セルフレジの使い方は、けっして難しいものではありません。ただ、種類や業種によって使い方が異なる点に注意が必要です。
使い方に戸惑ってしまうと、導入がスムーズに進まなくなる可能性もあるでしょう。そこで本記事では、セルフレジの使い方を種類別・業種別に詳しく解説します。
【種類別】セルフレジの使い方
セルフレジには、大きく分けて「フルセルフレジ」と「セミセルフレジ」の2種類があります。ここではそれぞれの使い方を解説します。
フルセルフレジの使い方
フルセルフレジでは商品のスキャンから支払いまで、すべてお客様自身が行います。まず、購入したい商品をカゴに入れましょう。レジに商品を運び、セルフレジのバーコードリーダーで商品のバーコードをスキャンします。
商品のスキャンが完了すると、画面に合計金額が表示されます。表示された金額を確認し、支払い方法を選択しましょう。セルフレジは基本的に、現金やクレジットカード、電子マネーなどさまざまな支払い方法に対応しています。
支払い方法を選択したら、画面の指示に従って決済を行います。現金の場合は、現金投入口に投入しましょう。クレジットカードや電子マネーの場合は、読み取り機にカードをかざします。決済が完了すると、レシートが発行されます。レシートを受け取ったら、セルフレジの操作は完了です。
セミセルフレジの使い方
セミセルフレジは、スタッフが商品のスキャンを行い、お客様が支払いのみを行うタイプのセルフレジです。まず、購入したい商品をカゴに入れます。次に、レジに商品を運びましょう。
ここからは、スタッフが商品のバーコードをスキャンします。スキャンが完了すると、画面に合計金額が表示されます。スタッフの指示に従い、精算機で支払いを行いましょう。あとはフルセルフレジと同じです。
【業種別】セルフレジの使い方
セルフレジは、業種によって使い方や操作方法が多少異なります。
ここでは小売店と飲食店の2つの業種を例に挙げ、セルフレジの基本的な使い方をステップごとに解説していきます。
店舗での使い方
小売店などの店舗では、まず商品をレジに持って行き、バーコードスキャナーで商品のバーコードを読み取ります。商品によっては、タッチパネルで商品を選択する場合もあります。スキャンが完了したら、商品を買い物袋に入れましょう。
次に、支払い方法を選択します。支払い方法を選択したら、画面の指示に従って決済を行いましょう。決済を完了し、レシートを受け取ったら、セルフレジの操作は完了です。
飲食店での使い方
飲食店でも、セルフレジが導入されているケースが増えています。まず、タッチパネルで注文内容を確認しましょう。メニューや数量、合計金額が表示されます。注文内容を確認したら、支払い方法を選択します。
支払い方法を選択したら、画面の指示に従って決済しましょう。あとは決済を完了させるだけです。
セルフレジを導入するメリット
セルフレジの導入は、店舗運営にさまざまなメリットをもたらします。
ここでは、セルフレジ導入によるメリットを3つの視点から解説していきます。
業務効率化が図れる
セルフレジはレジ業務の一部をお客様自身に担ってもらえるため、業務効率化を図ることができます。特に、人手不足やレジ待ちが発生しやすい店舗においては、セルフレジの導入が効果的です。
例えば、スーパーは利用者の6割がレジの混雑に不満を抱いています。
セルフレジを導入すれば、レジ担当のスタッフが減り、他の業務に人員を配置できます。
また、レジ業務の負担が軽減されると、新入社員やアルバイトスタッフでもすぐにレジ業務を覚えることができ、早期戦力化に繋がります。
計算ミスやレジ締めのトラブルを減らせる
セルフレジは自動的に金額を計算するため、計算ミスを減らすことができます。また、現金の取り扱いを減らすことができるため、レジ締めのトラブル防止にも役立ちます。
さらに、自動釣銭機と連携することで、釣銭の計算ミスや渡し間違いの防止も期待できるでしょう。支払い金額がパネルに表示されるため、スタッフがお客様に金額を伝える手間も省け、支払いがスムーズになります。
キャッシュレス決済を導入できる
多くのセルフレジには、キャッシュレス決済機能が搭載されています。クレジットカード、電子マネー、QRコード決済などさまざまなキャッシュレス決済に対応しているため、お客様の利便性を向上させることができるでしょう。
また、新しいキャッシュレス決済方法にも対応しやすいため、常に最新の手段で決済できるようになります。
セルフレジを導入する際のデメリット
セルフレジ導入は多くのメリットをもたらしますが、同時に考慮すべきデメリットも存在します。
ここでは、セルフレジ導入に伴うデメリットを3つの視点から解説していきます。
慣れるまで時間がかかる
セルフレジはお客様自身で操作を行うため、操作に慣れていないお客様にとっては戸惑いを感じる場合があります。特に、フルセルフレジでは、商品のバーコードをスキャンしたり、支払い方法を選択したりする操作に手間取る可能性があるでしょう。
実際に、セルフレジを利用した人の3割が「トラブルに遭った」とわかっています。
バーコードが付いていない商品や割引クーポンを利用する場合などは、操作が複雑になるため、サポートスタッフの助けが必要になることもあります。セルフレジを導入する際は、お客様がスムーズに操作できるよう、分かりやすい操作方法の説明やサポート体制を整えることが重要です。
導入や運用にコストがかかる
セルフレジの導入には、初期費用とランニングコストがかかります。初期費用には、セルフレジ端末の購入費用や設置費用などが含まれます。ランニングコストとは、システムの維持管理費用やサポート費用などです。
セルフレジは1台あたり数十万円から数百万円程度の費用がかかるため、一度に多くの台数を導入することが難しい場合があります。導入前に現状の業務フローを見直し、本当に必要な台数を検討することが重要です。
サポートスタッフを配置しなければならない
セルフレジを導入する場合でも、万引きや精算忘れを防ぐために、サポートスタッフを配置する必要があります。また、セルフレジの操作方法がわからないお客様へのサポートを行う必要もあるでしょう。
セルフレジの台数や営業時間によっては、サポートスタッフの人件費が大きな負担となる可能性もあります。
おすすめセルフレジ7選
セルフレジはデメリットもありますが、業務効率化や計算ミスの防止、キャッシュレス対応といったメリットを期待できるのも事実です。
ただ、セルフレジにはさまざまな種類があるため、「どれを選べばよいかわからない」という人も多いでしょう。そこで、ここではおすすめのセルフレジをいくつか紹介します。
ビジコム – BCPOS
- 価格:1,054,500円(税抜)
- 本体が2色から選べる
- スマホリーダー付き
BCPOSはセミセルフレジと、従来のレジ双方を販売していますが、セミセルフレジとの差額は約7万円です。アップグレードとして、差額を払っての入れ替えはできないため、これからBCPOSのレジ導入をするのであれば、セミセルフレジがおすすめです。スマホリーダーもついているため、電子マネー決済をすることも可能です。
寺岡精工 – HappySelf(ハッピーセルフ)
- 狭い店内でも安心の一体型あり
- セミセルフ・フルセルフレジ双方の運用が可能
- クラウド型のマルチ決済サービスに対応
HappySelfは、セミセルフとフルセルフ、どちらのレジにも対応できる点が最大のセールスポイントになるでしょう。状況に応じて使い分けられるため、導入し直しを余儀なくされることがありません。また、一体型とカウンタートップタイプを選べ、売り場の広さに合わせた導入が可能になっています。
東芝テック – セルフレジ WILLPOS-Self(ウィルポス・セルフ) SS-900
- 割引シール認識ができる
- 小銭用のトレーの特許を取っている
- 青果対応可能なスキャナに対応予定
WILLPOS-Selfの特徴は、数々の特許を取っているフルセルフレジである点です。小銭投入口は1枚ずつ入れるのでなく、大きなトレーで枚数を確かめてから入れられる特許を取ったトレーから流して入れられ、割引シール認識にも対応する特許も取っています。また、今後青果の認識にも対応するスキャナに対応予定であるため、スーパーでは特に活躍するでしょう。
アルファクス・フード・システム – セルフショット
- モバイルオーダーシステムと連動する
- 機器の組み合わせが自由
- 自動発注システムとの連動も可能
飲食サービス業に最適なのが、フルセルフレジのALPHAX FOOD SYSTEMです。モバイルオーダーシステムと連動させることで、テイクアウトはもちろん、機器の組み合わせによっては割り勘にも対応が可能になっています。また、各種クレジットカードや電子マネー決済もそろっているため、精算時に行列になってしまう心配も減ります。
詳細はこちら:https://www.afs.co.jp/category/products/pos/selfregi.html
パナソニック – 完全自動セルフレジ機「レジロボ®」
- 完全自動のフルセルフレジ
- 待ち時間が最小限で済む
- もの珍しさの買い物も見込める
レジロボは、バーコードの読み取りから袋詰めまで、完全に自動化されているフルセルフレジです。顧客は商品を所定の場所に置き、お金を支払い、袋詰めされた商品を受け取れば終了という、究極のレジになっています。待ち時間が最短で済む上に、「どのように袋詰めされるのか」もの珍しさの買い物も見込める画期的レジです。
詳細はこちら:https://www.panasonic.com/jp/corporate/wonders/prize/2017/regirobo.html
日本NCR – NCRセルフレジ スリム
- スリムなレジシステム
- キャッシュレス専用にもできる
- 他社のPOSとも接続できる
名前のとおりスリムNCR セルフレジ スリムは、他社のPOSシステムとも容易に接続が可能であるため、すべてのシステムを一新する必要性がありません。最小限のコストで導入が可能です。また、クレジットカードや電子マネー専用の、キャッシュレス専用フルセルフレジとしても活躍するため、キャッシュレス専用レジとして導入してもいいでしょう。
富士電機 – ECS-777(トリプルセブン)
- 非常にコンパクト
- 現金会計機能に特化している
- 一時保留機構がついている
ECS-777は、セミセルフレジで、現金決済に特化している非常にコンパクトなものです。現金決済に特化しているため、オプションには棒金ストッカーや薄型ドロアなど、現金を扱うために必要となることの多いものが用意されています。また、現金授受のトラブルが発生しても、一時保留機構があるため、預かり金に間違いがないか確認が容易です。
詳細はこちら:https://www.fujielectric.co.jp/products/currency_equipment/change_dispenser/