・ホテル予約システムって予約サイトとちがうの?
・ホテル予約システムの予約機能以外になにがあるの
・規模別の選び方
ホテルの宿泊予約管理システムとは
宿泊予約管理システムとは、旅館やホテルなどの宿泊予約を一元管理するためのシステムです。自社サイトからの予約や電話予約はもちろん、じゃらんや楽天トラベルなどの外部サイト(OTA)からの予約もひとつのシステムで管理できます。システムによっては顧客情報の管理や分析、マーケティングに役立つ機能も搭載しています。
本記事では宿泊予約管理システムの選び方や主な機能、選び方についてまとめて解説します。ホテルの規模別におすすめシステムも紹介するので、自社に合うシステムを探してみましょう。
ホテル管理システム(PMS)やサイトコントローラーとの違い
宿泊予約管理システムと似たシステムとして、ホテル管理システムやサイトコントローラーが挙げられます。
ホテル管理システム(PMS:Property Mangement System)は宿泊予約はもちろん、客室や清掃などの管理、清算などホテルのあらゆる業務を一元管理するシステムです。宿泊予約管理システムとほぼ同じ意味で使われますが、「うちは小規模だから予約管理だけできればいい」という場合もあります。必要最低限の機能がそろった管理システムを選び、導入・運用コストを抑えるのもひとつの手です。
サイトコントローラーは外部予約サイトを一元管理できるシステムです。各予約サイトからの予約が自動で登録されるのはもちろん、複数サイトの宿泊プランをまとめて編集したり、残り部屋数をすべての予約サイトに自動反映したりできます。たとえばじゃらんから予約が入り、部屋数ゼロになった場合、楽天トラベルやBooking.comなどの他サイトの部屋数も自動的にゼロになります。
- PMS…宿泊予約だけでなく客室や清掃などの管理、清算などホテルのあらゆる業務を一元管理するシステム。導入・運用コストが宿泊予約管理システムよりも高い場合がある
- サイトコントローラー…外部予約サイトを一元管理できるシステム。複数サイトの予約が自動登録され、宿泊プランをまとめて編集できる。
小規模ホテルにもおすすめの宿泊予約管理システム8選
グーペ – GMO提供 手数料0円&ホテル/旅館のカレンダー予約受付を簡単作成※無料あり
- おしゃれな無料テンプレートで最短1日で予約機能付きホームページが完成
- 美容室&サロン・レッスン教室の月謝管理におすすめのクレジット継続課金
- 直感的に簡単予約サイト作成・予約上限数は無制限
- 事前決済でテイクアウト&カレンダー予約・スタッフ紹介ページ・SNSも連携
グーペは東証一部上場企業のGMOペパボが提供の無料で37種類のテンプレートが利用できる予約フォーム・事前決済機能がついたホームページ作成ツールです。操作も直感的で最短1日で完成することができ、コンテンツの更新などもスマートフォンからできるため簡単に自社HPを持つことができます。
初期費用 | 月額費用 | 手数料 | 予約上限数 | テンプレート | 無料トライアル |
無料 | エコノミー:1,100円 ライト:1,650円 スタンダード:3,850円 | 販売手数料:0円 決済手数料:2.9% | 無制限 | エコノミー:37 ライト:37 スタンダード:無制限 | 15日間 |
リピッテHOTEL – 中小規模におすすめ・LINEで3秒予約・高い開封率&リピーター獲得
- ホテル・宿泊施設の予約をLINEボットで自動管理
- LINEからカレンダータップで最短3秒予約・離脱防止
- 開封率の高いLINE×セグメント配信でリピーター獲得
- 大手フランチャイズ・チェーン店向けのカスタム開発も対応
リピッテHOTELはホテル・宿泊業界向けのLINEチャットボットを活用した自動予約システムです。
ホテルの宿泊予約で離脱する際は、フォームが複雑・入力の手間がかかるといったことが課題として挙げられますが、リピッテならLINE上でカレンダー入力するだけで最短3秒で予約が完了します。
またLINEの開封率は高くセグメント配信も可能なため、メールよりも高い到達率でメッセージ送付が可能なため、リピーター獲得に効果的といえます。またリピーター管理・分析の機能も備わっているため、顧客情報をもとにキャンペーン施策の管理もできるようになります。
LINEを経由してアンケート送付も可能なため、さまざまなマーケティング活動に活かすことができます。
初期費用 | 月額費用 | 大手向けフルオーダー開発 |
100,000円 | 39,800円 | 400万円~ |
minpakuIN(民泊イン)- 6ヶ月0円・宿泊サイト連携・リモートロック・決済機能付き
- IT導入補助金で実質6ヶ月間無料(0円)・決済機能で現地支払い
- 電子署名でオンライン契約締結・宿泊予約サイトと自動連携
- パスポート情報取得で条例クリア・リモートロックで鍵の受け渡し不要
minpakuIN(民泊イン)は 日本語・英語・中国語・韓国語の4ヶ国語に対応した、民泊・ホテル向けのオンライン受付システムです。
特区民泊・民泊新法・旅館業の無人営業にも対応しており、パスポート情報・宿泊台帳・本人確認も1つで完結します。
またオンラインでの電子契約も可能で宿泊者のサインも遠隔締結、部屋割機能・24時間ビデオチャットで本人確認もトータルで支援をしてくれます。
今なら期間限定で実質6ヶ月間無料(0円)で利用が可能なため、今後の旅行客が増える時期に備えてぜひ無料導入を実施しておきましょう。
初期費用 | 月額費用 | 無料トライアル |
一棟プラン:10万円 戸建・一室のみ:10万円 ドミトリー:10万円 | 一棟プラン:5,000円~ 戸建・一室のみ:5,000円~ ドミトリー:5,000円~ | 実質6ヶ月無料 |
Staysee(ステイシー)
- 3ステップで簡単登録
- 初期導入費用無料
- 200以上の施設が導入
Staysee(ステイシー)は、旅館からゲストハウス、民泊まで管理できる予約管理システムです。保守費用無料で低価格で利用開始できるのが大きなメリットです。温泉旅館やビジネスホテルのノウハウを取り込んで、ユーザーに使いやすいシステムを構築しています。
初期費用 | 月額料金 | 無料トライアル |
0円 | 980円〜 | 3ヶ月 |
詳細はこちら:https://staysee.jp/
accommod(アコモド)
- タブレット1台で完結
- サイトコントローラーと連携可能
- 多言語対応など海外顧客にも対応
accommod(アコモド)は、小規模宿泊施設用のクラウドの予約管理システムです。チェックイン・チェックアウトなどのフロント業務から顧客管理まですべてタブレット1台で行えます。また、多言語対応やクレジットの事前決済など海外顧客にも対応したサービスになっています。
初期費用 | 月額料金 | 無料トライアル |
0円 | 宿泊料金の1% | 1週間 |
詳細はこちら:https://www.accommod-hp.com/
FRONT SYSTEM スマート
- 操作が簡単
- 基本機能が充実
- ハードのレンタルも可能
FRONT SYSTEM スマートは新日本コンピューターシステムが提供している宿泊予約管理システムです。月額料金も5,600円殻と低価格で開始でき、また、小規模ホテル旅館向けにカスタマイズしているため、基本機能がそろっていながら、余計な機能がなく操作も簡単です。
初期費用 | 月額料金 | 無料トライアル |
20,000円 | 5600円〜 | 0円 |
宿OH!
- 簡単操作
- 各種税金なども一括対応
- ペンタブレット、パスポート連携なども可能
宿OH!は民宿・ペンション向けの予約管理システムです。必要最低限の機能で高機能予約管理システムと同等のデータ管理が可能です。また、宿泊税や入湯税などにも簡単対応できます。その他ペンタブレットとの連携やパスポートリーダーとの連携も可能です。
初期費用 | 月額料金 | 無料トライアル |
お問い合わせ | お問い合わせ | お問い合わせ |
innto(イントゥ)
- 1ベッド単位で導入可能
- 直感的で使いやすい画面設計
- クラウド型でどこでも利用可能
inntoは1ベッド単位から始められる宿泊管理システムです。トレーニングなしでも使える直感的な画面設計で、2018年GOOD DESIGN AWARDも受賞しています。また、クラウド型サービスのためどこでも利用が可能です。
初期費用 | 月額料金 | 無料トライアル |
0円 | 1ベッド199円 | 30日間 |
詳細はこちら:https://innto.jp/
中~大規模ホテルにおすすめの宿泊予約管理システム9選
サービス名 | イメージ | 初期費用 | 月額費用 | 対応業態 | 保守体制 | カスタマイズ | 機能 | 連携サイトコントローラー |
ホテルマネージャーシリーズ | お問合せ | お問合せ | 宿泊 宴会 婚礼 レストラン | 24時間/365日 専用ダイヤル開設/ コールセンター ワンストップ対応 | 可能 | 宿泊施設管理システム 婚礼/宴会システム 会場レイアウト作成ツール レストラン会計システム 売掛金管理/買掛金管理 発注仕入/全館売上管理 清掃管理/忘れ物管理 | TLリンカーン/ねっぱん! TEMAIRAZU/らく通 | |
Staysee | 0円 | 980円〜 | 宿泊 | お問合せ | お問合せ | 予約管理/客室一覧 客室一覧/売上管理 領収書発行 | TLリンカーン/ねっぱん! TEMAIRAZU/らく通 宿研サイトコントローラー | |
innto | 0円 | 199円 /1ベッド | 宿泊 | 365日24時間 お問い合わせ受付 | お問合せ | 予約管理/スケジュール管理 客室管理/売上管理 簡易レジ/顧客情報管理 | TLリンカーン/ねっぱん! TEMAIRAZU |
ホテルマネージャーシリーズ
- 「フルビジネス」宿泊施設様の全館の各部門すべての業務をカバー
- 「フルカスタマイズ」宿泊施設様ごとの細かなニーズに応えられる
- 「フルサポート」24時間365日いつでもお問い合わせできる万全の保守体制
- 現場業務の最適化と顧客満足度の向上を支援するオプション機能が充実
- 体験型ショールームでシステムを実際に操作可能
初期費用 | 月額費用 | 内容 |
---|---|---|
要お問い合せ | 要お問い合せ | 24時間/365日 専用ダイヤル開設 コールセンターがワンストップ対応 |
Wincal(ウィンカル)
- 国内シェア75%
- マルチウィンドウで簡単操作
- オンライン予約システムやICカードなどさまざまなサービスと連携可能
WincalはUSEN GROUPのALMEXが提供するビジネスホテル、宿泊特化型ホテルへの宿泊予約管理システムです。シンプルなインターフェースで、マルチウィンドウで簡単に操作ができるなどフロント業務を軽減させます。また、オンライン予約システムだけでなく、ICカードなどさまざまなサービスと連携可能です。
初期費用 | 月額料金 | 無料トライアル |
お問い合わせ | お問い合わせ | お問い合わせ |
詳細はこちら:https://www.almex.jp/hs/products/reservation/wincal-asp.html
予約プロ+(プラス)
- 予約まで3ステップ
- 導入実績2000施設以上
- 英語、中国語、ベトナム語などインバウンド対応
予約プロ+は、2000施設以上の導入実績がある予約システムです。予約までの3ステップとかんたんで、英語、中国語、ベトナム語などインバウンド対応やスマートフォン画面対応など顧客との予約を簡単にする機能を搭載しています。
初期費用 | 月額料金 | 無料トライアル |
50,000円 | 14,000円 | 体験版あり |
詳細はこちら:https://info.489pro.com/
Dynalution(ダイナリューション)
- 宿泊、宴会など柔軟なカスタマイズが可能
- 自動チェックイン機、タブレットレジなど多様な外部サービスと連携
- 24時間365日フルサポート
Dynalutionは、宿泊施設の要望に合わせたカスタマイズが可能な予約管理システムです。宿泊、宴会、POSなどホテル施設の要望に合わせて柔軟なカスタマイズが可能です。また、24時間365日フルサポートでハードウェア保守など問題があったときにはすぐ相談ができます。また、自動チェックイン機やタブレットレジなど多様なサービスと連携が可能でフロント業務の効率化をします。
初期費用 | 月額料金 | 無料トライアル |
問い合わせ | 問い合わせ | 問い合わせ |
HOTEL SMART(ホテルスマート)
- 2016年8月からサービス開始
- 700施設以上で導入
- オリジナル機能多数
HOTEL SMARTは、2016年8月からサービス開始したホテル予約システムです。月額30,000円から利用でき、700施設以上に導入されています。延泊、ルームグレートアップ、LINE登録などのさまざまなオリジナル機能を搭載しています。
初期費用 | 月額料金 | 無料トライアル |
100,000円 | 29,800円 | 特になし |
ホテル基幹業務システム NEHOPS
- クラウド型最大級のシステム
- 大規模シティホテルや300を超えるチェーンで導入
- 大規模ホテルから小規模ホテルまでのラインアップ
NEHOPSはNECが提供する予約管理システムです。大規模なシティホテルから300を超えるホテルチェーンまで多くの企業で導入されています。必要な機能だけを利用できる大規模ホテル用と小規模ホテル用のラインナップを用意しています。また、クラウドシステムとしては7割以上のシェアを占めています。
初期費用 | 月額料金 | 無料トライアル |
3,000,000円〜 | 75,000円〜 |
ホテル・旅館システムGLOVIA smart
- ホテル経営の課題を解決するさまざまな機能
- 顧客管理だけでなく、売掛や会計の管理も搭載
- 24時間フルサポート
GLOVIA smartは、富士通が提供しているクラウド型予約管理システムです。顧客管理などフロント管理機能だけでなく、売掛機能や会計機能までも搭載しています。
初期費用 | 月額料金 | 無料トライアル |
198,000円〜 | 27,000円〜 | 特になし |
Oracle Hospitality OPERA(オラクル オペラ)
- 多種多様なホテルに適用可能
- 飲食管理システムと連携可能
- リアルタイムにレポーティングが可能
Oracle Hospitality OPERAは、多種多様なホテルに適用可能なクラウド型宿泊予約管理システムです。リアルタイムのレポーティングができたり、飲食管理システムとの連携などホテルビジネスの課題に答えるさまざまな機能があります。
初期費用 | 月額料金 | 無料トライアル |
お問い合わせ | お問い合わせ | お問い合わせ |
詳細はこちら:https://www.oracle.com/jp/industries/hospitality/products/opera-cloud-services.html
ホテルの宿泊予約管理システムにある主な機能
宿泊予約管理システムの主な機能は次の通りです。
機能 | 概要 |
予約管理 | 予約の登録・管理をする機能。電話やWebなど、異なるチャネルからの予約を一元管理できる。 オンライン予約を自動で登録し、空室状況にリアルタイムで反映できる。 |
顧客管理 | 宿泊者や宿泊予約者などの顧客情報を登録・管理する機能。 オンライン予約の場合、これらの情報は自動登録される。 宿泊名簿の電子化に対応したり、顧客情報をマーケティングに役立てたりできる。 |
プランの作成・管理 | 宿泊プランの作成・管理をする機能。 閑散期・繁忙期に応じた料金設定、会員限定プランの提供などもできる。 |
予約カレンダー | 予約カレンダーの作成・管理をする機能。 自社サイトに見やすく使いやすい予約カレンダーを埋め込むことで、 手数料のかからない自社サイトからの予約を促進できる。 |
オンライン決済 | Web予約画面から事前決済を受け付ける機能。 予約時にオンラインで決済することで、無断キャンセルを防ぎやすくなる。 クレジットカードはもちろん、各種電子マネーに対応したシステムが好ましい。 |
サイトコントローラー連携 | じゃらんや楽天トラベルなどのOTAと連携し、予約の自動登録・管理をする機能。 この機能がないと電話や自社サイトから予約が入ったとき、 OTAの空室状況を手動で更新しなければならない。 |
会員機能 | 会員情報を登録・管理したり、ポイントを付与したりできる機能。 顧客にとって魅力的な会員制度をつくることで、リピート率アップが狙える。 |
他言語対応 | 複数の言語の自動翻訳ができる機能。インバウンド需要に応えることができる。 |
宿泊予約管理システムには、異なるチャネルからの予約受付のほか顧客情報の管理や事前決済など多様な機能があります。
予約管理
予約管理機能は、文字通り宿泊施設の予約業務を効率的に管理するための機能です。電話による予約受付、自社サイトや外部の宿泊予約サイトからのオンライン予約、さらには旅行代理店経由の予約など、さまざまなチャネルからの予約を一括管理できます。
従来の紙やExcelでの管理では、情報の更新漏れや確認ミスなどが発生しやすく、予約管理に多大な時間と労力を費やす必要がありました。予約管理システムがあれば、これらの問題を改善し、業務効率を向上させることができます。
また、予約管理業務の負担が軽減されることで、スタッフはより質の高い顧客対応に集中できるようになります。例えば、予約確認や変更、キャンセル対応などに追われることなく、きめ細やかなサービスを提供したり、滞在中のサポートを充実させたりできるでしょう。
顧客管理
顧客管理機能は、顧客情報を一元的に管理し、顧客との関係構築を強化するための機能です。宿泊施設を利用したお客様の年齢や性別、職業、連絡先、宿泊履歴、好み、要望など、さまざまな情報をデータベース化します。
顧客情報をデータ化することで、次回の予約があった際に、お客様一人ひとりのニーズに合わせたサービスを提供できるようになります。例えば、過去の宿泊履歴から好みの部屋タイプやプランを把握し、最適な提案を行うことができるでしょう。また、誕生日や記念日などの情報を登録しておけば、特別なサービスやメッセージでお客様をおもてなしすることも可能です。
予約システムの中には、自動でレポートを作成できる機能を搭載しているものもあります。レポートを活用することで、関係者間での情報共有もスムーズに行えるため、より効率的な業務が可能になります。
プランの作成・管理
予約管理システムでは、さまざまなプランを効率的に作成・管理できます。具体的には、下記のような使い方が可能です。
- 複数の宿泊プランの作成と管理:
- 柔軟な料金設定
- 会員限定プランや特典の設定
柔軟な料金設定により宿泊単価アップを目指したり、魅力的なプラン作りで新規顧客やリピーター獲得を強化したりすることも可能です。また、プラン内容や料金を分かりやすく提示することで、顧客満足度向上にも繋がります。
予約カレンダー
予約カレンダー機能は、視覚的に予約状況を把握し、管理するための機能です。「月ごと」「週ごと」「日ごと」などさまざまな期間で一覧表示することが可能となり、リアルタイムの予約状況をひと目で確認できます。
予約カレンダーは、顧客からの問い合わせ対応にも役立ちます。「〇日に予約したいのですが、空いていますか?」といった質問にも、カレンダーを参照することで迅速に回答できるでしょう。さらに、予約の可否だけでなく、比較的空いている日時を提案するなど、顧客のニーズに合わせた柔軟な対応も可能です。
また、予約カレンダー上から、予約者の氏名、予約内容(宿泊プラン、人数、部屋タイプなど)、開始時間・終了時間などの詳細な予約情報を手軽に確認でき、日常業務の効率化が図れます。
オンライン決済
オンライン決済機能があれば、宿泊施設の公式サイトや予約サイトなどから予約を行う際に、同時に決済まで済ませることができます。事前決済を導入することで、キャンセル連絡なしで現れない「ノーショー」や、キャンセル料の不払いといったトラブルを予防できるでしょう。
さらに、オンライン決済は、インバウンド需要や若い客層の確保にも有効です。外国人旅行客は、現地の現金を持ち歩かないことが多く、宿泊施設の支払いを事前にオンラインで済ませたいと考える人が多いです。
また、若い世代はキャッシュレス決済に慣れており、現金払いよりもクレジットカードや電子マネーでの決済を好む傾向があります。アソビュー株式会社によれば、20代や30代の約半数が「ホテルなどで事前決済を利用する」とわかっています。
出典:アソビュー株式会社|【アソビュー、外出・旅行時のキャッシュレス決済の利用実態と意向を調査】支払い「キャッシュレス派」8割、9割超が「今後も利用したい」一方で「対応する店舗・施設数」に不満の声
これらの顧客層にとっての利便性を高め、集客力アップに繋げることができるでしょう。
サイトコントローラー連携
サイトコントローラー連携機能は、オンライン上の旅行代理店(OTA)からの予約を一元管理するための機能です。具体的には、複数の予約サイトやオンラインプラットフォーム(Booking.com、Expedia、楽天トラベル、じゃらんnetなど)に掲載している宿泊情報を一括で管理し、サイトコントローラーと連携することができます。
宿泊予約管理システムでは、主に自社ウェブサイトや電話などからの直接予約を管理し、サイトコントローラーではオンライン上の旅行代理店からの予約を管理します。これらのシステムが連携していない場合、直接予約と旅行代理店からの予約を別々に管理しなければならず、管理が煩雑になりかねません。
サイトコントローラー連携機能により、予約管理システムとサイトコントローラーが連携し、予約情報の一元管理が可能になります。空室状況や料金情報などをリアルタイムで各予約サイトに反映させることができ、オーバーブッキングや機会損失を防げるでしょう。
会員機能
顧客が簡単に会員登録できる仕組みを作れれば、顧客データの収集と顧客ロイヤリティの向上を図ることが可能です。会員登録時に取得した情報を顧客管理機能と連携し、その人に合ったサービスの提供やマーケティング活動に活用できます。
会員専用の特別プランや特典を設定することで、会員に対して特別感を提供し、リピーターを増やす効果もあります。例えば、割引料金での宿泊やアーリーチェックイン・レイトチェックアウトなどの特典を提供することで、会員顧客の満足度を高められるでしょう。また、宿泊や利用金額に応じてポイントを付与し、顧客の再訪率を高めることができます。
他言語対応
英語や中国語、韓国語などの言語に対応することで、より多くの外国人観光客がシステムを理解し、スムーズに予約手続きを進められるようになります。Kotozna株式会社の調査によると、2021年から2022年にかけて、外国語でのリクエスト数は約7倍に増加しています。
出典:PR TIMES|国内宿泊施設での外国語リクエスト数、1年間で約7倍に増加宿泊施設向け多言語コミュニケーションツール「Kotozna In-room」利用データで明らかに
多言語に対応できれば、海外からの集客率が向上し、宿泊施設の収益拡大に繋がるでしょう。
ホテルの宿泊予約管理システムを導入する3つのメリット
宿泊予約管理システムを導入する3つのメリットを紹介します。
1.ダブルブッキングの防止
宿泊予約管理システムを導入する1つ目のメリットは、「ダブルブッキングの防止」です。
宿泊予約管理システムには、自社サイトやOTAからの予約が自動登録されます。電話予約は手動で登録しなければなりませんが、宿泊予約管理システムであれば予約の登録・管理にかかる工数を大きく減らすことが可能です。予約管理業務を効率化できるのはもちろん、空室状況の更新遅れや登録の間違い・漏れなどの人的ミスも防げます。
空室状況がリアルタイムで自動更新されれば、ダブルブッキングやオーバーブッキングが起こりづらくなるため、クレーム防止だけでなく予約サイトに低評価やネガティブなレビューがつくことも防げます。
2.フロント・予約業務の効率化
宿泊予約管理システムを導入する2つ目のメリットは、「フロント・予約業務の効率化」です。
宿泊予約管理システムにはチェックイン・アウトや清算など、フロント業務に関する機能があるものも多いです。フロントや予約管理などの業務を効率化することで、スタッフの業務負荷を軽くし、人件費を削減できます。
業務が早く楽に終わるようになった分、接客に集中しやすい環境をつくることもできます。間接的ではありますが、リピーター獲得やホテルのイメージアップにもつながる大きなメリットです。
3.マーケティングの強化
宿泊予約管理システムを導入する3つ目のメリットは、「マーケティングの強化」です。
システムの中には宿泊予約だけでなく、顧客情報の管理や会員向けのメッセージ配信ができるものもあります。
フロントで宿泊履歴をチェックし「いつも宿泊されている見晴らしのいいお部屋も空いておりますが、変更なさいますか?」のような提案をしたり、顧客を属性や利用頻度などでグループ分けし、それぞれに合ったお得情報を配信したりと、様々な工夫をすることができます。
このような取り組みは顧客満足度の向上に直結し、ロイヤルカスタマーの育成や口コミによる集客など、マーケティングの強化にもつながります。
ホテルの宿泊予約管理システムを導入する2つのデメリット
泊予約管理システムを導入する2つのデメリットを紹介します。
1.初期費用や月額費用がかかる
宿泊予約システムには、初期費用や月額費用が掛かります。導入前によく調べて、費用対効果を検討するとよいでしょう。
2.導入前の手間や時間がかかる
宿泊予約システムの導入には、システムの選定や運用などの手間や多少の時間がかかる場合があります。
ホテルの宿泊予約管理システムを選ぶ6つのポイント
ホテル・宿泊予約管理システムを選ぶ5つのポイントを紹介します。これらを意識し、自社にとって使いやすい、費用対効果の高いシステムを選びましょう。
1.事前決済に対応しているか
宿泊予約管理システムを選ぶ1つ目のポイントは、「事前決済に対応しているか」です。Web予約の受付時にオンライン決済ができるシステム、主要なクレジットカードや電子マネーに対応したシステムがおすすめです。
事前決済は無断キャンセルの防止に役立ちます。外国人観光客が多い地域では、インバウンド需要の獲得にもつながります。外国人観光客は現地の通貨(日本円)をなるべく持たず、支払いはキャッシュレス決済で済ませたいと考える人が多いからです。
特に中国人観光客が多い地域では、中国で主要なクレジットカードブランド「銀聯」、AlipayやWeChat Payなどの電子マネーに対応できると良いです。
2.既存のシステムや予約サイトと連携できるか
宿泊予約管理システムを選ぶ2つ目のポイントは、「既存のシステムや予約サイトと連携できるか」です。最低でも、既存のサイトコントローラーと連携できることは確認しておきましょう。
ほかにもセルフチェックイン機やスマートロックなど、連携できると便利なシステム・機器はいくつかあります。自社で使っているもの、導入予定のものと連携できるかは要チェックです。
3.客室規模・自社オペレーションに合っているか
宿泊予約管理システムを選ぶ3つ目のポイントは、「客室規模・自社オペレーションに合っているか」です。宿泊予約管理システムは機能数や予約数が増えるほど、料金も上がっていく傾向にあります。
まずは自社に必要な機能を洗い出しましょう。必要な機能がそろったシステムの中から、使用感や料金プランを比較し導入候補を絞り込んでいくとよいです。
民泊やゲストハウスなどの小規模施設なら、最低限の機能がそろったコンパクトなシステムがおすすめです。
4.集客やマーケティングに役立つ機能はあるか
宿泊予約管理システムを選ぶ4つ目のポイントは、「集客やマーケティングに役立つ機能はあるか」です。顧客管理や会員機能、オンライン決済やキャッシュレス決済、メッセージ配信など、集客・マーケティングに役立つ機能はさまざまです。自社の客層や課題を踏まえ、どんな機能が欲しいのかを考えてみましょう。
たとえば「お客さまアンケートや予約サイトでは高評価なのにリピート率が低い」という場合、会員機能やメッセージ配信機能が役立つかもしれません。ホテルを気に入ってくれたお客さまに会員登録をしてもらい限定プランを提供する、会員一人ひとりの興味・関心をデータとして登録しそれぞれに合った限定プランやクーポンなどを配信するなどの施策が考えられます。
ほかにも「外国人観光客や若い宿泊客が多い地域ならオンライン決済・キャッシュレス決済を充実させる」「料金設定が高めのラグジュアリーなホテルなら、お客さまの期待を超える提案や接客ができるようPOSレジから顧客情報を確認できるようにする」など、さまざまな工夫ができます。
どんな工夫や施策ができるのかをイメージし、そのために何の機能が必要なのかを考えるのです。
5.多言語に対応しているか
宿泊予約管理システムを選ぶ5つ目のポイントは、「多言語に対応しているか」です。自社サイトのプラン紹介ページや予約画面を多言語対応にすれば、インバウンド需要を獲得しやすくなります。最低でも、英語と中国語には対応できると良いです。
最近は日本で働く外国人スタッフも増えてきました。彼らの雇用を見越して多言語対応のシステムをあらかじめ導入しておくのもおすすめです。
- インバウンド需要を獲得するならキャッシュレス対応の事前決済機能が必須
- 既存のサイトコントローラーや導入予定のものと連携可能かを確認
- 施設の規模にあわせて必要な機能を洗い出し最低限の機能を選択
- マーケティングに活用するなら個別のメッセージやクーポンの配信などの機能を選択
- 外国人スタッフの雇用を見据えている場合は多言語対応のシステムを選択
6.サポート体制は充実しているか
宿泊予約管理システムを選ぶ4つ目のポイントは「サポート体制は充実しているか」です。使用する中で不明点がある場合やシステムの不具合があったときなど、迅速に対応してもらえるシステムでなければフロント業務に支障が出ます。それが結果的に顧客満足度や売上低下につながってしまう場合も考えられます。
システムの不具合が生じた際に、24時間365日対応してくれるような会社のシステムを選ぶのが良いでしょう。
ホテル規模別の入っていると便利な機能
宿泊予約システムに入っていると便利な機能をホテルの規模別に紹介します。
小規模ホテル
小規模ホテルの場合、操作が簡単で使いやすいかどうかがポイントです。
PCの操作が苦手でも簡単に操作ができ、管理画面で客室状況が把握しやすいものを選ぶとよいでしょう。
機能が多すぎても使用しないことがあるため必要な機能を厳選して探してみるのがおすすめです。
- 予約管理
- 顧客・リピーターの検索
- 伝票作成
- DMの発行
中規模~大規模ホテル
中規模~大規模ホテルの場合、複数のサイトとの連携や複雑な料金体系でも管理できるかどうかがポイントです。
ホテルの規模が大きいほど管理する情報が増えるため、様々なケースに対応できるようにカスタマイズ性の高いシステムが良いでしょう。
- 他システム・サイトとの連携
- 顧客情報の一元管理
- 添付ファイル機能
- 料金管理
- 客室状況・空室状況管理
- メモ機能
- データ集計・分析
- 多言語対応の領収書
施設の規模や客層に合う宿泊予約管理システムを選ぼう
宿泊予約管理システムは、自社の客室規模や主な客層を踏まえて選びましょう。
小規模なホテルで宿泊予約を一元管理できるだけで十分なら、最低限の機能がそろった割安なシステムを選ぶのがおすすめです。複数のシステムを併用していてシステムや画面の切り替えやデータ連携が煩雑というなら、この機に多機能のホテル管理システム(PMS)に乗り換えるのもいいかもしれません。
本記事で紹介したシステムの中に気になるものがあったら、まずは公式サイトをチェックしてみましょう。公式サイトを見てわからないことがあったら問い合わせをして、不明点や疑問点をなくしてから導入するかどうかを決めてください。