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ECサイトの「売れるデザイン」とは何か、6つの基本と超重要な2つの要素

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ECサイトにおけるデザインの役割

ECサイトにおいて、デザインには「商品の引き立て役」「他ECサイトとの差別化」などの役割があります。ここを意識できていないと、時間と労力をかけて「売れないデザイン」をつくってしまいかねません。

主役は商品であり、デザインは引き立て役

ECサイトの目的は商品を販売することです。ユーザーも商品を探したり購入したりするためにECサイトを訪れます。魅力的でニーズに合った商品は売れるだけでなく、「このサイトの商品は素晴らしい」という感動を与え、リピーター獲得にも寄与するでしょう。

ECサイトのデザインは、この商品を引き立て、魅力を最大限に伝える役割を果たします。だからこそ、ECサイトのデザインはシンプルでなければなりません。商品よりもデザインが目立ってしまったり、商品が見づらかったりしては本末転倒です。

オリジナリティあるデザインで競合と差別化

ECサイトのデザインはシンプルであるべきですが、競合との差別化も考えなくてはなりません。特にECパッケージのテンプレートを使う場合、カスタマイズし、競合と異なるデザインに仕上げることが重要です。

デザインはECサイトのブランドイメージに大きな影響を与えます。コンセプトやターゲット層に合ったオリジナルなデザインをつくることで、ユーザーに自社サイトを印象付けられるでしょう。

売れるECサイトを作るデザインの基本

ECサイトの成功において、デザインは重要な役割を果たします。ユーザーがサイトに訪れ商品を購入するかどうか、自社ECが記憶に残り再訪問してくれるかどうかは、デザインの質に大きく左右されるでしょう。

売れるECサイトをつくるための「デザインの基本原則」を6つ紹介します。

シンプルで全体を見渡せる画面であるか

ECサイトのホームページや商品ページは、シンプルで見やすいことが重要です。過度な情報や要素が詰め込まれていると、ユーザーはどこを見ればいいのかわからなくなってしまいます。画面に表示される情報やボタンは必要最低限に絞り込み、画面全体を見やすく設計しましょう。

情報は整理され、規則的に配置されているか

商品情報や価格、購入ボタンなどの要素は規則的に配置しましょう。これらが整理されていないと、ユーザーはどこに何があるのかわかりません。ボタンを探しているうちに、購買意欲は冷めていってしまうでしょう。

サイト全体に統一感を持たせ、どのページでも同じように要素を配置することも大切です。ページごとに要素がバラバラに配置されていては、ユーザーは都度ボタンや情報を探さなければなりません。画面が変わってもスクロールしても、同じ要素が同じ場所に表示されるようにデザインしましょう。

ユーザーが思考停止で操作できるか

ECサイトではユーザーが買い物に集中できるよう、直感的な操作性を大切にするべきです。ユーザーが思考停止で操作できるよう、ボタンのデザインから要素の配置にまでこだわり抜きましょう。

そのために役立つのが「アイコン」です。カートなら買い物カゴ、配送ならトラックというように、どれが何のボタンなのか一目見てわかるようにデザインしましょう。ここではオリジナリティにこだわらず、ほかのECサイトに倣うといいでしょう。

ファーストビューで興味を引けるか

ファーストビューとはECサイトサイトを開いた瞬間に目に入る、最初の画面のことです。スクロールせずに見える、トップページの画面最上部を指します。

ファーストビュー訪問者の興味を引くための重要な要素です。Webページの訪問者はスクロールして続きを見るか離脱するかをわずか3秒で判断するといわれています。ファーストビューで訪問者の心をいかにつかむかで、ECサイトの売上は大きく変わるでしょう。

ファーストビューは適切に切り替わるか

ファーストビューに表示させる画像は複数作り、適切に切り替わるように設計しましょう。ファーストビューが常に同じ画像だと、ユーザーは飽きてしまいます。

切り替わりに「動き」をつけることも重要です。画像がスライドしていったり、少しずつアップになっていたり、邪魔にならない程度の動きをつけることでユーザーの注意を引きやすくなります。

どんな端末でも見やすく操作しやすいか

ECサイトはスマホやタブレット、PCなど、さまざまなデバイスで閲覧されます。同じユーザーでも「通勤中はスマホ」「自宅ではPC」「自宅にいるが、寝転がってスマホで見る」など、タイミングや気分で閲覧デバイスが変わります。

どんな端末でも見やすく操作しやすい「レスポンシブデザイン」であることは、売れるECサイト、リピートされるECサイトの必須条件です。

ECサイトのデザインを作る前に考えたい、とても大切な2つのこと

ECサイトのデザインを作る前に、まずはターゲットとブランドイメージを明確にしましょう。ここが曖昧だったり言語化されていなかったりすると、ECサイトのコンセプトとデザインが乖離してしまいます。

ターゲット

ECサイトに限らず、Webサービスでも実店舗でも、ターゲットを明確にすることが大切です。性別や年齢、職業、家族構成、興味・関心、抱えている欲求や悩みなどのターゲット像を明確にすることで、「どんな人の心に刺さるデザインをつくればいいのか」がわかります。

たとえば若年層向けのECサイトなら「エモい」「アクティブ」などの要素がデザインの軸になるでしょう。一方で、高齢者向けなら落ち着いたデザインが好まれます。フォントや画像を大きめに設定するなど、「見やすさ」に対する配慮も必要です。

ブランドイメージ

ECサイトのデザインには、企業やブランドのイメージと一貫性を持たせましょう。ブランドイメージはECサイトのメインカラーを決めるためにも重要です。ブランドイメージが一貫していない場合、ユーザーが混乱したり先入観を持ったりしてしまうでしょう。

デザインの制作で知っておきたい用語

ECサイトにおいて特に重要なデザイン用語を紹介します。これらを意識することで、ユーザーにとってより使いやすいECサイトをつくり、印象に残る顧客体験を提供できるでしょう。

UI(ユーザーインターフェイス)

UI(ユーザーインターフェイス)はユーザーがシステムを操作するための画面のことです。ボタンやバナー、画像、動画、テキストにいたるまで、ユーザーに見えているすべての部分がUIです。

直感的に操作できること、どこに何があるのか一目で把握できることを大切に、ユーザーにとって使いやすいUIを設計しましょう。

UX(ユーザーエクスペリエンス)

UX(ユーザーエクスペリエンス)は日本語にすると「ユーザー体験」となり、ユーザーが商品やサービスを探したり購入したり、それが手元に届いたり、商品購入を通したあらゆる体験を指します。

ECサイトにおいては「ECサイトを見つけて訪問してみる」「ECサイト内で商品を探したり、レビューを読んだりする」「購入した商品がすぐに届いた」「梱包が丁寧だった」などの体験がUXにあたります。

より良いUXを提供するために、ECサイトの見やすさや商品の探しやすさはもちろん、レコメンドの表示やレビュー・口コミのつけやすさにいたるまで、ユーザー目線での設計にこだわりましょう。

CTA(コールトゥアクション)

CTA(コールトゥアクション)は日本語で「行動喚起」となります。ECサイトでは特に「カートに入れる」「今すぐ購入」などのボタンを指します。

CTAはユーザーに対して特定の行動を促すための要素です。ユーザーに起こしてほしい行動を端的に伝えること、目に付きやすく押しやすいボタンをつくることで、購買率は変わってくるでしょう。

ヒートマップ

デザイン用語ではありませんが、ECサイトのデザイン改善に役立つツールとして「ヒートマップ」が挙げられます。ユーザーがWebページのどこを見ているのか、どこをクリック・タップしたのかを視覚的に示します。

ECサイトのどの部分がよく見られているのか、どこで離脱されているのかなどがわかり、改善すべき部分を見つけやすくなるでしょう。

ECサイトの主役は商品!デザインは引き立て役だが、だからこそ丁寧につくりたい

ECサイトにおけるデザインは、商品を際立たせ、ユーザーに快適な購買体験を提供するための大切な要素です。デザインがシンプルで使いやすく、ターゲット層に合ったものであれば、売上や顧客満足度も高まるでしょう。

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この記事の監修
中島 崚
中島 崚
慶応義塾大学商学部卒業。新卒でフロンティア・マネジメント株式会社に入社し、メーカーの中期経営計画や百貨店の再生計画策定に従事。その後、スマートキャンプ株式会社に入社し、事業企画として業務を担う。また、兼務でグループ会社であるマネーフォワードベンチャーパートナーズ株式会社に出向し、アントレプレナーファンド「HIRAC FUND」でキャピタリスト業務に携わる。2022年7月よりこれまで副業で経営していたステップ・アラウンド株式会社を独立させる。
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