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ファクタリングが違法ではない根拠と、違法業者と安全なサービスの見分け方

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そもそもファクタリングとは?

ファクタリングとは、売掛債権(売掛金)をファクタリング会社に売却(譲渡)し、その債権の金額内で早めに現金化することです。

売掛債権とは「商品やサービスの支払いを受け取る権利」のことです。たとえば飲食店の仕入れでは、食材や備品などの商品を受け取る際に支払いをせず、翌月末などにまとめて支払うのが普通でしょう。フリーのライターやエンジニアなども、記事やシステムなどを先に作り、その報酬は後から受け取ります。

「商品やサービス(役務)を先に提供し、その分のお金を請求書にまとめ、支払期日までに支払ってもらう権利」が売掛債権であり、ここでいう「請求書に書かれた金額」が売掛金です。

たとえば取引先Aに送る100万円分の請求書が手元にあり、支払期日が翌月末だったとしましょう。しかし、自社は取引先Bに、1週間後までに30万円を支払わなければならないとします。

このとき、取引先Aへの100万円の請求書(売掛債権)をファクタリングすることで、早めに30万円を手にできます。支払期日が来て取引先Aから100万円が振り込まれたら、ファクタリング会社に「30万円+ファクタリングの手数料」分の金額を支払います。

このように、「すぐに現金を調達しなければならない」「融資を受けるほどの時間もなければ金額でもない」ときによく利用されるのがファクタリングです。

ファクタリングのメリット

ファクタリングの主なメリットは「すぐに資金調達できること」「融資に比べて審査が緩やかなこと」です。

ファクタリングはほかの方法と比べ、早く資金調達ができます。申し込みの最短即日で売掛債権を現金化できるケースも珍しくありません。

ファクタリングは融資でも出資でもなく、「売掛債権の譲渡」です。売掛金は「支払期日に振り込まれることが約束されているお金」なので、融資のように返済能力が問われることもありません。

ちなみに、ファクタリングの審査では自社よりも売掛先の信用情報が重視されることが多いです。極端な話、設立して半年未満の会社でもいわゆる「ブラックリスト状態」の個人事業主でも、取引先の信用や取引履歴によっては問題なく資金調達ができるでしょう。

ファクタリングのデメリット

ファクタリングのデメリットは売掛債権の譲渡であるため、売掛金の範囲内でしか資金調達ができません。また、手数料は融資の金利と比べて割高です。たとえば100万円の売掛債権なら、手数料を差し引いて80万円ほどがファクタリングできる上限でしょう。

ファクタリングは「1週間後までに支払いをしなければならない」「売掛金の支払期日まで資金がもたない」など、一時的な急場をしのぐために使われることが多いです。

新しい店舗を出したり事業を始めたりといった、長期目線での資金調達にはあまり適していません。

ファクタリングが違法でない法的根拠は”民法第466条”

ファクタリングは売掛債権の譲渡であり、債権の譲渡は民法第466条で認められています。

(債権の譲渡性)

第四百六十六条 債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。

出典:民法 | e-Gov法令検索

ちなみに、ファクタリングは債権の譲渡であり貸し金ではありません。そのため、ファクタリング会社が「貸金業登録」をしている必要もありません。

ファクタリングを装った違法業者の見分け方

ファクタリングは違法ではありませんが、ファクタリングを装った違法業者もいます。

ファクタリングは16世紀にイギリスで生まれ、アメリカで発展した、それなりの歴史がある資金調達の方法です。ただ、日本に入ってきたのは1970年ごろであり、まだあまり社会に浸透していません。

ファクタリングそのものに違法性はなくとも、理解が浅いのをいいことに、それを隠れ蓑にしようとする違法業者もいるのです。このような違法業者を見分けるポイントを3つ紹介します。

給与ファクタリングを行っている

ファクタリングは売掛債権の買取であり、基本的に事業者向けの資金調達方法です。「給与ファクタリング」を謳っているサービスは違法性が高いと考えた方がいいでしょう。

給与ファクタリングとはその名のとおり、給与を買取対象とした個人向けのサービスです。給与にも売掛債権と同じく「先に労働力を提供し、その対価を後から受け取る」という性質があります。これを「賃金債権」といいます。給与ファクタリングはこの賃金債権を買い取ることで、実質的に給与の前払いをしようというサービスです。

ただ、労働基準法第24条では、「賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。」と定められています。賃金債権の買取を認めてしまうと、「直接労働者に支払わなければならない」というルールから外れてしまうのです。

そのため、給与ファクタリングを債権譲渡として行うことはできません。行うならば、貸金業登録をして、貸金業法に則り行わなければなりません。

このような状況で、わざわざ給与ファクタリングを謳う必要性は低いです。特に「借金ではなく賃金債権の買取だ」といった謳い文句で利用を促すようなサービスは、違法だと考えた方がいいでしょう。

分割払いができる

ファクタリングはお金の貸し借りではなく債権の譲渡であるため、分割払いはできません。分割払いにすると金利が発生してしまい、債権譲渡ではなく融資になってしまうからです。

そのため、ファクタリングで現金化した債権は、その債権の支払期日に一括で支払わなければなりません。

「分割払いもできます」「手数料を追加で支払えば分割にもできますよ」などと謳っているサービスは違法と考えるべきでしょう。

売掛債権(請求書)の範囲を超えた買取ができる、融通が利く

売掛債権(請求書の内容)の範囲を超えた買取ができるサービス、融通が利きすぎるサービスは、ファクタリングを謳った違法なサービスを考えておきましょう。具体的には、次のようなサービスは違法である可能性が高いです。

  • 売掛金以上の買取ができる
  • 支払期日が過去、書かれていない請求書でファクタリングができる
  • 「売掛先の支払い遅れ」以外の理由で支払いを遅らせることができる など

ファクタリングは売掛債権の譲渡であるため、売掛金、つまり請求書の金額以上の買取はできません。たとえば「30万円の売掛債権を担保にして、50万円をお支払いします」のようなことを言うような業者は、違法と疑った方がいいでしょう。

支払期日がすでに過ぎている売掛債権も譲渡できません。請求書に支払期日が書かれていない場合も、基本的にファクタリングはできないでしょう。このような請求書が審査の資料として認められた場合、その審査は「ファクタリングだと思い込ませるための建前」である可能性が高いです。

また、売掛債権の譲渡であるファクタリングの支払いは、譲渡した売掛債権で支払わなければなりません。売掛先からの支払いが遅れている場合は別として、たとえば「追加の手数料を支払ってくれれば支払期日を延ばせますよ」というようなサービスは、違法と疑った方がいいでしょう。

安全なファクタリング会社を見分ける4つのポイント

アメリカなどでは一般的なファクタリングですが、日本ではまだあまり浸透していません。ファクタリングを装った違法なサービスもあり、取り締まりや金融庁による注意喚起などもたびたび行われてきました。

このような状況から、「ファクタリングは怪しい」「安全な会社を見分ける自信がない」と、利用を躊躇っている人もいるでしょう。

そこで、安全なファクタリング会社を見分ける4つのポイントを紹介します。

ポイント1.契約が「債権譲渡契約」であるか

その契約が本当にファクタリングであるかを見極めるために、まずは契約内容をチェックしましょう。契約書の表題が「債権譲渡契約」になっているか、表題だけでなく内容も債権譲渡契約のものかを確認します。

契約内容が債権譲渡であるか確かめるには、先述の「ファクタリングを装った違法業者の見分け方」が参考になります。たとえば契約書に「分割払いができる」「売掛債権(請求書)の支払期日とファクタリング会社への支払期日がずれている」などの内容があれば、債権譲渡ではない可能性が高いです。

ポイント2.「償還請求権」の有無

安全に利用できるファクタリング会社を見極めるために、「償還請求権の有無」をチェックしましょう。償還請求権とは、「金銭の支払いを、債権者をさかのぼって請求する権利」のことです。

たとえば自社から取引先への売掛債権をファクタリング会社に売却した場合、取引先に金銭の支払いを求める権利(=債権)は、自社からファクタリング会社に移動します。

では、取引先が約束どおりにお金を支払ってくれなかったらどうなるでしょう。この場合、償還請求権”あり”だと、ファクタリング会社は取引先からさかのぼり、もともとの債権者である利用者(自社)に請求ができることになります。

償還請求権”なし”(ノンリコース)の契約の場合、取引先がお金を支払ってくれなかったとしても、利用者(自社)が代わりに支払いをする必要はありません。ファクタリング会社が取引先に対して請求を行うことになります。

ちなみに、ファクタリングには原則として償還請求権がありません。償還請求権ありのファクタリングは債権の売却ではなく、「債権を担保にした融資」になるからです。業者が貸金業登録をしていれば違法にはなりませんが、取引先の倒産や不払いなどのリスクを考えると、償還請求権ありのファクタリングは避けた方が無難でしょう。

ポイント3.手数料は妥当か

ファクタリングの手数料は2~18%が相場といわれています。これを大きく超えるようなファクタリングは違法・合法は別として、コスト面で避けた方がいいでしょう。

なお、ファクタリングにかかるコストは手数料だけでなく、印紙代や事務手数料なども含まれます。

ポイント4.口コミをチェックする

ファクタリングに限らず、商品やサービスを選ぶうえで口コミは参考になります。検討中のファクタリング会社の名前を、検索エンジンやSNSなどで検索してみましょう。

口コミを見るときは、審査や入金のスピード、手数料、担当者の印象などを重点的にチェックします。これらをチェックし、安心して利用できるサービスを探してみましょう。

ファクタリングは合法だが、ファクタリングを装う違法業者はいる

ファクタリングは合法ですが、ファクタリングに対する理解不足や仕組みの難しさを逆手に取り、ファクタリング会社を装う違法業者もあります。利用する際は契約の内容や手数料、口コミなどをチェックし、安心できるサービスを選びましょう。

安心・安全なファクタリング会社はこちらの記事で紹介してます。個人事業主向けや法人向け、入金が早い、審査が緩やかなどの特徴別に紹介しているので、自社に合った会社を探しやすいでしょう。

https://orend.jp/mag/a0494
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この記事の監修
中島 崚
中島 崚
慶応義塾大学商学部卒業。新卒でフロンティア・マネジメント株式会社に入社し、メーカーの中期経営計画や百貨店の再生計画策定に従事。その後、スマートキャンプ株式会社に入社し、事業企画として業務を担う。また、兼務でグループ会社であるマネーフォワードベンチャーパートナーズ株式会社に出向し、アントレプレナーファンド「HIRAC FUND」でキャピタリスト業務に携わる。2022年7月よりこれまで副業で経営していたステップ・アラウンド株式会社を独立させる。
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