ネイルサロンを開業する方法の一つが、フランチャイズへの加盟です。
フランチャイズでは、本部のブランドや店舗運営ノウハウ、ネイリスト教育、集客・採用支援などを活用できます。一方、加盟金やロイヤリティ、店舗形態、サポート範囲は本部ごとに異なります。
ネイルサロンフランチャイズを比較するときは、加盟金だけでなく、総開業資金・毎月の固定費・採用や教育の支援・集客支援・契約条件まで確認することが重要です。
ネイルサロンフランチャイズおすすめ5選を比較
ネイルサロンFCは、低価格・回転率型、高単価型、小規模開業型、多店舗展開型など事業モデルが異なります。単純な料金比較ではなく、自分が想定する店舗運営に合ったブランドを選ぶことが重要です。
| フランチャイズ | 主な公開費用 | ロイヤリティ等 | 比較するときの特徴 |
| ANNE | ブランド使用料 月3.3万円~ | 売上歩合ロイヤリティ0円※ | 店舗づくりの自由度を確保しやすい |
| はあとねいる | 加盟金210万円/公式開業モデル475万円 | 公式収支モデルでは月商183万円に対し18.3万円 | 定額・短時間施術、多店舗展開型 |
| nailsalon shiki | 加盟金50万円・保証金30万円 | 売上5%+広告分担費3万円 | 既存店への導入にも対応 |
| Nail Support | 開業資金110万~880万円/加盟金20万円※ | 条件該当時に売上5%+システム料1.5万円 | 自宅・小規模開業にも対応 |
| free nail | 加盟金100万円~・店舗準備金200万~400万円 | 売上5% | 既存美容サロンへの併設にも対応 |
※ANNEでは売上歩合型のロイヤリティは0円ですが、別途ブランド使用料が月3.3万円~発生します。Nail Supportの加盟金20万円は公式サイトに掲載されている「限定10店舗」の募集条件です。最新状況は本部へ確認してください。
ANNE
ANNEは、爪を削らないパラジェルを採用し、デザイン提案や高単価帯のサービスを特徴とするネイルサロンです。
FCプランは、ライト月3.3万円、スタンダード月5.5万円、バリュー月9.9万円の3種類です。一般的な売上歩合型のロイヤリティは0円ですが、ブランド使用料として月額費用が発生します。
プランによって、ブランド利用、経営・接客・技術サポート、定期的なミーティングなど支援内容が異なります。
また、公式サイトでは実務未経験者向けのネイルスクール、材料の割引仕入れ、物販ECサイトなども案内しています。
売上に比例するロイヤリティを避けたい人や、ブランドを活用しながら自店舗の運営方針もある程度維持したい人が比較しやすいFCです。
はあとねいる
はあとねいるは、60分施術・定額料金を軸とするネイルサロンです。
公式サイトでは全国300店舗とし、求人・教育・集客・経営支援に加え、加盟時の商圏テリトリー設定も案内しています。
公式の開業資金モデルでは、物件取得費70万円、内外装工事費15万円、設備備品30万円、加盟金210万円、運転資金150万円で合計475万円です。
一方、同じ公式ページのFAQには「1店舗総額300万円程度」との記載もあります。
そのため、475万円をすべての加盟店に共通する必要額と捉えるのではなく、本部が掲載している一つの開業モデルとして確認する必要があります。実際の金額は物件や店舗条件などによって確認してください。
また、公式収支モデルでは月間売上183万円に対してロイヤリティ18.3万円を計上しています。この収支表も特定条件に基づくシミュレーションであり、実際の売上や利益を保証するものではありません。
スタッフを雇用して店舗運営を仕組み化し、将来的に複数店舗を展開したい場合に比較しやすいブランドです。
nailsalon shiki
nailsalon shikiは、ニュアンスネイルや独自のパーソナルカラー診断を特徴とするネイルサロンです。
公式のFC費用は、加盟金50万円、保証金30万円、ロイヤリティ5%、広告分担費3万円です。スタッフ育成を希望する場合は別途費用が発生します。
本部では、ホットペッパーやInstagramを活用した集客、求人、技術教育、運営マニュアル、出店エリア戦略、商材の割引仕入れ、経営支援などを提供しています。
すでにネイルサロンを開業している事業者を加盟対象としているほか、ブランド名を使用せず仕組みを導入するパートナーサロン制度も案内されています。
新規開業だけでなく、既存サロンの集客・教育・店舗運営の仕組みを改善したい場合にも比較しやすいFCです。
Nail Support
Nail Supportは、自宅サロンやマンションの一室などを含む、小規模開業にも対応するネイルサロンFCです。
公式サイトでは、開業資金総額の目安を110万~880万円、最低自己資金の目安を110万円としています。ただし、物件の状態などによって実際の費用は異なります。
加盟金は公式サイト掲載時点で「限定10店舗」の20万円です。
ロイヤリティは、1席当たり月間40万円以上の売上がある場合に月商の5%、これとは別にシステム使用料月1.5万円が設定されています。契約期間は3年間で、その後は1年ごとの自動更新とされています。
物件探し、資金計画、創業融資の事業計画、Web集客、求人、技術支援なども案内されています。
自宅や小規模店舗から始めたい人は、総開業資金と出店条件を確認したうえで比較対象にできます。
free nail
free nailは、大阪を中心に展開するネイル・美容サロンです。
公式サイトでは、加盟金を100万円~、店舗準備金を200万~400万円としています。
公式収支モデルではロイヤリティ5%のほか、HP・システム利用料、広告宣伝費なども費用として計上されています。
また、新規のネイルサロン開業だけでなく、既存サロンへネイルサービスを併設する事業モデルも案内しています。
そのため、美容室やエステなど既存の美容事業にネイルメニューを追加したい事業者にも比較しやすいFCです。
ネイルサロンフランチャイズの開業費用・ロイヤリティ
ネイルサロンFCの開業費用は、加盟金だけでは決まりません。
一般的には加盟金のほか、物件取得費、内装費、ネイルテーブル・チェアなどの設備、材料・商材、採用費、研修費、広告費、運転資金などを考慮する必要があります。
実際に、はあとねいるの公式開業モデルでは加盟金210万円に対し、物件・設備・運転資金などを含めた合計は475万円です。Nail Supportも開業資金総額を110万~880万円と幅を持って掲載しています。
したがって、加盟金が安いFC=総開業資金が安いFCとは限りません。
比較するときは、少なくとも以下を確認しましょう。
- 加盟金・保証金
- 物件取得費
- 内装・設備費
- ネイル商材費
- 採用・研修費
- 広告・集客費
- ロイヤリティ
- システム・ブランド利用料
- 開業後の運転資金
ロイヤリティについても「5%」「0円」といった数字だけでは判断できません。
ANNEでは売上歩合型ロイヤリティは0円ですが、ブランド使用料が月3.3万円~発生します。一方、shikiはロイヤリティ5%に加えて広告分担費3万円です。
毎月本部へ支払う費用の総額と、その対価として受けられる支援内容をセットで比較することが重要です。
ネイルサロンフランチャイズは儲かる?
フランチャイズへの加盟だけで利益が保証されるわけではありません。
ネイルサロンの利益を考えるときは、客数・客単価・席数・稼働率などから売上を計算し、そこから人件費・家賃・材料費・広告費・ロイヤリティなどを差し引く必要があります。
特にネイルサロンでは、施術を担当できるスタッフ数と予約枠が売上に影響します。
そのため、集客力だけでなく、ネイリストを採用・育成し、十分な予約枠を継続的に確保できるかまで確認する必要があります。
本部が公開する収支モデルも参考にはなりますが、そのまま自店舗の利益として考えることはできません。
例えば、はあとねいるは月間売上183万円・利益50万円、free nailは7席の新規開店モデルで月間売上451.5万円・営業利益約108万円というモデルを公開していますが、いずれも本部が設定した条件での試算です。
出店予定地域の家賃、想定スタッフ数、人件費、広告費を使って、自分の条件で収支計画を作ることが必要です。
ネイルサロンフランチャイズのメリット・デメリット
ネイルサロンFCのメリットは、ブランド名だけでなく、店舗運営に必要な仕組みを利用できることです。
今回調査したFCでも、集客、採用、技術教育、経営支援、商材仕入れなど複数の支援が公式に案内されています。
特に初めて店舗を経営する場合は、物件選定や採用、スタッフ教育などをゼロから構築する負担を減らせます。
一方で、加盟金やロイヤリティなどの費用が発生し、本部によってはブランド、メニュー、販促、商材などに一定の運営ルールがあります。
また、ネイルサロンは施術を提供する人材が必要なビジネスです。
本部のブランドや集客力があっても、必要なネイリストを採用・定着させられなければ、想定した店舗稼働を維持できません。
そのため、FCを比較する際は顧客の集客支援だけでなく、スタッフ採用・教育支援も重要な比較項目です。
ネイルサロンフランチャイズの選び方
まず確認したいのが、総開業資金と毎月の固定費です。
加盟金だけでなく、開業までに必要な資金と、開業後に毎月支払う費用を分けて比較します。
次に確認したいのが人材面です。
スタッフを雇用する店舗では、ネイリストの採用・教育・離職が店舗稼働に影響します。本部が求人媒体の運用まで支援するのか、研修をどこまで提供するのかを確認してください。
さらに、以下の項目を同じフォーマットで比較すると、本部ごとの差を判断しやすくなります。
総開業資金/月額費用/ロイヤリティ/採用支援/技術研修/集客支援/商材仕入れ/出店地域/契約期間/中途解約条件
特に契約条件は加盟前に確認が必要です。
加盟金や開業費用だけを比較して契約せず、契約期間、更新条件、中途解約、違約金、競業に関する条件などを契約書で確認しましょう。
ネイルサロンフランチャイズを開業するときの注意点
ネイルサロンでは、技術だけでなく衛生管理やコンプライアンスへの対応も重要です。
日本ネイリスト協会(JNA)は「JNA認定ネイルサロン制度」を設けており、認定条件として衛生管理自主基準の遵守、衛生管理責任者・技術管理者・技術責任者の配置、関連法令の遵守、賠償責任保険への加入などを定めています。
JNA認定を取得すること自体がすべてのネイルサロンに義務付けられているわけではありません。
ただし、加盟予定のFC本部がどのような衛生管理基準・技術教育・事故対応体制を設けているかは確認すべき項目です。
また、スタッフを雇用する場合は、人材不足によって予定していた席数を稼働できないリスクも考える必要があります。
加盟前には、採用が計画どおり進まなかった場合やスタッフが退職した場合に、本部からどのような求人・教育支援を受けられるのかまで確認しておきましょう。
ネイルサロンフランチャイズに関するよくある質問
ネイルサロンフランチャイズは未経験でも開業できますか?
未経験者の加盟や開業支援を行っているFCがあります。
ANNEは実務未経験者向けの教育システムを用意しており、別途スクール費用を設定しています。また、shikiもこれから開業する人を加盟対象とし、技術マニュアルや教育制度を提供しています。
ただし、オーナー自身が施術をしない場合でも、採用、スタッフ管理、資金管理などの経営業務は必要です。
ネイルサロンフランチャイズの開業資金はいくらですか?
必要資金はFC本部・店舗規模・物件条件によって大きく異なります。
今回確認した公式情報では、Nail Supportが開業資金総額110万~880万円、はあとねいるが一つの開業モデルとして475万円を掲載しています。
加盟金だけではなく、物件取得、内装、設備、採用、広告、運転資金まで含めた総額を確認してください。
自宅でネイルサロンフランチャイズを開業できますか?
自宅開業に対応しているFCがあります。
Nail Supportは、自宅ネイルサロンなど既存設備を活用することで内装工事費などを抑えられる場合があると案内しています。一方、出店地域によっては加盟できない場合もあります。
そのため、自宅開業を希望する場合は、物件契約や加盟契約の前に本部へ出店可否を確認してください。
副業でもネイルサロンフランチャイズを経営できますか?
副業での加盟を想定しているFCもあります。
shikiは副業でネイルサロンを始めたい人を加盟対象として案内し、はあとねいるも副業開業について公式サイトで説明しています。
ただし、オーナーが店舗へ常駐しなくても、スタッフ管理・採用・収支確認・本部との連携などは必要です。
フランチャイズ本部は何社比較すればよいですか?
重要なのは社数よりも、同じ項目で複数社を比較することです。
加盟金だけでなく、総投資額、月額費用、採用支援、集客支援、契約期間などをそろえて比較すると、自分の事業計画に合ったFCを判断しやすくなります。
ネイルサロンフランチャイズは費用・人材・集客支援を総合的に比較しよう
ネイルサロンフランチャイズは、本部のブランド、技術教育、採用・集客ノウハウなどを利用して開業できる仕組みです。
一方、FCによって事業モデルは大きく異なります。
売上歩合ロイヤリティを設けないブランド、小規模・自宅開業に対応するブランド、スタッフによる店舗運営や多店舗展開を想定するブランド、既存美容サロンへの併設に対応するブランドなどがあります。
そのため、最初に「自分が施術者として働くのか」「スタッフを雇用して経営に専念するのか」「既存事業へ追加するのか」を明確にすると比較しやすくなります。
そのうえで、総開業資金・毎月の支払額・人材採用と教育・集客支援・契約条件を複数社で比較してください。
本部が公開する収支モデルは参考情報として活用し、最終的には出店予定地域の家賃、人件費、客数などを使って独自の収支計画を作成してから加盟を判断しましょう。


