この記事では、LINEショップカードを活用してリピーターを育成し、売上アップを目指す方法を、作り方から使い方、特典の付与方法、特典のゴール設定など事例紹介も含めて詳しくご紹介します。 最後まで読んでいただければ、顧客満足度を向上させ、売上アップにつながる具体的なアイデアが得られるでしょう。
LINEショップカードとは?
LINEショップカードの特徴と機能
LINEショップカードは、LINE公式アカウントを利用してデジタルポイントカードを運用できるサービスです。このカードを通じて顧客はポイントを貯め、店舗が設定した特典を受け取ることができます。スマートフォン(スマホ)画面上で操作が完結するため、紙のポイントカードと比べて利便性が高く、管理も簡単です。
ポイントの付与と管理方法
ポイントの付与は、顧客が来店時に店舗が発行したQRコードを読み取ることで行います。この方法はスムーズであり、店舗側は手動での記録が不要です。
LINEのショップカードはオンラインでも利用できます。
ポイント付与の為の「QRコード」を友だちに読み込んでもらいポイント付与を行います。これは、QRコードを読み込んでもらえれば、オンラインショップやオンラインサービスで利用してもらえるということです。
顧客はスマホのLINEアプリ内で自分のポイント残高や特典状況を確認できるため、管理の透明性も向上します。加えて、ポイント付与のタイミングや条件(例えば、購入金額ごとに1ポイント付与など)を柔軟に設定できます。
特典設定の仕組み
LINEショップカードでは、貯まったポイントに応じて特典を設定できます。例えば、「10ポイントで次回利用時の10%割引」や「20ポイントで無料ドリンク」など、店舗の戦略に合わせた特典が可能です。オンライン専用に、オンラインで購入した方だけに、ポイント付与用のQRコードを表示させる、また、HPやブログを見てもらいたいときは、トップ画面にポイント付与用のQRコードを表示しておいて、訪問するたびにポイントを貯める仕組みを作ることも可能です。
また、特典の内容は管理画面で簡単に変更できるため、季節やプロモーションに応じた調整が可能です。
LINEショップカードの有効期限とランクアップカードの活用
有効期限の設定は、キャンペーン期間を限定する場合や特典の消化を促したい場合に効果的です。例えば、「3か月以内に利用可能」と設定すると、顧客の来店頻度を高めることができます。さらに、ゴール達成後に次のカードをランクアップカードとして発行して、多く利用されている顧客により豪華な特典を設定し、来店数と売上増の施策として使うことができます。
ユーザーデータの収集と分析方法
LINEショップカードは、顧客の利用履歴やポイント付与データを収集し、管理画面で視覚的に確認できます。これにより、「どの特典が最も利用されているか」「来店頻度が高い顧客層はどこか」などの重要な情報を得ることができます。これらのデータは、ターゲットマーケティングや今後のキャンペーン設計に活用できます。
LINEショップカードのメリットとデメリット
紙のポイントカードとの違い
LINEショップカードの最大の違いは、デジタルで完結する利便性です。紙のカードは紛失や忘れるリスクが高いのに対し、LINEショップカードはスマホ内で管理されるため、その心配がありません。また、QRコードで簡単にポイントを付与できるため、店舗側の業務効率も向上します。
メリット
- コスト削減: 紙のカードを印刷する必要がなくなり、運用コストが抑えられます。
- データ活用: 利用履歴や顧客データを収集し、マーケティングに活用できます。
- 再来店促進: ポイント制度を通じて顧客のリピート率を向上させられます。
- 柔軟性の高い運用: 特典やポイント付与条件を簡単に変更できます。
- 環境に優しい: デジタル化により紙資源を節約できます。
デメリット
- LINE未使用者は利用不可: LINEを使っていない顧客には提供できません。
- スマホ依存: 顧客がスマホを持っていないと、使用できません。
- 初期設定の手間: 導入時に各種設定を行う必要があります。
- 有効期限の管理が必要: キャンペーンなど有効期限の管理を行う必要があります。
運用上の注意点
LINEショップカードの運用を成功させるには、特典内容の明確化や定期的な告知が重要です。また、QRコードの設置場所をわかりやすくすることや、スタッフが顧客に使い方を説明することで、利用率を高めることができます。
LINEショップカードの導入方法|初心者でも簡単
LINEショップカードを作成するためのステップは以下の通りです。
- LINE公式アカウントの登録: まずLINE公式アカウントを作成します。
- ショップカードを選択: 管理画面で「ショップカード」を選びます。
- カードのデザイン設定: カードの外観や配色を決定します。
- ポイントと特典の設定: ポイント付与条件や特典内容を設定します。
- QRコードの発行: 顧客が利用できるQRコードを作成し、店舗で掲示します。
ショップカードの作り方
1. LINE公式アカウントの登録
オレンジのボタンを押すと登録画面が開きます
登録が終わると下記の公式アカウントの画面が出てきます
2. ショップカードを選択:左のメニューのツールの下に「ショップカード」がありますのでここをクリックします
カード設定画面が出てきますので、ここからショップカードを作成していきます
3.カードのデザイン設定
カードの色を選び、背景画像を追加します。
上記画面の下にスクロールすると、下記のように特典ポイントの設定ができます。
4.ポイントと特典の設定
特典チケットを作成します。今回はゴールポイントとして20%割引券とします。
デザインを選んで設定を完了します。
確認画面です。
ゴールの特典としてこの作成した20%割引券を特典チケットに設定します。
特典内容は顧客にとって魅力的で、かつ店舗の利益を確保できるバランスが重要です。例えば、「初回登録時に5ポイント付与」「20ポイントで次回利用時の20%割引」など、具体的なインセンティブを提供します。ゴール特典やポイント特典を設定しユーザが達成したら得られる特典チケットを用意するのが効果的です。
ポイント特典も設定します。
ゴールまでのポイントは5ポイントから10ポイントへ変更します。
また、その下のポイント特典も設定します。
ポイント特典のチケットを準備します。
特典チケットには、ゴール特典の20%割引しかありませんので、一番下の緑の「特典チケットを作成」ボタンで新たな特典チケットを作成します。
特典チケットとして「お好きなコーヒーとケーキのセット」とテキストを入力して、特典画像を設定しました。
特典チケットとして、新たに作成したものが表示されました。
ポイント特典を選び、そのポイント特典が得られるポイント数(ここでは「5」)を設定します
また、カードを取得した時に与えるポイントも設定します。
不正利用防止には「ポイント取得制限」の機能を使います。続けて複数回ポイントが取得できないに、設定できます。1日1回だけや、1時間以内のポイント付与はできないようにするなど、自店舗の運用に合わせて選択できます。
出来上がったカードのイメージです。
出来上がったので、このカードを公開します。
5.QRコードの発行
このカードをお店で読み取ってもらうQRコードを準備します。
「QRコードを作成」を選んでクリックします。
印刷用のポイントQRコードのダウンロード画面が出てきます。
ここで使用したいデザインを選んで印刷して、店頭に提示すれば準備完了です。
ショップカードの作成手順はシンプルで分かりやすいので、ポイント付与の仕方を決めてお客様にアピールする画像を準備すれば、簡単に作成できます。
QRコードやURLでのカード配布方法
店頭での告知方法
店舗内でQRコードを掲示し、顧客がすぐに取得できるようにします。目立つ場所に設置し、「ここからポイントカードが登録できます」などの案内文を添えると効果的です。スタッフが顧客に直接説明することで、登録率をさらに高められます。
オンラインでの配布テクニック
公式サイトやSNSにQRコードやURLを掲載し、来店前の顧客にもショップカードの登録を促します。また、メールマガジンやオンライン広告で特典付きのキャンペーンを告知すると、より多くの顧客にアプローチできます。
「カード取得用URL」を活用すると、LINE公式アカウントのvoomやチャット、一斉配信などを通じて、顧客にショップカードを配布する事ができます。
LINEショップカードを活用した顧客リピート率の向上
再来店を促進する特典設計
再来店を促すには、顧客がすぐに利用したくなる特典を設けることが重要です。例えば、「次回来店時に利用可能な10%割引」や「一定額購入ごとにポイントを追加付与」などが効果的です。
初回取得ボーナスの活用
新規顧客に対しては、初回登録時にボーナスポイントを提供します。例えば、「初回登録で10ポイントプレゼント」などの特典は、カードの利用率を向上させます。
ポイントの達成感を高める中間特典の設定
途中で得られる中間特典を設定することで、顧客が継続してポイントを貯めやすくなります。例えば、「5ポイントで小さなプレゼント、10ポイントで割引クーポン」など、段階的な特典設計が有効です。
リッチメニューの活用方法
LINE公式アカウントのリッチメニューにショップカードのリンクを設定すると、顧客が簡単にアクセスできます。アイコンや文字を目立たせることで、視認性を高めます。
ショップカードへ遷移するリンクをリッチメニューに設定することができます。リッチメニューは、トーク画面下部に表示されるメニュー機能です。
効果的なデザインのポイント
カードや特典のデザインは、顧客の目を引くものにすることが大切です。鮮やかな色や目立つキャッチコピーを取り入れることで、興味を引きつけられます。
ランクアップカードの活用
お客様がゴール達成後に別のカードに切り替わる機能となります。カードごとに違う特典を用意することで利用の多いお客様にはより豪華な特典を用意して、リピート率とロイヤリティを高めることができます。
LINEショップカードの運用事例|成功企業に学ぶポイント
SUZU CAFEの成功事例
1. 背景と目的
SUZU CAFEでは、競争が激しい都内の飲食業界でリピーターを増やし、安定した売上を確保することが課題でした。また、紙のポイントカードでは紛失や管理の手間が課題となっており、デジタル化による効率的な運用を目指しました。
2. 具体的な活用方法
LINEショップカードを導入し、来店時にQRコードを読み取ることでポイントを付与する仕組みを構築しました。10ポイントで「次回ドリンク1杯無料」という特典を設定し、さらに初回登録時にはボーナスポイントを付与しました。また、LINE公式アカウントのリッチメニューにショップカードのリンクを設置し、簡単にアクセスできるようにしました。
3. 効果
導入後、登録者数は3か月で1,500人を突破し、リピーター率が25%向上しました。また、LINEを通じた情報発信により、平日の来店客数も増加。特典利用率も高く、顧客満足度が向上しました。
長沼精肉店の成功事例
1. 背景と目的
長沼精肉店では、高品質な商品を販売しているものの、単価が高いためにリピート率の向上が課題でした。また、顧客の追加購入を促すプロモーション手段を模索していました。
2. 具体的な活用方法
LINEショップカードを導入し、購入金額1,000円ごとに1ポイントを付与する仕組みを取り入れました。20ポイントで「高級和牛100g無料」の特典を設定し、特典の魅力でリピートを促進しました。さらに、期間限定でポイント2倍キャンペーンを実施し、短期間でポイントを貯めやすくする工夫も行いました。
3. 効果
導入後、ポイントカード登録者数が1,000人を突破し、顧客単価が15%向上しました。また、期間限定キャンペーン時の売上が通常月より20%増加するなど、特典を活用したリピーター戦略が成功しました。
ビアパブ「THE GRUB」の成功事例
1. 背景と目的
「THE GRUB」は、クラフトビールを提供するビアパブで、夜間の来店客を増やし、常連客のリピート率を向上させることが課題でした。また、特定のビールを試してもらうプロモーションが不足しており、より顧客との接点を強化する必要がありました。
2. 具体的な活用方法
LINEショップカードを導入し、1杯注文ごとに1ポイントを付与する仕組みを構築しました。10ポイントで「次回ビール1杯無料」という特典を設定し、クラフトビール愛好者にリピートを促しました。また、新しいビールが入荷した際にはLINE公式アカウントを活用し、登録者に限定クーポンを配信。リッチメニューにショップカードへのリンクを設置し、簡単に登録できるようにしました。
3. 効果
導入後、来店客数が週平均で15%増加し、特に平日の夜間の来店者が顕著に増えました。ポイントカードの登録者数は1,200人を突破し、特典利用率も高く、顧客満足度の向上に成功しました。さらに、新しいビールの売上が事前告知により30%増加しました。
焙煎豆鶴の成功事例
1. 背景と目的
焙煎豆鶴は、地元産の焙煎コーヒー豆を販売する専門店です。顧客の購入頻度が低いことが課題であり、定期的な利用を促す仕組みを求めていました。また、オンライン注文の利用者を増やし、売上の底上げを目指していました。
2. 具体的な活用方法
LINEショップカードを導入し、購入1,000円ごとに1ポイントを付与する仕組みを採用しました。10ポイント貯めると「次回購入時500円割引」の特典を提供。また、オンラインストアの利用者には、特典付きのクーポンコードを配布し、デジタルでの購入促進を行いました。さらに、ポイント2倍デーを定期的に設定し、週末の来店を促しました。
3. 効果
LINEショップカードの登録者は3か月で800人を突破し、顧客の購入頻度が20%向上しました。さらに、オンラインストアの売上が25%増加し、特典利用者のリピート率も大幅に改善。平日のポイント2倍デーでは来店客数が通常時より30%増加し、安定した売上を確保できるようになりました。
和菓子カフェ「廚菓子くろぎ」の成功事例
1. 背景と目的
「廚菓子くろぎ」は、伝統的な和菓子と現代的なカフェメニューを提供する人気店です。しかし、観光客や新規顧客の来店は多い一方で、リピーターの育成や常連客の増加が課題となっていました。また、紙のポイントカードを導入していたものの、紛失や管理の煩雑さが顧客と店舗双方の課題でした。
2. 具体的な活用方法
LINEショップカードを導入し、1,000円以上の購入で1ポイントを付与する仕組みを採用しました。10ポイントで「季節限定の和菓子1つ無料」の特典を提供し、季節感を重視したプロモーションを展開しました。また、LINE公式アカウントを活用し、季節の和菓子や新メニューの情報を登録者に配信しました。リッチメニューにはショップカードのリンクを設置し、店頭や公式ウェブサイトでもQRコードを活用してスムーズに登録できる環境を整えました。
3. 効果
LINEショップカード導入後、ポイントカード登録者数は2,000人を超え、特典を目当てにしたリピーターの増加に成功しました。来店頻度が従来より25%向上し、特に特典の対象となる季節限定商品は売上が40%増加しました。また、LINEを通じた新メニューの告知が来店促進につながり、常連客の増加につながりました。
これらの事例は、LINEショップカードの柔軟な活用が、顧客リピート率の向上や売上拡大に直結することを示しています。
LINEショップカードの効果を最大化するためのヒント
顧客データを活用したターゲットマーケティング
LINEショップカードで収集したデータを活用することで、顧客属性や行動パターンを分析し、効率的なターゲットマーケティングを実現できます。たとえば、来店頻度が高い顧客には限定クーポンを送付し、リピーターとしてのロイヤルティを向上させます。一方、来店間隔が空いている顧客には再来店を促す特典を送るなど、個別アプローチが可能です。
LINEショップカードと連携できるその他のLINE公式アカウント機能
クーポン機能との連携
ショップカードとLINEクーポンを連携させることで、ポイントが貯まったタイミングで自動的に割引クーポンを発行できます。これにより、特典利用率が高まり、顧客満足度がさらに向上します。
メッセージ配信機能の活用
特典の期限が近づいた際にリマインドメッセージを送ることで、利用率を向上させます。また、新商品やイベントの案内を定期的に送ることで、顧客との接触機会を増やせます。
クーポンやメッセージ配信との組み合わせ術
LINEショップカードを活用する際には、特典クーポンとメッセージ配信機能を組み合わせることで、効果的なプロモーションが可能です。たとえば、「ポイント2倍キャンペーン」を告知し、友だち登録数や来店頻度を高める取り組みが有効です。また、特典利用後のアンケートを実施し、さらなる改善につなげることもおすすめです。
LINEショップカードに関するよくある質問(Q&A)
LINEショップカードの利用に料金はかかる?
LINEショップカード自体は無料で利用可能ですが、LINE公式アカウントの料金プランに応じた月額費用が発生します。無料プランでも機能を十分に活用できますが、メッセージ配信数が多い場合は、有料プランへのアップグレードを検討するのがおすすめです。
カード発行枚数の制限はある?
1つのアカウントに発行できるショップカードは同時には1枚です。ポイントが貯まると自動的に新しいカードに表示が変わります。2枚目以降のカードでは特典を増やすなど来店や購買を促進する施策を工夫すると良いでしょう。この切り替わるカードの枚数制限が‘ありません。
また、ポイントカードのゴールまで貯めた顧客にはランクアップカードを発行し、リピーターだけが得られるカードと特典を設定することでリピート率を向上できます。
ユーザーにショップカードを忘れず利用してもらうための方法は?
特典の魅力を強調し、定期的なリマインド通知を活用することが効果的です。また、店頭やリッチメニューでショップカードの利用を積極的に促す工夫も必要です。
まとめ|LINEショップカードをビジネスに役立てる一歩を踏み出しましょう
LINEショップカードは、顧客満足度の向上や売上増加を実現するための強力なツールです。本記事で紹介した事例やヒントを参考に、自店舗に最適な運用方法を見つけてください。LINEショップカードを活用することで、リピーターの育成や新規顧客の獲得を効果的に行い、ビジネスの成長につなげましょう。