無人レジとは|AIで店舗自動化の仕組み・メリット・市場規模と注目メーカー8社・コンビニ導入事例

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最終更新日:
2020/05/16

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無人(AI)レジとは

無人レジとは、言葉のとおり店員のレジの操作が必要ないレジのことです。そのため、商品のバーコードの読み取り、精算や商品の袋詰めは消費者自身が行います。

現在、無人レジには代金だけを消費者が行うものから全行程を消費者を行うものなどいくつかの方式が存在しています。

無人レジの3つの種類・セルフレジの違い

無人レジには消費者がどの程度の作業を行うかによって変わる3種類の方式があります。それぞれの特徴についてご紹介します。

商品スキャン代金精算商品の袋詰め
従来型レジ店員店員消費者(一部店舗では店員)
セミセルフレジ店員消費者消費者
フルセルフレジ消費者消費者消費者
無人(AI)レジレジで自動読み取りレジで自動読み取り消費者
  • セミセルフレジ

セルフレジは現在多くのスーパーでも導入されおり、利用した方も多いかと思います。従来どおり商品の読み取りは店員が行い、代金精算をレジ横にある精算機で消費者が行うものです。商品の読み取りを慣れた店員が行い、精算を消費者が行うことで待ち時間削減や労働コストの削減です。

  • フルセルフレジ

フルセルフレジは商品の読み取りから精算まで全てを消費者が行うレジで、欧米を中心に普及がはじまっております。セルフで全てを行うため、大幅な労働コストの削減につながります。商品の読み取りや精算にトラブルが起こった時には店員がサポートしてくれます。

また、セキュリティ対策として、重量センサーを活用して読み取れていない商品がないのかを自動的に感知するシステムを導入してる企業も増えています。

  • 無人(AI)レジ

無人(AI)レジは、レジの工程全てシステムで自動化するものです。フルセルフレジとは違い機械の操作も必要がないため、機械の操作が苦手な人でも対応できます。

また誰でも簡単に使用できるため、サポートの店員も必要がなくなります。そのためセルフレジ以上に労働コスト削減、待ち時間の削減もできます。

無人レジの決済や読み取り技術の仕組み・機能

無人レジがどのように機能するのか技術や仕組みをご紹介します。無人レジは、画像認識技術を活用するものと、ICタグを活用する大きく2つの方式があります。

  • 画像認識方式

AIによる画像認識技術を活用したのが画像認識方式です。商品を台に置くことなどでカメラが商品を認識し、金額を算出するというものです。

Amazonの無人店舗AmazonGoや日本でも中堅コンビニチェーンのポプラで導入されています。カメラを活用して商品を認識するため、サイズの違いなどには対応できていないが、盛り付けの違いがあるお弁当などにも対応出来るまで技術が発展しています。

  • IC・RFIDタグ方式

もう一つの方式はICタグ、RFIDタグを活用した方式です。

直近ではユニクロが導入しており、利用したことがある方もいらっしゃるかもしれません。商品に品番や価格などの商品情報が書き込まれたICタグが貼り付けられており、レジでICタグが発する電波を読み取り精算出来るというものです。

ICタグはバーコードとは違い直接読み取る必要がなく、複数の商品を一括して読み取れるため、レジにかごを置くだけで読み取れるというメリットがあります。

しかし、商品それぞれにICタグを貼り付けなければならず、まだICタグの費用が高いのが現状です。

アパレルなど高級商材を中心に普及していますが、今後ICタグの費用が低下を見越して、コンビニやドラッグストアなどへの適用などの実証実験も始まっています。

無人レジの市場規模・普及率や導入状況

中国では約1兆元市場へ、急増する無人店舗

無人レジは日本では導入されてまもないですが、海外ではすでに普及が進んでいます。

出典:ニュースメディア「iza(イザ!)」- 中国「無人店舗」の市場規模と予測

例えば、中国では人件費の高騰や季節労働者の減少などによる人手不足を背景に、コンビニ・アパレル・コーヒー店などさまざまな業態が無人店舗を展開する企業が急増しています。

人手不足に加えて、中国における急速なスマホ決済の普及に伴い、2022年には無人店舗市場は約1兆元(約16兆円)市場に到達するともいわれております。

アンケートから見るセルフレジの普及率・利用経験率

それでは、日本での普及率に関してはいかがでしょうか?インテージが実施したアンケートを元に普及率を見ていきます。

出典:株式会社インテージ – セルフレジ利用動向の実態調査

セルフレジの認知率は10−60代男女全体に追いてすでに90%近くが認知しており、70%がすでに経験しています。特に高いのは、女性の10−20代は88%がすでに経験したことがあると答えております。このように日本でも広く普及がはじまっているといえるでしょう。

業界別のセルフレジ導入状況・利用経験率

業界別の導入状況はどうでしょうか。同調査内容を参考にみていきます。

出典:株式会社インテージ – セルフレジ利用動向の実態調査

実際に利用した経験があると答えた層がどのような業種で利用したかを聞いたところ、94%は「スーパーマーケット」で利用しており、それにつづいてレンタルショップが11%と続きます。

大手コンビニやドラッグストアはまだ4%程度ととどまっており、今後の普及が注目されます。

無人レジの5つのメリット・デメリット

無人レジ導入は顧客側の体験を向上するだけでなく、店舗側にも大きなメリットがあります。ここでは無人レジのメリットに関してご紹介します。

メリット(1)人手不足の解消と店舗効率化

まず1点目は人手不足の解消です。従来のレジでは、レジ1台につき1人から2人の店員がついている必要がありました。

しかし、慢性的な人手不足や人件費の高騰などで常に店舗は働き方改革が求められています。無人レジを導入することにより、最低限の店員数、究極的には無人でも運営できるようです。その結果、人件費などのコストを効率化する事が可能です。

メリット(2)会計時間の短縮による混雑回避

従来はバーコードの読み取りから袋詰など顧客一人一人への対応に時間がかかっており、レジ待ちなどの混雑につながっていました。

無人レジでは商品の読み取りに時間が大幅に短縮できます。またセミセルフレジでも作業が分担されるようにな一人あたりの対応時間が減るため、店内の混雑の回避につながります。

メリット(3)ヒューマンエラー・人的ミスの防止

3点目はヒューマンエラーが防止できることです。従来のレジではバーコードの読み取りミスやお釣りの間違いなど人的ミスが起きる可能性がありました。

無人レジではシステムによって管理されているため、そのようなエラーを圧倒的に防止できます。また、レジ締めなどの精算処理などにかかる時間も防げるため、店員の負担も抑えられます。

無人レジを導入するメリットがある一方、デメリットもあります。

デメリット(1)一部の高齢者は使いづらい可能性

デメリットの1点目は、高齢者など機械が苦手な消費者には使いづらい点です。

従来のレジよりも時間がかかってしまい混雑の要因となったり、常にサポートに店員を貼り付けておかなければならないため、逆に人件費がかかる場合もあります。このように無人レジを導入する際に、さまざまな消費者を想定しておきましょう。

デメリット(2)導入初期コストは高い

デメリットの2点目は、導入コストがかかるということです。

例えば、ICタグ方式を導入する際には全ての商品にタグを貼り付けなければなりません。しかし、タグの価格は現状10−20円程度かかるため、全商品に貼り付けるとなると一定額の投資が必要です。ICタグを読み込むためのレジを導入するにもさらなる投資が必要です。

また画像認識方式でも、カメラの設置や画像認識システムの構築、商品全ての画像を読み込むなど同様に初期投資がかかります。コスト削減とバランスを検討した上で導入を検討しましょう。

無人レジの提供メーカー・注目企業一覧8選

ここでは具体的に無人レジを提供しているメーカーや企業をご紹介します。

無人レジメーカー:富士通フロンテック株式会社

  • 人間工学に基づく配置
  • 待ち時間短縮・満足度向上するセルフペイメントシステム
  • 多言語対応

富士通フロンテックは、ATMや自動店内監視システムなどを提供しているメーカーです。ATMなどで培った技術を活用したセミセルフレジでは、人間工学に基づいた現金配置や操作性などを実現しました。待機時間の短縮や顧客の満足度向上を実現しています。

詳細はこちら:https://www.fujitsu.com/jp/group/frontech/solutions/industry/retail/pos/teampossp-m50/

無人レジメーカー:東芝テック株式会社

  • 割引シールも認識
  • 小銭を選り分けできるトレーを提供
  • 画像認識で青果にも対応予定

東芝テックは国内最大手のレジメーカーであり、さまざまな特許を備えたフルセルフレジを提供しています。例えば、小銭を選び分けれられるような小銭トレーや、業界初の画像認識により割引シールなどを認識するシステムを提供しています。今後青果を色と形状で認識できるスキャナも搭載予定です。

詳細はこちら:https://www.toshibatec.co.jp/products/wpss900.html

無人レジメーカー:パナソニック株式会社

  • 会計から袋詰めまで全行程を自動化
  • ローソンと実証実験
  • 待機時間の節約

パナソニックが提供するのは、レジロボは完全自動のフルセルフレジです。所定の位置に商品を置くことにより、お金を支払えば、袋詰めされた商品が出てくるというものです。ローソンとの実証実験も行っており、今後も普及していくと考えられます。

詳細はこちら:https://www.panasonic.com/jp/corporate/wonders/prize/2017/regirobo.html

無人レジメーカー:寺岡精工

  • 狭い店舗に対応できる一体型
  • セミセルフ、フルセルフどちらにも対応可能
  • さまざまな決済システムに対応

寺岡精工が提供するハッピーセルフは、業界初3つの機能を使い分けできます。店舗の広さや状況に応じて、精算機としても、セミセルフレジとしても、フルセルフレジにも変更出来ます。

詳細はこちら:https://www.teraokaseiko.com/jp/products/PRD00337

RFIDタグ: カーディナル株式会社

  • 会員証などさまざまなカードの技術

カーディナルは解消などの樹脂カードの専業メーカーです。ICカードやRFIDタグなどにも積極的に展開しており、現在注目を浴びています。

詳細はこちら:http://qt.anyserver.org/index.html

RFIDタグ:大日本印刷株式会社

  • 印刷や情報処理を応用して、タグやリーダーなど幅広いサービスを提供
  • 金属対応タグ、セメント対応タグなどのさまざまなタグを提供
  • タグの貼り付けガイドラインを発表

大日本印刷は印刷企業の大手であり、印刷事業のアセットを活用して、RFID関連の幅広いサービスを提供しています。また、通常のタグだけでなく、金属対応やセメント対応などの特殊なタグなどさまざまな種類のタグを提供しています。

詳細はこちら:https://www.dnp.co.jp/biz/solution/products/detail/1190725_1567.html

RFIDタグ:トッパン・フォームズ

  • 印刷技術を応用してRFIDタグなどの幅広サービスを提供
  • 無人AIレジ開発ビジネスをサインポストと業務提携

トッパン・フォームズは、凸版印刷の関連会社で特にビジネス向けのサービスを提供しています。RFIDタグ関連の周辺サービスを提供しており、無人AIレジ開発ビジネスにサインポストと業務提携したことでも注目を浴びています。

詳細はこちら:https://rfid.toppan-f.co.jp/rfid/uhf-ictag/index.html

RFIDタグ:シーレックス株式会社

  • ラベル印刷加工で培った技術を元にさまざまな環境に耐えられるタグを販売
  • 耐水性があるパウチタグや液体商品に貼れるインデックスタグ

シーレックスはラベル印刷加工メーカーです。ラベル印刷で培った粘着技術を活用し、耐水性があるパウチタグや金属体や液体商品に貼れるインデックスタグなど特殊なタグを提供しています。

詳細はこちら:https://www.sealex.com/production/ictag/

小売りを変える無人レジの業界別の導入事例

無人レジのコンビニ導入事例 – セブンイレブン

まずご紹介するのはコンビニの導入事例です。セブンイレブンがNEC社員だけが利用できる店舗で無人レジを導入しました。

無人レジのプロセスとしては、店舗に入店する前に顔認証を行い社員のデータを照合。商品を選んだ後、セルフレジにてバーコードを読み取ると自動的に給与から天引きされるというシステムです。

まだ実験段階だが、顔認証には1秒もかからず買い物体験が大きく変化しています。メジャー5社とも無人レジ導入を宣言しており、今後コンビニでの急速に普及が進むと思われます。

無人レジのスーパー・小売業界導入事例 – UNIQLO・イオンなど

無人レジの導入でよく知られているのはUNIQLOです。UNIQLOは商品を全てICタグを貼り付けることにより、フルセルフレジを実現しました。またUNIQLOはICタグを貼り付けることでレジだけでなく、物流の効率化も実現しています。

小売としてはイオンが無人レジを試験導入した結果、従来レジに比べて会計時間が2/3に短縮され、古セルフレジに比べても4倍早いという結果が出ており生産性を向上につながっています。

無人レジの海外事例 – Amazon Go

最後にご紹介するのは、無人店舗といえば最初に思い浮かぶ方も多いと思うAmazonGoです。

Amazonが運営しているリアル店舗です。店頭に入って、カゴに入れるだけでAmazonのアカウントに請求され、買い物が完結します。

ここでは、画像認識や重量センサーなどを用いて消費者が何を棚から取ったのかを認識することで、それを自動的に請求する仕組みとなっています。まだ実証実験という色合いも強いですが、最高の顧客体験の実現につながると期待されています。

テクノロジーで人手不足の解消が進む店舗業界

無人レジは消費者だけでなく、店舗側にとっても大きなメリットにつながる技術です。現在テクノロジーの発展に伴い、より便利になっています。

今後日本でも店員がいない無人店舗が増えてくるかもしれません。まずは消費者として一度経験してみて、自社に導入することをイメージしてみてはいかがでしょうか。

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