴・強み

RPP広告の最大の強みは、購入意欲の高いユーザーに絞って配信できる点です。検索キーワード単位で入札できるため、狙いたい商品・カテゴリに集中して広告費を使えます。

また、クリック課金型で少額から運用できるため、広告初心者でも始めやすい点もメリットです。日予算や入札単価を調整しながら、成果の出るキーワードを見極められます。

さらに、売上が出ることで楽天SEOにも好影響を与えやすく、広告と自然検索を連動させた運用ができる点も、他広告にはない特徴です。

RPP広告の注意点

一方で、RPP広告は出稿すれば必ず売れる広告ではありません。クリックは集まっても、商品ページの内容や価格競争力が弱い場合、費用対効果は悪化します。

特に注意したいのは、利益率の低い商品をそのまま広告にかけてしまうことです。クリック単価が積み重なると、売上が出ても利益が残らないケースがあります。

また、キーワード設定を放置すると、意図しない検索語句で広告費を消費してしまうこともあります。定期的に検索語句レポートを確認し、不要なキーワードは除外する運用が欠かせません。

RPP-EXP(エクスパンション)広告の特徴・使いどころ・注意点

RPP-EXP広告は、RPP広告で配信している商品を、楽天市場外にも表示できる拡張型広告です。楽天市場内の検索結果だけでなく、外部媒体でも商品を露出させることで、新規顧客との接点を増やせます。

RPP-EXP広告とは

RPP-EXP広告は、RPP広告をベースにしながら、楽天市場外の提携媒体にも商品広告を配信できる検索連動型広告です。
主な配信先は、GoogleやYahoo!などの検索エンジン、ニュースサイト、情報メディア、アプリ内広告枠などが中心です。

表示形式は、商品画像・商品名・価格などがセットになった広告で、楽天市場内のRPP広告に近い見た目で表示されます。ユーザーが広告をクリックすると、楽天市場の商品ページへ直接遷移します。

つまり、楽天市場を訪れていないユーザーに対しても、楽天の商品を外部から認知・誘導できる仕組みになっています。

RPP-EXP広告はどんなときに使うべきか

RPP-EXP広告は、RPP広告ですでに成果が出ている商品を、さらに広げたいときに使うべき広告です。

・RPP広告で安定して売上が出ている商品がある
・楽天市場内の検索露出だけでは成長が頭打ちになっている
・新規顧客の流入を増やしたい

このような場合、RPP-EXP広告を使うことで、楽天市場外で商品を見たユーザーを新規顧客として取り込むことができます。
RPP広告の延長施策として使うのが基本です。

RPP-EXP広告の特徴・強み

RPP-EXP広告の強みは、楽天市場内で蓄積した検索・購買データを活かして外部配信できる点です。
無作為に広告を出すのではなく、商品に興味を持ちやすいユーザー層に絞って表示されます。

また、広告のクリック後は楽天市場の商品ページに遷移するため、楽天ポイントや既存の購入導線を活かしたまま販売できる点もメリットです。
新規顧客獲得と購買促進を同時に狙えます。

RPP-EXP広告の注意点

注意点として、RPP広告で成果が出ていない商品をそのまま拡張しても、効果が出にくい点が挙げられます。外部配信になる分、商品ページの完成度や価格競争力がより重要になります。

また、外部媒体への配信が中心となるため、楽天市場内のRPP広告に比べて、費用対効果が分かりにくく感じる場合があります。
そのため、RPP広告で実績を確認したうえで、段階的に配信量を増やす運用が欠かせません。

クーポンアドバンス広告(CA広告)の特徴・使いどころ・注意点

クーポンアドバンス広告は、価格訴求を軸にして購入を後押ししたいときに効果を発揮する広告です。検索結果にクーポン付きで表示されるため、他商品との差別化がしやすくなります。

クーポンアドバンス広告とは

クーポンアドバンス広告は、楽天市場内の検索結果において、商品情報とあわせてクーポンを表示できる運用型広告です。
ユーザーは検索結果の時点で割引内容を確認でき、クリック前から価格メリットを訴求できます。

検索連動型広告の一種であるため、商品を探している顕在層に対して、価格面で強くアピールできる点が特徴です。

クーポンアドバンス広告はどんなときに使うべきか

クーポンアドバンス広告は、価格が購入判断に大きく影響する商品を扱っている場合に向いています。

・競合商品が多く、価格比較されやすい商材
・セールやキャンペーン期間中
・リピーターや既存顧客の購入を後押ししたいとき

検索結果でクーポンが表示されることで、「お得そう」という印象を持ってもらいやすく、クリック率や購入率の向上が期待できます

クーポンアドバンス広告の特徴・強み

最大の強みは、検索結果上で価格メリットを即座に伝えられる点です。
通常のRPP広告と比べて、クーポン表示があることで視認性が高まり、他商品よりも選ばれやすくなります

また、購買履歴などのデータを活用して配信されるため、一度購入したことのあるユーザーへの再訴求にも向いています。
新規獲得だけでなく、リピート促進にも使える点が特徴です。

クーポンアドバンス広告の注意点

注意したいのは、割引前提の運用になるため、利益率が下がりやすい点です。
利益計算を行わずに配信すると、売上は伸びても利益が残らないケースがあります。

また、常にクーポンを出していると、値引きしないと売れない状態になりやすい点にも注意が必要です。
セール時や在庫調整など、使うタイミングを意識した運用が重要になります。

楽天CPA広告(効果保証型広告)の特徴・使いどころ・注意点

楽天CPA広告は、売上が発生した分だけ広告費がかかる成果報酬型の広告です。広告費の無駄を抑えながら、安定して売上を作りたい店舗に向いています。

楽天CPA広告とは

楽天CPA広告は、クリック数ではなく、広告経由で発生した売上に応じて広告費が発生する仕組みの広告です。
一般的には、売上金額の一定割合が広告費として差し引かれます。

そのため、広告を表示・クリックされただけでは費用は発生せず、購入に至った場合のみコストがかかる点が大きな特徴です。
広告初心者でも、費用対効果を把握しやすい仕組みになっています。

楽天CPA広告はどんなときに使うべきか

楽天CPA広告は、広告費のリスクを抑えたい場合に使うべき広告です。

・広告費が先行するのが不安
・ROASを重視したい
・確実に利益が残る形で広告を運用したい

このような店舗では、成果報酬型である楽天CPA広告が有効です。
特に、利益率がある程度確保できている商品と相性が良く、無理のない広告運用がしやすくなります。

楽天CPA広告の特徴・強み

最大の強みは、売上が出た分だけ広告費が発生する点です。
クリック課金型広告のように、クリックだけが増えて費用が膨らむリスクを抑えられます。

また、広告費率が事前に決まっているため、利益計算や原価管理がしやすい点もメリットです。
広告運用に慣れていない店舗でも、数値管理が比較的シンプルになります。

楽天CPA広告の注意点

一方で注意点として、売上に対する広告費率が高めに設定されやすい点があります。
クリック課金型広告と比べると、長期的にはコストが割高になるケースもあります。

また、すべての商品が対象になるわけではなく、商品やカテゴリによっては利用できない場合もあります。
導入前に、自店舗の商品が対象かどうかを確認しておくことが重要です。

TDA広告(ターゲティングディスプレイ広告)の特徴・使いどころ・注意点

TDA広告は、検索される前のユーザーにも商品を届けられるディスプレイ広告です。楽天が保有するユーザーデータを活用し、興味・関心の高い層に向けてバナー表示できます。

TDA広告とは

TDA広告は、楽天市場内外のページにバナー形式で表示されるターゲティング型ディスプレイ広告です。
検索キーワードではなく、購買履歴・閲覧履歴・属性データなどをもとに配信されます。

表示される場所は、楽天市場内の各種ページに加え、楽天が提携する外部サイトやアプリの広告枠などです。
ユーザーが広告をクリックすると、楽天市場の商品ページや店舗ページへ遷移します。

TDA広告はどんなときに使うべきか

TDA広告は、今すぐ購入する段階ではないユーザーに商品を認知させたいときに使うべき広告です。

・新商品をリリースした直後
・検索数がまだ少ない商材
・店舗やブランドの認知を広げたい

このような場合、TDA広告を使うことで、検索される前の段階から接点を作ることができます。
将来的なRPP広告や自然検索につなげる“種まき”として有効です。

TDA広告の特徴・強み

TDA広告の強みは、楽天のユーザーデータを活用した精度の高いターゲティングです。
無差別に広告を出すのではなく、商品に興味を持ちやすいユーザー層に絞って配信できます。

また、画像やコピーを使った訴求ができるため、商品の魅力や世界観を視覚的に伝えられる点も特徴です。
検索連動型広告では伝えきれない価値を補完できます。

TDA広告の注意点

注意点として、直接的な売上につながりにくいケースがある点が挙げられます。
購入意欲が高まる前のユーザーが対象になるため、ROASだけで評価すると成果が見えにくくなります。

そのため、TDA広告は認知・想起を目的とした施策として位置づけることが重要です。売上目的の広告と同じ指標で判断しないよう注意しましょう。

TDA-EXP(エクスパンション)広告の特徴・使いどころ・注意点

TDA-EXP広告は、TDA広告の配信範囲を楽天市場外まで広げられる拡張型ディスプレイ広告です。楽天市場内だけでは接触できないユーザーにも広告を届けられます。

TDA-EXP広告とは

TDA-EXP広告は、TDA広告をベースに、楽天市場外の提携媒体にもバナー広告を配信できる広告です。
主な配信先は、ニュースサイト、情報メディア、アプリ内広告枠などで、楽天のユーザーデータを活用して表示されます。

表示形式は、画像やバナーを使った視覚的な広告で、クリックすると楽天市場の商品ページや店舗ページへ遷移します。
楽天市場を訪れていないユーザーにも、商品やブランドを認知させることができます。

TDA-EXP広告はどんなときに使うべきか

TDA-EXP広告は、より多くの新規ユーザーに商品や店舗を知ってもらいたいときに使うべき広告です。

・楽天市場内の広告だけではリーチが足りない
・新規顧客の母数を増やしたい
・ブランド認知を広く拡大したい

このような場合、TDA-EXP広告を活用することで、楽天市場外からの流入を増やすきっかけを作れます。

TDA-EXP広告の特徴・強み

最大の強みは、楽天が持つ購買・閲覧データを活用しながら、外部媒体にも配信できる点です。
単なるディスプレイ広告ではなく、興味関心の高いユーザーに絞った配信が可能です。

また、外部で商品を見たユーザーが後日楽天市場を訪れた際に、購入につながりやすくなる効果も期待できます。
認知拡大と将来的な購買促進を同時に狙えます。

TDA-EXP広告の注意点

注意点として、短期的な売上効果は見えにくい点が挙げられます。
TDA広告と同様、即時のROASでは評価しづらい広告です。

そのため、新規顧客数やリーチ数など、目的に合った指標で評価することが重要です。売上目的の広告と混同しないよう注意しましょう。

ディスプレイ広告(楽天市場広告)の特徴・使いどころ・注意点

ディスプレイ広告(楽天市場広告)は、楽天市場内の目立つ場所に確実に掲載できる広告です。短期間で露出を最大化したいときに力を発揮します。

ディスプレイ広告とは

ディスプレイ広告(楽天市場広告)は、楽天トップページや特集ページ、ジャンルページなどに掲載される掲載保証型の広告です。
運用型広告とは異なり、決められた期間・枠に必ず表示される点が特徴です。

表示形式は、バナーや特集枠などが中心で、クリックすると商品ページや店舗ページ、特集ページへ遷移します。
楽天市場内で多くのユーザーの目に触れる場所に掲載されます。

ディスプレイ広告はどんなときに使うべきか

ディスプレイ広告は、短期間で一気に露出を増やしたいときに使うべき広告です。

・楽天スーパーSALEやお買い物マラソン期間
・季節イベントやキャンペーン実施時
・新商品の認知を短期間で高めたい場合

検索されるのを待つ広告ではないため、イベント初動のアクセス増加や話題作りに向いています。

ディスプレイ広告の特徴・強み

最大の強みは、掲載場所と期間が保証されている点です。
運用型広告のように入札競争で表示されないリスクがなく、確実に露出を確保できます

また、画像やビジュアルを使った訴求ができるため、商品の魅力やキャンペーン内容を直感的に伝えられる点も特徴です。
イベント施策との相性が非常に良い広告です。

ディスプレイ広告の注意点

注意点として、費用が高額になりやすい点が挙げられます。
掲載枠が限定されているため、事前に予算を確保しておく必要があります。

また、認知・露出目的の広告であるため、ROASだけで評価すると効果が見えにくい場合があります。
事前に目的を明確にし、売上目的の広告と混同しないことが重要です。

R-mail(メール広告)の特徴・使いどころ・注意点

R-mailは、楽天会員に直接メールでアプローチできる広告です。すでに楽天を利用しているユーザーに向けて情報を届けられるため、再購入や掘り起こし施策に向いています。

R-mailとは

R-mailは、楽天が保有する会員データを活用し、条件に合致したユーザーへメールを配信できる広告です。
購買履歴や属性などをもとに配信され、メール内から商品ページや店舗ページへ直接誘導できます。

検索結果やバナー広告とは異なり、ユーザーの受信箱に直接届くため、確実に情報を届けられる点が特徴です。

R-mailはどんなときに使うべきか

R-mailは、すでに楽天市場で接点のあるユーザーに再度アプローチしたいときに使うべき広告です。

・リピーターを増やしたい
・過去に購入履歴のあるユーザーに再訴求したい
・セールやキャンペーン情報をまとめて告知したい

検索されるのを待つ広告ではないため、既存顧客を効率よく呼び戻す施策として効果を発揮します。

R-mailの特徴・強み

最大の強みは、楽天会員データを活用した精度の高い配信です。
無差別なメール配信ではなく、関心を持ちやすいユーザー層に絞って送れる点が特徴です。

また、商品だけでなくキャンペーンや店舗全体の訴求ができるため、複数商品のまとめ訴求やイベント告知にも向いています。

R-mailの注意点

注意点として、配信頻度が高すぎると開封されにくくなる点があります。
内容に魅力がない場合、メールを開かれずに終わってしまう可能性もあります。

そのため、割引やキャンペーンなど、明確なメリットがある内容で配信することが重要です。
配信タイミングや内容の工夫が成果を左右します。

ニュース広告の特徴・使いどころ・注意点

ニュース広告は、楽天市場の公式メールマガジン内に掲載される広告です。短期間で多くの楽天会員に情報を届けたい場合に活用されます。

ニュース広告とは

ニュース広告は、楽天市場が配信する公式メールマガジンの広告枠に掲載される広告です。
ユーザーは日常的に受信している楽天からのメール内で広告を目にするため、開封されやすい接点になります。

掲載形式は、テキストや画像を組み合わせた内容で、クリックすると商品ページや特集ページへ遷移します。
楽天側が配信を行うため、運用工数は比較的少ない点が特徴です。

ニュース広告はどんなときに使うべきか

ニュース広告は、短期間で広く告知したい施策に向いています。

・セールやキャンペーンの告知
・新商品のリリース案内
・期間限定イベントの集客

メール配信によって一斉に情報を届けられるため、短期間でアクセスを集めたい場合に効果を発揮します。

ニュース広告の特徴・強み

最大の強みは、楽天市場の公式配信という信頼性の高い接点で告知できる点です。
自社からのメールよりも、ユーザーに安心感を持って見てもらいやすい特徴があります。

また、一度の配信で多くの会員に届くため、認知拡大やイベント告知に向いている広告です。

ニュース広告の注意点

注意点として、配信対象や掲載枠を細かく指定できない点があります。
ターゲットを絞った配信は難しく、費用対効果の調整がしにくい場合があります。

また、掲載費用が比較的高額になるケースもあるため、事前に目的と予算を明確にしたうえで利用することが重要です。

広告運用以外で楽天市場の売上を伸ばす施策

楽天市場で安定して売上を伸ばすためには、広告だけに頼らず、店舗全体の基礎を整えることが欠かせません。広告はあくまで「加速装置」であり、土台が弱いと効果は限定的になります。

まず重要なのが、商品ページの改善です。
広告で流入を増やしても、商品画像や説明文、価格設定が競合に劣っていると購入にはつながりません。特に、メイン画像・価格・レビュー数は、購入判断に直結する要素です。

次に、楽天SEO対策も欠かせません。
商品名や商品説明に適切なキーワードを入れ、販売実績を積み上げることで、自然検索での露出を高められます。広告とSEOは対立するものではなく、併用することで相乗効果が生まれます

また、イベント施策の活用も売上を伸ばす重要なポイントです。
楽天スーパーSALEやお買い物マラソンなどの大型イベントでは、ポイント施策やクーポンを組み合わせることで、広告以外からの流入も増やせます。

さらに、リピーター対策も中長期的な売上には欠かせません。
R-mailやメルマガ、クーポン配布などを活用し、一度購入したユーザーに再度アプローチする仕組みを作ることで、広告費に依存しすぎない運営が可能になります。

このように、「広告 × 商品ページ × SEO × リピート施策」をセットで考えることが、楽天市場で売上を伸ばす近道です。

まとめ

楽天市場の広告は種類が多く複雑に見えますが、「どの広告を、どんな目的で使うか」を整理すれば、選ぶべき施策は自然に絞り込めます
売上を直接伸ばしたいならRPP広告やクーポンアドバンス広告、認知を広げたいならTDA広告やディスプレイ広告、リピーター対策ならR-mailやニュース広告と、広告ごとに役割は明確です。

また、楽天広告は単体で完結するものではなく、商品ページの完成度や楽天SEO、イベント施策と組み合わせてこそ効果を発揮します。広告費をかけても成果が出ない場合、広告設定そのものではなく、店舗全体の設計に課題があるケースも少なくありません。

「どの広告を使えばいいか分からない」「広告費が増えているのに利益が残らない」「運用に手が回らない」と感じた場合は、無理に自己判断で進めず、楽天市場の運用代行や広告運用に詳しいコンサルの専門家に相談するのも一つの選択肢です。
第三者の視点で店舗状況を整理してもらうことで、広告費の無駄を抑えながら、売上を伸ばすための最短ルートが見えてくることもあります。

楽天広告を正しく理解し、自店舗に合った使い方を選ぶことが、安定した売上アップへの第一歩です。

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この記事の著者

OREND運営事務局|店舗DXの専門家集団

OREND運営事務局|店舗DXの専門家集団

「OREND」は飲食店や小売業界・ネットショップに関する業界トレンドを図解・解説しながらツール紹介を行う専門メディアです。 キャッシュレス決済や予約管理システム・ネットショップ作成ソフトなど、店舗の効率化やECサイトの立ち上げに必要なツールの仕組みや機能・トレンド背景を解説します。

この記事の監修者

中島 崚|店舗DX・IT化の専門家

中島 崚|店舗DX・IT化の専門家

慶応義塾大学商学部卒業後、フロンティア・マネジメント株式会社で経営計画の策定に従事。その後、スマートキャンプ株式会社で事業企画、2022年にステップ・アラウンド株式会社にて店舗ビジネス向けメディア「OREND」を監修。

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