審査が甘いカードローンは存在するのか?

審査が甘いカードローンは法律上存在しません。
すべての金融機関は法律に基づいて厳正な審査を行うことが義務付けられています。「審査が甘い」と宣伝する業者は違法業者である可能性が高いです。
ただし、金融機関ごとに審査基準は異なります。そのため、審査に通りやすい特徴を持つカードローンは存在します。
貸金業法で審査が義務化されている
消費者金融などの貸金業者は、貸金業法第13条により審査の実施が法的に義務付けられています※1。
この法律では、貸金業者は貸付契約を締結する際に以下の事項を調査しなければならないと明確に規定されています。
- 顧客等の収入又は収益その他の資力
- 信用
- 借入れの状況
- 返済計画その他の返済能力に関する事項
さらに、貸金業法第16条では誇大広告が禁止されており※1、「審査が甘い」「必ず借りられる」といった表現は法律違反に該当します。
正規の貸金業者がこのような表現を使うことはありません。
「審査が甘い」と宣伝する業者は闇金の可能性

「審査が甘い」「無審査で融資」「誰でも借りられる」といった宣伝文句を使う業者は、高確率で闇金(違法業者)です。
これらの業者は以下のような特徴があります。
- 「「法外な高金利(年利数百%以上」を要求する
- 貸金業登録番号を持たない、または偽の番号を使用する
- SNSや掲示板で勧誘を行う
- 取り立てが違法で悪質
闇金を利用してしまうと、法外な利息の支払いや悪質な取り立てに遭う危険性があります。
審査基準は金融機関ごとに異なる
審査が甘いカードローンは存在しませんが、金融機関ごとに審査基準や重視するポイントは異なります。
そのため、ある金融機関で審査に落ちても、別の金融機関では審査に通る可能性があります。
審査基準の違いが生まれる主な要因は以下の3つです。
- 事業戦略の違い
- 保証会社の違い
- 対象顧客の違い
新規顧客獲得を重視する金融機関では比較的柔軟な審査を行う場合があります。
使用する保証会社が異なれば審査基準も変わります。
また、学生や主婦をターゲットにしている金融機関では、それに応じた審査基準を設けています。
審査が柔軟といわれるおすすめカードローン9選
審査に不安がある方におすすめのカードローンを、大手消費者金融・中小消費者金融・銀行カードローンの3つのカテゴリーから厳選して紹介します。
カードローン名 | イメージ | 審査時間 | 融資時間 | 金利(実質年率) | 無利息期間 | 限度額 | 返済額 | 借り換え対応 |
アコム | ![]() | 最短20分 | 最短20分 | 3.0%~18.0% | 30日間利息0円 新規契約日翌日から | 800万円 | 借入額により変動 | 〇 ・借換え専用ローン (300万円/年利7.7%~18.0%) |
プロミス | ![]() | 最短3分 | 最短3分 | 4.50%~17.80% | 30日間利息0円 初回借入日翌日から | 500万円 | 借入額により変動 | ◯ ・おまとめローン (300万円まで/年利6.30%~17.80%) |
アイフル | ![]() | 最短18分 | 最短18分 | 3.0%~18.0% | 30日間利息0円 新規契約日翌日から | 800万円 | 4,000円~ | 〇 ・おまとめMAX又はかりかえMAX (800万円/年利3.0%~17.5% |
SMBCモビット | ![]() | 最短15分 | 最短15分 | 3.0%~18.0% | なし | 800万円 | 1,000円~ | ◯ ・おまとめローン (800万円/年利3.0%~18.0%) |
レイク | ![]() | 最短15秒 | 最短20分 | 4.5%~18.0% | 365日間利息0円 ・契約日翌日から ・新規Web申込者限定 ・契約額50万円以上 ※契約額50万円未満は60日間無利息 | 500万円 | 借入額により変動 | 〇 ・レイクdeおまとめ (500万円/年利6.0%~17.5%) |
ダイレクトワン | ![]() | 最短30分/当日 (店頭申込の場合) | 最短30分/当日 (店頭申込の場合) | 4.9%~18.0% | 55日間利息0円 ・初回借入の翌日から ・WEB契約限定 | 300万円 | 4000円〜 | ◯ ・お借り換えローン (300万円/年利4.9%~18.0%) |
フクホー | ![]() | 仮審査まで最短30分 本審査の時間は問い合わせ | 問い合わせ | 7.30%〜20.00% | なし | 200万円 (初回は50万円) | 借入額により変動 | ◯ ・借換えローン (200万円まで/年利7.30%〜20.00%) |
セントラル | ![]() | 最短即日 | 最短即日 (平日の14時までの申込) | 4.8%〜18.0% | 30日間無利息 ・契約日の翌日から ・新規契約者 | 300万円 | 4000円〜 | なし |
三菱UFJ銀行カードローン バンクイック | ![]() | 最短当日 | 最短当日 | 1.4%~14.6% | なし | 800万円 | 1,000円~ | ◯ |
※融資時間については、各金融機関で審査、契約手続きが完了して、振込などの融資手続きが完了する必要があり、保証された時間ではありません。申し込み手続きの時間帯、申込者の提供する情報の正確性、申込者の状況(信用情報など)によって、融資までの時間は異なります。
ここでご紹介する各社は、法律に基づいた適正な審査を行いながら、比較的利用しやすい特徴を持っています。
アコム|初回30日間無利息で学生・主婦も利用可能

アコムは三菱UFJフィナンシャル・グループの大手消費者金融です。
幅広い層に対応したカードローンサービスを提供しています。
20歳以上で安定した収入があれば、学生やパート・アルバイトの方でも申込可能です。
- 初回契約者は30日間無利息サービスを利用できる
- 3秒診断で借入可能性を事前チェック可能
- 原則として勤務先への電話連絡なし
カードローン名 | アコム |
業者種別 | 消費者金融 |
審査時間 | 最短20分 |
融資時間 | 最短20分 |
金利(実質年率) | 3.0%~18.0% |
無利息期間 | 30日間利息0円新規契約日翌日から |
限度額 | 800万円 |
金利優遇 | なし |
返済額 | 借入額により変動 |
借り換え対応 | 〇 ・借換え専用ローン (300万円/年利7.7%~18.0%) |
申し込み条件 | 20歳以上 安定した収入と返済能力を有する方 当社基準を満たす方 |
プロミス|審査通過率約40%で最短3分融資

プロミスはSMBCグループの消費者金融です。
業界トップクラスの審査通過率を誇ります。
18歳以上から申込可能で、スピーディーな審査と融資が特徴です。
- **新規顧客の審査通過率が約40%**と比較的高い
- 最短3分での融資が可能(申込時間や審査状況による)
- 初回利用者は30日間の無利息期間を提供
カードローン名 | プロミス |
業者種別 | 消費者金融 |
審査時間 | 最短3分 |
融資時間 | 最短3分 |
金利(実質年率) | 4.50%~17.80% |
無利息期間 | 30日間利息0円初回借入日翌日から |
限度額 | 500万円 |
金利優遇 | なし |
返済額 | 借入額により変動 |
借り換え対応 | ◯ ・おまとめローン (300万円/年利6.30%~17.80%) |
申し込み条件 | 年齢18~74歳 本人に安定した収入のある方 (主婦・学生でもアルバイト・パートなど安定した収入のある場合は可) 高校生不可、 年金収入のみは不可 |
アイフル|最短18分審査で原則在籍確認なし

アイフルは独立系の大手消費者金融として、柔軟なサービスを提供しています。
原則として勤務先への電話確認を行わないため、職場にバレたくない方におすすめです。
- 最短18分での審査完了が可能
- 原則として勤務先への電話連絡を実施しない
- 初回利用者は最大30日間の無利息期間を利用可能
カードローン名 | アイフル |
業者種別 | 消費者金融 |
審査時間 | 最短18分 |
融資時間 | 最短18分 |
金利(実質年率) | 3.0%~18.0% |
無利息期間 | 30日間利息0円 新規契約日翌日から |
限度額 | 800万円 |
金利優遇 | なし |
返済額 | 4,000円~ |
借り換え対応 | 〇 ・おまとめMAX又はかりかえMAX (800万円/年利3.0%~17.5% |
申し込み条件 | 満20歳以上69歳以下 定期的な収入と返済能力のある方 |
SMBCモビット|電話連絡なしでWEB完結

SMBCモビットは三井住友カードが提供するカードローンブランドです。
WEB完結申込なら電話連絡や郵送物なしで契約できます。
プライバシーを重視する方に適しています。
- WEB完結なら原則電話連絡・郵送物なし
- 最短15分での融資が可能
- 三井住友銀行ATMなら手数料無料で利用可能
カードローン名 | SMBCモビット |
業者種別 | 消費者金融 |
審査時間 | 最短15分 |
融資時間 | 最短15分 |
金利(実質年率) | 3.0%~18.0% |
無利息期間 | なし |
限度額 | 800万円 |
金利優遇 | なし |
返済額 | 1,000円~ |
借り換え対応 | ◯ ・おまとめローン (800万円/年利3.0%~18.0%) |
申し込み条件 | 年齢満20歳74歳以下 安定した定期収入のある方 当社基準を満たす方 (アルバイト、派遣社員、パート、自営業の方も利用可能) |
レイク|審査状況をWeb上でチェックできる

レイクはSBI新生銀行グループの消費者金融です。
業界最長クラスの無利息期間を提供しています。
審査状況をリアルタイムでWeb上で確認できる利便性も魅力です。
- 最大180日間の無利息期間サービス(5万円まで)
- Web申込なら15秒で審査結果表示
- 審査状況をWeb上でリアルタイム確認可能
カードローン名 | レイク |
業者種別 | 消費者金融 |
審査時間 | 最短15秒 |
融資時間 | 最短20分 |
金利(実質年率) | 4.5%~18.0% |
無利息期間 | 365日間利息0円 契約日翌日から ・新規Web申込者限定 ・契約額50万円以上 ※契約額50万円未満は60日間無利息 |
限度額 | 500万円 |
金利優遇 | なし |
返済額 | 借入額と返済方式により変動 |
借り換え対応 | 〇 ・レイクdeおまとめ (500万円/年利6.0%~17.5%) |
申し込み条件 | 満20歳以上70歳まで 安定的な収入のある方(パート・アルバイトも可) |
ダイレクトワン|55日間無利息の中小消費者金融

ダイレクトワンはスルガ銀行グループの中小消費者金融です。
大手にはない柔軟な審査対応が期待できます。
無利息期間も業界最長クラスの55日間を提供しています。
- 業界最長クラスの55日間無利息期間
- 中小消費者金融ならではの柔軟な審査
- 女性専用カードローン「Lady 1st」も提供
カードローン名 | ダイレクトワン |
業者種別 | 消費者金融 |
審査時間 | 最短30分/当日(店頭申込の場合) |
融資時間 | 最短30分/当日(店頭申込の場合) |
金利(実質年率) | 4.9%~18.0% |
無利息期間 | 55日間利息0円 初回借入の翌日から ・新規WEB契約限定 |
限度額 | 300万円 |
金利優遇 | なし |
返済額 | 4000円〜 |
借り換え対応 | ◯ ・お借り換えローン (300万円/年利4.9%~18.0%) |
申し込み条件 | 20歳~69歳 安定した収入のある方 主婦(主夫)・パート・学生・アルバイト可 |
フクホー|借入額に応じて金利を抑えられる

フクホーは1967年創業の老舗中小消費者金融です。
長年の経験を活かした独自の審査を行っています。
借入額に応じて金利が設定されるため、少額利用なら低金利で借入可能です。
- 創業50年以上の実績と信頼
- 借入額に応じた柔軟な金利設定
- コンビニでの契約書類受取が可能
カードローン名 | フクホー |
業者種別 | 消費者金融 |
審査時間 | 仮審査まで最短30分 本審査までの時間は問い合わせ |
融資時間 | 問い合わせ |
金利(実質年率) | 7.30%〜20.00% |
無利息期間 | なし |
限度額 | 200万円 (初回は50万円) |
金利優遇 | なし |
返済額 | 借入額により変動 |
借り換え対応 | ◯ ・借換えローン (200万円/年利7.30%〜20.00%) |
申し込み条件 | 20歳以上 定期的な収入と返済能力を有する方 当社基準を満たす方 |
セントラル|30日間無利息で全国対応

セントラルは愛媛県を本拠地とする中小消費者金融です。
全国対応のサービスを提供しています。
大手と同様の利便性を持ちながら、中小ならではの柔軟性も兼ね備えています。
- 全国どこからでも申込・利用可能
- 初回利用者は30日間無利息
- セブン銀行ATMで24時間借入・返済可能
カードローン名 | セントラル |
業者種別 | 消費者金融 |
審査時間 | 最短即日 |
融資時間 | 最短即日(平日の14時までの申込) |
金利(実質年率) | 4.8%〜18.0% |
無利息期間 | 30日間無利息 契約日の翌日から ・新規契約者 |
限度額 | 300万円 |
金利優遇 | なし |
返済額 | 4000円〜 |
借り換え対応 | なし |
申し込み条件 | 20歳以上 定期的な収入と返済能力を有する方 当社基準を満たす方 |
三菱UFJ銀行バンクイック|最短翌営業日で低金利

三菱UFJ銀行バンクイックは、メガバンクが提供する信頼性の高いカードローンです。
消費者金融と比較して低金利で利用でき、銀行ならではの安心感があります。
- 年1.4%~14.6%の低金利設定
- 三菱UFJ銀行の口座がなくても申込可能
- 最短翌営業日での融資が可能
カードローン名 | 三菱UFJ銀行カードローン バンクイック |
業者種別 | 銀行 |
審査時間 | 最短当日 |
融資時間 | 最短当日 |
金利(実質年率) | 1.4%~14.6% |
無利息期間 | なし |
限度額 | 800万円 |
金利優遇 | なし |
返済額 | 1,000円~ |
借り換え対応 | ◯ |
申し込み条件 | 年齢が満20歳以上65歳未満国内に居住する個人保証会社「アコム」の保証が受けられること |
カードローンの審査基準と仕組み
カードローンの審査は複数の項目を総合的に判断して行われます。
主な審査項目は、「属性情報」「信用情報」「総量規制」の3つに分けられます。
これらの基準を満たしているかどうかで融資の可否が決まります。
属性情報(年収・勤務先・勤続年数)
属性情報とは、申込者の基本的な個人情報や職業に関する情報のことです。
金融機関はこれらの情報から申込者の返済能力を判断します。
主な属性情報には以下の6つがあります。
- 年収
- 勤務先
- 勤続年数
- 雇用形態
- 居住形態
- 家族構成
年収は安定した収入があるかを確認する最重要項目です。
勤務先では会社の規模や業種、安定性を評価します。
勤続年数は一般的に1年以上が望ましいとされ、雇用形態では正社員、契約社員、派遣社員、アルバイトなどが区分されます。
居住形態では持ち家、賃貸、家族との同居状況などを確認します。
家族構成では扶養家族の有無や配偶者の収入状況を評価します。
これらの情報は申込者の生活の安定性や返済能力を測る重要な指標となります。
特に年収と勤続年数は審査において重視される傾向があります。
信用情報(過去の借入・返済履歴)
信用情報とは、過去から現在までのクレジットカードやローンの利用履歴を記録した情報です。
日本には3つの信用情報機関(CIC、JICC、KSC)があります。
金融機関はここから申込者の信用状況を確認します。
信用情報に記録される主な内容は以下の4つです。
- 借入状況
- 返済履歴
- 申込履歴
- 金融事故情報
借入状況では現在の借入件数・借入残高が記録されます。
返済履歴では過去の返済状況(延滞の有無など)が確認されます。
申込履歴は過去6ヶ月間のローンやクレジットカードの申込状況を示します。
金融事故情報では債務整理、自己破産、強制解約などの記録が保管されています。
信用情報に問題がある場合(ブラックリスト状態)は、審査通過が非常に困難になります。
特に以下のような記録がある場合は注意が必要です。
金融事故の種類 | 登録期間 | 影響度 |
延滞・滞納 | 5年間 | 高 |
債務整理(任意整理・個人再生) | 5年間 | 非常に高 |
自己破産 | 5~10年間 | 非常に高 |
強制解約 | 5年間 | 高 |
総量規制(年収の3分の1まで)
総量規制とは、貸金業法により定められた規制です。
貸金業者からの借入総額が年収の3分の1を超えてはならないというルールです※1。
この規制により、過度な借入による多重債務を防いでいます。
総量規制の仕組みは以下の通りです。
対象となる業者
- 消費者金融
- 信販会社
- クレジットカード会社のキャッシング
対象外となる業者・商品
- 銀行カードローン
- 住宅ローン
- 自動車ローンなど
計算方法 年収÷3=借入可能上限額
例えば年収300万円の方の場合、貸金業者からの借入総額は100万円までとなります。
すでに他社で借入がある場合は、その金額も含めて計算されます。
銀行カードローンは総量規制の対象外です。
しかし、多くの銀行が自主的に年収の2分の1以下に融資上限を設定しており※2、実質的には似たような制限があります。
カードローンの審査に必要な書類と在籍確認
カードローンの申込時には本人確認書類が必須です。
借入金額によっては収入証明書も必要になります。
また、勤務先への在籍確認が行われる場合もあります。
本人確認書類の種類
すべてのカードローン申込において、本人確認書類の提出が法律で義務付けられています。
一般的に受け付けられる本人確認書類は以下の通りです。
書類の種類 | 特徴 | 対象者 |
運転免許証 | 最も一般的で審査がスムーズ | 一般 |
マイナンバーカード | 顔写真付きで信頼性が高い | 一般 |
パスポート | 有効期限内のもの | 一般 |
住民基本台帳カード | 顔写真付きのもの | 一般 |
在留カード・特別永住者証明書 | 外国籍の方専用 | 外国籍 |
書類提出時の注意点は以下の3つです。
- 有効期限内であること
- 鮮明に撮影されていること
- 四隅がしっかり写っていること
不鮮明な画像や期限切れの書類では審査が長引く可能性があります。
収入証明書が必要なケース
収入証明書の提出が必要になる条件は、貸金業法により明確に定められています※1。
以下の条件に該当する場合は収入証明書の提出が必要です。
- 1社から50万円を超える借入を希望する場合
- 他社を含めた借入総額が100万円を超える場合
- 前回の収入証明書提出から3年が経過している場合
受け付けられる収入証明書は以下の5つです。
- 源泉徴収票
- 給与明細書
- 所得証明書
- 確定申告書
- 納税通知書
会社員の方は源泉徴収票(最新年度のもの)や給与明細書(直近2~3ヶ月分)、市区町村発行の所得証明書が利用できます。
個人事業主や自営業の方は確定申告書を使用します。
その他住民税決定通知書などの納税通知書も受け付けられています。
在籍確認の実施方法
在籍確認とは、申込者が申告した勤務先に本当に勤務しているかを確認する手続きです。
近年は電話以外の方法で確認する金融機関も増えています。
在籍確認の方法は以下の3つです。
- 電話確認
- 書類確認
- 原則なし
電話確認は勤務先に担当者が電話をかける従来の方法です。
書類確認は給与明細や社会保険証で勤務実態を確認する方法です。
また、原則なしでは一部の金融機関が原則として在籍確認を実施しない方針を採用しています。
電話での在籍確認を行う場合でも、以下の点に配慮されます。
- 金融機関名ではなく個人名で電話をかける
- カードローンの件であることは伝えない
- 本人が不在でも在籍していることが確認できれば完了
- プライバシーに最大限配慮した対応
カードローンの審査に通過するためのコツ
カードローンの審査通過率を上げるためには、申込前の準備と正しい申込方法が重要です。
以下のポイントを押さえることで、審査に通りやすくなります。
申込情報を正確に記入する
申込フォームへの入力ミスや虚偽の情報は、審査落ちの原因となります。
正確な情報を記入することが審査通過の第一歩です。
注意すべき記入項目は以下の4つです。
- 年収
- 勤務先情報
- 他社借入状況
- 住所
年収は手取りではなく税込み年収を記入します。
勤務先情報は会社名・住所・電話番号を正確に入力します。
他社借入状況はキャッシング・カードローンの正確な残高を申告します。
住所は現在の居住地を正確に記入します。
年収については、概算での記入も認められています。
しかし、極端に多く申告したり、実際より大幅に少なく申告したりすると審査に悪影響を与えます。
直近の源泉徴収票や給与明細を参考に、実態に近い金額を記入しましょう。
安定収入があることを示す
金融機関が最も重視するのは申込者の返済能力です。
安定した収入があることを適切にアピールすることが重要です。
安定収入を示すポイントは以下の4つです。
- 勤続年数
- 雇用形態
- 収入の継続性
- 副業収入
勤続年数は最低でも1年以上が望ましく、収入の継続性として毎月一定額の収入があることが重要です。
雇用形態では正社員が最も有利ですが、パート・アルバイトでも定期的な収入があれば問題ありません。
また、安定している副業収入がある場合は合算して申告することも可能です。
パートやアルバイトの方でも、継続して働いており月々の収入が安定していれば審査に通る可能性は十分あります。
重要なのは収入の金額よりも安定性です。
短期間での複数申込を避ける
短期間に複数のカードローンに申し込むと「申込ブラック」状態になります。
審査に通りにくくなります。
これは金融機関が「お金に困っている」と判断するためです。
申込時の注意点は以下の4つです。
- 同時申込は最大2社までにしてリスクを抑える
- 審査結果を待ってから次の申込を検討する
- 過去6ヶ月の申込状況を把握しておく
- 審査落ち後は1ヶ月程度期間を空ける
申込履歴は信用情報機関に6ヶ月間記録されます。
そのため、短期間での複数申込が記録として残ります。
審査に落ちた場合は、最低でも1ヶ月程度の期間を空けてから次の申込を行うことをおすすめします。
カードローンの審査に落ちる主な原因と対策
カードローンの審査に落ちる原因は様々です。
主な原因とそれに対する対策を理解しておくことで、次回の申込時により良い結果を得られる可能性があります。
信用情報に傷がある場合
過去の金融事故により信用情報に問題がある状態(いわゆるブラックリスト状態)は、審査落ちの最も大きな原因の一つです。
信用情報に傷がつく主な原因は以下の4つです。
- 延滞・滞納
- 債務整理
- 強制解約
- 代位弁済
延滞・滞納はクレジットカードやローンの支払いを3ヶ月以上滞納することです。
債務整理は任意整理・個人再生・自己破産などの手続きを指します。
強制解約はカード会社からの強制的な契約解除です。
代位弁済は保証会社による債務の肩代わりを意味します。
対策方法は以下の4つです。
- 信用情報の確認:各信用情報機関で自分の情報を開示請求する
- 時効を待つ:金融事故の記録は5~10年で削除される
- 現在の滞納を解消:未払いがある場合は最優先で解決する
- 少額から信用回復:携帯電話の分割払いなどで良好な支払い履歴を作る
収入が不安定・少ない場合
収入の安定性や金額は審査の重要な要素です。
収入が不安定だったり、借入希望額に対して少なすぎたりする場合は審査に通りにくくなります。
収入面での審査落ち原因は以下の4つです。
- 無職・無収入
- 収入の変動が大きい
- 勤続年数が短い
- 借入希望額が高すぎる
無職・無収入の場合は返済能力がないと判断されます。
フリーランスや歩合制の営業職など収入の変動が大きい職業も審査に不利になります。
転職直後や就職したばかりで勤続年数が短い場合も審査落ちの原因となります。
年収に対して借入希望額が高すぎる場合も同様です。
対策方法は以下の4つです。
- 安定した職に就く:パートやアルバイトでも継続した収入があれば申込可能
- 勤続年数を伸ばす:最低でも6ヶ月、できれば1年以上働いてから申込
- 借入希望額を下げる:年収の10分の1程度から始める
- 副業収入を合算:安定している場合は主たる収入と合わせて申告
他社借入が多すぎる場合
既存の借入が多い場合、新たな借入は総量規制に抵触したり、返済能力に疑問を持たれたりして審査に落ちやすくなります。
他社借入に関する審査落ち原因は以下の4つです。
- 総量規制超過
- 借入件数が多い
- 返済状況が悪い
- 借入残高が多い
総量規制超過は貸金業者からの借入が年収の3分の1を超えている状態です。
4社以上からの借入がある場合も審査に悪影響を与えます。
他社での延滞や滞納がある返済状況の悪化も審査落ちの要因となります。
年収に対する借入残高の割合が高い場合も同様です。
対策方法は以下の4つです。
- 借入を整理する:おまとめローンで借入先を減らす
- 完済できるものは完済:小額の借入は先に完済する
- 借入希望額を最小限に:必要最小限の金額で申込む
- 返済実績を作る:現在の借入を確実に返済して実績を積む
借入件数 | 審査への影響 | 対策 |
1~2件 | 影響小 | そのまま申込可能 |
3件 | 影響中 | 借入希望額を抑える |
4件以上 | 影響大 | おまとめローンを検討 |
闇金業者の見分け方と対処法
「審査が甘い」という宣伝文句につられて闇金業者を利用してしまうと、法外な利息や悪質な取り立てに遭う危険があります。
正規の金融機関と闇金業者を見分ける方法を知っておくことが重要です。
登録番号と金利をチェックする
正規の貸金業者は財務局長または都道府県知事の登録を受けています。
登録番号を表示する義務があります※1。
また、金利についても法定利率を超えることはありません。
登録番号の確認方法は以下の3つです。
- 表示場所
- 形式
- 確認方法
表示場所は会社のホームページや広告に必ず記載されています。
形式は「関東財務局長(4)第00001号」のような形になっています。
確認方法として、金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」で真偽を確認することができます。
法定金利の上限は利息制限法により定められており※3、以下の通りです。
借入金額 | 上限金利 |
10万円未満 | 年20.0% |
10万円以上100万円未満 | 年18.0% |
100万円以上 | 年15.0% |
これらの上限を超える金利を要求する業者は確実に違法業者です。
また、「トイチ(10日で1割)」のような表現を使う業者も闇金です。
過大広告に注意する
貸金業法では過大広告が禁止されており※1、以下のような表現を使う業者は違法業者の可能性が高いです。
- 「審査なし」「無審査」
- 「必ず借りられる」「誰でもOK」
- 「ブラックでも融資」
- 「即日で100万円」
- 「金利0%」(条件なしの場合)
闇金の勧誘手法は以下の4つです。
- SNSでの勧誘
- スパムメール
- 電柱・公衆電話の張り紙
- 押し貸し
SNSでの勧誘はTwitterやInstagramのDMで誘われます。
スパムメールは「融資のご案内」などの迷惑メールです。
電柱・公衆電話の張り紙では「即日融資」などの張り紙を貼っています。
押し貸しは勝手に口座に送金して高利を要求します。
被害に遭った場合の相談先
万が一闇金業者を利用してしまった場合や、しつこい勧誘を受けた場合は、一人で解決しようとせず専門機関に相談することが重要です。
相談先 | 連絡先・窓口 | 対応内容 |
警察 | 生活安全課・交番・警察署 | 違法行為の取り締まり |
国民生活センター | 消費者ホットライン188 | 消費者トラブル全般 |
金融庁 | 金融サービス利用者相談室 | 金融機関への苦情・相談 |
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相談時に準備する情報は以下の5つです。
- 業者名・連絡先・担当者名
- 借入条件(金額・金利・返済条件)
- 契約書や借用書のコピー
- やり取りの記録(電話・メール・LINE等)
- 返済履歴や入金記録
早期に相談することで被害の拡大を防ぎ、適切な解決策を見つけることができます。
闇金問題は一人で解決することは非常に困難です。
恥ずかしがらずに専門家に相談しましょう。
審査に関するよくある質問
カードローンの審査について多く寄せられる質問とその回答をまとめました。
審査に関する不安や疑問の解消にお役立てください。
即日融資に対応しているカードローンは審査が甘いの?
即日融資に対応しているからといって審査が甘いわけではありません。
即日融資を実現しているのは、効率的な審査システムと豊富な審査経験によるものです。
即日融資が可能な理由は、AIやコンピューターによる自動スコアリングシステムの導入と、長年のノウハウによる審査プロセスの最適化にあります。
さらに、Web完結による書類確認の迅速化と、土日祝日も対応する充実した審査体制により、スピーディーな融資を実現しています。
大手消費者金融の審査通過率は30~40%程度となっており※4、決して甘い審査ではないことがわかります。
スピードと審査の厳格さは両立しているのが実情です。
専業主婦でもカードローンで借りられる?
専業主婦がカードローンを利用するには配偶者貸付という制度を利用する必要があります。
ただし、配偶者貸付を実施している金融機関は限られているのが現状です。
配偶者貸付の仕組みは以下の通りです。
- 総量規制の例外
- 必要書類
- 配偶者の同意
総量規制の例外として配偶者の年収と合算して年収の3分の1まで借入可能です。
必要書類として配偶者の同意書、婚姻関係を証明する書類、配偶者の収入証明書が必要です。
また、配偶者が借入に同意している必要があります。
配偶者貸付を利用できる主な金融機関は以下の3つです。
- 一部の銀行カードローン
- 一部の信用金庫
- 限られた中小消費者金融
大手消費者金融では配偶者貸付を実施していないところが多いです。
そのため、専業主婦の方は銀行カードローンを中心に検討することをおすすめします。
カードローンに複数申込をするリスクは?
短期間に複数のカードローンに申し込むと「申込ブラック」状態になります。
審査に通りにくくなるリスクがあります。
この状態は信用情報機関に記録され、他の金融機関からも確認されます。
申込ブラックになるリスクは以下の3つです。
- 同時に3社以上申込
- 短期間での連続申込
- 審査落ち後の即座の申込
同時に3社以上申し込むとお金に困っていると判断されます。
短期間での連続申込は計画性がないと評価されます。
また、審査落ち後の即座の申込は審査落ちの原因が改善されていないと判断される要因となります。
適切な申込方法は以下の4つです。
- 同時申込は最大2社までにしてリスクを分散しつつリスクを抑える
- 審査結果を確認してから次の申込を1社ずつ丁寧に行う
- 過去6ヶ月の申込状況を把握する
- 審査落ち後は期間を空ける:1ヶ月程度期間を空けて原因を分析・改善してから再申込
信用情報機関の申込履歴は6ヶ月間記録されます。
そのため、この期間は新たな申込を控えめにすることが賢明です。
まとめ|審査が柔軟なカードローンを賢く選ぶポイント
「審査に甘いカードローン」という言葉で検索する方がいますが、法律上、そのようなカードローンは存在しません。貸金業法によって、すべての金融機関は返済能力を厳しく審査することが義務付けられています。「審査が甘い」「誰でも借りられる」といった広告は、闇金(違法業者)である可能性が非常に高いため、絶対に利用しないでください。
審査が柔軟なカードローンとは
「審査が甘い」わけではありませんが、金融機関によって審査の基準や重視するポイントは異なります。そのため、ある業者で審査に落ちても、別の業者では通る可能性があります。審査に不安がある場合は、以下のような特徴を持つカードローンを検討すると良いでしょう。
- 大手消費者金融:審査スピードが速く、独自のシステムと長年のノウハウから柔軟な審査が期待できます。
- 中小消費者金融:大手とは異なる独自の審査基準を持っているため、過去の信用情報に不安がある方でも相談しやすい傾向があります。
- 銀行カードローン:消費者金融より低金利ですが、審査はより厳格です。
審査通過率を高めるための対策
審査に落ちる主な原因は、「信用情報に問題がある」「収入が不安定」「借入が多すぎる」の3つです。これらの原因を避けるために、以下の点を心がけましょう。
- 申込みは正確に:年収や勤務先情報、他社借入状況は、虚偽なく正確に申告しましょう。
- 安定収入をアピール:正社員でなくても、パートやアルバイトなどで継続的に安定した収入があれば、審査に通る可能性は十分にあります。
- 多重申込みは避ける:短期間に複数のカードローンに申し込むと、「申込ブラック」と見なされ審査に不利になります。申込みは多くても2社までにとどめ、審査に落ちた場合は1ヶ月程度の期間を空けましょう。
「審査が甘い」という甘い言葉に惑わされず、正規の金融機関から自分に合ったカードローンを賢く選ぶことが大切です。これらのポイントを参考に、ご自身の状況に最適なカードローンを選んでください。
参考文献
※1「貸金業法」e-GOV https://laws.e-gov.go.jp/law/358AC1000000032#Mp-Ch_2-Se_2
※2「銀行カードローンの実態調査結果について」金融庁 https://www.fsa.go.jp/news/30/ginkou/20180822/02.pdf
※3「利息制限法」e-GOV https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=329AC0000000100 ※4「IRライブラリー」アコム株式会社 https://www.acom.co.jp/corp/ir/library/monthly_report/