Instagramで集客するメリット・必要な理由
Instagramを集客やマーケティングに活用する企業は増えています。その理由を、Instagramで集客するメリットと併せて解説します。
Instagramの利用率は約5割
出典:令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省情報通信政策研究所
Instagramの利用率は全世代で48.5%。およそ2人に1人が使っているSNSであり、YouTubeを除くと、LINEに次いで2番目に利用率が高いSNSです。
以前は女性の利用率が高いSNSとして知られていましたが、令和3年度には男女の利用率の差は約12%にまで縮まり、男女ともにリーチしやすいSNSといえます。
タグ検索をされやすく、確度の高いユーザーを集めやすい
Instagramはタグ検索をされやすく、確度の高いユーザーを集めやすいSNSといえます。
タグ検索とは、検索したいキーワードに「#(ハッシュタグ)」をつけて検索することです。たとえば「#デスク周り」と検索すると、いろいろな人がアップしたデスク周りの投稿・画像が表示されます。
このタグ検索は購買や集客に結びつきやすい行動といわれています。先ほどの「#デスク周り」でいえば、このタグ検索で出てきた画像が気に入りアカウントをフォローしてもらったり(集客)、画像内で使われているデスクが欲しくなったり(購買)ということも起こりえるでしょう。
ユーザーのファン化・育成がしやすい
Instagramはユーザー同士のコミュニケーションがしやすく、ユーザーのファン化・育成がしやすいSNSです。Instagramではストーリーや投稿へのコメント、DMなどでコミュニケーションが取れます。
このようなコミュニケーションはほかのSNSでも取れますが、画像や動画というわかりやすいコンテンツを使うInstagramは、ほかのSNSよりもコミュニケーションが発生しやすいかもしれません。画像や動画を見て感じたことを、そのままコメントできるからです。
投稿が見やすく遡りやすい
Instagramを含め、SNSはフロー型のメディアといわれています。フロー型とは、投稿が時系列でどんどん流れていくことです。これとは反対に、たとえばブログやオウンドメディアのような一つひとつの投稿にボリュームがあり、遡りやすいメディアはストック型といわれます。
Instagramの投稿も、タイムラインではどんどんと流れていきます。
しかし、ユーザーのプロフィール画面では過去の投稿が、画像を3列に並べた状態でまとめて表示されます。ほかのSNSと比べて過去の投稿を視覚的に把握しやすく、遡りやすいSNSといえるでしょう。
Instagramはたしかにフロー型のメディアですが、SNSのなかではストック型に近い性質をもっているといえます。
Instagram内で購買行動を完結できる
Instagramには「ショッピング機能」があり、これを使うことで、Instagram内で購買行動を完結できます。
ショッピング機能では、画像内に商品タグを設置し、ユーザーがその商品タグをタップすることで商品情報が表示されます。Instagram内で決済をすることはできませんが、商品タグからECサイトの購入ページに遷移させることは可能です。
一枚の画像に複数の商品タグを設置することもできます。たとえばアパレルなら、モデルの着用アイテム一つひとつにタグを付けることで、ひとつの投稿から複数の商品を販売することもできるでしょう。
Instagramで集客するデメリット
SNSに限らず、どんな媒体にもメリット・デメリットの両方があります。InstagramはほかのSNSに比べてどんなデメリットがあるのかを紹介します。
拡散力は低い
InstagramはほかのSNSと比べて拡散力が低いです。InstagramにはTwitterのリツイートのような機能がなく、タイムラインにはフォローしているユーザーの投稿しか表示されません。フォロー中のユーザーが「いいね」した投稿も表示されないのです。
たとえばTwitterにはリツイート・引用リツイート機能があり、フォロー中のユーザーが「いいね」した投稿もタイムラインに表示されます。
Facebookはフォロー中のユーザーが「いいね」した投稿の4割が自分のタイムラインに表示されます。Twitterには劣りますが、Instagramよりは拡散力のあるSNSです。
Instagramはユーザーのファン化・育成には強いですが、認知拡大には適していません。
向かない業種・業態がある
Instagramは画像や短い動画を主体としたSNSです。そのため、画像や動画が使いづらい業種・業態には向いていません。
たとえば車のパーツや電子機器の基盤などを作るメーカー・販売する事業者で考えてみましょう。たしかに、これらの部品にはなんともいえない美しさ、エモさがあります。
ただ、見栄え重視で画像をアップしそれが多くの閲覧を集めたとしても、閲覧ユーザーのほとんどは自社のターゲット層とは異なるはずです。自社のターゲットとなるユーザーは、Instagramよりも実店舗や専門のECサイトで商品を探している人が多いでしょう。
Instagramはアパレルや飲食、大部分のECサイトには向いていますが、先述のような業種にはあまり向いていません。
Instagramの主な機能と集客における活用方法
プロフィール
どんなSNSにおいても、プロフィールを充実させることは重要です。Instagramでは視覚的な見やすさが大切なため、プロフィールでも見やすさを意識しましょう。
具体的にはアカウントの概要をなるべく1行ずつ表現すること、改行を適度に入れること、絵文字を使うことなどを意識したいです。
ハッシュタグ
先述の通り、Instagramはハッシュタグ検索が行われやすいSNSです。加えて、ハッシュタグをフォローする機能もあります。
ハッシュタグのフォローをすると、そのハッシュタグが付けられた投稿がタイムラインに表示されるようになります。フォローしたハッシュタグが付いている投稿なら、フォロー外のユーザーの投稿も表示されるのです。
InstagramはTwitterと比べて拡散力が低いSNSですが、このハッシュタグをうまく使うことで、「確度の高いユーザー」に自分のアカウントを拡散することはできます。戦略的に活用することで、高い精度でターゲット層へと拡散できるのです。
Instagramのハッシュタグは最大30個まで付けられます。多くのユーザーにアプローチしたいなら、1投稿に10個ほどはタグを付けたいです。
ただし、投稿とあまり関係のないタグを付けるのは避けましょう。
フィード(基本の投稿)
フィードとは、Instagramの基本的な投稿のことです。Twitterでいうツイートがこれにあたります。
Instagramのホーム画面には、フォロー中のユーザーのフィードが時系列で表示されます。フォロー中のユーザーが少ない場合、そのユーザーの好みに合いそうな「おすすめの投稿」も表示されるでしょう。
フィードには画像と動画を投稿できますが、基本的には複数の画像を投稿するユーザーが多いです。たとえば4枚の画像を投稿したら、1ページ目、2ページ目と画像をスライドさせながら閲覧できます。
集客を考えるなら1枚目に目を惹く画像、タイトル的な画像を入れること、ストーリーや時系列を意識したページ構成にすることが大切です。
リール(ショート動画)
リールとはショート動画のことで、Instagramに数十秒の動画を投稿できます。リールが表示されるのは「リール専用タブ」「発見タブ」「プロフィール内のリールタブ」「フィード」の4ヵ所です。
Instagramでの集客を考え始めると、「フィードとリールのどちらが大切?」という疑問が浮かんでくるかもしれません。結論どちらも大切ですが、どちらの投稿を優先するか迷ったら、「ユーザーやターゲットは何を見たいのか」を考えるといいでしょう。
じっくり見てもらい内容を理解してもらいたいならフィードを、雰囲気を感じてもらいたいならリールをというように、目的に応じて2つの投稿を使い分けましょう。
ストーリー
ストーリーとは、24時間の期限付きの画像や動画を投稿する機能です。投稿は24時間で消えてしまいますが、こまめに投稿することでアカウントがユーザーの目に触れやすくなります。
Instagramのホーム画面上部にはストーリー一覧が「ストーリーズ」として表示され、いちばん新しくストーリーを投稿したアカウントが、この一覧の一番目に表示されるからです。ストーリーズには、ストーリーを投稿した順番で、フォロー中のアカウントが表示されます。
できるだけこまめにストーリーを投稿することで、ユーザーにアカウントを認知してもらいやすくなるでしょう。
なお、ストーリーにはハッシュタグやリンクも設置できます。Instagram内にリンクを設置できるのは、2023年6月現在ではショッピング機能とストーリーのみです。ショッピング機能では商品ページへの誘導しかできませんが、ストーリーからは自社サイトなどへの誘導もできます。
ほかにも、アンケートやライブ配信などの機能もあり、ユーザーとの交流を深めるのに最適な機能といえます。
ハイライト
ハイライトはストーリーへの投稿をアーカイブにして残せる機能です。ストーリーの投稿は24時間で消えてしまいますが、ハイライトにアーカイブすることで、いつまでも残すことができます。
ストーリーのような期間限定の投稿に興味を持つユーザーは、自社のファンになる見込みが大きいユーザーです。
ストーリーをジャンルごとに整理してアーカイブすることもできます。ユーザーの興味を意識して見やすく整理することで、そのアカウントのファンをより増やしやすくなるでしょう。
ショッピング
先述の通り、ショッピング機能は投稿した画像内に商品タグを設置し、そのタグからECサイトの商品購入ページへの誘導ができる機能です。
また、Instagramアカウントのプロフィール画面に「ショップを見る」というボタンを設置することもできます。このボタンからは、購入できる商品の画像一覧ページへと遷移させられます。
Instagramの集客効果を高める5つのコツ
Instagramにはフィードやリール、ストーリーなどさまざまな機能があります。はじめのうちは機能を覚えるのも大変で、ほかのSNSに比べると運用に慣れるまで時間がかかるかもしれません。
ただ、これらの機能を使いこなそうとする前に、覚えておきたい「Instagram集客の基本」があります。Instagramの集客で最低限押さえておきたい5つのコツを紹介します。
ターゲットを明確にする
Instagramアカウントを開設する前に、まずはターゲットを明確にしましょう。ターゲットが定まっていなかったり、万人受けを意識しすぎると、投稿内容がぶれてしまいます。
これでは結局、誰にも刺さらない投稿、アカウントができあがってしまうでしょう。投稿を気に入りアカウントのプロフィールに来てもらっても、「自分には関係ない投稿が多いな」と思われてしまっては、フォローしてもらえません。
コンセプトを決め、ブラさない
ターゲットと同じく重要なのが「コンセプト」です。Instagramは視覚的なSNSであり、プロフィール画面には過去の投稿が画像で一覧表示されます。
コンセプトが定まっていないと投稿する画像の内容やテイストもバラバラになってしまうでしょう。こうなると、たとえ一つひとつの投稿内容が良かったとしても、一覧として見たときの統一感がなくなってしまいます。
アカウントのコンセプトを決め、プロフィール画面の一覧表示を意識しながら、画像を投稿していきましょう。
フォロワーとのコミュニケーションを意識する
Instagramに限らず、SNSではフォロワーとのコミュニケーションが大切です。コミュニケーションといっても、コメントやDMのやり取りをするだけではありません。
Instagramのコミュニケーションの肝は「ストーリー」にあります。ストーリーはアンケートを設置したり、ライブ配信をすることもできるため、ユーザーとの交流が図りやすいのです。
もちろん、フォロワー・フォロー中のユーザーの投稿にコメントをつけたり、コメントをつけてもらったときにリアクションしたりすることも大切です。
Twitterを入り口にする
先述の通り、Instagramは拡散力が低く、認知拡大にはあまり向かないSNSです。拡散力の高いTwitterを入り口にし、Instagramに人を集めるのもいいでしょう。
Instagramと異なり、Twitterにはリンクを自由に設置できます。Instagramの投稿やプロフィールへのリンクを、Twitterに設置することもできます。
認知拡大はTwitter、ファン化はInstagramというように、目的ごとに使い分けるのがおすすめです。
ストーリーでリンクを貼る
先述の通り、Instagramで自由にリンクを貼れるのはストーリーのみです。ストーリーを積極的に投稿し、ときどきはECサイトやオウンドメディアなどのリンクを貼ることで、他メディアへの誘導を進めていきましょう。
ただ、ストーリーに毎回リンクを貼るのはおすすめしません。リンクが多すぎると宣伝目的の印象が強くなり、ユーザーに嫌われやすくなるからです。
Instagramは見込み客とロイヤルカスタマーの育成に強い!集客の目的に合わせてSNSを使い分けよう
Instagramは画像や動画を中心とした視覚的なSNSです。画像や動画はイメージがわきやすく、ユーザーからの親しみもわきやすいでしょう。
何より、Instagramのストーリーからはアンケートやライブ配信ができます。これらの機能はユーザーとのコミュニケーションに最適です。
視覚的であること、コミュニケーションが取りやすいことから、Instagramは見込み客やロイヤルカスタマーの育成に強いSNSといえます。
ただ、Instagramのタイムラインにはフォロー中のアカウントの投稿しか表示されず、拡散力は低いです。そのため、認知拡大にはあまり向きません。
拡散力の高いTwitterで認知拡大を、画像主体のInstagramで見込み客のファン化をというように、目的に合わせてSNSを使い分けていきましょう。
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