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【ケース・目的別】中小企業が資金調達をする9つの方法

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中小企業の資金調達は、大きく3種類に分けられる

中小企業が資金調達をする方法は、「何を資金に換えるのか」により3つに分けられます。この3つの方法の中から、自社の目的や状況に合った方法を選ぶことが、中小企業の資金調達を成功させるうえで大切です。

デッドファイナンス(負債による資金調達)

中小企業が資金調達をする際、最も一般的といえるのが「デッドファイナンス」です。これは、借金やローンを通じて資金を調達する方法で、返済計画を立てて融資を受けます。銀行や信用金庫、ノンバンクなどの金融機関からの融資が典型的なデッドファイナンスの例です。

デッドファイナンスは融資・借り入れであるため、返済をしなければなりません。借入先にもよりますが返済には1~20%の利子がつき、融資を受けるために担保が必要になることもあります。返済で経営が圧迫されないよう、綿密な計画を立てましょう。

また、融資を受けた分負債が増えるため、バランスシートに影響があります。負債が増えるほど融資の審査は厳しくなるため、「短いスパンで連続して融資を受ける」のようなことは難しいでしょう。

この方法は、大規模な投資や設備の導入など、長期的な資金調達に向いています。

エクイティファイナンス(資本による資金調達)

エクイティファイナンスは、中小企業が新しい出資者から資金を調達する方法です。これは、新たな株式を発行し、新規の投資家や既存のパートナーから資金を調達します。

エクイティファイナンスを選ぶ場合、資金提供者に事業の一部を売却したり、株主として迎え入れたりすることになります。株式の保有割合によっては出資者に経営権を握られてしまうこともあるでしょう。中小企業の経営者のなかには「自由に経営したい」「だから上場していない」という人も少なくありません。経営権を失うことのないよう、慎重な判断が必要です。

ただ、エクイティファイナンスはデッドファイナンスと異なり返済がありません。そのため、返済により経営が圧迫されることもありません。リスクを分散する方法として魅力的といえます。

また、新しいビジネスパートナーシップの形成にもつながることがあります。特にベンチャーキャピタルやエンジェル投資家などからの出資では、彼らから経営上のアドバイスも受けられるでしょう。

この方法は、成長段階の企業や新しいプロジェクトを立ち上げるための資金調達に適しています。

アセットファイナンス(資産による資金調達)

アセットファイナンスは、中小企業が既存の資産を売却し、資金を調達する方法です。これには、資産の売却やリースバック、売掛債権の売却(ファクタリング)などが含まれます。

アセットファイナンスは、企業の資産を有効活用できる方法といえます。デッドファイナンスのように返済で経営が圧迫されることも、エクイティファイナンスのように自由に経営ができなくなることも、基本的にはありません。資金調達にかかる時間も短く、突発的に資金が必要になったときに適しています。

ただし、調達できる額はほかの2つの方法に比べて少なくなることが多いです。

中小企業で資金調達が必要になるケース

中小企業で資金調達が必要になる4つのケースを紹介します。

開業資金の調達

会社を立ち上げる場合、ある程度の資金が必要です。必要な資金は業界・業種や規模により異なりますが、たとえばオフィスを借りたり店舗を開いたり、事業に必要な設備を購入したり、従業員を雇ったりと、創業時には何かとお金がかかります。

店舗・事業拡大

中小企業が成功を収め、店舗や事業を拡大する際、追加の資金が必要になることがあります。新たな店舗の開設や既存店舗の改装、広告宣伝キャンペーンの実施、スタッフの雇用増加など、事業拡大には資金が必要です。

既存事業による利益だけで事業を拡大できるとしても、資金調達について一度検討しておくといいでしょう。かけるコストと、それにより期待できる効果、どちらが大きいのかを考えることが大切です。

設備投資

古くなった設備の買い換えやメンテナンス、新しい機器の導入など、設備投資のために資金が必要になることもあります。これは費用対効果の高い投資となることが多く、たとえばITシステムを導入して業務効率化や顧客満足度の向上を図ったり、設備入れ替えでエネルギー効率を向上させ、固定費を削減したりできるでしょう。

このように、設備の最新化は品質向上や効率化につながり、中小企業としての競争力の維持につながります。

運転資金の調達

運転資金は、中小企業の日常運営に必要な資金です。給与の支払い、債務の返済、在庫の補充、光熱費、広告宣伝などの費用をカバーするために、十分な現金を持つことが重要です。運転資金が不足すると、ビジネスが継続できなくなることもあります。

中小企業の開業資金調達におすすめの方法

中小企業は自社の状況や目的に応じ、適切な方法で資金調達をする必要があります。ここからは、それぞれのケースに適した資金調達の方法を具体的に紹介します。

まずは、中小企業の開業資金調達におすすめの方法を見ていきましょう。

日本政策金融公庫からの融資

中小企業が開業資金を調達するとき、頼りになるのが日本政策金融公庫です。中小企業や小規模事業者を支援するために設立された公的機関で、低金利・長期返済の融資プログラムを提供しています。多くの場合、信用力に自信のない新規事業者にとって適切な選択肢です。

なお、開業資金の調達に使える「新創業融資制度」は融資限度額が3,000万円、基準利率は2.40~3.50%です。返済期間は設備資金が20年以内、運転資金が7年以内です。

信用金庫からの融資

信用金庫は地域に根ざした金融機関であり、地域の中小企業や小規模事業者への融資に積極的です。

銀行やノンバンクの金融機関から開業資金の融資を受けるのは難しいため、開業資金を融資で調達する場合、日本政策金融公庫か信用金庫を検討することになるでしょう。

信用金庫の金利は2~6%が相場で、日本政策金融公庫と比べると高めです。まずは日本政策金融公庫からの融資を考え、それが難しそうなら信用金庫を視野に入れるといいでしょう。

出資

特にベンチャー企業やスタートアップの場合、出資による資金調達が考えられるでしょう。出資は融資と異なり返済がなく、経営が圧迫されることもありません。コスト面では低リスクの資金調達といえます。

中小企業が出資を受ける場合の選択肢は主に2つ、ベンチャーキャピタル(VC)かエンジェル投資家(個人投資家)です。

VCは企業として、エンジェル投資家は個人として、成長が期待できる中小企業に出資をします。彼らの目的は将来成長するであろう企業に早いうちから出資すること、言い換えれば企業価値が安いうちに株式を購入することです。将来出資先の企業が成長したら株式を売却し、購入と売却の差額(キャピタルゲイン)を得ます。

そのため、彼らから出資を受ける場合、上場が前提となります。上場前は投資家が、投資家たちが経営に干渉することになり、経営の自由度は低くなるでしょう。

ただ、VCやエンジェル投資家はいくつもの企業を成功に導いてきた経営のプロです。彼らから資金だけでなく、アドバイスを受けたりビジネスネットワークを提供してもらったりできるのは、出資を受ける大きなメリットといえます。

中小企業の店舗・事業拡大や設備投資におすすめの方法

中小企業が新しい店舗を開いたり事業を拡大したり、設備投資をするときにおすすめの資金調達を紹介します。

助成金・補助金

助成金・補助金は国や自治体などによる、企業の支援制度です。店舗・事業の拡大や設備投資などにかかる費用の一部を助成してもらえます。

これらの支援金を受給するには特定の条件を満たしていなければなりませんが、返済は必要ありません。雇用維持やITシステムの導入など、さまざまな目的の助成金・補助金があるため、まずは自社が利用できるものがないか探してみるといいでしょう。

ちなみに、助成金は要件を満たしていればほぼ確実に受給できます。補助金には定員があるため、要件を満たしていても受給できないことがあります。

銀行からの融資

店舗拡大や設備投資に関する大規模な資金調達には、銀行からの融資が適しているでしょう。この融資は一般的に大きな金額を調達する際に利用され、返済スケジュールや金利が明確になります。銀行との長期的な関係を築くことで、今後の資金調達にも有利に働くこともあるでしょう。

なお、銀行からの融資の金利は1~3%ほどが相場といわれています。

クラウドファンディング

クラウドファンディングとは、「こんな商品・サービスを作りたい」「こんなお店を開きたい」などのプロジェクトを立ち上げ、それに出資してくれる人を広く募る方法です。『CANPFIRE』や『REAYFOR』などのWeb上のプラットフォームでプロジェクトを立ち上げ、主に個人から出資を募ります。

クラウドファンディングでの資金調達は「出資」であるため、返済は必要ありません。出資者には「リターン」と呼ばれる見返りを提供します。

このリターンがクラウドファンディングを成功させるカギです。リターンには「新しい商品やサービスの提供」「記念品贈呈」「自社HPへの名前掲載」などを自由に設定できます。面白く魅力的なリターンを作ることで出資者を募りやすくなるのはもちろん、SNSや口コミでの拡散もされやすくなり、マーケティングの効果も得られるでしょう。

運転資金の調達におすすめの方法

中小企業の運転資金の調達におすすめの方法を3つ紹介します。これらの方法は突発的に資金が必要になったときに、特に使いやすい方法です。

ノンバンクからの融資

ノンバンクはクレジット会社や消費者金融など、預金の受け入れを行わない金融機関です。銀行や信用金庫と比べ、審査が緩やかでスピードも早く、短期間での資金調達に適しています。

ただし、銀行や信用金庫に比べると融資額は小口で、金利は1~20%と割高です。つなぎ資金の調達や突発的に資金が必要になったときには便利ですが、大きな資金調達には向いていません。

資産の売却

不要な設備や遊休地などの資産を売却し、資金に換える方法です。余分な設備や在庫、不要な不動産などの資産を売却し、現金化することで資金を調達できます。不要な資産を整理することもできる、一石二鳥の方法といえるでしょう。

ただし、資産を売却することで事業に影響が出るリスクはあります。売却した資産が後から再び必要になって困ったり、買い戻しで支出が増えたりといった事態に陥らないよう、売却する資産は慎重に選びましょう。

ファクタリング

ファクタリングは設備や不動産ではなく、「売掛債権」を売却し、本来よりも早く現金化する方法です。

たとえば手元に100万円分の売掛債権があるが、支払期日は翌月末、しかし1週間後に30万円の支払いがあるとしましょう。この場合、30万円をファクタリングすることで、1週間後の支払いを何とかできます。支払期日になり100万円の売掛金が振り込まれたら、30万円に手数料を加えた額を、ファクタリング会社に支払います。

ファクタリングは債権の譲渡であり、借り入れではありません。そのため分割払いはできませんが、バランスシート上の負債も増えません。近い将来、融資の審査を受ける予定があっても、安心して利用できるでしょう。

ファクタリングの仕組みやおすすめサービスはこちらの記事で紹介しています。最短即日で資金調達ができるサービスも多いので、急に資金が必要になった中小企業の方はぜひお読みください。

https://orend.jp/mag/a0491

中小企業の資金調達は、状況や目的に合った方法を選ぼう

中小企業の資金調達は、その状況や目的に合った方法を選ぶことが大切です。たとえば運転資金の急なニーズにはファクタリングが適しているかもしれませんが、売掛債権の売却という性質上、調達できる額は限られます。大規模な設備投資には銀行のプロパー融資が適しているでしょう。

資金調達の際は、綿密な情報収集と計画が重要です。自社に合った方法を選ぶこと、審査をクリアするために書類や事業計画に不備がないかよく確認することで、資金調達の成功率が高くなるでしょう。

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この記事の監修
中島 崚
中島 崚
慶応義塾大学商学部卒業。新卒でフロンティア・マネジメント株式会社に入社し、メーカーの中期経営計画や百貨店の再生計画策定に従事。その後、スマートキャンプ株式会社に入社し、事業企画として業務を担う。また、兼務でグループ会社であるマネーフォワードベンチャーパートナーズ株式会社に出向し、アントレプレナーファンド「HIRAC FUND」でキャピタリスト業務に携わる。2022年7月よりこれまで副業で経営していたステップ・アラウンド株式会社を独立させる。
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