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RFIDタグのメーカー14社を比較!仕組みや種類、ICタグやバーコードとの違いも解説

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RFIDタグとは

RFIDタグとは電磁波装置を介してタグ情報を読み取る、近距離無線の技術を用いたい電子タグです。無人レジをはじめ、実店舗のデジタル化に活用されています。

RFIDタグの仕組み

RFID (radio frequency identification)は近距離無線通信を用いた自動認識技術です。RFIDの仕組みには情報を埋め込んだ「RFIDタグ」または「ICタグ」、タグの情報の読み込みや書き込みをする「リーダーライタ」、情報を管理するための「データ処理PC」が必要です。

RFIDタグはバッテリー内蔵があるかの違いで、アクティブ型とパッシブ型があります。近年は価格が抑えられることや小型化ができることがあり、パッシブ型が主流となってきています。

パッシブ型のRFIDタグのは、リーダライタから発生される電波にRFIDタグが受信します。RFIDタグは電波から電流を発せさせ、情報を電波で返信しリーダーライタがその情報を受信します。リーダライタが受信した情報はデータ処理タグに受信してデータ処理PCで管理します。

RFIDタグとバーコードリーダーの違い

情報管理技術として古くから使われてきたのがバーコードです。ここではバーコードと比較することで、RFIDの特徴を詳しく紹介いたします。

RFIDタグバーコード
通信距離長い短い
取得情報量大きい小さい
複数同時読み込み可能不可能
汚れ強い弱い
耐久性強い弱い
コスト・費用高い安い
RFIDタグとバーコードの比較

バーコードは短距離でしか読み取れず、商品一つずつしか対応できません。バーコードが汚れたりかすれたりすると読み込めなくなるデメリットもあります。しかし、商品やパッケージに印刷するだけで使えるため、運用コストが低く広く普及してきました。

それに対してRFIDは中長距離での読み込み、複数の商品の同時読み込みができるメリットがあります。

印刷するだけで利用できるバーコードと比較するとタグ自体の費用は高いですが、技術の発展により価格は安価になり、今後少しずつ普及していくと考えられています。

RFIDタグの3つのメリット

RFIDタグの3つのメリットを紹介します。

メリット1.複数タグを一括で読み取り

RFIDタグは複数タグを一括で読み取れます。先述のようにバーコードは商品ひとつずつしか読み取れませんでしたが、RFIDタグなら読み取り機に置かれたタグをまとめてすべて読み取れます。詳しくは後述しますが、身近な例としてユニクロの無人レジを思い浮かべてみてください。レジに商品を入れたかごを置いただけですべての商品が正確に読み取られたことに驚いた人も多いでしょう。

メリット2.離れた距離でも読み取りが可能

RFIDタグは中長距離でも読み込めるため、倉庫や商品棚などに商品が積んだままでも読み取りができます。在庫管理や棚卸しを効率化できるでしょう。

メリット3.汚れ・かご内でも読み取れる

RFIDタグは遮断に強く、箱やカゴの中に入っていてもタグ(商品)を読み取れます。バーコードと違って汚れの影響も受けません。

このようにRFIDタグは柔軟に読み取りができるため、さまざまな業務の効率を大幅に上げられるでしょう。

RFIDタグの種類・リーダータイプ

RFIDは電波のやりとりで情報を通信する仕組みのため、RFIDタグやリーダーライタにはさまざまな形状があります。

RFIDタグの5つの種類

種類付ける場所主な利用シーン
カード型カードに内蔵Suicaや楽天Edyなどの電子マネー
コイン型商品商品管理・無人レジ
シール型商品商品管理・無人レジ
リストバンド型病院での患者管理・娯楽施設での入場管理
スティック型管理物に埋め込み建築物に埋め込み管理物の管理、情報参照
RFIDタグの種類

RFIDリーダーの3つのタイプ

種類主な利用シーン
ゲート型ベルトコンベアに設置し製造管理
据え置き型無人レジに設置し商品を自動読み取り
手持ち型狙ったエリアだけを読み取れる、棚卸しや検品などに活用
RFIDリーダーの種類

RFIDタグメーカー14社比較

主なRFIDタグメーカー14社を紹介・比較します。

寺岡精工株式会社

  • スマートレジなどの開発も行うトータルソリューションメーカー
  • 高い信頼性を誇るHF帯タグ
  • ISO8000-3(ISO15693通信プロトコル)に準拠

寺岡精工は、無人レジなど流通・製造に新たソリューションを提供する企業です。RFIDタグだけでなく、無人レジなども開発しておりスマート化に向けたトータルソリューションを提供しています。

詳細はこちら:https://www.teraokaseiko.com/jp/products/PRD00227/specification/

東芝テック株式会社

  • タグ・リーダー・ソフトウェアなどトータルソリューションで提案
  • 金属対応・高密度対応などさまざまな種類のタグを提供
  • 365日24時間体制のサポート体制

東芝テックはRFIDタグ・リーダー・ソフトウェアをワンストップで提供できるソリューションメーカーです。通常のタグだけでなく、金属対応タグや書類などに活用できる高密度対応タグなども提供しています。また、導入サポートを365日24時間体制で対応。

詳細はこちら:http://www.toshibatec.co.jp/products/search/index.php?term1=&term2=13&term3=&page=1

株式会社フェニックス

  • 自動認識技術を長年培ってきた経験
  • 自社開発のRFIDプリンター
  • 製造から店舗までさまざまな業種に対応

株式会社フェニックスは、長年培ってきた自動認識技術でRFIDソリューションを提供する企業です。自社開発RFIDプリンターでさまざまなニーズに答えます。

詳細はこちら:http://www.phoenix-group.co.jp/index.php

Zebra Technologies

  • 1969年設立の歴史が長いメーカー
  • RFIDハンディリーダーではグローバルの最大手
  • 材質・アンテナ・サイズなど柔軟に選べる

Zebra Technologiesは、ハンディリーダーやRFIDプリンタなども提供する企業です。1969年設立で歴史が長く、グローバルに広いネットワークを携えています。材質、アンテナ、サイズを柔軟に選択、すでに導入済みのRFIDシステムにも対応可能なRFIDタグを24時間以内の発送を実現しています。

詳細はこちら:https://www.zebra.com/jp/ja/products/rfid.html

富士通フロンテック株式会社

  • さまざまな現場に適用することのできる豊富なRFIDソリューションを提案
  • 書類読み込みのためのタグや金属対応タグなどを提供
  • 洗濯にも対応する耐水性のあるリネンタグを提供

富士通フロンテックは、制服管理や位置管理・製造などさまざまなシーンに適用するRFIDソリューションを提供。洗濯にも耐えられる耐水性タグなども提供しています。

詳細はこちら:https://www.fujitsu.com/jp/group/frontech/solutions/business-technology/intelligent-society/rfid/solutions/

サトーグループ – RFIDシステム

  • 金属や液体などの影響も受けづらい技術
  • 混載・積載などにも対応
  • プリンター・リーダーなどRFIDソリューションを提供

サトーグループは独自のRFID技術を活用し、一般的にRFIDが弱いと言われている金属や液体などの影響を受けずに、スピード読み取りができるシステムを提供しています。

またタグだけでなくプリンター、リーダーなど幅広い機器を提供しています。

詳細はこちら:http://www.sato.co.jp/products/rfid/

株式会社デンソーウェーブ

  • さまざまな種類のリーダーライターを提供
  • RFIDハンディリーダーは国内最大手で圧倒的なシェア
  • 有名ブランドのアパレルショップなどに導入した実績を多く持つメーカーです。

株式会社デンソーウェーブは、ハンディーライターの国内最大手の企業です。独自のアンテナ技術により、高速での読み取りを可能にしています。また、ポケット型リーダーやテーブル型リーダーなどさまざまなリーダーを提供しています。

詳細はこちら:https://www.denso-wave.com/ja/adcd/product/rfid/index.html

IDEC AUTO-ID SOLUTIONS株式会社

  • バーコードリーダーの専門メーカー「ウェルキャット」と合併
  • ウェラブルリーダーなどでさまざまなシーンに対応
  • Android搭載のハンディリーダーも提供

IDEC AUTO-ID SOLUTIONS株式会社は、バーコードリーダーの専門メーカーのウェルキャットと合併しました。バーコードリーダーとしての長年の知見を活用し、ハンズフリーのウェラブルリーダーやAndorid搭載のハンディリーダーを提供。

詳細はこちら:https://www.welcat.co.jp/

株式会社エイピーリファイン

  • バーコードや二次元リーダーの専門メーカー
  • RFIDリーダーも提供

株式会社エイピーリファインはバーコードや二次元リーダーの専門メーカーです。バーコードリーダーの知見を活用し、RFIDリーダーも提供しています。

詳細はこちら:http://www.ap-refine.co.jp/

日本インフォメーションシステムズ

  • 使用環境や用途にあわせて選べるラインアップを提供
  • 小型タグ100枚1700円からと低価格を実現
  • 100回の選択にも耐えられるランドリータグを提供

日本インフォメーションシステムズはRFIDソリューションを提供しています。使用環境や用途に合わせて選べるラインアップを取りそろえています。また、小型タグは100枚1700円と低価格を実現。

詳細はこちら:http://www.jis-rfid.co.jp/service.php

シーレックス株式会社

  • ラベル印刷加工のノウハウ
  • 耐水性があるパウチタグや液体商品に貼れるインデックスタグ

シーレックスはラベル印刷加工メーカーです。ラベル印刷で培った粘着技術を活用し、耐水性があるパウチタグや金属体や液体商品に貼れるインデックスタグなど特殊なタグを提供しています。

詳細はこちら:https://www.sealex.com/production/ictag/

株式会社セルクロス

  • 厚さ約5mmのシート型のアンテナを活用する@CELLRFID
  • 既存の棚を低単価でスマートシェルフとして活用
  • 薬品管理や書類管理に活用

セルクロス社が提供する@CELLRFIDは独自の2次元通信技術で、帝人のRecopickなど暑さ5mmのシート型アンテナを提供しています。アンテナが薄いため、既存の棚におくだけで低単価でスマートシェルフとして活用できます。薬品管理や書類管理に活用可能です。

詳細はこちら:http://www.cellcross.co.jp/

ターク・ジャパン株式会社

  • ドイツ大手のオートメーション機器製造メーカー
  • リーダーやタグなど要件に合わせて組み合わせられる製品を提供

ターク・ジャパン株式会社はドイツ大手のオートメーション機器製造メーカーの子会社です。オートメーションの知見を活用し、リーダーやタグなど幅広い製品で用途に合わせて最適な組み合わせを提案します。

詳細はこちら:https://www.turck.jp/ja/

株式会社キーエンス

  • 高性能と使いやすさを両立
  • 水・油のかかる現場でも安心

キーエンスが提供する高機能RFIDシステムは、高性能と使いやすさを両立したRFIDシステムです。また、水・油などがかかる耐環境型のRFIDタグを提供しています。

詳細はこちら:https://www.keyence.co.jp/

店舗・レジが無人になる?RFIDタグの活用場面・事例

経済産業省は2017年4月に「コンビニ電子タグ宣言」を発表し、2025年までには年間1000億個の商品にRFIDタグを貼り付け、管理することを目標にしています。これはRFIDを活用することで、人手不足の解消や食品ロスの削減などが期待できるからです。

具体的にどんな効果が期待できるのか、3つの活用事例を紹介します。

ウォークスルー決済によるPOSレジ・会計の効率化

ウォークスルー決済とは、レジでの商品登録や金銭の授受が必要とせずに商品をカゴに入れて、通り過ぎるだけで決済ができるシステムです。

ウォークスルー決済の仕組みは、商品に貼り付けられたRFIDシステムを読み込み、最後にリーダーにQRコードなどをかざすことで決済ができるシステムです。

RFIDを活用することで、現在増えているセルフレジ以上に自動化したレジが可能になります。

在庫管理・消費期限管理によるフードロス対策

RFIDには消費期限や賞味期限など、さまざまな情報を入力できます。従来、これらの情報確認は商品一つひとつを手に取って行うしかなく、在庫管理に大きな手間がかかっていました。

RFIDを活用することにより、商品・在庫の消費期限を一括で確認・把握できます。スマートシェルフと組み合わせ消費期限が近い商品の価格を自動で値下げすることもでき、フードロス対策にも有効です。

待ち時間を大きく短縮したユニクロのRFID導入事例

引用 – @yuka_tsurugi(Twitterアカウント投稿)

ユニクロの無人レジを使ったことがあるなら、RFIDの便利さがわかるでしょう。ユニクロはRFIDを活用することで、物流から店舗での会計まで、業務全般を効率化しています。RFIDを導入することにより、サプライチェーンの効率化だけでなく、顧客体験の改善もできるのです。

RFIDタグを活用し、業務効率化と顧客満足度アップを

RFIDタグは在庫管理や棚卸しなどの管理業務の効率化だけでなく、顧客満足度アップにもつながるテクノロジーです。ユニクロの無人レジのように、商品カゴをレジに置くだけで合計金額が自動計算されれば、お客さまの待ち時間を大きく削減できます。レジの混雑緩和やチェッカーの人件費削減はもちろん、お客さま満足度の向上にもつながるでしょう。

RFIDタグによる自動会計は、その仕組みを知らない人からすればまるで魔法のように見えます。会計時の待ち時間削減という実利的な効果だけでなく、最新のテクノロジーを活用した顧客体験を提供することで、口コミや集客などの効果も期待できるでしょう。

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この記事の監修
中島 崚
中島 崚
慶応義塾大学商学部卒業。新卒でフロンティア・マネジメント株式会社に入社し、メーカーの中期経営計画や百貨店の再生計画策定に従事。その後、スマートキャンプ株式会社に入社し、事業企画として業務を担う。また、兼務でグループ会社であるマネーフォワードベンチャーパートナーズ株式会社に出向し、アントレプレナーファンド「HIRAC FUND」でキャピタリスト業務に携わる。2022年7月よりこれまで副業で経営していたステップ・アラウンド株式会社を独立させる。
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