ファクタリングは個人事業主やフリーランスの「つなぎ資金の調達」に適したサービスです。開業間もない個人事業主でも審査に通りやすく、最短即日で資金調達ができます。本記事では個人事業主におすすめのファクタリングや、審査をスムーズに進めるコツを紹介します。
個人事業主でも利用しやすいファクタリングとは?
ファクタリングは資金調達サービスの一種です。個人事業主でも審査をクリアしやすく、ほぼ即日で現金を調達できるサービスとして、主に「つなぎ資金の調達」に使われています。
ファクタリングでは売掛債権(売掛金)をファクタリング会社に譲渡(売却)し、本来の支払期日よりも早く現金化します。売掛債権とは、商品やサービス(役務)を先に提供し、代金を後でまとめて受け取る権利、売掛金とはその金額のことです。ごく簡単にいうと、取引先への請求書に書かれた金額が売掛金、支払期日がその売掛金が自社に振り込まれる日です。
たとえば手元に金額が50万円、支払期日が10月31日の請求書があるとしましょう。この50万円は10月31日にならないと振り込まれませんが、ファクタリングを利用することで、その一部を本来より早く現金化できます。10月31日になり取引先から売掛金が振り込まれたら、ファクタリング会社に「現金化した額+手数料」を支払います。
即日OK!個人事業主におすすめのファクタリング5選
ビートレーディング
- 2社間・3社間・注文書ファクタリングに対応
- ファクタリング業界の老舗企業
- 融通が利き利用しやすい
ビートレーディングはファクタリング業界の老舗企業として有名です。2社間・3社間の両方に対応し、注文書ファクタリングの提供もいち早く始めました。
最低3万円の買い取り実績があり、小額でも利用しやすいでしょう。「はじめてで利用できるか不安」「金額が低くて他社に断られた」といったケースでも、担当者が親身になって相談にのってくれるため安心です。
初めてファクタリングを利用する人におすすめのサービスです。
手数料 | 買い取り可能額 | 対応サービス |
2社間:4~12% 3社間:2~9% ※目安 | 買い取り可能額の制限なし。 最安:3万円の買取実績あり 最高:7億円の買取実績あり | 個人事業主の利用:可 2社間:〇 3社間:〇 注文書ファクタリング:〇 |
ビートレーディングの料金・主な機能
PayToday
- AIによるスピーディな審査・入金
- 手数料は上限9.5%で安心
- 小規模事業者も利用しやすい
PayTodayは手数料の低さ、スピーディな審査・入金が特徴のサービスです。手数料率は1~9.5%と明記されています。この9.5%は目安ではなく上限なので、これ以上の手数料がかかることはありません。
AIを活用した審査も特徴で、提出した情報・書類をもとに買取可否を判定。最短15分、長くても24時間以内には審査結果がわかります。即日振込に力を入れるサービスで、最短30分での入金を行っています。
ベンチャー企業やスタートアップ、中小企業、個人事業主などの小規模事業者による利用が多く、誰でも気軽に申し込みができるのも魅力です。
手数料 | 買い取り可能額 | 対応サービス |
2社間:1~9.5% | 下限:10万円 上限:なし | 個人事業主の利用:可 2社間:〇 3社間:× 注文書ファクタリング:× |
QuQuMo
- 必要書類は2つだけ
- 買取可能額の制限なし
- 最短10分で申し込み可能
QuQuMoは手軽に申し込みができるファクタリングです。必要書類は通帳と請求書の2点のみ、申し込みにかかる時間は10分ほどと、初めてでも利用しやすいでしょう。
買取可能額の制限がなく、小額から利用できるため、個人事業主やフリーランスにもおすすめできます。
手数料 | 買い取り可能額 | 対応サービス |
1%~ | 下限:要問い合わせ 上限:なし | 個人事業主の利用:可 2社間:〇 3社間:× 注文書ファクタリング:要問い合わせ |
BestFactor
- セキュリティー対策は業界最高水準
- 担保や保証人が不要でもサービスが利用可能
- 平均買取率は92.2%
BestFactorは個人・法人を問わず利用できる、売掛金の買取サービスです。平均買取率は92.2%を誇っており、請求書を送信後、最短24時間以内で入金されます。これにより最短即日で資金を作ることが可能です。
選ばれる特徴の1つとして、売掛金の確認ができれば、担保や保証人無しで利用できます。また売掛金が回収困難になった場合でも、保証を求めない償還請求権なしの完全買い取りなので安心です。
手数料 | 買い取り可能額 | 対応サービス |
下限:2% 上限:要問い合わせ | 下限:30万円 上限:1億円 | 個人事業主の利用:可 2社間:〇 3社間:〇 注文書ファクタリング:要問い合わせ |
買速
・スピード特化
・お振込みまで最短30分
・独自の柔軟審査で通過率93%
買速はスピードに特化した、ファクタリングサービスです。請求書を即日に簡単申込できるシステムを導入しており、申し込みから最短30分でお振込みできます。またファクタリング手数料は2%、資金繰りの改善率は85%以上を誇っているのも特徴です。
また買速は独自の柔軟審査を設けており、赤字決算・税金滞納でもご利用が可能です。他のファクタリング会社で一度断られてしまったという方は、買速にご相談してみてはいかがでしょうか。
手数料 | 買い取り可能額 | 対応サービス |
下限:2% 上限:要問い合わせ | 下限:10万円 上限:無し | 個人事業主の利用:可 2社間:〇 3社間:〇 注文書ファクタリング:要問い合わせ |
フリーランス系の個人事業主に特におすすめのファクタリング3選
labol
- 最短60分で審査完了
- フリーランスに強いファクタリング
- 申し込みはWebで完結
labolはフリーランス・個人事業主向けの報酬を即日先払いする請求書買取サービスです。最短60分でお振込みが可能で、銀行の営業時間に左右されることなく24時間365日対応しています。
またフリーランス・個人事業主として独立直後でも業種・職種問わず買取の対象を幅広く設けています。
最低1万円からと必要な金額のみ資金調達が可能で、手数相は一律で買い取り額の10%のみです。振込手数長など他の費用が一切かからないの点もおすすめです。
手数料 | 買い取り可能額 | 対応サービス |
一律:10% | 下限:1万円 上限:要問い合わせ | 個人事業主の利用:可 2社間:〇 3社間:要問い合わせ 注文書ファクタリング:要問い合わせ |
GMOフリーランスファクタリング
- 面倒な会員登録は不要
- 手数料は一律9.5%
- 個人、法人問わず利用可能
GMOフリーランスファクタリングはフリーランスに特化したファクタリングのサービスです。特徴は、会員登録不要ですぐに利用可能、最短30分で審査が完了、手数料は一律9.5%などが挙げられます。オンラインで申込や必要書類の提出ができるので、面談等が不要な点もおすすめです。
また中小企業が多いファクタリング業界で、GMOフリーランスファクタリングの運営会社であるGMOクリエイターズネットワークは、東証プライム上場・GMOペポバの連結企業でもあるため、安心して利用できるでしょう。
手数料 | 買い取り可能額 | 対応サービス |
一律:9.5% | 下限:1万円 上限:無し | 個人事業主の利用:可 2社間:〇 3社間:要問い合わせ 注文書ファクタリング:要問い合わせ |
FREENANCE
- 最安1万円からのファクタリングが可能
- 最大10%の割安な手数料
- フリーランス向けの充実したサービス
FREENANCEはフリーランス向けにさまざまなサービスを提供しています。その中の「フリーナンス即日払い」では、最安1万円からのファクタリングが可能。手数料は最大10%とファクタリングの中でも低い部類です。
フリーランス向けの保険やバーチャルオフィス(オフィス用の住所貸し)など、さまざまなサービスを提供しているのも特徴です。
プランは3つありますが、即日払いサービスは無料プランでも利用できるので、あらかじめ登録しておくといいでしょう。
手数料 | 買い取り可能額 | 対応サービス |
3~10% | 下限:1万円 上限:要問い合わせ | 個人事業主の利用:可 2社間:〇 3社間:× 注文書ファクタリング:× |
個人事業主がファクタリングで資金調達をするメリット
ファクタリングは個人事業主にとっても利用しやすく、特に「突然つなぎ資金が必要になったとき」におすすめできます。その理由を、個人事業主がファクタリングで資金調達をする3つのメリットと併せて解説します。
融資に比べて審査が甘い
個人事業主がファクタリングで資金調達をする1つ目のメリットは、「即日~翌営業日のスピード入金」ことです。
ファクタリングは融資に比べて審査が甘く、審査項目も異なります。融資の審査では「借りる本人の返済能力」が重視されるため、個人事業主としての実績・経歴や収入の安定度、資金の使い道、事業計画などが主に見られます。
一方、ファクタリングで主に見られるのは「売却する債権の売掛先(取引先)の信用度」です。ファクタリング会社にとって重要なのは「買い取った債権を期日どおりに回収できるか」であり、申し込み者本人の返済能力はそこまで重要ではありません。
個人事業主としての実績が少ない、収入が安定していない、いわゆるブラックリスト状態であるといったケースでも、審査をクリアできることが多いです。
即日~翌営業日のスピード入金
個人事業主がファクタリングで資金調達をする2つ目のメリットは、「即日~翌営業日のスピード入金」です。
ファクタリングは融資と比べ、とにかく申し込みから入金までのスピードが早いです。個人事業主向けのサービスであれば、最短即日、遅くても審査通過の翌営業日には入金してもらえるでしょう。
先述の通り審査が甘めであるため、資料さえ提出してしまえば審査もすぐに終わります。申し込み・資料提出が午前中に終わればその日のうちに、午後の申し込みでも翌営業日には審査が終わり、その後すぐに資金を調達できるでしょう。
バランスシート上の負債が増えない
個人事業主がファクタリングで資金調達をする3つ目のメリットは、「バランスシート上の負債が増えない」ことです。
ファクタリングは債権の譲渡による資金調達であり、借り入れではありません。そのため、バランスシート上の負債は増えません。
このメリットは近い将来融資を受ける予定がある場合に利いてくるでしょう。融資の審査にはバランスシートの情報が大きく影響します。融資を受ける前につなぎ資金が必要になった場合、バランスシートに影響しないファクタリングで資金調達をすることで、その後に控えた融資の審査を有利に進められるかもしれません。
個人事業主がファクタリングを選ぶ8つのポイント
個人事業主にとって使いやすいファクタリングとはどんなサービスなのか、8つの選定ポイントを紹介します。
ポイント1.個人事業主OKのサービスを選ぶ
個人事業主がファクタリングを選ぶ1つ目のポイントは、「個人事業主OKのサービスを選ぶ」ことです。
ファクタリングは個人事業主やフリーランス、小規模事業者にとっても利用しやすいサービスです。しかし、中には「法人のみ」「個人事業主不可」のサービスもあります。まずは個人事業主OKのサービスをピックアップしてから、どこに申し込むかを考えましょう。
本記事冒頭で紹介したサービスはどれも個人事業主OKのサービスなので、まずはこれらをチェックし、見積もり依頼することをおすすめします。
ポイント2.償還請求権なしのサービスを選ぶ
個人事業主がファクタリングを選ぶ2つ目のポイントは、「償還請求権なしのサービスを選ぶ」ことです。
ファクタリングにおける償還請求権とは、売却した売掛債権が回収不能になったとき、それを売主(ファクタリングの利用者)に請求する権利のことです。償還請求権ありだと、売掛先が倒産し売掛金を回収できなくなった場合も、ファクタリング会社への支払いをしなければなりません。
ファクタリングは基本的に償還請求権なし(ノンリコース)です。売掛金が回収不能になった場合、その回収責任はファクタリング会社が負うことになり、自社で法的手段を取ったりファクタリング会社に支払いをしたりする必要はありません。
なお、償還請求権ありのサービスは正式のファクタリングではなく、「ファクタリングを装ったヤミ金」の可能性が高いです。契約書をよく読み償還請求権の有無を確認すること、償還請求権ありのサービスは避けることをおすすめします。
ポイント3.必要書類をチェック
個人事業主がファクタリングを選ぶ3つ目のポイントは、「必要書類をチェックする」ことです。
ファクタリングでは最低限、次のような書類・資料が必要になります。これらの資料をあらかじめ用意しておくと、その後の申し込みや手続きがスムーズになるでしょう。
書類・資料 | 提出タイミング | 備考・具体例 |
請求書 | 毎回 | 取引期間が長く支払い遅れがない、 法人が売掛先の請求書が審査に通りやすい。 |
通帳 | 毎回 | 売却しようとする債権の売掛先からの、 直近3ヵ月分の入金が記載された通帳が好ましい。 |
取引のエビデンス | 毎回 | 取引が本当に行われていることを証明するために必要。 ビジネスチャットやメールのやり取りを スクリーンショットするなどして用意する。 |
本人確認書類 | 初回 | 代表者の顔写真付きの本人確認書類。 運転免許証が使いやすく、 次点でマイナンバーカードがおすすめ。 |
各種証明書 | 初回 | ・売掛先との基本契約書 ・納税証明書 ・印鑑証明書 ・直近の決算資料(法人) ・登記簿謄本(法人) ・直近の確定申告書(個人事業主) ・開業届(個人事業主) など |
なお、これはあくまで主な必要書類であり、これ以外の書類が必要になるケースもあります。まずはファクタリング会社の公式HPから必要書類をチェックし、用意するのが難しそうな書類があるときは問い合わせ窓口から相談するといいでしょう。
ポイント4.買取可能額、特に下限をチェック
個人事業主がファクタリングを選ぶ4つ目のポイントは、「買取可能額、特に下限をチェックする」ことです。
ファクタリングで買い取れる売掛債権の額はサービスにより異なりますが、一般的には下限30万円、上限数千万円といわれています。個人事業主で数千万円のファクタリングが必要になるケースは稀なので、主に下限をチェックすることになるでしょう。
買取可能額の下限が30万円未満のサービスもあります。たとえばPayTodayは10万円からの買取が可能、FREENANCEは1万円からの買取が可能です。
ポイント5.手数料の目安をチェック
個人事業主がファクタリングを選ぶ5つ目のポイントは、「手数料の目安をチェックする」ことです。
ファクタリング会社の公式HPには、手数料率の目安や上限・下限が記載されていることがあります。ここで気をつけたいのが、その手数料率が目安なのか、上限・下限なのかです。
たとえばビートレーディングの公式HPには「2社間ファクタリングの手数料は4~12%が目安」と書かれていますが、これはあくまで目安であり、実際の手数料率は見積もりを出してもらうまでわかりません。一方、PayTodayは手数料率が1~9.5%と明記されており、これを超える手数料がかかることはありません。
ポイント6.複数社で見積もりを受ける
個人事業主がファクタリングを選ぶ6つ目のポイントは、「複数社で見積もりを受ける」ことです。
先述の通り、ファクタリング会社の公式HPに書かれている手数料率には「目安」と「上限・下限」があります。これが「目安」だった場合、実際の手数料が公式HPに書かれている手数料率を超えることもありえます。
PayTodayの「1~9.5%」のように下限と上限が決まっていたとしても、上限いっぱいの9.5%の手数料がかかるとは限りません。審査の結果、手数料率が下限の1%になることもあれば、4%や5%くらいになることもあるでしょう。
複数社から見積もりを取り、実際の手数料を比較することが大切です。
ポイント7.基本的に2社間ファクタリングがおすすめ
個人事業主がファクタリングを選ぶ7つ目のポイントは、「基本的に2社間ファクタリングを選ぶ」ことです。
ファクタリングは契約形態により「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」に分けられます。2社間ファクタリングはファクタリングの利用者とファクタリング会社の2社で、3社間ファクタリングはここに「売却する債権の売掛先(自社にとっての取引先)」を加えた3社で契約を結びます。
3社間ファクタリングは2社間ファクタリングに比べ、手数料率が低い(3社間は2~9%、2社間は8~18%が相場といわれています)ですが、「ファクタリング利用が取引先に知られる」「取引先の承諾が必要なため、申し込みから入金までに時間がかかる」といったデメリットもあります。
ファクタリングは日本ではまだあまり一般的なサービスではありません。利用を知られることで、取引先から「資金繰りが厳しいのかな?」と思われ、今後の取引に悪影響が出ることも考えられます。
そのため、手数料が割高でも2社間ファクタリングを選ぶ企業・個人事業主が多いです。最近はPayTodayやlabolのように、手数料率が10%ほどの2社間ファクタリングも増えています。まずはこのようなファクタリング会社に見積もりを依頼するといいでしょう。
ポイント8.大型案件の現金化には注文書ファクタリングもおすすめ
個人事業主がファクタリングを選ぶ8つ目のポイントは、「大型案件の現金化には注文書ファクタリングも検討する」ことです。
注文書ファクタリングとは、案件の受注時点で現金化ができるサービスです。通常のファクタリングは商品やサービス(役務)を提供済みの、確定した売掛金しか現金化できません。しかし、注文書ファクタリングなら案件を受注した時点で、「将来発生するであろう売掛金」を現金化できます。
これはフリーランスのエンジニアなど、案件の受注から納品・請求までに時間がかかる個人事業主におすすめです。
たとえば報酬500万円のシステム開発の依頼が来たとしても、その支払いが受注から半年後だったらどうなるでしょうか。十分な運転資金・生活費がない場合、受注から納品・請求までが早い小口案件も受けなければならず、大型案件のみに集中することはできません。請求までに時間がかかることを理由に、本当は請けたい大型案件を諦めざるを得ないこともあるでしょう。
こんなとき、注文書ファクタリングを利用して資金を確保できれば、大型案件に集中しやすくなります。
注文書ファクタリングのおすすめサービスや、通常のファクタリングとの違いは、こちらの記事で紹介しています。
【厳選5社】注文書ファクタリングとは?選び方や審査のコツ、適したケースをまとめて紹介
ポイント9.運営会社の信用度・口コミを調べる
個人事業主がファクタリングを選ぶ9つ目のポイントは、「運営会社の信用度・口コミを調べる」ことです。
ファクタリングは日本ではまだあまり一般的ではなく、ファクタリングを装ったヤミ金業者、利用者に不利な契約を結ばせようとする悪質なサービスもあります。このような違法業者・悪質サービスは取り締まりにより減りつつありますが、気をつけるに越したことはありません。
申し込もうと思っているサービスが安心して利用できるものなのか、信頼できる会社が運営しているのか、口コミや評判を調べてみましょう。
ファクタリングの審査をスムーズに進めるコツ
ファクタリングは個人事業主でも利用しやすいサービスです。「融資の審査には落ちたが、ファクタリングの審査はクリアできた」というケースも珍しくありません。
しかし、ファクタリングなら誰でも簡単に資金調達ができる、というわけでもありません。ファクタリングの審査をスムーズに進める4つのコツを紹介するので、申し込みの前に確認しておきましょう。
まずはファクタリングの流れを把握しよう
まずはファクタリングの流れを把握しましょう。次の流れに沿ってサービスの選定や見積もりを進めていくと、自社にとって利用しやすいファクタリング会社を見つけられるでしょう。
- 気になるサービスを見つけたら、疑問点や不安点について問い合わせをしたり、見積もりを依頼したりする
- できれば複数社に見積もりを依頼し、手数料が低いサービスを探す
- 手数料や必要書類、審査通過率などの観点から、申し込むサービスを決める
- 申し込み後、必要書類を提出し審査を受ける
- 審査通過後、契約を結ぶ(オンライン契約がおすすめ)
- 契約締結後、ファクタリング会社からの入金を待つ
- 本来の支払期日になり取引先から売掛金が支払われたら、ファクタリング会社に「債権の買取額+手数料」を振り込む
必要書類が少ない・用意できるサービスを選ぶ
ファクタリングの必要書類は申し込むサービスにより異なります。必要書類が少ないサービス、必要書類をすぐに用意できるサービスを選ぶことで、よりスムーズに審査を進められるでしょう。
ファクタリングの主な必要書類は次の通りです。
書類・資料 | 提出タイミング | 備考・具体例 |
請求書 | 毎回 | 取引期間が長く支払い遅れがない、 法人が売掛先の請求書が審査に通りやすい。 |
通帳 | 毎回 | 売却しようとする債権の売掛先からの、 直近3ヵ月分の入金が記載された通帳が好ましい。 |
取引のエビデンス | 毎回 | 取引が本当に行われていることを証明するために必要。 ビジネスチャットやメールのやり取りを スクリーンショットするなどして用意する。 |
本人確認書類 | 初回 | 代表者の顔写真付きの本人確認書類。 運転免許証が使いやすく、 次点でマイナンバーカードがおすすめ。 |
各種証明書 | 初回 | ・売掛先との基本契約書 ・納税証明書 ・印鑑証明書 ・直近の決算資料(法人) ・登記簿謄本(法人) ・直近の確定申告書(個人事業主) ・開業届(個人事業主) など |
これらの書類はあくまで「どんなファクタリング会社でも最低限必要になるであろう書類・資料」です。ほかの書類が必要になることもありますが、これらの書類をあらかじめ用意しておくと、その後の申し込みがスムーズになるでしょう。
売掛先との取引期間が長い債権(請求書)を選ぶ
ファクタリングの審査では、「買い取った債権を期日どおりに回収できるか」が重視されます。そのため、取引期間が長く、これまで支払期日に遅れたことのない取引先への売掛債権の方が、審査をクリアしやすいです。
ほかにも「会社HPがある、作りこまれている企業」「社会的信用度が高い企業」などへの売掛債権が、審査に通りやすいでしょう。
法人への売掛債権を選ぶ
信用度の観点から、ファクタリングの審査には個人事業主への売掛債権よりも、法人への売掛債権の方が有利です。中には「個人事業主への売掛債権は買い取り不可」としているサービスもあります。
個人事業主のファクタリングに関するよくある質問
ファクタリングに関するよくある質問、個人事業主がはじめてファクタリングを利用する際に感じるであろう疑問について、Q&A形式で答えます。
Q1.請求書のみで利用できるファクタリングは?
売掛債権の金額や支払期日を確認するために、ファクタリングの審査には請求書が必要になります。しかし、請求書さえあればファクタリングを利用できるわけではありません。最低限、事業用の通帳や代表者の本人確認書類は必要になるでしょう。
なお、「請求書の控えを取り忘れてしまった」などの事情で請求書を用意できないこともあるかもしれません。このような場合、まずはファクタリング会社に事情を説明し、相談してみてください。公式HPに「請求書が必要」と書かれていても、ファクタリングを利用できることがあります。
Q2.通帳なしで利用できるファクタリングは?
ファクタリングの審査では、売掛先と本当に取引をしているのか、売掛先からの支払い遅れがないかを確認するために「取引先からの入金が記載された通帳」が必要になります。原則として、通帳なしだとファクタリングは利用できません。
この通帳は事業専用のものでなくても構いません。生活費の引き落としがある口座、私用のデビットカードの利用履歴が記載された通帳なども、問題なく審査資料として使えます。
Q3.ファクタリング以外の資金調達は?
個人事業主でも利用しやすい資金調達の方法として、次のようなものが挙げられます。
資金調達方法 | 概要、メリット・デメリット |
補助金・助成金 | 国から事業者に対する支援制度で、返済不要で資金調達ができる。 ただし、要件を満たしていないと受給できない、審査や手続きに時間がかかるなどのデメリットもある。 |
日本政策金融公庫 | 国が運営する金融機関で、個人事業主や中小企業の支援が主な目的。 基準金利が2.40~3.50%と低く、返済期間も7年もしくは20年と長め。 開業資金の調達におすすめ。 |
不要資産の売却 | 店舗の備品や什器、使わなくなったPCなどの不要資産を売却し、現金化する方法。 返済不要、比較的スピーディに資金調達ができるが、大規模な資金調達は難しい。 売却した備品が後で必要になり、買い戻さなければならなくなることも。 |
クラウドファンディング | 「こんなお店を開きたい」「こんな商品・サービスを作りたい」といったプロジェクトを立ち上げ、それを応援してくれる支援者を募る方法。 支援者を集めるために、時間と手間をかけてプロモーションをしなければならないが、自社のブランディングやマーケティングにもなる。 |
これらの資金調達について、詳しくはこちらの記事で解説しています。
ファクタリングは個人事業主のつなぎ資金の調達にぴったり!フリーランスには「FREENANCEへの事前登録」がおすすめ
融資よりも審査が甘く、申し込みから入金までがスピーディなファクタリングは、つなぎ資金の調達に最適です。最近では個人事業主OK、個人事業主特化のサービスも増えてきました。
フリーランス系の個人事業主には、特に「FREENANCE」がおすすめです。最低1万円からファクタリングができる、手数料が3~10%と割安、フリーランス向けの保険やバーチャルオフィスなどファクタリング以外のサービスも充実しているなど、メリットの多いサービスです。
FREENANCEでのファクタリングでは、専用の口座「フリーナンス口座」があると便利でしょう。サービスへの登録や口座の設定は無料でできるので、いざというときに備えて登録しておくことをおすすめします。
【番外編】資金調達と同時に検討したいおすすめのビジネスクレカ3選
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