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【IVR・AI応答】電話自動応答システム6選|導入メリットや選び方、3段階の自動応答について解説

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電話自動応答(IVR)システムとは?

電話自動応答システムとはその名の通り、かかってきた電話に自動で音声対応するシステムのことです。詳しくは次の章でお伝えしますが、特に「プッシュ番号で音声案内や着信先を振り分けるシステム」を指すことが多く、これをIVR(Interactive Voice Response)と呼びます。

電話自動応答システムを活用することで、24時間365日の電話対応ができるようになります。有人対応ができる時間帯は限られるかもしれませんが、自動音声だけで対応できる内容もあります。電話がつながる時間帯を音声案内するだけでも、お客さまからの印象は変わるでしょう。

3段階の電話自動応答とおすすめのケース

IVRとAI自動電話応答の違い

電話自動応答は大きく次の3段階に分けられます。それぞれ機能が異なり、下のものほどより多くのことができる反面、費用もかかるでしょう。

3段階の電話自動応答システムで何ができるのか、それぞれどんなケースにおすすめなのかを紹介します。

音声ガイダンス

電話自動応答の1段階目は「音声ガイダンス」です。かかってきた電話に対し、自動音声によるアナウンスを流します。

本来、電話をかけるとつながるまで「プルルルル…」という呼び出し音が鳴り続けるでしょう。音声ガイダンスを導入するとスタッフが出られない状態でも電話がつながり、「ただいま電話が混み合っております」「ただいま営業時間外です。申し訳ありませんが、〇時~〇時の間におかけ直しください」などの音声アナウンスが流れます。

お客さまは電話がなぜつながらないのか(電話の混雑、営業時間外など)、いつ頃かけ直せばいいのかがわかるようになり、安心感があるでしょう。

IVR

電話自動応答の2段階目は「IVR」です。「Interactive Voice Response」の略称で、日本語にすると「自動音声応答システム」となります。

Interactive(双方向)と付くとおり、IVRではお客さまとシステムとの双方向のやりとりができます。具体的には「料金に関するお問い合わせは1を、契約プランに関するお問い合わせは2を…」というように、プッシュ番号を使って音声ガイダンスを分岐させられます。

プッシュ番号により着信先を振り分けることで、問い合わせ対応の効率化が期待できるでしょう。ほかにも音声ガイダンスでお客さま番号を入力してもらい本人確認にかかる時間を短くしたり、内容によっては自動音声だけで対応が完了させたり、さまざまなことができます。

中規模以上のコールセンターには欠かせないシステムといえるでしょう。

AI自動電話応答

電話自動応答の3段階目は「AI自動電話応答」です。AIと音声ガイダンスにより自動で電話対応をするシステムで、お客さまは人間のスタッフと会話するような感覚でやりとり・手続きを進めていけます。

IVRとの違いは「プッシュ番号ではなくお客さまの発話を聞き取り、内容を理解すること」「決まった音声ガイダンスを流すのではなく、お客さまの発言に沿った自然な対応ができること」です。

もちろん、お客さまの中には訛りや特徴的な発音がある人もいます。AIが正確に聞き取れない、内容を理解できないこともあるでしょう。これは人間のスタッフにもいえることですが、AIだけですべてに対応するのは難しいです。

それでもAI自動電話応答を活用することで、有人対応の数を大きく減らせるでしょう。

電話自動応答システムのメリット

電話自動応答システムを活用することで、人件費の削減やお客さま満足度の向上などが期待できます。ひいてはシステムの導入・運用にかかる費用以上に利益率を高められるかもしれません。

それはなぜなのか、電話自動応答システムの5つのメリットと併せて解説します。

電話応対業務の効率化

電話自動応答システムの1つ目のメリットは、「電話応対業務の効率化」です。

IVRやAI自動電話応答などのシステムを活用することで、着信先の振り分けや問い合わせ内容・お客さま情報の確認を効率化できます。これにより、スタッフ一人あたりで対応できる電話数が増えるでしょう。

機会損失の防止

電話自動応答システムの2つ目のメリットは、「機会損失の防止」です。

電話自動応答システムを導入すると、「かけた電話がいつまでもつながらない」ということがなくなります。

有人対応できる数や時間帯は限られるため、かかってきたすべての電話に対応することはできないかもしれませんが、お客さまは「いつ電話をかけ直せばいいのか」がわかるようになります。

IVRやAI自動電話応答などでは先述の「電話対応の効率化」により、スタッフ一人あたりの対応できる電話数を増やせるはずです。問い合わせ内容によっては、システムとのやりとりだけで対応が完了することもあるでしょう。

これにより機会損失を防ぎ、解約抑止や売上アップを目指しやすくなります。

離職防止と人材の有効活用

電話自動応答システムの3つ目のメリットは、「離職防止と人材の有効活用」です。

コールセンターに限らず、「忙しすぎる職場」「仕事の進め方が非効率な職場」はスタッフから嫌われやすいです。「同じ給料でもっと楽な職場があるはずだ」「忙しいのは構わないが、非効率なやり方に我慢ができない」と感じるスタッフもいるでしょう。

電話自動応答システムを導入し効率化を図ることで、このような理由による離職を防ぎやすくなります。

また、IVRやAI自動電話応答では「問い合わせ内容に応じた着信先の振り分け」ができます。難しい内容をベテランスタッフに振り分けたり、問い合わせ内容ごとに対応チームを分けたりすることで、人材をより有効に活用できるようになるでしょう。

電話応対業務の分析・改善

電話自動応答システムの4つ目のメリットは、「電話応対業務の分析・改善」です。

特にIVRにはデータの集計・分析機能を備えたものが多く、「どの時間帯に待ち呼や放棄呼が多いのか」「どの用件(プッシュ番号の何番)が多いのか」などのデータを集計し、グラフや表として可視化できます。

これらのデータを活用してマニュアルをブラッシュアップしたり、対応チームの編成を見直したりできるでしょう。

お客さま満足度の向上

電話自動応答システムの5つ目のメリットは、「お客さま満足度の向上」です。

これまで紹介してきた「業務効率化」「電話応答業務の分析・改善」などのメリットは、そのままお客さま満足度の向上につながります。

業務効率化により電話がつながりやすくなれば、お客さまは長い待ち時間にイライラすることがなくなるでしょう。着信先の振り分けにより常に適切なスタッフによる適切な対応ができるようになれば転送や保留が減り、「たらい回しにされている」「スタッフ教育くらいちゃんとしておいてくれ」などの不満も少なくなります。

電話自動応答システムを導入・運用するには費用がかかりますが、お客さま満足度の向上により解約が減ったり良い口コミが増えたりすれば、それ以上に売上が増えるでしょう。

電話自動応答システムの選び方

先述の通り、電話自動応答システムには3つのタイプがあります。同じタイプのシステムでもそれぞれ機能や費用は異なります。

自社に合った電話自動応答システムを見極めるための、6つの選定ポイントを紹介します。

同時通話数

IVRやAI自動電話応答システムなどには同時通話数の制限が設けられているものもあります。

通常時に同時通話数の制限を越え、音声案内すらできなくなるということはあまりありません。

しかし、キャンペーンの実施やテレビCMなどにより、瞬間的に大量の電話がかかってくることもあります。このようなタイミングの電話の取りこぼしは機会損失に直結するため、特に避けたいでしょう。

ただ、このような事情がないなら同時通話数はそこまで気にしなくてもいいかもしれません。

自動応答に関する機能

先述の通り、電話自動応答システムには「音声ガイダンス」「IVR」「AI自動電話応答」の3段階があります。段階が上がるほどできることも多くなりますが、その分費用も高くなる傾向にあります。

自社の課題や状況を踏まえ、適切なタイプを選びましょう。

発信機能

電話自動応答システムの中には受電対応だけでなく、お客さまへの電話発信ができるものもあります。

電気や光回線などの料金支払いをうっかり忘れてしまったとき、私用のスマホに「〇月のお支払いの確認が取れておりません。お支払い用のハガキを送付しましたので…」のような音声ガイダンスの電話がかかってきたことはないでしょうか。

支払いの督促が多い、督促業務がスタッフのリソースを圧迫しているという状況なら、発信機能が充実したシステムがおすすめです。

分析機能

先述の通り、特にIVRにはデータの集計・分析機能の充実したシステムが多いです。分析機能の有無だけでなく、どんな要素を分析できるのか、データをわかりやすく可視化できるかなどを確認しましょう。

分析機能が充実したシステムを選び、それを使いこなすことが、お客さま満足度の向上につながります。分析機能の分、多少費用が高くなるかもしれませんが、それ以上の売上アップ・解約抑止が期待できるかもしれません。

他システムとの連携

電話自動応答システムの中にはCRMやSMS配信システム、安否確認システムなどと連携できるものもあります。CRMと連携してお客さま情報の確認をしやすくしたり、SMSと連携させて手続き用のWebページをお客さまに案内したり、さまざまな使い方ができます。

既存のシステムや自社の状況を踏まえ、どんなシステムと連携させたいのかを考えましょう。

料金

先述の通り、電話自動応答システムは機能が充実したものほど料金も高くなる傾向にあります。料金と機能を照らし合わせ、自社にとってバランスの取れたシステムを選びましょう。

システム選定時は「とにかく機能が多いシステムを」「なるべくお得に使えるシステムを」と、機能と料金のどちらかにばかり目が向くこともありかもしれません。

しかし、使わない機能に費用を支払っても仕方がありません。費用を抑えるために機能不足のシステムを選んでも、業務効率化による人件費削減、お客さま満足度の向上による売上アップはあまり期待できないでしょう。

おすすめの電話自動応答システム(IVR)3選

トビラフォンcloud

トビラフォンcloud
  • 固定電話もスマホも一元管理
  • 個人スマホからも代表番号で発信可能
  • 発信元を特定し、フィルタリングできる

トビラフォンcloudはテレワークや営業部門にもおすすめのシステムです。

自動音声応答やプッシュ番号による着信振り分けといったIVRの基本機能はもちろん、対応可能なオペレーターがいないときに入電を保留にして空きができ次第通話をつないだり、通話中の電話を保留にして他オペレーターに転送したりもできます。

社用スマホも含めたすべての電話を一元管理し、代表番号や問い合わせ窓口の番号など、任意の電話番号から発信することもできます。たとえば外回りが多い営業職なら、スマホから代表番号でお客さまや見込み客に電話をかけるようなことができます。

コールセンターやサポート部門はもちろん、営業部門などにもおすすめのシステムです。

初期費用月額料金主な機能
33,000円~※一例3,300円~※一例音声ガイダンス/IVR/内線通話/外線通話
代表番号発信/保留・保留転送/発信制限
コールキューイング/電話帳/ナンバーディスプレイ など
トビラフォンcloudの料金・主な機能

トビラフォンcloud公式サイト

Genesys Cloud CX

Genesys Cloud CX
  • コンタクトセンター向けのオールインワンシステム
  • 規模に応じて機能やユーザー数を柔軟に調整
  • 週単位のアップデートで常に使いやすく

Genesys Cloud CXはコンタクトセンター向けのオールインワンシステムです。電話はもちろん、メールやチャット、SMSなどさまざまなチャネルからの問い合わせに対応できます。

機能とユーザー数を柔軟に調整でき、繁忙期や閑散期の人員増減にも難なく対応できます。常に適切なリソースを投入することで、コストの無駄を抑えられるでしょう。

システムは定期的にアップデートされ、1クリックで常に最新の状態を保てます。週単位で新機能がリリースされるため、導入後もどんどん使いやすくなっていくでしょう。

初期費用月額料金主な機能
Genesys Cloud CX 1要問い合せ9,000円対話型IVR/音声ボット/ボイスメール
インバウンド通話のルーティング/コールバック
インタラクションの記録/リアルタイム・履歴ビュー など
Genesys Cloud CX 2要問い合せ13,800円Genesys Cloud CX 1の全機能/チャットボット/画面の記録
品質管理とコンプライアンス/無制限のチャットとメールのルーティング
SMS/メッセージングアプリ/Webメッセージング など
Genesys Cloud CX 3要問い合せ18,600円Genesys Cloud CX 2の全機能/画面同期と画面共有
ワークフォースマネージメント/音声分析とテキスト分析
オペレーターのパフォーマンスとエンゲージメント など
GenesysDX要問い合せ要問い合せカスタマイズ可能なプラン。要問い合わせ
Genesys Cloud CXの料金・主な機能

Genesys Cloud CX公式サイト

CT-e1/SaaS

CT-e1/SaaS
  • 継続率90%以上の信頼と安心
  • 「あたりまえに使えること」を大切にした扱いやすい設計
  • 音声認識や会話解析など、先端テクノロジーを活用

CT-e1/SaaSは1,550テナントの3万1,000のシートで使われている、圧倒的な採用実績を誇るシステムです。継続率は90%以上、1社1社の要件に合わせてシステムが構築されるので、安心して導入できます。

IVRや通話録音などはもちろん、コールセンターに欠かせないCTIやCRM連携などの機能も充実しているため、新規にコールセンターやサポートを立ち上げるときにもおすすめです。

「あたりまえに使えることを」にこだわった操作性と画面も魅力です。音声認識や会話解析などの先端テクノロジーを取り入れたシステムでありながら、すぐに使い方を覚えられるでしょう。

初期費用月額料金主な機能
300,000円~5,000円/1ライセンス
※外線、シート、管理者の3種類のライセンスがあります
IVR/ACD(状況に応じた自動振り分け)/非通話制御
コールキューイング/優先着信機能/Web連携
発進時の通知番号指定/CRM連携/SMS連携 など
CT-e1/SaaSの料金・主な機能

CT-e1/SaaS公式サイト

おすすめのAI自動応答システム3選

LINE AiCall

LINE AiCall
  • 独自のデータ収集とモデル開発による高精度の音声認識
  • 抑揚やなめらかさのある聞き取りやすい音声
  • 既存システムとの連携やシナリオ生成をサポート

LINE AiCallはLINEが開発したAI自動応答システムです。長時間の音声も正しく認識し、お客さまの言っていることを高精度で理解し、わかりやすい内容と聞き取りやすい音声で返します。

導入サポートが充実しているのも特徴です。PBXをはじめとする既存システムとの連携やお客さまとの会話に使うシナリオの生成などを、専門のスタッフがサポートしてくれます。

自動音声には女性・男性バージョンがあり、公式サイトで実際に聞いてみることができます。1クリックで聞けるので、気になる方は下記リンクから公式サイトをチェックしてみてください。

初期費用月額料金主な機能
要見積もり要見積もりPBXやLINE音声通話との連携/CRMやデータベースとのAPI連携
LINE公式アカウントとの連携/LINEからのメッセージ送信 など
LINE AiCallの料金・主な機能

LINE AiCall公式サイト

PKSHA Voicebot

PKSHA Voicebot
  • 月間35万件のコールに対応するボイスボット
  • ノーコードで対話フローを作成できる
  • 公式サイトのフォーム入力で料金目安をチェック!

PKSHA Voicebotは毎月35万件のコールに対応しているボイスボットです。シンプルな画面と柔軟な連携が特徴で、デジタルが苦手なスタッフでも扱いやすいでしょう。

お客さまとの対話シナリオはフローチャートで作成できます。シナリオ作成のためにコードを書く必要はなく、聞き返しやSMS送信、転送などのアクションをマウスで並べていくだけです。

外部のシステムやデータベースとの連携などもローコードな設定で完結。自社にとって使いやすくお客さま満足度を考えたシナリオ・設定を、知識不要で作っていけるでしょう。

料金は公式サイトのフォーム入力により、最適なプランを提案してもらえます。自社に合わせた提案で費用の無駄が出づらく、他システムとの比較もしやすいでしょう。

初期費用月額料金主な機能
要問い合わせ要問い合わせ認識補正/データ補正/ピンポイント聞き直し/SMS・メール送信
リストを活用した一斉発信(自動音声)/Q&Aでの音声回答
復唱によるヒアリング内容の確認/オペレーターへの転送 など
PKSHA Voicebotの料金・主な機能

PKSHA Voicebot公式サイト

AI Messenger Voicebot

AI Messenger Voicebot
  • 予約や注文受付など、さまざまな用途に活用できる
  • 国際学会へ採択される専属チームが日々技術を研究・向上
  • 導入支援から対話の分析まで、一貫したサポートプログラム

AI Messenger Voicebotは予約や注文受付、情報照会などさまざまな用途で200社以上で導入されているシステムです。

ベンダーはAI技術への知見が深く、開発チームは国際学会にも採択されています。プロダクト開発だけでなくアカデミックへも貢献する専属チームが、サービス品質向上のために研究と改善を続けています。

サポートが充実しているのもAI Messenger Voicebotの特徴です。導入目的に合わせたシナリオ構築や、導入後の対話分析・改善提案など、安心して使い続けられるシステムです。

初期費用月額料金主な機能
500,000円~300,000円~カスタム合成音声/FAQ検索/ヒアリング/割り込み発話
SMS・メール・LINE送信/オペレーター転送
プッシュ操作/予約枠の代替提案/アウトバウンド など
AI Messenger Voicebotの料金・主な機能

AI Messenger Voicebot公式サイト

電話自動応答システムは自社の課題や目的に合ったものを選ぼう

電話自動応答システムは「音声ガイダンス」「IVR」「AI自動電話応答」の3タイプに大別でき、各タイプさまざまなシステムが提供されています。自社の課題や目的に合ったシステムを選ぶことで、人件費の削減やお客さま満足度の向上など、得られる効果は大きくなります。

本記事で紹介したサービスの中に気になるものがあったら、まずは公式サイトをチェックしてみましょう。公式サイトを見てわからないことがあったら問い合わせをして、不明点や疑問点をなくしてから導入するかどうかを決めてください。

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この記事の監修
中島 崚
中島 崚
慶応義塾大学商学部卒業。新卒でフロンティア・マネジメント株式会社に入社し、メーカーの中期経営計画や百貨店の再生計画策定に従事。その後、スマートキャンプ株式会社に入社し、事業企画として業務を担う。また、兼務でグループ会社であるマネーフォワードベンチャーパートナーズ株式会社に出向し、アントレプレナーファンド「HIRAC FUND」でキャピタリスト業務に携わる。2022年7月よりこれまで副業で経営していたステップ・アラウンド株式会社を独立させる。
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