- Squareリンク決済の仕組みと特徴
- 料金体系・手数料・対応決済手段
- リンク作成方法と活用シーン
Squareリンク決済とは?仕組みとできること

Squareリンク決済(Squareオンラインチェックアウト)は、ECサイトを作成せずにオンライン決済を受け付けられる仕組みです。
商品名・金額などを入力して決済リンクを生成し、顧客へ送るだけで支払いを完了してもらえます。
Square公式ヘルプによると、決済リンクは 管理画面・POSアプリのどちらからでも作成可能で、注文ページの内容(商品名・金額・説明・画像)を設定したら、URLをコピーして共有するだけで運用が始められます。
特別な知識は不要で、最短数分でオンライン決済を開始できます。
Squareリンク決済は、SNSやメッセージアプリ・メールを使った販売、月謝やイベント参加費の徴収、
単発サービスの支払い受付など、小規模〜中規模事業に特に相性が良い 決済方法です。
ネットショップ不要で使えるオンライン決済サービス
通常のオンライン決済導入では、以下のような準備が必要になります。
| 項目 | 必要な作業 |
| ECサイト構築 | ページ制作、ドメイン、デザイン、導線整備 |
| 決済機能の導入 | 決済代行契約、API 組み込み、セキュリティ設定 |
| 商品ページ管理 | 商品登録、在庫管理、説明文作成 |
このように初期構築や管理コストが大きく、運用までに時間がかかるのが一般的です。
一方、Squareリンク決済では以下の操作のみで完了します。
1. 商品名・価格・説明を入力
2. リンクを作成
3. URLをSNS・メール・チャットなどで共有
これらの手順はすべてSquare管理画面またはPOSレジアプリから行うことができます。
ECサイトの準備やシステム開発は一切不要で、短時間でオンライン決済の受付体制を整えられる点が大きな利点です。
決済リンクを発行して送るだけのシンプルな運用
Squareリンク決済は、販売者と顧客の操作が非常にシンプルです。
- Square管理画面またはアプリで決済リンクを作成
- URLをコピーして顧客へ送信(SNS、LINE、メール、QRコードなど)
- 顧客は決済ページでクレジットカード等を入力して支払い
- Squareダッシュボードで支払い状況を確認
- 指定口座へ入金(最短翌営業日)
Square公式ヘルプにも記載されていますが、1つのリンクを複数の顧客に再利用できるため、同一商品の販売やイベント参加受付に適しています。
また、必要に応じてリンクごとに金額の変更可否なども設定できます。
さらに、リンクからの支払い情報・売上はすべてダッシュボードで管理され、メール通知なども自動で行われるため、請求書の代わりとして活用することも可能です。
Squareリンク決済が向いている人・ケース
Squareリンク決済は次のような事業・用途に適しています。
- SNSで商品やサービスを案内している個人事業主
- レッスン料・施術代・単発サービスのオンライン支払い
- イベント参加費、セミナー代などの事前決済
- 月謝の徴収(サブスク型を含む)
- 請求書を送るほどではない「少額・単発の支払い」の受付
- 在庫管理・カート・大規模ECを必要としない販売形態
また、顧客とのやり取りがLINE中心のビジネスや、ブログ・SNSを主導線にしているスモールビジネスでは、最も導入ハードルが低いオンライン決済手段 と言えます。
Squareリンク決済の特徴・メリット
Squareリンク決済には、オンライン決済の導入をシンプルにし、事業者の負担を大幅に減らすための特徴が揃っています。
ここでは、他サービスとの違いや、実務上で役立つポイントを中心に整理します。
導入が簡単:審査が早く最短即日利用OK
Squareは、一般的な決済代行よりも審査が早く、最短即日で決済受付を開始できます。
オンライン決済を早急に導入したい個人事業主や小規模ビジネスにとって、この迅速さは大きなメリットです。
特別なシステム構築は不要で、アカウント登録後に事業情報と銀行口座を設定すれば、すぐにリンク作成が可能になります。
| 項目 | 内容 |
| 導入スピード | 最短即日で利用開始 |
| 必要な設備 | PCまたはスマホとインターネット |
| 必要な知識 | EC構築やコーディング知識は不要 |
「まずはすぐにオンライン決済を始めたい」という状況に最適です。
契約期間・初期費用なしで始められる
Squareリンク決済は、契約期間の縛り・初期費用・月額費用がありません。
費用が発生するのは、決済が発生したときの手数料のみです。
オンライン決済の導入でよくある「毎月の固定費が重い」「使わない月も費用が発生する」という課題を避けたい事業者に向いています。
| 費用 | Squareリンク決済 |
| 初期費用 | 0円 |
| 月額料金 | 0円 |
| 契約期間の縛り | なし |
| 必要なときだけ使える | 〇 |
休眠期間があってもコストを抑えられるため、季節イベントや単発販売にも対応できます。
決済手数料は一律3.6%のみのシンプル設計
Squareリンク決済の手数料は、国内発行カードの場合は一律3.6%。
追加費用が発生しないため、料金体系が非常にわかりやすい点が強みです。
- 決済金額 × 3.6%
- 月額費用や固定費は発生しない
- 返金時も手数料の払い戻しはなし(一般的な仕様)
料金体系が明確なため、売上予測を立てやすく、初めてオンライン決済を導入する事業者でも安心して利用できます。
サブスク課金(月謝・年会費)にも対応
Squareリンク決済では、継続課金(サブスクリプション)にも対応しています。
月謝・会費の徴収が必要な教室ビジネスやコミュニティ運営と相性が良い機能です。
- 毎月自動で請求(顧客の手間を削減)
- 教室・スクールの月謝徴収に活用可能
- 年会費などの長期的な支払いにも対応
単発決済だけでなく、教室ビジネス向けの継続的な支払い管理にも使える点が大きな特徴です。
商品販売・サービス提供・寄付など多用途に使える
Squareリンク決済は、単品EC・サービス代金・寄付金など、多様なビジネスで利用できるよう柔軟に設計されています。
利用できるシーンの例
- 単発の商品販売(SNSやLINEで案内)
- オンラインレッスン・対面レッスンの支払い
- イベント参加費、セミナー料金
- 寄付金の受付
- 予約金・内金の支払い
- 月謝・会費の徴収(単発/継続)
リンクの使い回しもできるため、イベント受付など「人数不定の支払い」に適しています。
会計ソフトやSquareの他サービスと連携できる
Squareリンク決済は、Squareダッシュボード上で他のSquareサービスと統合され、売上・顧客管理・在庫(該当する場合)を一元管理できます。
また、Squareは主な会計ソフトとの連携にも対応しています。
| 連携範囲 | 内容 |
| Squareダッシュボード | 売上管理、顧客情報、返金管理 |
| Square POSアプリ | 店頭決済とオンライン決済を統合管理 |
| 会計ソフト | 売上データの自動連携に対応 |
オンラインとオフラインの売上が一元化されることで、バックオフィスの作業を大幅に効率化できます。
Squareリンク決済の活用シーン
Squareリンク決済は、リンクを共有するだけで支払い受付ができるため、オンライン・オフラインを問わず、さまざまなシーンで導入されています。特に、小規模事業や個人事業主にとっては「使う場面が明確」「運用の手間が少ない」というメリットが大きく、導入後すぐに効果が現れるケースも少なくありません。
以下では、代表的な活用パターンを 文章中心 に整理し、必要に応じて表でまとめています。
SNS・ブログ・LINEでの商品販売
SNS上で商品を紹介し、そのまま購入につなげたい場合に、Squareリンク決済は非常に相性が良い方法です。
投稿やDMに決済リンクを貼るだけで、購入ページへ直接誘導できます。これは通常のECサイトと異なり、商品ページを作る手間がかからない点で優れています。
| 活用チャネル | 利用例 |
| 投稿の最後に決済リンクを設置、DMでの個別販売 | |
| LINE公式アカウント | お知らせ配信に決済導線を追加 |
| ブログ | 記事末尾に決済リンクを案内 |
商品数が少ない、単品販売が中心といったケースでは、リンク型の販売は無駄がなく効率的です。
レッスン料・月謝の回収(単発・継続)
レッスン業や教室運営では、受講料や月謝を受け取る機会が多く、そのたびに振込案内や現金回収を行うと管理が煩雑になります。
Squareリンク決済であれば、単発レッスンの都度払いから、毎月の月謝徴収まで同じ方式で対応でき、支払い忘れの防止にもつながります。
月謝の場合は継続課金を設定することで、請求が自動化されます。追加のイベント費や教材費など、単発の支払いは別リンクで対応できるため、運用の柔軟性も高い仕組みです。
イベント参加費・セミナー費の事前決済
ワークショップやセミナーなど、人数が流動的なイベントでは、支払い方法を統一すると管理がスムーズになります。
Squareリンク決済は、ひとつのリンクを複数の参加者に案内できるため、都度ページを作り直す必要がありません。
| 利点 | 内容 |
| 一括管理 | 全参加者の支払い状況をダッシュボードで確認可能 |
| 受付の効率化 | 当日の現金管理や釣銭対応が不要 |
| 共有の容易さ | SNSやメールなど、広い範囲に一斉送付できる |
オンライン・オフラインどちらのイベントでも利用しやすく、特に「事前決済」を徹底したい場合に向いています。
サービス代金・請求料金の支払い受付
フリーランスや小規模事業者では、振込案内を毎回送るよりも、決済リンクを送ってしまう方が管理がラクなことがあります。
制作費・出張費・相談料など、金額が決まっている支払いに対し、その都度支払い用URLを送るだけで済みます。
少額案件が多い業種や、取引先ごとに支払いの管理が発生する業態では、決済リンクを「簡易請求書」として使える点が評価されています。
寄付金・会費の受付
寄付金や会費は、金額が固定されない場合や、継続課金が求められる場合があります。
Squareリンク決済はどちらにも対応しているため、地域団体・NPO・コミュニティ運営で広く採用されています。
- 任意の金額で支払いを受け付けられる
- 毎月・毎年の会費徴収は継続課金で管理可能
従来は振込や現金が中心だった業務をオンライン化することで、担当者の負担を大きく削減できます。
ECサイト・ネットショップを使った方がいいケース
Squareリンク決済は手軽さが最大の強みですが、すべてのビジネスに万能ではありません。
特に、商品数が多い場合や、顧客が自分で商品を選び比較しながら購入するような場面では、ネットショップ型の仕組み(ECサイト)の方が適している ケースがあります。
このセクションでは、リンク決済よりネットショップの方が向いている状況を、「どんな課題があるか」「なぜECが合うか」という観点で整理します。
商品数が多く、ユーザーが比較しながら購入する場合
Squareリンク決済は単品販売に向いていますが、扱う商品が多い場合には管理が複雑になりやすくなります。
理由は、リンクごとに個別のページが必要で、顧客が商品一覧から探す体験を提供できないためです。
| 特徴 | リンク決済 | ネットショップ |
| 商品の比較 | できない | 一覧ページがある |
| 商品数 | 少数向け | 多数に対応 |
| 検索・カテゴリ | 不向き | 標準機能として存在 |
| UI | 1商品に1リンク | 商品一覧・カテゴリ・検索機能 |
複数の商品を見ながら購入を検討する場合は、ネットショップの方が購入導線を整えやすくなります。
カート機能やまとめ買いが必要な場合
Squareリンク決済は、「1つの商品を単独で購入する」という前提の設計です。
そのため、複数商品を一度にカートに入れて精算するような仕組みは備わっていません。
次のようなニーズがある場合は、ネットショップが適しています。
- 複数の商品をまとめて購入したい
- カートに入れてから数量を調整したい
- 送料計算を自動化したい
カート機能があるECサイトであれば、こうした複雑な購入体験を標準で提供できます。
クーポン・割引・ポイントなどの販売施策を使いたい場合
プロモーション施策を使って販売したい場合にも、ネットショップの方が柔軟です。
多くのECプラットフォームには、以下のような売上向上施策が標準搭載されています。
- クーポンコード
- 会員登録によるポイント還元
- セール価格設定
- バンドル販売(セット割引)
Squareリンク決済は簡易的な支払い受付のため、これらの販売施策とは相性が良くありません。
積極的にECマーケティングを行いたい場合は、ネットショップが向いています。
在庫管理や発送業務が必要な場合
商品数が少ない場合はリンク決済でも問題ありませんが、
在庫を持つビジネスでは、在庫数・発送状況・注文履歴などを一元管理できる仕組みが必要になります。
ネットショップであれば、以下の機能を一つの管理画面で扱えます。
- 在庫管理
- 注文管理
- 発送ステータス管理
- 顧客情報管理
- メール通知
Squareリンク決済はこれらの詳細管理には向かないため、一定規模のEC運営を想定する場合は、ショップ型が適切です。
顧客が自分で選んで購入する体験を提供したい場合
顧客が「自ら商品を探し、比較し、購入する」プロセスを重視する場合、
ECサイトの方がUX(ユーザー体験)を整えやすくなります。
例えば、
- 商品説明を読み比べたい
- 価格帯で絞り込みたい
- 写真をじっくり見たい
こうした動きは、決済リンクでは実現しづらい部分です。
以上をまとめると、
単品販売・シンプルな集金 → Squareリンク決済
商品数が多い・マーケ施策が必要 → ネットショップ
という使い分けが最も効果的です。
Squareリンク決済の料金体系と手数料
Squareリンク決済の料金体系は非常にシンプルで、初期費用や月額費用が一切不要 です。
支払いが発生した際の手数料のみで利用できるため、導入コストを抑えたい事業者に向いています。
ここでは、決済手数料の仕組みや返金時の扱い、入金サイクルなど、運用に必要な情報を整理します。
決済手数料(3.6%)の詳細
Squareリンク決済の基本費用は、決済金額の3.6%です。
国内で一般的に利用されるクレジットカードブランドに対して、一律で同じ手数料が適用されます。
| 項目 | 内容 |
| 初期費用 | 0円 |
| 月額費用 | 0円 |
| 決済手数料 | 3.6% |
| その他の追加費用 | なし |
手数料の仕組みが単純なため、売上の見込み管理がしやすく、
初めてオンライン決済を扱う方でも運用の負担が少ない設定になっています。
返金時の手数料の扱い
Squareでは、返金手数料は無料 です。
ただし、多くの決済サービスと同様に、返金しても 元の決済手数料(3.6%)は返還されない 仕様となっています。
返金はSquareダッシュボードから即時処理でき、操作自体は簡単ですが、
返金が多く発生する事業形態では、手数料負担も含めた運用ルールを考えておくと安心です。
入金サイクル・振込手数料
Squareの入金は 最短翌営業日 と早く、
振込手数料もSquare側が負担するため、事業者側の費用負担はありません。
| 項目 | 内容 |
| 入金タイミング | 最短翌営業日 |
| 振込手数料 | 無料(Squareが負担) |
| 口座登録 | 任意の銀行口座へ設定可能 |
入金サイクルが早いことで、キャッシュフローの改善を図れる点が実務上大きなメリットです。
現金や銀行振込中心の運用と比べ、入金状況の可視化と自動管理も容易になります。
Squareリンク決済で受付可能な決済手段
Squareリンク決済では、主要な国際ブランドのクレジットカードに対応しており、
利用者の多様な支払い方法に応えられる仕組みが整っています。
事業者側では複雑な契約や追加設定を行う必要がなく、Squareアカウントを有効化するだけで主要ブランドの決済が利用可能になります。
以下では、対応するクレジットカードやモバイルウォレットについて、公式仕様に基づき整理します。
クレジットカード(VISA / Mastercard / AMEX)
Squareリンク決済では、VISA・Mastercard・American Express といった主要ブランドに標準対応しています。
これらのカードブランドは国内外で広く利用されており、
Square側の仕組みで一括処理されるため、事業者がブランドごとに契約を結ぶ必要はありません。
| 区分 | 対応状況 |
| Visa | 対応 |
| Mastercard | 対応 |
| American Express | 対応 |
利用者にとって最も使用機会の多いカードブランドが網羅されているため、
リンク決済として導入しても支払い手段が限定されにくい点が特徴です。
JCB・Diners・Discover の扱いについて
Squareリンク決済では、JCB・Diners Club・Discover といった国内・国際ブランドにも対応しています。
これにより、日本の一般消費者に多い JCB 利用者をカバーでき、
幅広い顧客に支払い手段を提供できます。
| ブランド | 対応状況 |
| JCB | 対応 |
| Diners Club | 対応 |
| Discover | 対応 |
JCB対応は特に重要で、日本市場でオンライン決済を扱う事業者にとっては、
国内顧客の決済機会を逃さないための大きなメリットとなります。
Apple Pay / Google Pay 対応
Squareリンク決済は、クレジットカード番号を直接入力する方法だけでなく、
Apple Pay や Google Pay といったモバイルウォレットによる支払いにも対応しています。
モバイルウォレットに対応することで、
利用者は端末に登録済みのカード情報を使って安全かつ簡単に支払いができます。
| 支払い方法 | 対応端末・条件 |
| Apple Pay | Safariブラウザ、iPhone / iPad / Mac |
| Google Pay | Android端末、対応ブラウザ |
こうしたモバイルウォレットの対応は、
特にスマートフォンからの支払いが多い業態(レッスン料、イベント参加費など)で決済完了率を高める効果があります。
Squareリンク決済で利用できない支払い方法
Squareリンク決済は、手軽なオンライン決済に特化しているため、
以下のような支払い手段には対応していません。
- コンビニ払い
- 銀行振込(Square経由では不可)
- PayPayなどのQRコード決済(リンク決済では非対応)
- 後払い決済(Paidy等)
これらの手段を併用したい場合は、ネットショップ構築や別サービスとの組み合わせが必要になります。
Squareリンク決済の入金サイクル
Squareリンク決済の入金サイクルは、個人事業主や小規模ビジネスにとって扱いやすいように設計されています。
入金のタイミングが早く、振込手数料も発生しないため、キャッシュフローに不安を抱える事業者でも導入しやすい決済サービスです。
ここでは、入金スケジュールや振込日のしくみを整理します。
入金タイミング:最短翌営業日
Squareリンク決済で受け付けた支払いは、最短で翌営業日に入金されます。
入金が早いことで、売上を素早く現金化でき、運転資金のやりくりがしやすくなる点が大きなメリットです。
Squareの入金は、決済を受け付けた時点から自動で処理が行われ、事業者は特別な操作を行う必要はありません。
| 項目 | 内容 |
| 入金スピード | 最短翌営業日 |
| 入金方法 | 登録口座への自動入金 |
| 入金操作 | 不要(自動処理) |
銀行振込が中心の運用では入金確認に手間がかかりますが、Squareでは管理画面でリアルタイムに状況を確認できます。
振込手数料:完全無料
Squareリンク決済では、振込手数料はSquare側が負担します。
事業者は入金のたびに手数料を引かれたり、追加費用を支払ったりする必要はありません。
- 振込手数料:無料
- 毎回の入金額はそのまま(決済手数料差し引き後の金額)
- 小口の売上でも損が出ない
振込手数料が無料であることは、特に少額の取引が多い個人事業主に大きなメリットです。
入金スケジュールの仕組み
Squareの入金は、銀行営業日に基づいて処理されます。
入金の例
- 月曜に決済 → 火曜に入金
- 金曜に決済 → 月曜または火曜に入金
- 祝日や銀行休業日 → 翌営業日扱い
また、決済ごとの入金ではなく、1日分の売上をまとめて入金する方式です。
そのため、1日に複数の支払いがあっても入金は1回で、口座管理がシンプルになります。
早期入金がもたらす運用メリット
入金が早いことで、事業の運営上以下のようなメリットがあります。
- 現金回収の手間が不要になる
- 事業資金の予測が立てやすい
- 未払いリスクが減り、売上管理が整いやすい
- 小規模ビジネスでもキャッシュフローが安定する
銀行振込や現金回収では得られない「スピード」と「自動化」によって、事務作業を大幅に削減できます。
Squareリンク決済の導入に必要なもの
Squareリンク決済を使い始めるために必要なのは、
アカウント・銀行口座・事業情報の3つだけです。
- 特別なデバイスは不要
- サーバーやECサイトの用意も不要
- スマートフォンだけで運用開始が可能
最小限の準備でスタートできるため、個人事業主やスモールビジネスにとって最も取り入れやすいオンライン決済手段と言えます。
Squareアカウント
Squareリンク決済を利用するためには、まずSquareアカウント を作成する必要があります。
登録はオンラインで完結し、メールアドレスと基本的な事業情報を入力するだけで開始できます。
| 項目 | 内容 |
| 必要な情報 | メールアドレス、事業者名、住所など |
| 所要時間 | 数分程度 |
| 手数料・費用 | 無料 |
| 管理方法 | Squareダッシュボードから一元管理 |
アカウント作成後は、管理画面(ダッシュボード)でリンク作成・売上確認・返金処理まで一通り行えます。
銀行口座
決済売上の入金を受け取るために、銀行口座の登録 が必要です。
ほとんどの国内金融機関に対応しており、個人名義・法人名義のどちらでも登録できます。
- 銀行名・支店名
- 口座種別
- 名義
- 口座番号
これらを設定するだけで、決済翌営業日以降に自動入金が行われます。
| 項目 | 内容 |
| 対応口座 | 国内ほぼすべての銀行口座 |
| 名義 | 個人・法人どちらも可 |
| 振込手数料 | 無料(Square負担) |
銀行口座の登録は後から変更ができるため、事業の拡大や法人化にも柔軟に対応できます。
審査に必要な情報
Squareの決済機能を利用するには、事業内容の確認(審査) が行われます。
難しい手続きはありませんが、以下のような情報を入力する必要があります。
| 必要な情報 | 内容の例 |
| 事業形態 | 個人事業主・法人など |
| 業種 | 小売業、教育サービス、クリエイティブ業など |
| 取り扱う商品・サービス | 具体的な内容を入力 |
| 売上の受取口座 | 銀行情報 |
Squareの審査は比較的スムーズで、審査結果が出るまでの時間も短いため、急ぎで決済を導入したいケースでも対応しやすい点が特徴です。
Squareリンク決済の始め方(手順)
Squareリンク決済を導入するには、以下のような手順でリンクを作成し、共有すれば完了します。専門的な知識は不要で、数分〜十数分で支払い受付を開始できるのが特徴です。
リンク決済を新規作成する方法(管理画面)
実際の流れは以下の通りです。
- Squareのダッシュボードにログイン
- メニューから 「支払いと注文」>「リンク決済」 を選択
- 「リンクを作成」をクリック
- 用途を選択 - 支払いを受け付ける(任意金額) - 商品を販売する - イベントやクラスを販売する などから選択
- リンクのタイトル、金額(または商品情報)、説明文などを入力
- 必要に応じて画像の追加、カスタムフィールドの設定、決済後のリダイレクト設定などを行う
- 「保存」または「作成」をクリックしてリンクを生成
- 生成されたURLまたはボタン用コードを取得
この手順だけで、ECサイトを持たずともオンライン決済リンクが発行でき、販売や徴収をスタートできます。
POSレジアプリからの作成手順
もしあなたが店舗でSquare POS レジアプリ を使っている場合でも、同じようにリンク決済を作成できます。手順は下記の通り。
- Square アプリを開き、メニューから 「その他」>「リンク決済」 を選択
- 表示されていない場合は、「拡張機能」から「リンク決済」を追加する(無料機能)
- [+] ボタンをタップして新規リンクを作成
- 必要情報(リンク名、金額、説明など)を入力 → 保存
- リンクを共有またはQRコードを生成
この方法を使えば、店頭や対面サービスにおいても、カード決済リンクの送付による“非対面決済” が可能になります。
支払いページの確認とテスト決済の方法
リンクを作成したら、実際に支払いページが正しく表示されるか、リンク先を開いてチェックすることをおすすめします。
- タイトル・金額・説明文や画像が想定どおりか確認
- モバイル・PCの両方で表示確認
- 必要に応じてテスト購入(少額などで)を行い、決済フローを確認
特に、スマートフォン経由のユーザーが多い場合はモバイル表示のチェックを忘れずに。
また、複数リンクを使う場合はリンク名をわかりやすく付けておくことで管理がスムーズになります。
返金やキャンセルの対応手順
支払い後、万が一返金やキャンセルが必要になった場合も、管理画面から操作が可能です。
- ダッシュボード > 支払いメニュー から該当の取引を選択
- 返金処理を実行
- 必要に応じて顧客へ通知
返金時の操作は簡単ですが、返金しても決済手数料(3.6%)は差し戻されないことが多いため、運用ルールの整備が重要です。
Squareリンク決済を活用するポイント
Squareリンク決済は、リンクを送るだけでオンライン支払いを受け付けられる利便性が強みですが、運用方法を工夫することで、より高い決済完了率・業務効率化を実現できます。
ここでは、実務で特に重要となる「連携導線」「ビジネスモデルとの相性」「管理面の工夫」の3つの観点から、活用のポイントを整理します。
LINE公式アカウント・SNSとの組み合わせ
Squareリンク決済は、単体で使うよりも LINE公式アカウントやSNSと組み合わせて使うと、決済導線が圧倒的にスムーズ になります。
- LINEのメッセージに決済リンクを貼って月謝を案内
- InstagramのDMで商品紹介 → 決済リンクをそのまま送付
- ブログ記事末尾にリンクを設置して申し込み導線を簡略化
LINEやSNSはユーザーのアクティブ時間が長く、メッセージ開封率も高いため、「リンクを送る → すぐ決済ページを開いてもらえる」 というシンプルな流れが非常に強力です。
以下のようなメリットがあります。
- 支払い忘れが減る
- 入金までの時間が短縮される
- やり取りの中で自然に決済案内ができる
特に、教室運営や個別サービスを扱う事業者にとっては欠かせない活用方法です。
月謝・会費ビジネスの運用ルール
Squareリンク決済は単発支払いだけでなく、継続課金(サブスクリプション) でも使えるため、月謝・会費を扱う教室・スクール運営との相性が良いサービスです。
継続課金を利用する際のポイント
- 初回の登録時に「毎月自動で請求される」旨を明確に説明
- 休会・退会時の対応ルールをあらかじめ定めておく
- 教材費・イベント参加費は別リンクで運用すると管理が簡単になる
単発リンクと継続課金リンクを使い分けることで、「日常の月謝徴収」+「都度の追加費」 をどちらも無駄なく処理できます。
決済リンクの管理・セキュリティ対策
決済リンクは手軽に共有できる一方、管理方法によっては混乱を招きやすいため、特に以下のポイントを押さえておくと安心して運用できます。
おすすめの管理方法
- リンク名に「商品名+用途」を含める(例:月謝2024年3月、イベント参加費Aコース)
- 使い回しするリンクは、金額や数量設定を必ず確認してから案内
- 売上や支払い状況は、Squareダッシュボードで定期的に確認する
セキュリティ面で注意すべきポイント
- リンクは必要な相手にのみ共有する
- 公開投稿に貼る場合は、意図しない支払いが発生しないよう、リンクの内容設定を慎重に行う
- 決済通知メールを活用し、不審な取引がないかチェックする
Square側でカード情報は保持せず、安全に処理される仕組みになっていますが、リンク管理のルールを整えることで、より安心して運用できます。
まとめ
Squareリンク決済は、ECサイトを構築せずにオンライン決済を始められる、非常にシンプルで実用的な仕組みです。
単発のサービス代金、レッスン料、イベント参加費、少数の商品販売など、「リンクを送って支払いを受け取りたい」 という場面で強みを発揮します。
決済手数料は一律でわかりやすく、初期費用や月額費用も不要。入金サイクルも早いため、小規模ビジネスにとって導入しやすい決済方法といえます。
一方で、商品数が多い物販や複雑な販売施策、カート機能が必要な場合には、ネットショップを利用したほうが顧客体験を整えやすくなります。
このため、事業内容に応じて 「リンク決済」 と 「ECサイト」 を使い分けることが効果的です。
Squareリンク決済は、少ない負担でオンライン決済をすぐに開始できる万能な選択肢です。
教室運営・サービス事業・イベント主催者・スモールECなど、幅広いビジネスで活用できるため、まずは小さく導入しながら、自分の事業に最適な運用方法を見つけていくとよいでしょう。



