フライドポテトは、子どもから大人まで人気の定番メニュー。屋台やキッチンカーでの販売でも“低コスト・高回転”が実現しやすく、副業や独立を目指す人に注目されています。
とはいえ、「どんな機材が必要?」「保健所の許可は?」「本当に儲かるの?」と不安を感じる方も多いはず。
本記事では、フライドポテト屋台を始めるための資格・設備・メニュー構成・原価計算・出店戦略までを詳しく解説。
初めての方でも安心して準備を進められるよう、開業までの流れや利益の出し方、差別化のコツもわかりやすくご紹介します。
これから移動販売を始めたい方、売れる屋台メニューを探している方はぜひ最後までご覧ください。
フライドポテトの屋台販売は儲かる?まずはメリットと魅力をチェック
フライドポテト屋台が人気の理由とは
フライドポテトは、幅広い世代に愛されている定番のスナックメニューです。子どもから大人まで食べやすく、屋台やキッチンカーとの相性も抜群。香ばしい香りと揚げたての食感は、通行人の食欲を刺激し、集客効果が高いのが特徴です。
また、フライドポテトは調理工程が比較的シンプルで、少人数でも運営が可能です。メニューのアレンジがしやすく、味付けやトッピングの工夫次第で“オリジナル商品”として差別化できる点も人気の理由のひとつです。
屋台・キッチンカーで販売するメリットとデメリット
主なメリットは以下の通りです。
- 原価が安定している:じゃがいもは比較的価格変動が少なく、仕入れ管理がしやすい。
- 調理オペレーションが簡単:フライヤーとカッターがあれば成立するため、導入コストも抑えられる。
- 集客力が高い:揚げ物の香りや見た目が通行人の購買意欲を引き出しやすい。
- アレンジしやすい:チーズ・スパイス・ソースで独自性を出しやすく、リピーター獲得にも有利。
主なデメリットは以下の通りです
- 競合が多い:人気メニューゆえに他店との違いを打ち出す工夫が必要。
- 高温環境での作業:フライヤー使用時の暑さ対策や安全面の配慮が必須。
- 単品では客単価が上がりにくい:ドリンクや他メニューとのセット販売が必要になる場面も多い。
他の屋台メニューと比べたときの特徴
たこ焼きや焼きそばといった他の屋台定番メニューと比較すると、フライドポテトは仕込みが簡単で、調理時間も短いのが大きな利点です。また、揚げたてを提供するスタイルは「作り置きできない=常に新鮮」という印象を与えやすく、品質面でも信頼を得やすい傾向にあります。
加えて、カットの種類やソースの工夫で季節限定・地域限定メニューの展開もしやすく、販売の幅を広げやすいのも魅力です。他メニューと比べて、“映える”ビジュアルも作りやすく、SNSでの拡散力にも優れています。
フライドポテト屋台に必要な資格・営業許可とは
食品衛生責任者の取得方法と費用
フライドポテト屋台を開業するには、まず「食品衛生責任者」の資格が必要です。これは、食品を取り扱う飲食営業者が必ず1名以上配置しなければならない法的義務です。
取得方法は非常にシンプルで、各都道府県の食品衛生協会が実施する**講習会(1日)**を受講するだけでOK。試験はなく、受講すれば資格が付与されます。
- 受講費用の目安:8,000円〜12,000円程度
- 持ち物:本人確認書類、印鑑、受講料など
- 所要時間:1日(約6時間前後)
資格自体は全国で有効ですが、営業許可とは別物ですので注意しましょう。
保健所の営業許可と検査基準のポイント
屋台やキッチンカーでフライドポテトを販売する場合、営業を行う地域ごとに管轄の保健所から営業許可を取得する必要があります。
特にキッチンカーでの営業では、以下の施設基準が求められます:
- 二槽シンク(洗浄・すすぎ用)
- 給水・排水タンク(100L以上推奨)
- 手洗い用設備(石けん・ペーパー完備)
- 冷蔵庫・冷凍庫の温度管理装置
- 換気・排気の確保(特にフライヤー使用時)
これらの基準を満たした状態で、保健所の事前相談・現地検査を経て、営業許可が下ります。許可証は原則5年有効で、更新には再申請が必要です。
複数地域で出店する場合の注意点
キッチンカーでの営業は、イベントや地域ごとの催事に合わせて複数の場所で出店するケースも多いですが、注意すべきなのが**「営業許可の管轄地域」**です。
基本的に、営業許可は取得した自治体(都道府県・政令市など)の区域内でのみ有効です。他県で営業する場合には、その地域の保健所で再度営業許可を取得する必要があります。
また、自治体によって施設基準や提出書類の内容が異なるため、事前に確認することが重要です。出店予定地域が多い場合は、広域での対応が可能な車両仕様にする工夫も必要です。
フライドポテト屋台の設備とキッチンカーの選び方
必要な機材|フライヤー・カッター・給排水など
フライドポテトを屋台やキッチンカーで販売するには、食品の安全を確保しながらスムーズに提供できる機材が必要です。以下は、最低限必要な主な設備です。
【主な機材一覧】
- フライヤー:ガス式または電気式。大量調理が必要な場合は2槽式が効率的。
- ポテトカッター:ストレート、波型、ワッフルなど用途に合わせて選定。
- 冷凍ストッカー/冷蔵庫:じゃがいもや食材の温度管理用。
- 給水タンク/排水タンク:100L以上が目安。保健所の施設基準に準拠。
- 手洗い設備:蛇口・石けん・ペーパー類を完備。
- 調味料・トッピング用の容器やディスペンサー
- 換気設備(特にフライヤー熱対策用)
調理スペースの確保と効率的な配置が重要で、特に加熱機器の熱や油煙対策は必須です。
キッチンカーのタイプ別メリットと選び方
フライドポテト屋台には軽トラック型・バン型・大型車両型などがありますが、初心者には軽トラック型のキッチンカーが人気です。
【主な車両タイプと特徴】
車両タイプ | 特徴・メリット | 向いている人 |
軽トラック型 | 小回りが利く、維持費が安い、営業許可が通りやすい | 初心者・個人営業向け |
バン型 | 広い作業スペース、常設メニューに対応 | 中長期出店やセット販売を考える人 |
大型車両型 | 大規模イベントにも対応可能 | チーム運営・拠点を複数持つ人 |
移動しやすさ・設備の載せやすさ・営業許可の取得難易度を総合的に考えたうえで、自分の出店スタイルに合った車両を選ぶことがポイントです。
レイアウトの工夫と作業効率アップのポイント
車内レイアウトは、調理・接客・清掃を効率よく行うために非常に重要です。作業動線が悪いと、混雑時の提供遅れや安全事故の原因にもなります。
【レイアウト改善のポイント】
- 調理ゾーン・仕上げゾーン・提供ゾーンを明確に分ける
- フライヤーは熱がこもりにくい場所に配置
- トッピングや味付けのスペースは片側に集中配置
- 接客スペースはなるべく出入口近くに確保
- 清掃用具・ごみ箱は手の届きやすい場所に収納
また、1人運営と2人運営では動線設計も異なるため、スタッフ人数とオペレーションに合った配置設計を意識することが重要です。
売れるフライドポテトのメニュー作りと差別化アイデア
切り方や味付けで変わる!メニューのバリエーション
フライドポテトは、じゃがいもの切り方ひとつで食感や印象が大きく変わるメニューです。まずは切り方と味付けの工夫で他店との差別化を図るのが基本です。
【人気のポテトの切り方例】
- ストレートカット(シューストリング):スタンダードな細長タイプ。提供スピード◎
- 波型カット(クリンクル):表面積が広く、味がよく絡む
- 皮付きウェッジカット:ホクホクした食感で食べごたえがある
- ワッフルカット:見た目にインパクトがあり、SNS映えに有効
- スパイラルポテト(トルネード):長さ・形状がユニークでイベント出店に最適
味付けも、塩だけでなくスパイスミックスやフレーバーパウダー、ディップソースの種類を増やすことでリピート率を高められます。
ラスポテト・ローディットフライなど人気アレンジ
基本のポテトだけでなく、アレンジメニューの導入は集客・客単価アップに直結します。近年注目を集めているのが以下のようなメニューです。
- ラスポテト(ラセン状ポテト):冷凍成形タイプで扱いやすく、見た目のインパクトも◎
- ローディットフライ:ポテトにチーズ・ベーコン・アボカド・チリソースなどを乗せた「食べるポテト」。軽食やランチにもなるボリューム感が魅力
- ポテトボックス:複数のフレーバーを盛り合わせて、選ぶ楽しさを演出
これらは特に若年層やイベント来場者との相性が良く、映える×満足感を両立できるメニューとして人気です。
見た目で選ばれる!映えるトッピングの工夫
近年、SNSを通じた口コミ・拡散が売上に直結する傾向が強まっており、「見た目のインパクト」は売れるメニューづくりに欠かせません。
【おすすめの“映える”トッピングアイデア】
- とろけるチーズ・チェダーチーズソース
- カラフルなスパイスパウダー(カレー・ガーリック・抹茶など)
- 韓国風トッピング(ヤンニョムソース・ハニーバター)
- カップやボックスのデザインにこだわる(透明・色付き容器など)
見た目の楽しさと味の満足度を両立させることで、「SNSに投稿したくなる」=自動的に宣伝される仕組みをつくることが可能です。
フライドポテト屋台の出店場所と売れる時間帯の戦略
安定して売れるおすすめの出店場所
フライドポテトは幅広い年齢層に人気があるため、出店場所の選び方次第で売上が大きく変わります。特に以下のような場所は常に安定した集客が見込める立地としておすすめです。
- ショッピングモールや商業施設前:買い物ついでに立ち寄るファミリー層がターゲット
- 高校・大学の近く:おやつ需要が高く、単価の安いメニューが好まれる
- 観光地・駅前広場:人の流れが多く、テイクアウト向きメニューに最適
- スポーツ施設・スタジアム周辺:イベント時に高い売上が期待できる
また、平日はランチタイム、週末は午後の人出が多い時間帯を狙うなど、場所と曜日の組み合わせで最適な出店計画を立てることが重要です。
イベント・商業施設・公園などシーン別の傾向
フライドポテト屋台の出店場所は、「日常的な出店」と「イベント出店」の2軸で考えると効果的です。
【シーン別出店の傾向と特徴】
シーン | 特徴 | 売れ筋の工夫 |
商業施設前 | 平日・週末とも集客あり、リピート期待大 | おやつ向けのサイズと価格設定 |
公園・遊園地 | ファミリーや観光客が中心、客層が広い | 手を汚さない容器や子供向け味付け |
音楽フェス・スポーツイベント | 回転率重視・大量販売が求められる | 揚げ置きと提供スピードの両立 |
花火大会・地域祭り | 一時的に爆発的な人出、混雑対策必須 | 人気メニューを絞って集中販売 |
それぞれのシーンに合わせたメニュー構成や調理体制の準備が、売上最大化の鍵を握ります。
ランチタイムに売るためのメニュー構成
ランチタイムにフライドポテト単品で勝負するのはやや難易度が高いため、他のメニューと組み合わせたセット販売が有効です。
【ランチ対応のメニューアイデア】
- ホットドッグ+ポテト+ドリンクのセット
- 唐揚げやナゲットと組み合わせた「揚げ物ボックス」
- ボリュームのあるローディットフライ(主食級)
こうしたメニューは客単価アップにも直結し、ランチユーザーにも選ばれやすくなります。また、平日はボリューム感を重視し、週末はスナック寄りの構成にするなど、時間帯・曜日での切り替え戦略も効果的です。
原価・利益率は?フライドポテト屋台の収支モデル
じゃがいもの仕入れ価格と原価計算
フライドポテト屋台の最大の魅力は、原価が安定していて利益率が高いことです。主原料であるじゃがいもは価格変動が比較的小さく、長期的なコスト管理がしやすい食材です。
【原価の目安(1人前150g想定)】
- 冷凍フライドポテト:約25〜35円/食分(業務用10kg=1,000円〜1,500円)
- 調味料・油・容器など:15〜25円
- 合計原価:40〜60円前後
これに対し、屋台での販売価格は300円〜500円が一般的なため、原価率は10〜20%と非常に優秀です。トッピングやアレンジを加えて価格帯を上げても、コスト上昇は限定的で済むのもメリットです。
客単価アップの工夫とセット販売のコツ
フライドポテトは単品では客単価が低くなりがちですが、セット販売やボリューム調整で収益性を向上させることが可能です。
【客単価を上げる工夫】
- ドリンクとのセット販売:ポテト+ジュースで500〜600円の価格設定が可能
- 他の軽食との組み合わせ:ホットドッグ、唐揚げなどを組み合わせて600〜800円に
- サイズ展開の工夫:S・M・Lサイズで選択肢を用意。Lサイズで利益率アップを図る
- トッピング課金:チーズ・ソース・スパイス追加で+50〜150円の単価アップ
これらを導入することで、1人あたりの平均購入単価を安定して500円以上に引き上げることができます。
回転率と売上予測の立て方
フライドポテトは調理時間が短く、提供スピードが早いため、混雑時でも高い回転率が見込めます。仮に1人あたりの対応時間を1〜2分に抑えられれば、以下のような売上予測が立てられます。
【売上シミュレーション(例)】
- 想定営業時間:5時間(イベント時)
- 提供可能数:1人/2分 → 30人/時 × 5時間 = 150食
- 客単価:平均450円 → 売上:67,500円
- 原価率20% → 原価:13,500円 → 粗利益:約54,000円
出店場所や時間帯、客層によって変動はありますが、少人数運営でも効率的に利益を出しやすい業態といえます。
暑さ・作業環境への対策と安全に運営するポイント
フライヤーによる高温対策と冷却設備の選び方
フライドポテト屋台では、フライヤーによる高温環境が避けられないため、暑さ対策は非常に重要です。特に夏場や屋外イベントでは、車内温度が40度を超えることもあるため、作業効率や体調管理に直結します。
【有効な暑さ対策】
- 換気扇・排気ファンの設置:熱と油煙を素早く外に逃がす
- スポットクーラーの導入:局所的に冷やして作業者の負担を軽減
- 遮熱シートや遮光フィルム:直射日光を防ぎ、車内温度の上昇を抑える
- 冷感グッズ(冷却スプレー・アイスネックバンド):簡易的に体を冷やせる
これらの対策を講じることで、長時間の営業でも安全かつ快適な環境を維持できます。
火災・火傷を防ぐ安全管理の基本
フライドポテトを揚げる際には高温の油を扱うため、火災・火傷事故のリスクも考慮しなければなりません。営業許可を取得する際にも、消火・安全管理の体制が整っていることが前提となります。
【安全管理で必ず押さえるべきポイント】
- 業務用消火器の設置(ABC対応)
- ガス式フライヤーの場合、元栓の位置と緊急遮断方法を明確に
- 油温計による温度管理(200℃を超えない)
- 揚げ物作業時は必ず長袖・耐熱手袋を着用
- 営業終了時は必ず油を冷ます・火元を完全に遮断
特に初出店の際は、緊急時対応のシミュレーションを行っておくことが重要です。
スタッフの動線と作業効率の工夫
狭いキッチンカー内での調理では、無駄な動きを減らすことが安全にも直結します。特に1〜2名体制で運営する場合、スタッフ同士の動線が交差しないようレイアウトを工夫する必要があります。
【作業効率を高めるレイアウトの工夫】
- フライヤーは動線の奥側に設置し、通行を妨げないようにする
- トッピング・提供スペースは一箇所にまとめて“ワンアクション”で対応できる設計に
- 注文・会計・提供の3ステップを最短でこなせるよう機器配置を工夫
- 調味料や消耗品は使用頻度順に手前に配置し、ロスのない動作を意識する
こうした改善を積み重ねることで、安全性と売上の両立が可能な運営体制が整います。
フライドポテト屋台を成功させるための準備ステップ
開業までの流れと必要なスケジュール
フライドポテト屋台を開業するには、計画的な準備とスケジュール管理が欠かせません。特に、設備の準備や営業許可の取得には時間がかかるため、逆算したスケジューリングが重要です。
【開業までの基本ステップ】
- 事業計画の立案(1か月目):販売価格・想定売上・ターゲット層の設定
- 食品衛生責任者の取得(1〜2か月目):講習の予約と受講
- キッチンカーの製作または手配(2〜3か月目):仕様決定・制作期間に注意
- 必要機材の準備・レイアウト設計(3か月目):フライヤー、冷凍庫、カッターなど
- 保健所への営業許可申請・検査(3〜4か月目):事前相談でスムーズに
- テスト営業・メニュー調整(4か月目):プレ営業で改善点を洗い出す
- 本格出店スタート(4〜5か月目)
全体で約4〜5か月を目安に計画を立てると、余裕を持って開業できます。
事前にチェックすべきコストとリスク
開業前には、初期投資とランニングコストをしっかり把握することが重要です。特にキッチンカー製作や機材購入費、仕入れ資金、人件費などは見落としがちなポイントです。
【主なコスト項目】
- キッチンカー購入(または改装):100万〜300万円
- フライヤーや冷凍庫等の設備費:10万〜30万円
- 食材・包材の仕入れ:月5万〜10万円
- 保健所許可・講習費用:1万〜2万円
- ガソリン・駐車場・営業場所の使用料
また、下記のようなリスクも想定しておく必要があります。
- 天候による売上変動(雨天中止など)
- 食材ロスや油の廃棄処理
- ライバル店との競合
- 出店場所が確保できない場合の営業停止
これらに備えて、月商だけでなく利益率・損益分岐点を把握したうえで事業計画を立てることが重要です。
相談先・支援制度の活用法
フライドポテト屋台をはじめとしたキッチンカー事業には、公的機関や民間の支援制度を活用することで、初期コストや情報面の負担を軽減することが可能です。
【主な相談先・支援制度】
- 商工会・商工会議所:創業相談・補助金申請サポートなど
- 自治体の創業支援窓口:地域ごとの支援金・助成金制度あり
- 金融機関(日本政策金融公庫など):無担保・無保証の創業融資あり
- フランチャイズ本部・移動販売支援会社:設備リース・場所紹介・集客ノウハウの提供
特に初めての開業では、実績ある専門家や支援機関との連携が成功のカギとなります。無料相談や説明会を活用して、開業リスクを抑えながら準備を進めましょう。