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飲食店が資金調達する5つの方法について、メリット・デメリット・コツを詳しく解説

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飲食店の開業資金はどのくらい必要?

飲食店の開業資金は立地や規模、業態などにより異なりますが、一般的に1,000万円ほど必要といわれています。

開業資金にはテナントの賃料や内装工事費、設備・備品購入費、食材仕入れ資金、スタッフの給料などが含まれ、それぞれ資金を抑えるコツがあります。たとえばテナントの内装工事費は、スケルトン物件よりも居抜き物件の方が安く済むでしょう。

ただ、コストダウンばかりに目を向けるのは良くありません。お店のコンセプトやターゲット層に合った立地を選び、内装(雰囲気)をつくることは、集客において重要です。費用対効果を考え、バランスの取れた事業計画を立てましょう。

飲食店の運転資金はどのくらい必要?

飲食店の運転資金として、毎月の経費はもちろん、オーナー(自分)の生活費も確保しておきましょう。開業後しばらく赤字が続き、オーナーの生活がままならないようでは、事業を続けるのは難しくなります。

運転資金の必要額は飲食店の規模や営業形態によって大きく異なりますが、経費と生活費を最低でも3ヵ月分は用意しておきましょう。

飲食店が資金調達をする4つの方法

飲食店が資金調達をする4つの方法について、それぞれのメリット・デメリットやどんなケースに適しているのかを紹介します。

融資を受ける

飲食店の開業資金を調達する方法として最も一般的といえるのが、銀行や信用金庫からの融資です。これらの金融機関に相談し、事業計画と資金用途を説明しましょう。融資の審査をクリアするには、現実的で説得力のある事業計画を立てることが大切です。

しかし、融資は返済が必要であり、利子や担保の提供が必要になることもあります。

【メリット】

  • 比較的早く、まとまった資金を調達できる
  • 比較的低い金利で資金を借りられる
  • 返済は基本的に分割であり、きちんとした計画であれば負担が軽い

【デメリット】

  • 返済が必要であり、長期的な負担となることがある
  • 利子や手数料が発生するため、コストがかかる
  • 事業計画書の作成や審査などに時間がかかる

出資を受ける

資金を提供してくれる出資者を見つけることも、資金調達のひとつの方法です。出資者とのパートナーシップを築き、資金やアドバイスなどを提供してもらいながら、経営に協力してもらう方法です。

ただし、出資者との関係構築やビジネス計画の共有が必要であり、出資者を見つけるハードルは少し高いかもしれません。また、出資の見返りに株式を提供することもあり、この場合は経営権を出資者に握られてしまうことがあります。

【メリット】

  • 返済不要でまとまった資金を調達できる
  • ビジネス成功のためのアドバイスやネットワークを提供してもらえることも
  • クラウドファンディングの場合、宣伝も同時にできる

【デメリット】

  • 出資者と事業方針が合わず、対立が生じる可能性がある
  • 出資者によっては、経営に対する干渉が大きいことも
  • 利益を分け合うため、将来の収益が減少する可能性がある

補助金・助成金を活用する

政府や地方自治体から提供される補助金や助成金には、飲食店の資金調達に使えるものも多いです。雇用維持のための資金やITツールの導入費用など、補助金・助成金にはさまざまな目的のものがあります。

ちなみに、助成金と補助金の違いは「定員の有無」です。助成金は要件を満たしていればほぼ確実に受給できますが、補助金には定員があり、要件を満たしていても受給できないことがあります。

【メリット】

  • 融資と異なり返済不要で、経営が圧迫されない
  • 出資と異なり経営に口を出されることがない
  • 政府や自治体などの審査をクリアし支援を受けることで、社会的信用が向上する

【デメリット】

  • 補助金や助成金には厳格な条件が設けられており、応募が難しいことがある
  • 提出書類の作成や手続きに時間と労力がかかる
  • 原則として後払いであるため、ひとまずは自己資金で支払いをしなければならない

自己資金でお店を開く

資金調達をせず、自己資金で飲食店を開業する方法もあります。これは補助金・助成金と同じくリスクが小さい方法ですが、十分な資金を用意するハードルは高いでしょう。必要資金の一部を自己資金で用意し、足りない分は融資などで調達するのが一般的です。

【メリット】

  • 他者に依存せず、自分自身のビジネスを所有できる
  • 資金の返済や出資者への報告が必要ない
  • 利益がすべて自分のものになる

【デメリット】

  • 資金調達に時間がかかる
  • 事業拡大やリスク分散が難しい
  • 自己資金が限られている場合、大規模なプロジェクトを実行できないことも

資産や債権の売却

既存の資産や債権を売却することで、飲食店の資金調達に利用することもできます。これは特に、すでに開業済みの飲食店が運転資金を調達するのに適しています。ただし、資産の売却は慎重に行わなければなりません。

【メリット】

  • すぐに資金調達ができるため、急な支出や新規プロジェクトの実行に適している
  • 負債が増えないため、財務状況に悪影響がない
  • 売却により資産の運用リスクから解放される

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【デメリット】

  • 資産や債権の売却にともない損益が生じ、税務処理が必要になる
  • 売却した資産が再び必要になることもあり、困ったり、支出が増えたりすることも
  • 売却が将来のキャッシュフローに悪影響を及ぼすリスクがある

飲食店はどこから融資を受ければいい?

飲食店はどこから融資を受ければ良いのか、4つの選択肢を紹介します。

日本政策金融公庫

中小企業向けの融資を提供している公的機関です。金利が比較的低いのがメリットで、たとえば飲食店の開業資金に使える「新創業融資制度」なら、基準金利は2.46~2.85%です。返済期間は設備資金は20年以内、運転資金は7年以内と長めなので、返済で経営が圧迫されるリスクは低いでしょう。

銀行

銀行からの融資も日本政策金融公庫と同じく、金利が比較的低いです。ただし、審査では経営実績が重視されるため、開業資金の融資を受けるのは難しいかもしれません。開業資金ではなく、店舗拡大や設備投資などの運転資金の調達で、銀行を検討することになるでしょう。

なお、銀行の金利は社会的信用や担保の有無により変わりますが、1~3%ほどが相場といわれています。

信用金庫

信用金庫は地域に根ざした金融機関であり、個人の飲食店のような小規模事業者への融資にも積極的です。地域密着型で親身な対応を受けられる点も、新しくお店を開きたいオーナーにとっては嬉しいでしょう。

ただし、金利は2~6%が相場と高めです。まずは、日本政策金融公庫や銀行から融資を受けられないか考えた方がいいでしょう。また、対象地域外のお店は信用金庫を利用できません。

ノンバンク

ノンバンクとはクレジット会社や消費者金融などの金融機関のことです。創業融資を行っていない機関が多く、飲食店開業の資金調達には向いていませんが、個人名義で融資を受けられることはあります。審査は比較的緩やかでスピードも早いため、突発的に資金が必要になったときの選択肢として覚えておくといいでしょう。

ただし、金利は2~20%と高めです。まずは、ほかの金融機関からの融資が受けられないか考えた方がいいでしょう。

飲食店に出資をしてくれるのは誰?

「出資」というと、ベンチャー企業やスタートアップの資金調達が思い浮かぶかもしれません。しかし、個人の飲食店でも出資を受けられることはあります。飲食店の資金調達で考えられる出資先を2つ紹介します。

パトロンを見つける

飲食業界においては、成功した実業家や個人が新しいお店の開業を支援することがあります。彼らを見つけて協力をお願いすることで、資金調達ができるかもしれません。

ただし、これらのパトロンはボランティアで出資してくれるわけではありません。出資の見返りに株式を提供したり、経営に口を出されたりといったことも考えられます。

クラウドファンディング

クラウドファンディングとは、「こんなお店を開きたい」「魅力的な新商品を作りたい」などのプロジェクトを立ち上げ、そのための資金を募る方法です。『CANPFIRE』や『REAYFOR』などのプラットフォームでプロジェクトを立ち上げ、主に個人からの出資を募ることになります。

クラウドファンディングでは個人から出資を受けるため、パトロンからの出資のように、株式提供やそれにより自由に経営ができなくなるといったリスクがありません。

これらの代わりに、出資者には「リターン」と呼ばれる見返りを提供します。リターンには「お店のロゴ入りグラス」「1日店長体験」「店内での名前掲示」などが考えられます。

面白い・魅力的なリターンを考えることは資金調達の成功にはもちろん、SNSや口コミで拡散されることもあり、集客・宣伝にもつながります。

飲食店の資金調達に使える補助金・助成金は?

飲食店の経営に関連する補助金や助成金は、多くの場合、地方自治体や産業団体から提供されます。

雇用調整助成金

雇用を維持し、雇用調整を行っている場合に支給される助成金です。雇用の維持が難しくなったときに活用できる助成金で、特にコロナ禍では多くの事業者から活用されました。

外食産業事業成長支援補助金

農林水産省による、飲食業界の成長を促進するための支援制度です。飲食店の売上拡大や商品・サービス開発などの取り組みで活用できます。具体的には建物や設備などの工事・購入費、宣伝費、人材育成費などが対象となります。

IT導入補助金

ITツールの導入を支援する制度です。ITツールの導入費用の一部が補助金により支援されます。飲食店においてはPOSレジやモバイルオーダー、テーブル管理などのITツールの導入で活用できるでしょう。これらのツールは業務効率化や経営改善に役立ちます。

飲食店の資金調達がうまくいかないときは?

特に個人経営の飲食店では「融資の審査に通らない」「出資者が見つからない」など、資金調達がうまくいかないこともあるでしょう。そんなときに検討したい2つの方法を紹介します。

フランチャイズを活用し、開業コストを抑える

フランチャイズを活用することで、店舗用の土地や建物などの費用の一部をフランチャイズ本部に負担してもらい、開業コストを抑えられることがあります。

フランチャイズは、成功した飲食店のブランドや経営ノウハウを借りて、自分の店を開業する方法です。自力で飲食店を運営するよりも、リスクを抑えながら事業を始めることができるでしょう。

融資の審査に通らないときは、ファクタリングも検討しよう

ファクタリングは、売掛債権を売却することですぐに資金を調達できる方法です。融資審査に通らない場合や急に現金が必要になったときなどに有効な手段として検討できます。飲食店の場合、主にクレジットカード決済による売上がファクタリングの対象となるでしょう。

ファクタリングとは何か、どんなサービスがあるのかは、こちらの記事で紹介しています。

https://orend.jp/mag/a0491

飲食店の資金調達は、状況に合った方法を選ぼう

飲食店の資金調達方法は、事業の状況や目標に合わせて選びましょう。たとえば開業資金の調達には銀行やノンバンクからの融資は適していません。まずは利率の低い日本政策金融公庫を、それが難しければ信用金庫を検討するといいでしょう。

資金調達を成功させるには情報を集め、綿密な事業計画を立てることが大切です。どの方法を選ぶにせよ、綿密なビジネスプランの作成と、必要に応じて専門家に相談することをおすすめします。

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この記事の監修
中島 崚
中島 崚
慶応義塾大学商学部卒業。新卒でフロンティア・マネジメント株式会社に入社し、メーカーの中期経営計画や百貨店の再生計画策定に従事。その後、スマートキャンプ株式会社に入社し、事業企画として業務を担う。また、兼務でグループ会社であるマネーフォワードベンチャーパートナーズ株式会社に出向し、アントレプレナーファンド「HIRAC FUND」でキャピタリスト業務に携わる。2022年7月よりこれまで副業で経営していたステップ・アラウンド株式会社を独立させる。
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