Squareの審査は厳しいのか、それとも通りやすいのか――これから申し込みを検討している方や、すでに審査中の方にとっては気になるポイントではないでしょうか。特に、JCBやQRコード決済(PayPayなど)の審査が通らなかったという声や、「個人事業主でも申し込めるのか」「ブラックリストは関係あるのか」といった不安もよく聞かれます。
本記事では、Squareの審査基準や通過率、必要書類、審査期間、そしてよくある落ちる理由と対処法まで徹底解説します。さらに、JCBやQR決済、個人の申し込みに関する注意点や審査状況の確認方法も紹介するので、Square導入をスムーズに進めたい方はぜひ参考にしてください。
Squareの審査は難しい?通りやすさと基準について
Squareの審査が通りやすいと言われる理由
Squareの審査は、他の決済サービスと比べて比較的通りやすいと言われています。その理由は、申し込みから利用開始までの手続きがオンラインで完結し、本人確認や事業確認も簡略化されているためです。特に、法人登記や開業届を提出しなくても申し込める柔軟な運用が、多くの個人事業主やスモールビジネスにとって使いやすいポイントになっています。
さらに、端末購入の義務もなく、公式サイトからアカウントを作成すればすぐに審査が開始される仕組みも「審査ハードルが低い」と感じられる要因の一つです。
審査基準のポイントは業種とサービス内容
Squareの審査では、申込者の信用情報よりも「業種・提供サービスの内容」が重視されます。とくに、以下のような項目がチェックされます。
- サービス内容が健全であるか
- 継続的役務提供の場合は、サービス内容と価格が適正か
- 換金性の高い商品や、トラブルの多い商材を扱っていないか
とくに「継続的役務提供」に分類される業種(例:スクール、エステ、ジム、占い、サブスク型サービスなど)は、返金やトラブルのリスクが比較的高いため、内容や価格設定の妥当性が審査の焦点になります。サービスの説明が明確で、利用者に誤認されないようになっているかが重要です。
個人のブラックリストは事業者審査に影響しない
個人の信用情報、いわゆる「ブラックリスト入り」している場合でも、Squareの審査には基本的に影響しません。Squareは事業内容と実態を確認する審査を行っており、クレジットカード会社のように個人の信用情報機関の記録を直接参照することはありません。
そのため、過去に金融事故があったとしても、事業としての信頼性が担保されていれば、問題なく通過する可能性があります。これは、個人事業主や副業で事業を始めたばかりの方にも利用しやすい点といえるでしょう。
Squareの審査に必要な書類
申し込み時は書類提出不要
最初に申し込みを行う時点では、個人事業主も法人も書類の提出は不要です。アカウント作成時に必要事項を入力すれば審査が開始されます。
ただし、審査の過程で必要と判断された場合にのみ、追加書類の提出を求められる可能性があります。
追加書類を求められる場合の対応
Squareが追加書類の提出を求めるのは、アカウント登録情報や事業内容を確認するためです。
以下の通り、個人事業主と法人・団体で求められる資料が異なります。
個人事業主の場合
- 開業届(税務署控え)
- 開業届がない場合は以下の代替書類のいずれか一つ
- 広告やメニュー表、名刺、Webサイト、SNS掲載内容などの営業実態がわかるもの
- 過去のサービス請求書、注文書、納品書
- 各種ライセンス証明書(例:美容所届、古物商許可証など)
法人・団体の場合
- 登記簿謄本(発行日から 6ヶ月以内)
- (必要に応じて)代表者の本人確認書類、事業案内資料など、営業実態や法人情報を裏付けられる書類が求められることがあります。
Squareの審査期間と時間
Squareではアカウント作成後、比較的スムーズに決済機能の利用が開始できます。特に初期審査の対象であるVisa、Mastercard、American Expressについては、申し込みと同時に審査が行われ、追加手続きはほとんど不要です。
一方、JCBやDiners Club、Discover、QRコード決済(PayPayなど)、電子マネー(QUICPayなど)は別途申し込みによる審査が必要で、ブランドによって審査完了までの日数が異なります。
VisaとMastercard、American Expressの審査期間
アカウント登録時に入力された情報に基づき、Visa・Mastercard・American Express(アメックス)の審査も自動で同時に行われます。これらは初期審査の対象ブランドであり、ほとんどの場合、即日〜1営業日以内に審査結果が通知されます。
審査が通過すれば、追加書類不要でそのまま利用開始できます。Squareからの「アカウント有効化メール」が届けば、それら3ブランドでの決済が可能になります。
JCBや電子マネー、PayPayなどのQRコード決済の審査期間
JCB、American Express、Diners Clubなどの国際ブランドや、電子マネー(QUICPay、iDなど)、QRコード決済(PayPayなど)を利用する場合は、それぞれ別途審査が必要です。
これらはVisaやMastercardと異なり、審査機関が別であるため、以下のように日数がかかる場合があります。
対象ブランド・決済方式 | 審査期間の目安 |
Visa / Mastercard / American Express | 通常1~3営業日(最短当日) |
JCB / Diners Club / Discover | 通常5~15営業日程度 |
QRコード決済(PayPayなど) | 最大30日以内 (場合によっては3ヶ月) |
電子マネー(QUICPay/iD/交通系IC等) | 約4~9日程度 |
審査期間中も、VisaやMastercardがすでに承認されていれば、それらのみを先に利用開始できます。
他社と比較した審査スピード
Squareは初期費用がかからず、申し込みもWeb上で完結するため、他社と比較して審査スピードが早い傾向にあります。
例えば、端末の購入が必須な他の決済サービスでは、端末の配送・設置を待つ必要があり、全体で1週間以上かかることも珍しくありません。
Squareであれば、必要書類の提出が不要な場合は即日審査→即利用開始も可能で、「審査スピードの速さ」は大きな魅力の一つです。
順位 | イメージ | サービス名 | 導入審査時間 |
🥇 1位 | ![]() | stera tap | iPhone:最短15分 Android:最短5営業日 |
🥈 2位 | ![]() | Square全端末 | 最短翌日 |
🥉 3位 | ![]() | STORES決済 | 最短3営業日 |
Squareの審査の流れと手順
Squareの審査は、アカウント作成から利用開始までWeb上で完結します。手続きはシンプルで、基本的に次の4ステップで進行します。
公式サイトでのアカウント作成
まずはSquare公式サイトからアカウントを作成します。メールアドレスの登録、パスワード設定のあと、事業者情報の入力画面に進みます。アカウント作成は数分で完了し、そのまま審査に進む仕組みです。
個人事業主・法人どちらでも登録できますが、入力する内容は異なるため、事業形態に合わせて正確に記載することが重要です。
審査に必要な情報の入力
アカウント作成後、Squareは以下のような情報をもとに審査を行います。
- 事業者の名称・所在地・連絡先
- 事業の形態(個人/法人)
- 提供している商品・サービスの内容
- 銀行口座情報(入金先)
- 決済を利用する予定の業種・用途
この段階では書類のアップロードは不要ですが、業種や内容によっては、後日追加書類の提出を求められることがあります。
審査結果の通知
入力が完了すると、Squareによる自動審査が開始されます。VisaやMastercardについては即時または数時間以内に審査結果が通知されることが多く、承認されればすぐに決済の利用が可能になります。
審査に時間がかかる場合は、管理画面に「審査中」と表示され、追加情報の提出依頼がある際はメールで案内が届きます。
JCBやDiners Club、PayPayは別途審査が必要
Visa・Mastercard以外のブランド(JCB、American Express、Diners Clubなど)や、電子マネー・QRコード決済(PayPayなど)は別途申し込みが必要です。
これらはSquareが直接審査を行うのではなく、提携先が審査を行うため、通常1~3週間程度の時間がかかります。申し込みはSquareの管理画面から行えますが、すべてのブランドが一括で承認されるわけではないため、必要なサービスごとに審査を受ける形となります。
Squareの審査状況の確認方法
Squareの審査状況は、ログイン後のSquare データ(管理画面)で確認できます。カード決済やQRコード決済ごとに、「審査中」「要確認」などのステータスが表示されるため、申請中のブランドがどの段階にあるのかがひと目でわかります。
たとえば、「1/5が審査中」などと表示されていれば、5つ申請したうちの1つがまだ審査中であることを意味します。「要確認」と表示されている場合は、追加情報や書類の提出が必要な状態です。
追加書類の提出依頼の確認
審査の途中で追加書類が必要と判断された場合は、管理画面に通知が表示されると同時に、登録メールアドレスにも案内が届きます。
通知には、提出が必要な書類の種類や提出期限、アップロード方法などが記載されています。提出ファイルは1項目につき1ファイルにまとめる必要があるため、複数ページにわたる場合はPDFなどで整理しておきましょう。
メール通知を見落とすと審査の進行が止まる可能性があるため、管理画面とあわせてメールも定期的に確認することが大切です。
Squareの審査をスムーズに進めるコツ
Squareの審査はシンプルですが、事業内容によっては追加の確認が必要になる場合があります。申し込み時の準備と情報入力の正確さが、スムーズな審査通過のポイントです。
事業実態を証明する書類の事前準備
審査中に追加書類の提出を求められることを想定し、あらかじめ以下のような事業実態を証明する資料を用意しておくと安心です。
- 開業届(個人事業主の場合)または登記簿謄本(法人の場合)
- ホームページやSNSアカウント
- チラシ、メニュー表、料金表などのサービス案内
- 過去の請求書や納品書
- 営業許可証(飲食業、古物商など該当業種のみ)
とくに継続的なサービス(定期課金や月謝制)を提供している場合や、JCB・電子マネー・PayPayなど追加審査が必要な決済手段を利用する場合には、詳細な資料の準備が有効です。
正確な情報での申し込み
Squareの審査では、アカウント登録時に入力する情報の正確さが非常に重要です。以下のような点に注意して、間違いや不備がないように入力しましょう。
- 事業所の住所や連絡先が現実と一致しているか
- 事業内容の説明が具体的で分かりやすいか
- 選択する業種分類が実態に合っているか
- 入金先の銀行口座情報が正しく入力されているか
不明瞭な表現や空欄が多いと、Square側が事業の実態を確認できず、審査に時間がかかる原因になります。説明文は簡潔でも構いませんが、具体的なサービス名や提供方法などを記載するのが理想です。
Squareの審査に関する注意点
Squareの審査は比較的スムーズに進むことで知られていますが、一部の決済ブランドや業種に関しては注意が必要です。審査に影響するルールや制限事項を事前に理解しておくことで、トラブルや無駄な申請を避けることができます。
JCB・QUICPayの審査で落ちたら再審査できない
Squareを通じて申し込むJCB・American Express・Diners Club・Discover・QUICPayなどのブランドは、一度審査に落ちると再申請ができません。
これらの審査は提携会社が行っており、結果はSquareにも共有されません。そのため、申し込み前に事業内容やサービスの表記、Webサイトやメニューなどをしっかり整えておくことが重要です。少しでも不安がある場合は、あらかじめ内容を見直してから申し込むのが賢明です。
継続的役務提供業種はサービスの金額と期間によって通らないケースがある
継続的役務提供に該当する業種(エステ、スクール、コンサルティング、占い、定額課金型サービスなど)は、審査が慎重に行われる傾向があります。
※継続的役務:コースや回数券などを使った数カ月にわたる継続的なサービス
こうした業種では、契約の長期性や返金トラブルのリスクが高いため、サービスの詳細や価格の妥当性を確認する必要があります。申請時には、契約内容や料金体系が明確に記載された資料や、実態の分かるWebページを添えておくと、審査通過の可能性が高まります。
また、そもそもサービスの期間と料金によってはカード決済が利用できないため、以下の内容もチェックしておきましょう。
回数券・継続的役務:Squareにおけるカード決済のご利用制限について
これらの条件に違反した場合、Squareアカウントの利用制限や停止につながる可能性もあります。
提出書類は1つのファイルにまとめる必要がある
Squareでは、追加書類の提出が求められた際、各項目につき1ファイルのみアップロード可能という仕様になっています。
複数ページにわたる資料や複数の証明書がある場合は、PDF形式で1つにまとめておく必要があります。画像ファイルを複数送ることはできないため、スマートフォンで撮影する場合でも、事前にアプリなどで結合・整理しておきましょう。
Squareの審査で落ちる禁止商品・サービス
Squareでは、利用規約に基づき取り扱いが禁止されている商品・サービスが存在します。これらに該当する場合、審査に通らず、カード決済の利用ができません。
法令等に違反する商品・サービス
法律や公序良俗に反する商品・サービスはすべて禁止対象となります。無許可営業、違法な医療行為、違法販売に該当するものなどは、当然ながら審査には通りません。
金券など換金性の高い商品
金券、プリペイドカード、商品券、回数券など、現金に近い性質を持つ商品は、Squareでは取り扱いができません。これらは資金決済法などにも関連し、審査の段階で否認される対象になります。
Squareのブランドとして不適当と判断される業態・商材
Squareが独自の判断で「不適当」とみなす商品やサービスも審査対象外となります。これは、消費者トラブルのリスクが高い、または社会的に不安定と判断される内容が該当します。利用規約に記載のあるポリシーに違反している場合は、理由の開示なく審査落ちとなることがあります。
Squareの審査に落ちる原因と対処法
Squareの審査に落ちる理由は明確に通知されないことが多いですが、事前に対策できるポイントもあります。ここでは、よくある原因とその対処法を紹介します。
利用規約違反がないか見直し・改善する
審査に落ちる原因の多くは、Squareの利用規約に抵触する内容が含まれているケースです。事業内容が不明瞭だったり、禁止されている商品・サービスを提供していたりすると、審査通過は困難です。
事業の説明やWebサイト、申込時の記載内容を見直し、以下の点をチェックしてみましょう。
- 提供サービスが明確に説明されているか
- 商品やサービスが規約に反していないか
- 利用者に誤解を与える表現がないか
必要に応じて、表現を変更したり、不要な文言を削除したりしてから、再検討を行うのが有効です。
他社決済サービスに申し込む
どうしてもSquareの審査が通らない場合は、他社の決済サービスを検討するのもひとつの手です。各サービスによって審査基準や対応可能な業種が異なるため、自社のビジネスと相性の良いサービスを選ぶことで導入がスムーズになる場合があります。
なお、複数社に同時申し込みを行うことは一般的であり、審査の通過状況を見て比較検討するのも現実的な方法です。
一定期間を置いて再申し込みする
審査に落ちた場合でも、Squareのアカウント自体が永久に使えなくなるわけではありません。事業内容の変更や改善があった場合は、一定期間をあけて再申し込みすることも可能です。
ただし、同じ内容で再申請しても結果が変わらない可能性が高いため、落ちた原因を想定し、事業内容の明示や営業実態の強化など、何らかの対策を講じた上で再挑戦することが重要です。
まとめ|Squareの審査はポイントを押さえればスムーズに通過できる
Squareの審査は、他の決済サービスと比べてもスピーディーで柔軟に対応してくれる点が大きな特徴です。特に個人事業主や小規模店舗にとっては、書類提出なしで申し込める手軽さが魅力です。
一方で、業種や提供サービスによっては注意が必要なケースもあり、以下のポイントを押さえることでスムーズな審査通過につながります。
- 継続的役務提供や高額サービスには制限がある
- JCBや電子マネー、QR決済は別途審査が必要
- 禁止商品・サービスに該当すると審査に通らない
- 追加書類を求められるケースを想定し、事前に準備する
- 入力情報は正確かつ具体的に記載する
万が一審査に落ちたとしても、原因を見直して再申請したり、他の決済手段を検討したりする選択肢もあります。Squareの特性を理解し、適切な準備を行うことで、誰でも安心してキャッシュレス決済を導入できる環境が整います。