土日にできる副業を厳選して5つ紹介します。「土日にちょっとしたお小遣い稼ぎがしたい」という人はもちろん、「まずは土日の副業から始めて、将来は本業にしたい」「ゆくゆくは従業員を雇いビジネスを拡大していきたい」という人におすすめの仕事も紹介します。
データ入力
はじめやすさ:★★★★★
稼ぎやすさ:★★☆☆☆
リスク:★☆☆☆☆
将来性:★☆☆☆☆
データ入力はExcelやGoogleスプレッドシートなどの表作成シートに、指定されたデータを入力していく仕事です。クライアント企業の経費や精算にかかわる数値を入力したり、営業リスト作成用に指定された業種の会社の会社名・代表電話番号・所在地などをインターネットで検索し、表作成シートに転記していったりします。
メリット
- PC1台とインターネット環境があればはじめられる
- マニュアルどおりに進めるだけで初心者でも簡単
- 本業でPC作業をしている人ならすぐに慣れる
データ入力は本記事で紹介する副業のなかでも特に始めやすいです。PC1台とインターネット環境があればすぐに始められるので、コストはほとんどかかりません。自宅に固定回線がない人も、スマホのテザリングをPCにつなげば作業できるでしょう(ただし、営業リスト作成のような仕事は検索する回数が多く、それなりの通信容量を使います)。
マニュアルどおりに進めるだけ、基本的なPC操作とコピー&ペーストができれば誰でもできる仕事なので、初心者でもすぐに慣れるはずです。本業でPC操作をしている人、ExcelやGoogleスプレッドシートを使っている人なら、はじめからスピーディに作業を進められるでしょう。
デメリット
- 単価が低く稼ぎづらい
- 単純作業なので飽きやすい
- 内容によってはある程度の高速回線が必要
データ入力は単純作業なので、誰でもすぐに慣れるでしょう。しかし、作業が単純すぎるあまりすぐに飽きてしまう人も多いです。単価は「1文字0.1~1円」「1件数円~数十円」ほどと低く、作業スピードが早くなければあまり稼げません。
作業自体に面白みがなく稼ぎづらいことから、すぐに飽きてしまい、ほかの副業に目移りしてしまう人もいるでしょう。慣れてきたら、飽き防止のためにYouTubeやDVDなどを見ながら作業するのもいいかもしれません。ただし、余所見はミスにつながるので、これらの動画は見るというよりながら聴きする程度にしておきましょう。
「営業リスト用に指定されたカテゴリの会社のデータを集める」のような、何度も検索したりたくさんのWebページを開いたりする案件では、ある程度の高速回線が必要です。回線の速度が遅くても作業はできますが、Webページを開くのに5秒、10秒とかかるようでは作業が進まず、稼げる金額も少なくなります。
向いている人
- PCや表計算ソフトの操作に慣れている人
- ゲーム感覚でスピードアップを楽しめる人
- ライブ配信が好きで、よくながら聴きしている人
データ入力の副業では正確さを保ちつつ、いかにスピーディに作業を進められるかが重要です。作業スピードが上がるほど時給換算したときの金額も高くなります。単純作業が好きな人、ゲーム感覚で作業スピードを高めるために工夫できる人に向いています。
本記事で紹介する副業のなかでも、データ入力は動画のながら聴きがしやすい仕事です。YouTubeや配信アプリのライブ配信が好きな人にとっては、動画を見ながらお小遣い稼ぎができるぴったりの副業かもしれません。
ライター
はじめやすさ:★★★★★
稼ぎやすさ:★★★☆☆
リスク:★☆☆☆☆
将来性:★★★★★
ライターには取材をして記事を書く仕事や書籍のゴーストライターなどさまざまな仕事がありますが、副業に向いているのが「Webライター」です。本記事のようなWebで公開される記事を書く仕事で、主にインターネットで指定されたテーマについて調べ、読者の役に立つ記事、宣伝・集客ができる記事を書きます。
メリット
- 「伝わる日本語」を書く力が付く
- 自分の知識や経験を活かせる
- さまざまな分野の知識が身に付く
ライターは不特定多数の読者に向けて記事を書く仕事です。読者の年齢や性別、職業などは多種多様で、どんな人にとってもわかりやすい記事を書かなければなりません。はじめはうまく書けずに苦労するかもしれませんが、書き続けるうちに「誰にとってもわかりやすい、伝わる日本語」が書けるようになるでしょう。これは本業で報告書やメールを書いたり、プライベートでLINEのやり取りをしたり、さまざまな場面で役立つ力です。
自分の知識や経験を活かせること、記事を書くことでさまざまな分野の知識が身に付くことも、ライターならではのメリットです。
たとえば本記事は「土日にできる副業」というテーマで書かれています。土日にできる副業にはどんな種類があるのかインターネットで検索し、内容がよくわからない仕事があれば、その仕事について詳しく調べなければなりません。このように副業に関する記事をたくさん書けば、どんな副業があるのか、どの副業がどんな人に向いているのかがわかるようになり、自分の副業を選ぶときにも役立ちます。
副業に関する記事を書き続ければ、副業の記事はあまり調べなくても書けるようになるでしょう。たとえば筆者は副業やフランチャイズなどの分野に詳しいです。記事で紹介する副業の種類を決めるときはリサーチ(インターネットで調べること)をしましたが、各副業について紹介する文章は、ほとんど何も見ずに書いています。自分の詳しい分野なら、頭のなかにある知識や知見を使ってスピーディに書けるでしょう。何より、自分の知識や知見を活かして記事を書くのは楽しいものです。
デメリット
- 慣れるまで1記事書くまでにかなりの時間がかかる
- 最初はあまり稼げない
- 身体が痛くなりやすい
ライターは日本語さえ書ければ誰でも始められる仕事です。しかし、誰にとってもわかりやすい記事を書くのは意外と難しいものです。最初は「この書き方で本当にいいのかな?」「これ以上書くことが思いつかない」「記事を書くためのリサーチのやり方がわからない」と、つまずくことも多いでしょう。3,000文字の記事を書くのに5時間かかる人も珍しくありません。ライターは執筆速度=時給なので、慣れるまではあまり稼げないでしょう。
ただ、続けるうちにスピードは上がっていきます。参考までに、筆者もはじめのうちは3,000文字の記事を書くのに3~5時間ほどかかっていましたが、今では1時間で3,000~5,000文字を書けるようになりました。
ただ、どんなに慣れても「身体が痛い」という悩みはつきまといます。PC画面を見つめ、同じ姿勢でタイピングし続けるライターは、肩こりや腰痛になりやすいです。これらの痛みがひどくなると、作業を30分続けるのも辛くなります。20~30分に一度は立ち上がって肩を回す、記事を1本書いたら軽い散歩に行くなど、こまめに身体を動かすようにしましょう。座り続けていると背中が痛くなりやすいので、スタンディングデスクを使うのもおすすめです。
向いている人
- 調べ物が好きな人
- 気が付くと考え事をしている人
- 副業からはじめて本業にしたい人
ライターはとにかく色々なことを調べなければなりません。たとえば本記事でデータ入力の単価について書きましたが、これも「データ入力 相場」と検索したり、クラウドソーシングで実際の単価をチェックしたりして調べています。子どもの頃に図書館で調べ物をするのが好きだった人、総合的な学習の時間が好きだった人は、ライターに向いているでしょう。大人になってからも、わからないことがあればすぐに本やスマホで調べているという人にもおすすめできる副業です。
調べるだけでなく、考える力も必要です。調べて得た情報からどんなことがいえるのか、どう表現すれば伝わりやすいのか、読者さんの心を動かせるのか、ライターは常に脳みそをフル回転させています。ふと気が付くと考え事をしているという人は、ライターに適正があるでしょう。
ライターは副業におすすめなだけでなく、キャリアアップの幅が広い仕事でもあります。ライターとして稼げるようになったら副業から本業にシフトすることも、ライターから編集者やディレクター(記事製作の監督をする人)を目指すこともできます。
動画編集
はじめやすさ:★★★★★
稼ぎやすさ:★★★☆☆
リスク:★★☆☆☆
将来性:★★★★☆
動画編集は企業から個人まで、さまざまな人から動画製作を請け負う仕事です。最近はYouTuberの台頭や企業のYouTube進出などにより、需要が一気に高まりました。クライアントから撮影済み動画を受け取り、不要な部分をカットしたり、テロップやBGM・効果音を付けたり、動画を編集する仕事です。
メリット
- 仕事(依頼)の数が多い
- 意外と低コストで始められる
- 簡単な仕事なら初心者でもできる
動画編集は敷居の高い仕事と感じるかもしれませんが、意外と始めやすい仕事です。動画の「間」をカットしたり、テロップや効果音を付けたりするだけの仕事なら、時間をかけれ初心者でもできます。簡単な動画編集なら1万円ほどで購入できる編集ソフトでもこなせるでしょう。YouTubeの動画なら、YouTube内の編集機能でも編集できます。
先述の通り、YouTuberの台頭により動画編集の仕事は増えました。個人の、まだあまりチャンネル登録者数が少ないYouTuberが、低コストで編集を任せられるパートナーを探していることもあります。はじめのうちは単価が低くても簡単な仕事を請け負い、スキルアップと実績づくりを目指すといいでしょう。続けるうちに高単価の仕事も請け負えるようになってきます。
デメリット
- 動画編集には時間がかかる
- データ入力やライターに比べるとコストがかかる
- ほかの副業に比べて自分のペースで続けるのが難しい
データ入力やライターはPCとインターネット環境さえあればすぐに始められますが、動画編集には編集ソフトが必要です。スペックの低いPCでは作業が進めづらいかもしれません。編集ソフトや作業用のPCなどを用意するための投資が必要になるかもしれません。
動画編集にはとにかく時間がかかる仕事で、10分の動画を作るのにかかる時間は8~12時間ほどといわれています。
データ入力やライターのように「慣れてくれば早くなる」とも言い切れません。動画編集では編集作業に入る前に動画の内容を確認しなければならず、倍速で確認したとしても、確認にはある程度の時間がかかります。動画編集者としての腕が上がってくれば「ほかにカットできる”間”はないか」「もっといい演出があるのではないか」と、こだわりも出てくるでしょう。
高単価の案件では高度な編集が要求されるうえ、クライアントとの打ち合わせも必要です。続けるうちに時給は上がり、作業時間を短縮する工夫もできるようになりますが、データ入力やライターほどの時短は難しいでしょう。
土日のみの副業ではできることに限界があり、上を目指すほど、自分のペースで続けるのが難しくなっていくかもしれません。
向いている人
- 将来本業にしたい人
- 動画を観るのが好きな人
- 結婚式や忘年会などのムービーを作ったことがある人
動画編集はライターと同じく、将来本業にしたい人におすすめの副業です。まずは土日のみの副業で実績を積みながら、少しずつ動画編集にかける時間を増やしていくといいでしょう。
動画を観るのが好きな人にもおすすめできます。動画編集の仕事をはじめると、動画を観ながら「この演出いいな」「この”間”はカットした方が良かったんじゃないか?」などと考えるようになるでしょう。動画を観れば観るほど、編集や演出のアイデアは増えていきます。
結婚式や忘年会などでムービー製作をしたことがあるなら、簡単な動画編集はもうできるはずです。当時使った編集ソフトが残っているなら、それを使って最初の仕事を請け負ってみましょう。
家事代行
はじめやすさ:★★☆☆☆
稼ぎやすさ:★★★☆☆
リスク:★★★☆☆
将来性:★★★★☆
家事代行はハウスクリーニングや障子の張り替え、お墓掃除などの家事を代行する仕事です。共働き世帯や高齢者の一人暮らし世帯が主な顧客で、障子の張り替えやお墓掃除の代行は高齢者からのニーズが高いです。
家事代行を始める方法は大きく3つに分けられます。ココナラのような「スキル販売プラットフォーム」を使う方法と、フランチャイズに加盟する方法、個人で開業する方法の3つです。土日の副業として始めるならスキル販売プラットフォームかフランチャイズがおすすめです。
メリット
- 未経験でも始めやすい
- 時間の融通がききやすい
- フランチャイズなら集客や営業を本部に任せられることも
家事代行は個人宅の掃除や障子の張り替え、お墓掃除などの簡単な家事を代行するサービスです。特別なスキルがなくても、家事が一通りできれば始められるでしょう。
普通の掃除では落ちない水垢やカビなど、こびりついた汚れを落とすハウスクリーニングも、フランチャイズに加盟すれば未経験から簡単に始められます。加盟するチェーンにもよりますが、仕事に必要なスキルは数日程度の研修で身に付けられるでしょう。ハウスクリーニング用の道具も本部が提供してくれるので、洗剤や道具選びで迷うこともありません。
フランチャイズのなかには加盟店の代わりに集客や営業をしてくれるところもあります。本部に入った依頼はそのエリアの加盟店に割り振られ、都合の付くときだけ引き受けることもできます。
このようなチェーンを選べば、土日のみの副業として家事代行を始められるでしょう。
デメリット
- 経営の自由度が低い
- 加盟金やロイヤリティがかかる
- チェーンのイメージの影響を受ける
フランチャイズにはルールやマニュアルがあり、加盟店はそれに沿って経営しなくてはなりません。個人での開業に比べると自由度は低いです。
チェーンのブランド力を使って集客ができるのはメリットですが、他店が起こしたトラブルでチェーン全体のイメージが悪くなり、自店にまで悪影響が及ぶリスクもあります。
加盟金やロイヤリティがかかるため、ここまで紹介してきた3つの副業に比べてリスクも高いです。加盟するチェーンにもよりますが、店舗用の物件がいらないチェーンでも100万円弱の初期費用が必要になると考えておきましょう。ロイヤリティは固定制で月3~8万円ほど、変動制で売上の6~27%ほどが相場といわれています。
向いている人
- 社会に貢献できる仕事がしたい人
- 将来本業にしたい人
- 従業員を雇い、事業拡大を目指したい人
家事代行は土日のみの副業というよりも、「土日の副業から始めて、いずれは本業にしたい」という人に向いています。まずは副業で始めて感覚をつかみ、慣れてきたら本業にシフトするといいでしょう。
従業員を雇い、規模拡大を目指すオーナーも多いです。店舗用の物件が必要ないチェーンなら、規模拡大にかかるコストも抑えられ、低リスクで売上アップを目指せるでしょう。
キッチンカー
はじめやすさ:★★☆☆☆
稼ぎやすさ:★★★★☆
リスク:★★★★☆
将来性:★★★☆☆
キッチンカーは小さなトラックを使い、クレープやドリンク、メロンパン、たこ焼き、焼き鳥などの移動販売をする仕事です。個人で開業することもできますが、経営ノウハウや出店場所の紹介、商品提供などのあるフランチャイズでの開業がおすすめです。
土日のみの副業にも向いていて、平日は会社員として働き、集客力の高い休日のイベント会場に出店するという働き方ができます。
メリット
- 低コストで飲食業を始められる
- 立地選びを間違えるリスクがない
- 事業を拡大しやすい
キッチンカーは飲食業のなかでも低コスト・低リスクで始められる事業です。通常の飲食店は店舗用の建物と土地が必要で、初期費用として1,000万円ほどかかることも珍しくありません。
その一方、キッチンカーは小さなトラック1台で始められます。フランチャイズの場合、トラックの購入・レンタル費や加盟費などの諸々の初期費用を合計しても、200万~300万円ほどが相場といわれています。他業態と異なりロイヤリティがないチェーンも多いです。
基本的に1~2人回しなので、オーナー1人でも十分に運営できます。従業員を雇うとしても少人数で済むため、人件費を抑えられるでしょう。
オペレーションが簡単なのもキッチンカーの特徴です。「冷凍の生地を焼くだけ」「マニュアルどおりにフルーツや野菜をミキサーするだけ」などの簡単なオペレーションで商品を提供でき、テーブル管理も必要ありません。新人のアルバイトでもすぐに仕事を覚えられるので、既存店は従業員に任せ、オーナーは新しい店舗(キッチンカー)や事業を始めることもできます。
デメリット
- 経営の自由度が低い
- それなりの初期費用が必要
- 天候や季節の影響を受けやすい
キッチンカーのデメリットは家事代行(フランチャイズ)とほぼ同じです。フランチャイズである以上チェーンのルールに従わなければならず、自由なお店づくりは難しいでしょう。
キッチンカーのフランチャイズはロイヤリティがないところも多いですが、初期費用はかかります。飲食業であるため食材ロスのリスクもあり、発注を間違えると赤字が出てしまうでしょう。
店舗を持たないことには「コストを抑えられる」「立地選びが原因で廃業に追い込まれる心配がない」というメリットもありますが、「天候や季節に左右されやすい」というデメリットもあります。雨の日や雪の日は、客足がどうしても遠のくでしょう。
特にフレッシュジュースやアイスクリームなどのキッチンカーは、冬場の売上が落ちやすいです。「どんな季節でも売れるメニューを選ぶ」「売れない季節は思い切って店を出さない」など、工夫が必要です。
向いている人
- 副業で飲食業を始めたい人
- イベントが好きな人
- 将来本業にしたい人
キッチンカーは低コスト・低リスクで飲食業を始めたい人におすすめです。土日だけの副業でも、売上を伸ばしやすいイベントに絞って出店できます。フランチャイズ本部が出店できるイベント会場を紹介してくれることも多いです。イベントのにぎやかな雰囲気が好きな人にとっては、土日のキッチンカーの副業が、本業のリフレッシュになるでしょう。
経営に慣れてきたら従業員を雇い、複数の店舗(キッチンカー)を運営するのもおすすめです。キッチンカーは低コストで出店できるため、多店舗経営にも向いています。
キッチンカーの詳しいメリット・デメリットやおすすめのチェーンはこちらの記事で紹介しています。
土日の副業は目的と将来性を考えて決めよう
同じ「土日に副業を始めたい」という人でも、その目的はさまざまです。「土日にちょっとしたお小遣い稼ぎができたらいいな」という人には、データ入力やライターなどの始めやすい副業がおすすめです。土日のみのシフトで引越し作業や飲食店のアルバイトをしたり、週ごとにいろいろな単発アルバイトをしたりするのもいいでしょう。
「まずは副業から始めて、将来は本業にしたい」という人には、本記事で紹介したデータ入力以外の副業がおすすめです。「低リスク・低コストで始めたい」「在宅で働きたい」という人にはライターや動画編集が、「人とかかわる仕事がしたい」「将来は従業員を雇って規模拡大を目指したい」という人には家事代行やキッチンカーが向いています。