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スマホレジとは?具体的な3つのメリットと注意点、事例を紹介

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スマホレジとは

スマホレジとは、スマートフォンをキャッシュレジスターの代わりに利用し、消費者の利便性と店舗の効率性を高める技術です。従来のレジのように、商品をレジ係に渡して会計処理を待つ必要はありません。

消費者は、スマホレジに対応した専用アプリをインストールし、アカウントを作成してクレジットカード情報などを登録します。店舗に設置された専用レジで2次元コードを読み取るか、そのまま退店することで決済が自動的に完了します。

スマホレジの使い方

スマホレジの使い方は簡単です。ここでは「顧客のスマホを使う場合」「店舗でスマホを用意する場合」に分けて使い方を解説します。

顧客のスマホを使う場合

顧客のスマホを使う場合、事前に店舗専用のアプリをダウンロードし、アカウント登録を行ったあと、クレジットカードやその他の決済サービスをアプリに紐づけます。店舗へ入店する際は、入り口に設置されたQRコードをスマートフォンで読み取りチェックインします。

店内で商品を選び、出口付近に設置されたスマホレジ専用のスキャナにスマートフォンをかざします。すると、自動的に決済が完了し、レシートがアプリに発行されます。このようにレジに並ぶ必要がなく、スムーズに買い物ができるのが大きな特徴です。国内では、大手コンビニのローソンが一部店舗でこのシステムを導入しています。

店舗でスマホを用意する場合

店舗でスマホを用意する場合、まず店舗入口付近に設置された貸出用スマートフォンを受け取ります。顧客は店内を回りながら、貸出用スマートフォンを使って購入する商品を選びます。商品を選び終えたら、専用のレジカウンターで清算を完了します。

店舗でスマホを用意する方式は顧客が事前にアプリをダウンロードしたり、アカウント登録したりする必要がないため、誰でも手軽に利用できるのがメリットです。2020年3月から国内スーパー大手のイオンが導入したことで大きな話題となり、導入店舗での利用率は3割を超えているというデータもあります。

スマホレジのメリット

スマホレジにはさまざまなメリットがあります。導入するかどうかを検討する際には、スマホレジのメリットを把握しておくことが大切です。

ここでは3つのメリットを紹介します。

精算業務の効率化

スマホレジは、従来のレジに比べて精算業務を大幅に効率化できる点が大きなメリットです。顧客自身が商品をスキャンするため、レジ係がバーコードを読み取る作業が不要です。これにより、レジでの待ち時間が減少し、顧客のスムーズな会計処理が可能になります。

実際に、株式会社寺岡精工の「Shop&Go」では、レジにかかる時間が9分から30秒に短縮することが可能です。

スマホレジ導入により、レジにかかる時間が短縮できる
出典:Digital PR Platform|株式会社寺岡精工

また、スマホレジでは事前に顧客のクレジットカードを登録して決済するため、現金での会計が不要です。レジ締め作業やお釣りの準備にかける時間を削減できるだけでなく、現金の紛失・盗難のリスクを減らす効果も期待できます。

人件費の削減

従来のレジでは、レジ係が商品のバーコードを読み取り、会計処理を行う必要がありました。しかし、スマホレジでは顧客自身が商品をスキャンし、決済まで行うため、レジに配置するスタッフを減らせます。

また、スマホレジは現金の取り扱いを減らすことができるため、レジ締めや両替などの業務にかかる時間も削減できます。従業員はほかの業務に集中することができ、人材の有効活用に繋がるでしょう。

さまざまなデータの収集

スマホレジは従来のレジでは取得できなかったような、さまざまな顧客データの収集を可能にします。例えば、顧客がいつ、どの商品を購入したのかといった購買履歴はもちろん、商品をカゴに入れる際にバーコードをスキャンするため、購入に至らなかった商品に関するデータも収集できます。

収集したデータを多角的に分析することで、商品配置やプロモーションの改善など、店舗経営の向上に役立てられます。

スマホレジの注意点

スマホレジには注意点もあります。自店舗に必要かどうかは、ここで紹介する注意点があることを把握したうえで検討しましょう。

万引きや不正会計の対策が必須になる

スマホレジでは商品スキャンから会計まで顧客が自分で行うため、店員の関与が少なくなり、万引きや不正会計のリスクが高まります。例えば、顧客が意図的に商品のバーコードをスキャンしなかったり、安い商品のバーコードをスキャンして高額な商品を持ち去ったりする可能性があります。

不正行為を防ぐためには、セキュリティカメラの設置や従業員による巡回など、監視体制を強化する必要があります。近年では、顔認証システムを導入して、不審な行動をする顧客を特定するといった対策も有効です。

安定したインターネット環境が必要になる

スマホレジはオンラインでの会計が基本となるため、安定したインターネット環境が必要不可欠です。特に、店舗が地下や高層階など電波が届きにくい場所にある場合は、店舗内にWi-Fiを設置することを検討すべきです。また、顧客が快適にインターネットを利用できるよう、Wi-Fiの通信エリアや速度にも配慮する必要があります。

インターネット回線が不安定で通信が途絶えてしまうと、レジ業務が中断され、顧客を待たせてしまいかねません。また、決済処理が正常に完了せず、会計エラーが発生してしまう可能性もあるでしょう。

導入にはさまざまなコストがかかる

スマホレジを導入するには、従来のレジとは異なるコストが発生することに注意が必要です。まず、初期費用として、スマートフォンやタブレット端末、バーコードリーダーといった機器の購入費用がかかります。顔認証システムや防犯カメラなどの万引き対策を導入する場合は、初期費用がさらに増加する可能性があります。

月額費用としては、レジアプリの利用料やシステムの保守費用、インターネット回線使用料などが発生します。自社開発のスマホレジアプリを導入する場合は、UI/UX改善やセキュリティ対策のためのアップデート費用も必要となります。導入時にかかる総額を確認し、予算に合ったものを選ぶことが重要です。

スマホレジの事例

スマホレジはさまざまな企業で実際に導入が進められています。ここではその中でも、ローソン、イオン、平和堂という3つの事例を紹介します。

【ローソン】購入ボタンをタップするだけで決済

コンビニ大手である株式会社ローソンは、いち早くスマホレジの導入を決定し、2020年から一部店舗で実証実験を開始しました。現在では多くの店舗で利用できるようになっています。ローソンのスマホレジの特徴は、「ローソンアプリ」を使うことで、顧客自身が商品をスキャンし、購入ボタンをタップするだけで決済が完了する点です。

スマホレジの対応店舗は限られていますが、関東を中心に全国で導入が進んでいます。2024年現在は、ほかのコンビニエンスストアもスマホレジの導入を進めています。

【イオン】スマホレジの導入によって客単価が15〜20%アップ

イオン株式会社が導入した「レジゴー」は、来店した顧客が店舗内で貸し出されるスマホを使って商品バーコードをスキャンし、会計を行うシステムです。2020年3月から本格導入が始まり、現在では全国のイオンの約6割で利用できるようになっています。

レジゴーでは、顧客が専用のスマートフォンで商品バーコードをスキャンするたびに、購入商品と合計金額がスマートフォンの画面に表示されます。そのため、顧客は自分がいくら使っているのかを常に把握できます。イオンではレジゴーの導入によって、客単価が15〜20%アップしたそうです。

【平和堂】専用アプリによって待ち時間の短縮見込み

平和堂は、滋賀県を中心に展開するスーパーマーケットチェーンです。2022年11月25日より、アル・プラザ近江八幡を皮切りに、一部店舗で「ピピットセルフ」と呼ばれるスマホレジシステムを導入しています。

ピピットセルフでは、顧客が自身のスマートフォンに専用アプリをダウンロードするか、店舗で貸し出される専用のスマートフォンを使って商品バーコードを読み取って買い物できます。スマートフォンで商品の金額を確認しながら買い物ができ、レジに並ぶことなくスムーズに支払いを済ませることができます。

おすすめスマホレジ5選

スマホレジはさまざまな種類があります。また、導入にはコストがかかるため、自店舗の課題を解決できるものを選ぶのが大切です。

ここではおすすめのスマホレジをいくつか紹介します。

レジゴー(RegiGo)

  • スマホで簡単に商品スキャンが可能
  • 会計は専用レジでスムーズに完了
  • 買い物時間を短縮できるセルフサービス

イズミが提供する「レジゴー」は、顧客が自身のスマホを使用して商品をスキャンし、専用レジで精算を行うセルフチェックアウトシステムです。これにより、レジ待ち時間を削減し、効率的な買い物体験を提供します。特に混雑する時間帯での利用に便利で、店舗の回転率向上にも寄与します。

料金体系
要問い合わせ

詳細はこちら: https://www.izumi.co.jp/tenpo/service/regigo/

ショピモレジ

  • 顧客が自身のスマホでスキャン
  • セルフレジで会計処理が完結
  • 待ち時間を削減し、快適な買い物を提供

大和電機工業の「ショピモレジ」は、顧客がスマホで商品をスキャンし、セルフレジで支払いを完了できるシステムです。顧客自身がスキャンから会計まで行うことで、レジの列に並ぶ必要がなく、スムーズなショッピング体験を実現します。店内の混雑緩和とともに、顧客の利便性向上を目指し、店舗の業務効率化にも寄与します。

料金体系
要問い合わせ

詳細はこちら: https://www.daiwadenki.co.jp/products/shopimoregi/

Scan&Go

  • 商品スキャンから支払いまでスマホで完結
  • 専用レジで迅速な支払いが可能
  • 買い物体験をよりシンプルに

イオンリテールが提供する「Scan&Go」は、顧客がスマホで商品をスキャンし、専用レジで会計を行うセルフチェックアウトサービスです。レジ待ち時間が短縮され、スムーズな買い物体験が可能です。特に忙しい時間帯や混雑時に効果的で、顧客の利便性が大幅に向上します。

料金体系
要問い合わせ

詳細はこちら: https://www.aeonretail.jp/scanandgo/

Shop&Go

  • 顧客が商品をスマホでスキャン
  • セルフレジで支払い処理を完了
  • 会計プロセスを効率化し、待ち時間を削減

寺岡精工が提供する「Shop&Go」は、顧客が自身のスマホで商品をスキャンし、セルフレジで支払いを完了できるシステムです。買い物から会計まで顧客が一貫して行うため、店内での待ち時間が削減され、快適なショッピング体験を提供します。特に店舗の混雑を防ぎ、効率的な会計を促進することで、顧客と店舗双方にメリットを提供します。

料金体系
要問い合わせ

詳細はこちら: https://www.teraokaseiko.com/jp/products/detail/id=1234

ピピットセルフ

  • スマホや専用カートで商品をスキャン可能
  • リアルタイムで合計金額や割引情報を表示
  • 専用会計機でスムーズに支払い完了

東芝テックが提供する「ピピットセルフ」は、顧客が自身のスマートフォンや店舗が用意したタブレット端末付きのショッピングカートを利用し、商品をスキャンしながら買い物を楽しむことができるセルフレジシステムです。リアルタイムで合計金額や割引情報が表示され、専用会計機で簡単に支払いが完了します。これにより、レジ待ち時間を短縮し、快適な買い物体験を提供します。

料金体系
要問い合わせ

詳細はこちら: https://www.toshibatec.co.jp/products/pos/pipit/

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この記事の監修
中島 崚
中島 崚
慶応義塾大学商学部卒業。新卒でフロンティア・マネジメント株式会社に入社し、メーカーの中期経営計画や百貨店の再生計画策定に従事。その後、スマートキャンプ株式会社に入社し、事業企画として業務を担う。また、兼務でグループ会社であるマネーフォワードベンチャーパートナーズ株式会社に出向し、アントレプレナーファンド「HIRAC FUND」でキャピタリスト業務に携わる。2022年7月よりこれまで副業で経営していたステップ・アラウンド株式会社を独立させる。
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