結婚相談所の開業に興味はあるものの、「儲からないのでは」「失敗しそう」と不安を感じている人は少なくありません。
実際に結婚相談所は、始め方や考え方を間違えると成果が出にくいビジネスです。
一方で、仕組みや収益の現実を正しく理解したうえで取り組めば、少人数からでも安定した運営を目指すことができます。
この記事では、結婚相談所の開業が儲からないと言われる理由や収益の実態、成功につなげるために知っておきたいポイントを分かりやすく解説します。
結婚相談所の開業が「儲からない」と言われる本当の理由
結婚相談所の開業が儲からないと言われる最大の理由は、ビジネスモデル自体が悪いのではなく、想像以上に成果が出るまで時間と労力がかかるからです。
特に近年は外部環境の変化が大きく、以前と同じ感覚で始めるとギャップを感じやすくなっています。
マッチングアプリの普及で選択肢が増えた
現在の婚活市場では、マッチングアプリや婚活イベントなど、低価格・手軽なサービスが数多く存在します。
そのため、結婚相談所は「本気度の高い人向け」という立ち位置になり、最初から一定数の会員が集まるとは限らない状況です。
安価な選択肢が増えたことで、結婚相談所は「選ばれる理由」を明確に示さなければならなくなっています。
開業しやすく競合が非常に多い
結婚相談所は、店舗や在庫を持たずに始められるため、参入障壁が低いビジネスです。
その結果、個人・法人を問わず多くの事業者が参入し、地域やオンライン上で競合が密集しています。
「開業すれば一定数の需要がある」という考え方は、現在では通用しにくくなっています。
会員を集めるまでに時間がかかる
結婚相談所は、信頼が重視されるサービスです。
そのため、Webサイトを作っただけ、広告を出しただけで、すぐに入会が決まることはほとんどありません。
問い合わせから入会までに時間がかかるうえ、実績がない開業初期は特に慎重に見られます。
想像以上に手間と時間がかかる
結婚相談所の仕事は、会員の相談対応やお見合い調整など、人が介在する業務が中心です。
平日夜や土日にも対応が必要になることが多く、「時間の自由がきく仕事」というイメージとのズレが生まれやすい点もあります。
この負担を想定していないと、思ったより大変なのに儲からないと感じやすくなります。
結婚相談所は何で収益を出しているのか
結婚相談所の収益は、複数の料金項目を組み合わせたストック型+成果報酬型で成り立っています。
一度きりの売上ではなく、会員が活動を続けることで積み上がる仕組みが特徴です。
入会金・登録料
結婚相談所では、入会時に入会金や登録料を設定するのが一般的です。
これは、会員情報の登録や初期カウンセリングにかかる費用として位置づけられます。
金額は数万円程度が多く、開業初期のまとまった売上になりやすい項目です。
月会費
月会費は、結婚相談所の収益の土台となる部分です。
会員が在籍している限り毎月発生するため、安定収入につながりやすいのが特徴です。
一方で、会員数が少ないうちは金額が伸びにくく、一定数を超えるまで時間がかかります。
成婚料
成婚料は、会員が結婚を決めて退会する際に発生する成果報酬です。
金額は高めに設定されることが多く、1件の成婚が大きな収益になる点が特徴です。
ただし、発生時期が読みにくいため、これだけに依存した経営は不安定になりやすいです。
オプションサービス
写真撮影の手配、プロフィール作成のサポート、婚活セミナーなど、追加で提供するサービスをオプションとして設定するケースもあります。単価は小さくても、会員満足度を高めながら売上を上積みできる点がメリットです。
また、お見合い1回ごとに料金を設定する相談所もありますが、現在は月会費に含めるケースも多く、収益の中心になることは少ない傾向です。
| 収益項目 | 相場の金額感 |
| 入会金・登録料 | 約5万円〜20万円程度(大手では10万〜30万円の場合もある) |
| 月会費 | 約5,000円〜2万円/月程度 |
| お見合い料 | 約5,000円〜1万円/回程度 |
| 成婚料 | 約20万円〜30万円程度が一般的 |
結婚相談所の開業でどれくらい稼げるのか【現実ライン】
結婚相談所の収益は、会員数と活動期間によって大きく左右されます。
一部の成功例だけを見ると高収入に見えますが、現実的には「段階的に伸ばしていくビジネス」と捉えるのが正解です。
会員数別に見る月収・年収の目安
結婚相談所の売上は、主に月会費と成婚料の積み上げで決まります。
会員数が増えるほど安定しますが、少人数のうちは収益も限定的です。
会員数ごとの収益イメージは以下のとおりです。
| 会員数 | 収益の目安 |
| 10名 | 月10〜15万円前後 |
| 20名 | 月25〜30万円前後 |
| 30名 | 月40万円前後 |
このように、**20名を超えたあたりから「仕事として成立する水準」**が見えてきます。
副業と本業での収益の違い
副業として結婚相談所を始める場合、対応できる会員数に限りがあります。
そのため、最初は月5〜10万円程度の収益を目指すケースが一般的です。
一方で、本業として取り組む場合は、会員対応に時間をかけられるため、会員数を増やしやすく、収益も段階的に伸ばしやすくなります。
ただし、黒字化するまでの期間を想定せずに独立するとリスクが高くなります。
黒字化までにかかる期間
結婚相談所は、開業直後から安定した収益が出るビジネスではありません。
多くの場合、会員が増え、成婚実績が出始めるまでに半年〜1年程度かかります。
この期間を「育てる期間」と割り切り、生活費や固定費をまかなえる余裕を持って始めることが重要です。
短期間で結果を求めすぎないことが、長く続けるためのポイントになります。
結婚相談所の開業で失敗・廃業につながる主な原因
結婚相談所の開業で失敗するケースは、特別な事情があるわけではありません。
多くの場合、収益が安定する前につまずいてしまう原因が共通しています。
ここでは、実際に廃業につながりやすい代表的な原因を整理します。
会員が集まらず売上が立たない
結婚相談所経営で最も多い失敗原因は、会員が思うように集まらないことです。
開業すれば自然に問い合わせが来ると考えていると、現実とのギャップに直面します。
特に開業初期は実績がなく、信頼を得るまでに時間がかかります。
その間も広告費や月会費などの固定費は発生するため、売上が立たない状態が続くと、精神的にも経済的にも追い込まれやすくなります。
加盟金・月会費の負担に売上が追いつかない
フランチャイズや連盟に加盟している場合、加盟金や月会費、システム利用料などの固定費が毎月かかります。
会員数が少ないうちは、これらの費用に売上が追いつかず、「働いているのに赤字」という状態になりやすいのが実情です。
費用の安さだけで加盟を決めてしまうと、後から負担の重さに気づくケースも少なくありません。
会員対応の負担が想像以上に重い
結婚相談所の仕事は、会員対応が中心です。
お見合いの日程調整、相談対応、交際中のフォローなど、一人ひとりに時間と気力を使う業務が続きます。
平日夜や土日にも対応が必要になることが多く、「想像していたよりも拘束される」と感じて続けられなくなる人もいます。
この負担を軽く見ていると、収益以前に継続が難しくなります。
結婚相談所のフランチャイズ・連盟を使うべきか
結婚相談所の開業では、フランチャイズや連盟を使うかどうかが大きな判断ポイントになります。
結論から言うと、全員に向いているわけではなく、合う人と合わない人がはっきり分かれる選択肢です。
フランチャイズ・連盟を使うメリット
フランチャイズや連盟に加盟する最大のメリットは、会員データベースや運営ノウハウをすぐに使えることです。
開業初期からお見合い候補を紹介できるため、ゼロから仕組みを作る必要がありません。
また、研修やマニュアルが用意されていることが多く、未経験者でも一定水準の運営がしやすい点もメリットです。
「一人で全部考えるのが不安」という人にとっては、安心材料になります。
フランチャイズ・連盟を使うデメリット
一方で、加盟金や月会費といった固定費が必ず発生します。
会員が少ないうちは売上より支出が上回り、赤字が続きやすい構造になる点は注意が必要です。
また、集客や会員対応をすべて本部が代行してくれるわけではありません。
「加盟すれば自然に会員が集まる」と思っていると、ギャップに苦しむことになります。
さらに、ルールや料金設定の自由度が低く、自分なりの工夫をしにくい場合がある点もデメリットです。
フランチャイズ・連盟が向いている人
フランチャイズや連盟は、仕組みを使いながら堅実に運営したい人に向いています。
特に、婚活業界が未経験で、まずは型に沿って経験を積みたい人には適しています。
一方で、自分のやり方に強いこだわりがある人や、固定費を極力かけたくない人には向かない場合もあります。
「何を任せて、何を自分でやるのか」を理解したうえで選ぶことが重要です。
結婚相談所の開業を成功させるために最低限必要な考え方
結婚相談所の開業で結果を出している人に共通しているのは、特別な才能ではありません。
現実を正しく理解したうえで、無理のない考え方で続けていることです。
最初から大きく稼ごうとしない
結婚相談所は、開業してすぐに大きな利益が出るビジネスではありません。
会員が増え、成婚実績が積み上がるまでには時間がかかります。
最初から生活費をすべて賄おうとすると、会員集客や成婚を焦りやすくなります。
まずは小さく始め、段階的に伸ばす意識を持つことが成功の前提です。
集客を他人任せにしない
フランチャイズや連盟を利用していても、集客の主役は自分自身です。
広告や仕組みに頼るだけでは、安定した会員獲得にはつながりません。
自分の言葉で発信し、信頼を積み重ねていく姿勢が必要です。
集客は一時的な作業ではなく、継続的な活動だと理解することが重要です。
少人数を丁寧にサポートする
結婚相談所は、多くの会員を一気に抱えるビジネスではありません。
最初は少人数の会員としっかり向き合い、成婚実績を作ることが大切です。
一人ひとりを丁寧にサポートすることで、紹介や口コミにつながります。
この積み重ねが、結果的に安定した経営につながります。
結婚相談所の開業はどんな人に向いているか
結婚相談所の開業は、誰にでも向いている仕事ではありません。
一方で、向いている人が取り組めば、長く続けやすいビジネスでもあります。
ここでは、開業前に確認しておきたい適性を整理します。
人の相談に継続的に向き合える人
結婚相談所の仕事は、単発の対応で終わるものではありません。
会員の悩みを聞き、活動状況を見ながら、長期的にサポートする必要があります。
短期間で結果が出る仕事ではないため、人の話を根気よく聞き続けられるかどうかが重要になります。
数字と現実を冷静に見られる人
結婚相談所は、やりがいだけで続けられる仕事ではありません。
会員数や売上、固定費などを把握し、現実的に判断する視点が求められます。
感情だけで判断せず、数字を見ながら改善を続けられる人ほど安定しやすい傾向があります。
すぐに結果を求めすぎない人
結婚相談所は、信頼が積み上がってから成果が出るビジネスです。
短期間で大きな結果を期待すると、現実とのギャップに苦しみやすくなります。
時間をかけて育てる意識を持ち、結果が出るまで継続できる人が向いている仕事と言えます。
よくある質問
Q:結婚相談所は未経験でも開業できる?
結婚相談所は未経験からでも開業できます。
実際に、異業種から参入している人も多くいます。
ただし、開業できることと、継続できることは別です。
研修やサポートを活用しつつ、最初は副業や小規模で始めることが現実的です。
Q:副業から始めても問題ない?
副業から始める方法は、リスクを抑えたい人に向いています。
固定収入がある状態で始められるため、集客や会員対応を焦らず進められます。
黒字化の目安が立ってから本業に切り替えるという選択もしやすくなります。
Q:フランチャイズや連盟への加盟は必須?
フランチャイズや連盟への加盟は必須ではありません。
ただし、会員データベースや運営ノウハウをすぐに使える点は大きなメリットです。
一方で、固定費がかかるため、費用とサポート内容のバランスを理解したうえで判断することが重要です。
まとめ|結婚相談所の開業は工夫次第で安定収益を目指せるビジネス
結婚相談所の開業は、正しい知識と準備があれば十分にチャレンジする価値のあるビジネスです。
在庫を持たず、少人数から始められるため、他業種と比べてもリスクを抑えやすい起業モデルと言えます。
近年はマッチングアプリが一般化していますが、一方で一人では婚活が進まない人や第三者のサポートを求める人のニーズも確実に存在しています。
そのニーズに丁寧に応えられる結婚相談所は、今後も一定の需要が見込めます。
結婚相談所経営で大切なのは、最初から大きな成果を求めすぎないことです。
副業やスモールスタートから始め、会員一人ひとりと向き合いながら実績を積み上げていくことで、収益も信頼も徐々に形になっていきます。
また、結婚相談所は数字だけを追うビジネスではありません。
会員の成婚という成果が評価につながり、紹介や口コミとして返ってくる特徴があります。
人の役に立ちながら継続的な収益を目指せる点は、この仕事ならではの魅力です。
結婚相談所の開業を検討しているのであれば、まずは情報収集を行い、自分に合った規模やスタイルを見極めるところから始めてみてください。
正しく理解し、一歩ずつ進めていけば、結婚相談所は将来性のある選択肢になり得ます。


