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競合店調査とは
言葉の意味でなんとなく理解をしている方もいるかもしれませんが、競合店調査とは自社と競合(競い合う)するであろう店舗の調査をすることです。
自社との違いどのような戦略で経営をしているのか、どうやって集客をしているかなどを調査し劣っているなと感じる部分があれば改善していくなどの対策をとれます。
今回は売上アップや店舗戦略に重要な競合店調査の手法や、ポイントについて紹介していきます。
競合店調査が必要な理由
ブルーオーシャンとなる事業で店を構え、集客も問題なく行えるというのであれば、競合店調査は必要ないですが同業他社などがいる場合はそちらに利益をとられてしまう可能性があります。
同じ分野で競っているのに差が開いてしまうのは何かしらの部分で劣っているということになるため、競合店調査を行い何が悪いのかを見極める必要があります。
そして競合店調査で画期的なサービスを行なっていることがわかったら、グレードアップさせて自社で行うなどのこともできるので多くの企業では実施していることでしょう。
競合店調査の4つのポイント
では競合店調査はどのように行えば良いのでしょうか?
ただ競合店に行って観察するだけでは思うような効果は得られず実施する意味がありません。
最低でも抑えておきたいポイントが4つあるので確認しておきましょう。
(1)自社課題の明確化
まずは自社の課題を明確に洗い出し、わかりやすいようにまとめます。
新規で店を出す場合は問題点を挙げるのは難しいかもしれませんが、失敗や成功した今までのデータがあるため、ある程度の数は出せると思います。
一方で既存の店舗でしたら現時点での問題点を挙げる必要があります。
自社の悪いところは変えずいいところだけを吸収してもそこでギャップが生じ客足は遠のいてしまうかもしれません。
なので、自社をよく分析して課題は明確に出さなければいけません。
(2)対象店舗の基本情報をまとめる
調査する店舗の基本的な情報を詳しくまとめる必要もあります。
経営の仕方ばかりに目が行きがちですが基本情報から見えてくるものもありますので忘れずに行いましょう。
主な情報は
- 立地(駅から何分など)
- 営業時間、定休日
- 企業の規模
- 客層
- 創業年
- 店舗名
- 扱っている商品
などが挙げられます。
とくに立地などは大きなヒントになりますので確実に抑えておきましょう。
(3)競合店の弱み、強みでまとめる
基本情報などをまとめたら、競合店の弱み強みを具体的にまとめていきましょう。
競合店には自社にはない強みをもっている場合が多く、経営をしていく中でヒントなるものが多いです。
そのまま真似するのは考えものですが改良してグレードアップさせれば客を勝ち取ることも可能になりますね。
しかしオリジナルブランドなどのどうしようもない部分もありますので、逆に自社の弱みを気づかされることになるかもしれません。
普通では強みとならないものでも立地や客層によっては変わることがありますので、入念にチェックしてください。
(4)自社で実施すべき差別化ポイントをまとめる
強み弱みをまとめたら、結果から自社ではどのような差別化をできるか考えます。
差別化とは他の企業とは違い商品やサービスの品質に差を生ませてリードする戦略です。
もし競合店にの弱みが見つかれば、自社では強みに変えて差をつけることができます。
また競合店の強みを自社ではさらに強化して差をつければ、それは競合店の強みではなくなっていきますので差別化ができます。
しかし無駄な部分で差別化を図っても効果はありませんので、具体的に考え効果的なものを差別化するようにしましょう。
競合店調査の6つの手法
それでは具体的な調査方法を紹介していきます。
全部行う必要はありませんが、どれも効果的ですので自社がどうしたいのかを考えてから調査を行なってください。
しかし過度な撮影や営業妨害となる行為は違反となりますので十分理解した者が調査するようにしましょう。
(1)野外調査
最初は外観などの調査になります。遠いところでも判別することができるのか
わかりやすい看板や旗などは立っているのかなど様々な部分をチェックしましょう。
- 見た目のキレイさ(雰囲気)
- アクセスしやすいか
- 看板や旗の有無
- 周りはどうなっているか
- 地図に載っているか
上記に挙げた項目は抑えておきたいポイントになります。
外観はだれでも調査ができますので若手でも十分に行えます。しかし、あまりにも外で不審な行動をとってしまうと通報される可能性がありますので注意しましょう。
(2)販促品調査
野外調査の他に販促品の調査も、若手などでもやりやすい項目になっています。
販促品とは商品の販売を促進させるために配布されるもので、一般的にはチラシやビラなどを指します。
スーパーなどでしたらほとんどの確率でチラシを配っており、チラシ内にクーポンなどをつけている場合がありますので何もしないと差別化されてしまい売上が落ち込むかもしれません。
他にも街中に張り出している場合もありますのでよく確認しましょう。
(3)レイアウト調査
次に中に入りレイアウトの調査を行います。
外観の印象もさることながら内装もどのようになっているか調査し、マップや
わかりやすい表示はしているかなどを確認していきます。
大手のスーパーなどではマップを配置している場所が多く、なおかつ移動もしやすくなっており、商品陳列の棚も計算して置かれていますのでどの順番にしたら売り上げが伸びるかなども調査しましょう。
ですがあからさまに写真などを撮ってしまと怪しまれてしまうので手短にメモをしたり、ボイスレコーダーなどを使って記録するのがおススメです。
(4)注力商品調査
自社でもそうかと思いますがどの店舗でも売れ筋、力を入れている商品があると思います。
そのような商品は普通とは違い別で販売場所を作っている場合が多く、とくに人通りが多い場所や目立つ場所にコーナーを作っています。
また季節によって変わるものでもあるので時期も考慮したうえで調査が必要になります。
調査をする際はどんな商品なのか、値段はいくらか、どのような人たちが購入しているのかをよく確認しデータとしてまとめましょう。
(5)価格調査
もし自社と競合店で類似する商品を販売しているなら価格の調査はかなり重要な部分になります。
理由としては同じ商品を扱っていても競合店の方が安く販売している場合、顧客は価格以外でよほどの差別化ができていないかぎり安い方に客足は傾いてしまうからです。
またクーポンやアプリによる値引きなども価格調査に絡んでいきますので、販促品などと一緒に調査していきましょう。
(6)接客調査
ある程度の調査が終わったら最後は接客をどのようにしているか調査しましょう。
接客は店のイメージにそのままつながりやすく、いくら内装などがよくても客足は伸びません。
逆に多少デメリットとなる部分があっても困っている人に積極的に声をかけたり、気持ちのいい接客をしている店は固定客などを捕まえやすくなります。
直接人を見ることになりますのであまり凝視せずさりげなくチェックしましょう。
競合店調査は繰り返し実施する
サービスや商品は季節や流行によって変わっていきますので何回も調査をするのは必須となるでしょう。
いままではノーマークだった店舗が経営方針を変えて新たに競合店になる可能性もありますし、反対に今までスキがないと思われた店舗の弱みを見つけられるかもしれません。
頻繫に実施する必要はありませんが定期的な調査で差を広げていきましょう。