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サブスクサービスの支払方法はどう選ぶ?ターゲットに合った選び方とコストの抑え方

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サブスクとはサービスの利用料を定期的に支払う仕組みで、継続率向上や新規獲得がしやすくなるなどのメリットがあります。サブスクサービスの支払い方法にはどんなものがあり、どれを選ぶべきなのか、サブスクのメリット・デメリットと併せて解説します。

サブスク(サブスクリプション)とは?

サブスク(サブスクリプション)とは、サービスの利用料金を定期的に支払う仕組みです。支払額は利用しているプランなどにより定額で、支払いタイミングは毎月決まったタイミングであることが多いです。月額払いを年払いにすることでお得に利用できるサービスもあります。

Subscription(サブスクリプション)は「定期購読」の意味で、ここから由来して定額制・定期払いのサービスをサブスクと呼ぶようになりました。

月額性や継続課金との違い

サブスクと似た支払い方法に月額制や継続課金があります。これらの言葉はほとんど同じ意味ですが、次のように異なる使い方をすることもあります。

月額制とサブスクの違い

月額制は読んで字のごとく、支払いが毎月発生する仕組みです。電気やガスなどの公共料金を思い浮かべるとわかりやすいでしょう。

サブスクとの違いは料金額の決まり方や支払いスパンなどにあります。サブスクはユーザーが選んだプランにより料金額が決まり、プランや価格の変更があるまでは決まった金額を支払い続けます。一方、月額制には従量制のサービスもあり、使用量などにより金額が変動することも多いです。

支払いスパンに関しては、サブスクは毎月であることも多いものの、半年や1年スパンで支払いが生じることもあります。一方、月額制は名前の通り毎月支払いが生じます。

継続課金とサブスクの違い

継続課金もサブスクと同じく、定期的に料金を支払う仕組みです。ただ、両者には「目的の違い」があります。

継続課金のサービスの目的は決まったサービスをユーザーに提供し続けることです。たとえば光回線は継続課金のサービスで、ネット回線という決まったサービスを、決まった品質で提供し続けます。

一方、サブスクのサービスはLTV(ユーザーが契約してから解約するまでに得られる利益の総量)の向上が目的で、そのためにサービスの内容やプランなどを改善し続けます。

サブスクで提供されるサービス例

サブスクで提供されるサービスには次のようなものがあります。

  • ビデオオンデマンド
  • ネット記事の読み放題サービス
  • ビジネスチャットやオンラインストレージなどのクラウドサービス
  • オンラインサロン
  • フィットネスジム(月謝がサブスクにあたる) など

サブスクというとWebで提供されるサービスが思い浮かぶかもしれませんが、フィットネスジムや教室などのリアル店舗で提供されるサービスもサブスクの一種といえます。

サブスクサービスの支払い方法

サブスクで提供されるサービスの支払い方法には次のようなものがあります。

決済手段内容
クレジットカード現金以外では最も普及している決済手段。
最低でもクレジットカード決済は導入しておきたい。
デビットカード利用した金額を、紐付けられた銀行口座から即座に引き落とすカード。
口座振替ユーザー指定の銀行口座からサービスの利用料金を自動で引き落とす。
キャリア決済携帯キャリアのID・パスワードと連携した決済手段。
利用金額は翌月の携帯料金と合算請求される。
サブスクサービスでの主な支払い方法

クレジットカード

クレジットカードは現金を除き、日本でもっとも使われている支払い方法です。カード情報を入力するだけでサブスクでの支払いを申し込めること、ポイントがつくカードも多いことなどから人気の支払い方法です。

サブスクでサービスを提供するなら、少なくともクレジットカード払いは選べるようにしておきましょう。

デビットカード

デビットカードは普及率こそあまり高くありませんが、クレジットカードを持てない人でも使えること、クレジットカードとほぼ同じ使い勝手であることなどから導入しておきたい支払い方法です。

口座振替

口座振替はユーザーが指定した銀行口座から料金を自動で引き落とす支払い方法です。電気やガスなどの公共料金の支払いに古くから使われてきた支払い方法であること、銀行を通すことから信頼感・安心感があり、誰でも利用しやすいでしょう。

クレジットカードを持っていない人や、Webでカード情報を入力することに抵抗がある人でも利用しやすく、クレジットカードと併せてぜひ導入しておきたい支払い方法です。

キャリア決済

キャリア決済は携帯キャリアのID・パスワードと紐付けられた支払い方法です。携帯料金と合算して、キャリア決済で支払った金額が請求されます。

クレジットカードと同じく手元に現金がなくても支払いができること、Webから手軽に手続きができることから、ユーザーにとっての利便性が高いです。

サブスクサービスの支払い方法の選び方

サブスクサービスの支払い方法はさまざまですが、どんな支払い方法を取り入れるべきかは提供するサービスにより異なります。サブスクサービスの支払い方法の選び方について解説します。

ターゲットの属性

サブスクサービスの支払い方法を選ぶ際、まずは年齢や性別などのターゲットの属性について考えましょう。

特にターゲットの年齢層は重要です。たとえば未成年者はクレジットカードを持っておらず、高齢者にはWebでカード情報を入力することに抵抗がある人も多いでしょう。このような場合、クレジットカードに加えて口座振替も選べるようにしておくべきです。

携帯からの申し込みが多いサービスなら、キャリア決済も導入しておきたいです。

サービスの無料期間の有無

サービスの無料期間の有無も、支払い方法を選ぶ際にチェックしたい項目です。無料期間があるサービスの場合、支払い方法によっては処理が煩雑になるかもしれません。

たとえばクレジットカードやキャリア決済なら「無料期間終了後、自動的に課金開始」のようなことができますが、口座振替では難しいです。

このような管理コストを踏まえて支払い方法や、そもそも無料期間を設けるのかを決めましょう。

支払い方法の導入・運用にかかるコスト

それぞれの支払い方法の導入や運用にかかるコストもチェックしましょう。手数料のような金銭的なコストだけでなく、契約や手続きなどにかかる管理コストも重要です。

たとえば口座振替ではユーザーが指定する銀行口座と契約しなければなりません。口座振替を開始するときの手続きも手間で、ユーザーに「口座振替依頼書」を書いてもらったり、それを自社で保管したりしなければなりません。

ただ、これらの問題は後述する「決済代行サービス」を活用することで解決できます。

回収にかかる労力と未回収リスク

支払い方法によってはサービス利用料の回収に労力がかかったり、未回収リスクをゼロにできなかったりします。

たとえばクレジットカードならカード会社が料金を立て替えて振り込んでくれるため、未回収はまず起こりません。そのため督促や支払期限の通知などの回収コストもほぼゼロです。

一方、口座振替やデビットカードでは残高不足による未回収が起こり得ます。未回収が起きたら払込票を送ったり、督促をしたりしなければなりません。

これらの問題も先ほどの管理コストと同じく、決済代行サービスの活用で解決できることがあります。

サブスクの支払い方法を導入する2つの方法

クレジットカードや口座振替など、サブスクの支払い方法を導入する方法には「決済機関との個別契約」と「決済代行サービスの活用」の2つがあります。

決済機関と個別契約

クレジット会社や銀行などの決済機関と直接契約する方法です。この方法で発生する金銭的コストは決済機関への手数料やシステム利用料などだけなので、費用を抑えられるでしょう。

ただ、一つひとつのクレジット会社や銀行と個別に契約を結んだり、入金を管理したりするには手間がかかります。支払い方法を特定のクレジット会社や銀行だけに限る場合を除き、管理コストが大きくなります。

全体で見たら、次に紹介する決済代行サービスの方がコストを抑えられるでしょう。

決済代行サービスの活用

決済代行サービスとは、自社とクレジット会社や銀行などの決済機関との間に入り、契約や手続きを代行してくれるサービスです。これを提供する会社を「決済代行会社」といいます。

契約を決済代行会社とのものに一本化できること、すべての決済機関を一元管理できるシステムを提供してもらえることなど、管理コスト削減のメリットが大きい方法です。サービスによっては督促のような回収業務も代行してくれます。

サブスクでサービスを提供するメリット

決まった金額を決まったスパンで自動的に引き落とすサブスク決済は、ユーザーにとって支払いの手間が省けるメリットがあります。

また、定期的な支払いが前提となるため一度の支払額を抑えやすく、サービス申し込みのハードルも下げやすいです。「とりあえず使ってみて、気に入らなかった解約しよう」という考え方ができるようになるためです。

これらのユーザーにとってのメリットは、事業者にとっての「継続率アップ」「新規獲得がしやすくなる」などのメリットにつながります。

払込票の送付や督促などの料金回収業務も少なくなり、人件費・従業員の負荷削減も期待できます。

サブスクでサービスを提供するデメリット

一度の支払額が少ないサブスクは、投資回収までに時間がかかるデメリットもあります。ユーザー数が少ない、継続率が低いなどの事態に陥ると、初期投資をなかなか回収できないでしょう。

継続率を上げるためには、サービスの継続的な改善も必要です。自社の強みを見つけ、サービスの質や料金プランなどどんな要素で勝負するのか決めておかないと、競合サービスにユーザーを取られてしまうでしょう。

ターゲット層に合った支払い方法を取り入れ、サブスクのメリットを最大化しよう

サービスをサブスク制にすることには、新規獲得がしやすくなる、継続率の向上などさまざまなメリットがあります。

ただ、これらの効果を最大化するには、ターゲット層に合った支払い方法を取り入れなければなりません。たとえばクレジットカードを持っていない未成年者向けのサービスで、クレジットカード払いしかできなかったらどうでしょうか。ユーザーは支払いを親などに頼むことになり、申し込み数が伸び悩むはずです。

サブスク制のサービスでは支払い方法を充実させ、ユーザーにとっての利便性を高めることが大切です。管理コストを増やさず支払い方法を充実させるには、決済代行サービスを活用しましょう。

こちらの記事ではおすすめの決済代行サービスを、ECサイトや実店舗などのビジネスモデル別に紹介しています。サービスの選び方も解説しているので、ぜひお読みください。

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この記事の監修
中島 崚
中島 崚
慶応義塾大学商学部卒業。新卒でフロンティア・マネジメント株式会社に入社し、メーカーの中期経営計画や百貨店の再生計画策定に従事。その後、スマートキャンプ株式会社に入社し、事業企画として業務を担う。また、兼務でグループ会社であるマネーフォワードベンチャーパートナーズ株式会社に出向し、アントレプレナーファンド「HIRAC FUND」でキャピタリスト業務に携わる。2022年7月よりこれまで副業で経営していたステップ・アラウンド株式会社を独立させる。
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