※この記事には一部PRが含まれます。

突発的な資金調達にファクタリングがおすすめ!メリット・デメリットや適したケースを解説

更新日:
突発的な資金調達にファクタリングがおすすめ!メリット・デメリットや適したケースを解説のアイキャッチ画像
記事のURLとタイトルをコピーする

そもそもファクタリングとは?

ファクタリングとは売掛債権を譲渡(売却)し、本来の支払期日よりも早く現金化する方法です。審査が緩やかで入金スピードが早く、突発的な資金調達によく利用されています。

たとえば手元に100万円分の売掛債権(請求書)があり、翌月末に振り込まれる予定だとしましょう。しかし、自社には1週間後に30万円の支払いがあり、現金はほぼないものとします。

こんなときに役立つのがファクタリングです。翌月末に振り込まれる予定の100万円の売掛金のうち30万円をファクタリング会社に売却し、すぐに現金化できます。本来の支払期日になり売掛先から100万円が振り込まれたら、ファクタリング会社に「30万円+手数料」を支払います。

資金調達に使える2種類のファクタリング

資金調達に使えるファクタリングには「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」があります。

2社間ファクタリング

2社間ファクタリングの仕組み

2社間ファクタリングは、ファクタリングの利用者とファクタリング会社の2社間で取引をします。売掛先(取引先)に債権売却を知らせる必要がなく、取引先から「経営状態が悪いのでは?」と思われる心配がありません。

ただし、手数料は3社間ファクタリングに比べて割高で、調達できる金額も低くなりやすいです。

3社間ファクタリング

3社間ファクタリングの仕組み

3社間ファクタリングは利用者とファクタリング会社に、「売却する債権の売掛先(利用者にとっての取引先)」を加えた3社で取引をします。利用者は取引先に債権売却を通知し、承諾を取ってから、3社間でファクタリングの契約を結びます。

ファクタリング会社から利用者に売却した分の現金が振り込まれるのは2社間と同じですが、本来の支払期日になったら取引先は利用者ではなくファクタリング会社に、売却した分の売掛金を支払います。

利用者にとっては「取引先にファクタリングが知られる」「取引先の承諾を取るための時間がかかる」といったデメリットがありますが、2社間よりも手数料が割安で、調達できる額も大きくなりやすいです。

ファクタリングで資金調達をする5つのメリット

ファクタリングで資金調達をする5つのメリットを紹介します。

メリット1.まとまった資金を最短即日で調達できる

ファクタリングで資金調達をする1つ目のメリットは、「まとまった資金を最短即日で調達できる」ことです。

融資や出資ほどではありませんが、ファクタリングではまとまった資金を調達できます。調達までのスピードが早く、最短即日で現金を振り込んでくれるサービスも珍しくありません。

メリット2.担保や保証人が必要ない

ファクタリングで資金調達をする2つ目のメリットは、「担保や保証人が必要ない」ことです。

ファクタリングは債権の譲渡であり、資金の借り入れではありません。そのため、担保や保証人は必要なく、先述の「最短即日で資金調達ができる」というメリットもあり、突然現金が必要になったときに適した資金調達といえます。

メリット3.自社の信用度が低くても利用しやすい

自社の信用度が低くても利用しやすい理由

ファクタリングで資金調達をする3つ目のメリットは、「自社の信用度が低くても利用しやすい」ことです。

ファクタリングの審査では、自社の信用度はあまり重視されません。重要なのは売掛先の信用度と、これまでの取引・振り込みの履歴です。ファクタリング会社にとって大切なのは、「買い取った債権を期日どおりに回収できるか」であり、利用者の返済能力ではないからです。

設立したばかりの会社や、いわゆるブラックリスト状態の個人事業主でも、利用しやすい資金調達の方法といえます。

メリット4.バランスシート上の負債が増えない

ファクタリングで資金調達をする4つ目のメリットは、「バランスシート上の負債が増えない」ことです。

「本来の支払期日に売掛金が支払われたら、ファクタリング会社に買い取ってもらった分を振り込む」というファクタリングの流れは、融資の返済に近いものです。

しかし、ファクタリングは融資ではなく、売掛債権の売却です。資金の借り入れではなく、そのためバランスシート上の負債も増えません。

実質的には返済をしなければなりませんが、負債が増えないことは、融資などの審査を控えた企業にとっては嬉しいですね。

メリット5.売掛先の倒産にも備えられる

売掛先が倒産した場合

ファクタリングで資金調達をする5つ目のメリットは、「売掛先の倒産にも備えられる」ことです。

ファクタリングでは本来、取引先から自社に売掛金が支払われたら、売却分に手数料を加えた額を支払わなければなりません。

しかし、売掛先の企業が倒産してしまった場合は違います。「債権の譲渡」を行うファクタリングでは、売掛金の回収ができなくなったとしても、利用者に請求がくることはありません。これを「ノンリコース(償還請求権なし)」といいます。

なお、償還請求権ありのファクタリングでは、売掛金が倒産したら利用者に請求がきます。このようなファクタリングは債権の譲渡ではなく、「債権を担保にした融資」となります。このようなサービスは「ファクタリングを装ったヤミ金」であることも多いです。そうでなくともリスクが高いので、利用しないよう見極める必要があります。

ファクタリングで資金調達をする4つのデメリット

資金調達の方法としてファクタリングが適しているケースは限られます。それはなぜなのか、ファクタリングの4つのデメリットと併せて解説します。

デメリット1.売掛金以上の資金調達はできない

ファクタリングで資金調達をする1つ目のデメリットは、「売掛金以上の資金調達はできない」ことです。

ファクタリングは売掛債権の売却であるため、売掛金以上の資金を調達することはできません。手数料を考えると、最大でも売掛金の7~8割ほどが調達可能な金額になります。

ただ、複数の売掛債権を合算してファクタリングすることはできます。たとえば取引先Aに100万円分の、取引先Bに50万円分の売掛債権があるなら、A社とB社を合算して150万円分の売掛債権として売却することが可能です。

デメリット2.分割払いができない

ファクタリングで資金調達をする2つ目のデメリットは、「分割払いができない」ことです。

ファクタリングは融資ではないため、分割払いができません。ファクタリングで調達した資金は、本来の支払期日が来て売掛金が振り込まれたら、そのままファクタリング会社に支払わなければなりません。

ただ、裏を返せば「長期の返済が発生しない」ということでもあります。長期の返済が経営を圧迫する心配はなく、返済計画を立てるのに頭を悩ませることもありません。

デメリット3.手数料が割高

ファクタリングで資金調達をする3つ目のデメリットは、「手数料が割高」なことです。

ファクタリングの手数料は2社間で8~18%、3社間で2~9%が相場といわれていますが、上限がないためこれを超えることもあります。たとえば融資なら銀行で1~3%が相場、日本政策金融公庫の新創業融資制度で基準金利2.40~3.50%です。

ほかの資金調達の方法と比べて割高な手数料がかかることは覚えておきましょう。

デメリット4.債権譲渡登記が必要なことも

ファクタリングで資金調達をする4つ目のデメリットは、「債権譲渡登記」が必要になるかもしれないことです。

債権譲渡登記とは、法務局で債権の譲渡を記録することです。この記録は法人番号のように公開され、誰でも閲覧できます。売掛先や見込み客となる企業、これから融資を受けるかもしれない金融機関などに、債権譲渡が知られてしまうこともありえます。

また、債権譲渡登記には数万円の費用がかかり、これは基本的に利用者負担です。ただでさえ割高な手数料に数万円の費用が加わるのは痛手です。

しかし、債権譲渡登記なしで利用できるファクタリングも多いです。金融機関は別として、債権譲渡登記が売掛先に見られる可能性も低く、今後の取引に不利に働くリスクは高くありません。

ファクタリングでの資金調達が適したケース

ファクタリングは主に「突発的な資金調達」に使われますが、ほかにも適したケースがあります。ファクタリングでの資金調達が適しているケースを3つ紹介します。

とにかくすぐに現金が必要

ファクタリングでの資金調達が適した1つ目のケースは、「とにかくすぐに現金が必要」なケースです。

先述のとおり、ファクタリングはとにかく入金スピードが早いです。審査も緩やかで、必要書類の準備にもあまり時間はかかりません。はじめて利用するとしても、手続きは1日で終わり、翌営業日には資金調達が可能です(利用するサービスにもよりますが)。

融資や出資による資金調達には時間も手間もかかり、突発的な資金調達には向きません。知人から借りるとしても、調達できる額は限られています。「今すぐまとまった現金が必要」というケースでは、ファクタリングでの資金調達が便利です。

近い将来融資を受ける予定がある

ファクタリングでの資金調達が適した2つ目のケースは、「近い将来融資を受ける予定がある」ケースです。

先述のとおり、ファクタリングは債権の譲渡であり、借金ではありません。バランスシート上の負債が増えないため、融資の審査に不利に働くこともありません。

「近い将来融資を受ける予定がある」「だけど、直近で少し資金調達をしておきたい」というケース、つなぎ資金の調達には、ファクタリングが適しています。

黒字倒産のリスクがある

黒字倒産とは

ファクタリング出の資金調達が適した3つ目のケースは、「黒字倒産のリスクがある」ケースです。

売上の大部分が売掛金という企業では、「売上も利益も十分なのに、手元の資金がショートしている」ということが起こりえます。特にシステム開発会社のような、「案件受注から支払いまでのスパンが長い業種」では、黒字倒産のリスクが高いです。

「注文書ファクタリング」という、受注済み・納品前の案件(将来発生する予定の売掛債権)を売却できるサービスもあります。このようなサービスは、支払期日までが長い業種での黒字倒産の回避に特に適しています。

ファクタリングはスピーディな資金調達が必要なときにおすすめ

ファクタリングはある程度まとまった金額を、スピーディに調達したいときにおすすめの方法です。手数料は割高なものの、審査が緩やかで入金スピードも早く、「とにかくすぐに現金が必要」というときに便利です。

ファクタリングの手数料は確かに割高ですが、サービス間の手数料率の差は大きいです。少しでも手数料を抑えたい方は、「手数料の低いファクタリング会社」を紹介したこちらの記事もぜひお読みください。

スピード重視、とにかく早く資金調達がしたいという方には、「即日で資金調達ができるファクタリング会社」を紹介したこちらの記事がおすすめです。

この記事にはタグがありません。

この記事がよかったらシェアをお願いします!

突発的な資金調達にファクタリングがおすすめ!メリット・デメリットや適したケースを解説のアイキャッチ画像
この記事の監修
中島 崚
中島 崚
慶応義塾大学商学部卒業。新卒でフロンティア・マネジメント株式会社に入社し、メーカーの中期経営計画や百貨店の再生計画策定に従事。その後、スマートキャンプ株式会社に入社し、事業企画として業務を担う。また、兼務でグループ会社であるマネーフォワードベンチャーパートナーズ株式会社に出向し、アントレプレナーファンド「HIRAC FUND」でキャピタリスト業務に携わる。2022年7月よりこれまで副業で経営していたステップ・アラウンド株式会社を独立させる。
orend-stock

© 2024 STEP AROUND .Inc All Right Reserved